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健康への情報発信

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東京・神楽坂の目抜き通りに面した会社「リンクアンドコミュニケーション」が、Webサービスにまつわる複数の職種を募集します。

00 リンクアンドコミュニケーションは、2002年に創業した企業だ。「医療健康(ヘルスケア)の分野に、情報で新しい価値を提案する」のがモットー。社員は15名ほどで女性の割合が多い。

社長は渡辺敏成さん。全国に10万軒あるという「診療所」をサポートするサービスから会社をスタートさせた。

「診療所は患者さんの最初の窓口になるところ。ただ、街のお医者さんはオーナー兼社長兼従業員という感じで忙しく、自分がやりたいことをなかなか実現できなかったり、期待される患者さんへのサービスができないといった課題を抱えるところが多いのです。」

01 立ち上げから何軒かの診療所とパートナーシップを組んで、ビジネスモデルを考えてきた。そのなかで、特に可能性を感じたのが「カロリーママ」という管理栄養士が監修する栄養情報のコンテンツだった。

「世の中に管理栄養士は約13万人いますが、現役で働く人はその何割かです。7〜8万人は子育てをしていたり、うまく資格を活用できていません。そうした栄養士さんの知恵をつないで、診療所にアドバイスをする仕組みを考えたのですね。」

なぜ「食事」に注目したのですか?

「今、内科の診療所をおとずれる半分が、生活習慣病の患者さんと言われています。生活習慣を改善するためには、食事や運動が大事。お医者さんは診断や治療はできるけれど、食事管理まではなかなかできません。そこをサポートする仕組みがつくれるんじゃないかと、食や健康、栄養の分野に入っていったのです。」

健康意識が高まる世の中。医療費の増大を抑えたい国の施策でも、いわゆる予防医療を推進している。たしかに、健康診断のときに「メタボ」の評価軸などが設けられたのも数年前からだっけ。

リンクアンドコミュニケーションは、食と健康のテーマに新しいチャンスがあると考え、さまざまなサービスを展開させた。

たとえば「調理力で健康!プロジェクト」というサイトがそうだ。

02 ここには、食材や調理にまつわる「知っておくと役立つ情報」「健康に近づくための情報」が集っている。他のサイトと違って、載っているのは調理レシピだけではないのですね。

「そうです。なかでも人気なのは、検定クイズですね。たとえば『キャベツ検定』なら、調理法や保存法について学べる内容。2009年からはじめて、週に1回、新しい内容が上がっています。今は季節にあわせて『トマト検定』や『そうめん検定』などですね。今年3月で受験者数が100万人になりました。」

03 ただ「調理力」って、初めて耳にする言葉です。

「家庭でつかえる知識の総称で、私たちが商標も取っているものですよ。食材や調理法、栄養の知識、調味料の使いかた。そういったおいしさと健康を考えるための力を『調理力』と呼んでいます。実際、料理や食に対する興味やスキルがある人は、そうでない人よりも健康だという調査結果があるのです。」

メーカーの商品とタイアップした検定も用意される。そうしたビジネスに結びつけていくのも、今回募集する法人営業担当の役割だ。サイトのコンテンツを外部に販売するというケースもある。

「リンク先にある『gooダイエット』などに検定を提供していますね。検定は回答データが蓄積されていくので、何番でみんなが間違えやすいといったこともわかります。誰でも親しみやすい検定は、小学生向けの食育に転換したりもできるんですよ。また、検定やその他のコンテンツを活用して、体にも環境にもやさしいエコアクションをするとポイントがたまるというカード会社のプラットフォームづくりもお手伝いしました。」

そうしたコンテンツづくりには、管理栄養士や料理研究家など協力者が欠かせない。食に関する出版物を担当する社員もいる。

04 「外部とのネットワークづくりも大切な職場です。いろいろな人を取材して接する機会も多いので、それも経験になると思います。」

料理をオフィスでもつくったりするのですか?

「ええ。調理力のラボ的な感じです。主にコンテンツ部署の役目ですが、自分たちでおいしいね、と納得してから出すのです。部署が違う人も、試食会に参加してもらいたいなと思います。」

05 営業担当のアイデア次第でさまざまな企業と結びつき、いろんな方向にビジネスの枝葉を伸ばしていける。その中心には「調理力」の考えかたや、着々と蓄積されていくデータベースがある。

こうしたデータを生かして新しいサービスを形にしていくのは、今回募集するWebディレクターやエンジニア、マーケティング担当の仕事になる。ちなみにWebのデザインは外部に発注する形態だ。
ここから具体的な求人の話を。職場ではコアタイムのフレックスタイム制をとっているそうですね。

「勤務条件として10時から15時がコアの条件です。子育てをしている女性の社員も多いですから。」

写真は社内のミーティング風景。コンテンツ部門、営業部門、システム部門など集まっていた。ちなみに、朝礼は毎週月曜の9時にある。

06 今回は5つの職種を募集する(下段表を参照)。それぞれの業務内容と年俸を拝見したところ、2番目の「営業サポート職」と、5番目の「Webマーケティング担当」は、サポート的な職種にあたるのでしょうか。

「そうですね。基本は正社員の募集ですが、勤務形態の相談に応じます。」

この会社で働くメリットを上げるとしたら?

『調理力で健康!プロジェクト』のほか、管理栄養士のかた向けの『かわるPro』などのサービスがあります。これに加えて、既存のプラットフォームを生かして、新コンセプトのサービスを今後1年で3〜4本リリースする予定です。サービスの立ち上げをいくつか経験するのは、必ずいいキャリアになると思いますよ。」

渡辺さん自身、もともと自分で起業したいと学生の頃から思っていた。新卒で就職した味の素を13年間勤める間、情報システム、営業、マーケティングの部署を経験し、1999年に退社した。

その後、顧客の満足度が低いと言われる医療サービスの分野に飛び込む。医療界に情報ネットワークをつくるベンチャー、ケアネットで業界について3年間学んだ。

「そこで経験したのは、お医者さんと患者さんの情報プラットフォームづくりでした。お医者さんから言われたのは、情報を受けとったらそれで終わりではなく、自分でやらなきゃいけないということ。個々の診療所をサポートする体制がないんです。だからそれをやりたかったんですよ。私たちのスタンスは今でも、サービスを受ける患者さんの立場でありつつ、専門家をサポートする事業です。」

07 こうして、ケアネット時代に一緒に仕事をしていた入澤正幸さんを副社長に迎え、会社をスタートさせた。社名のリンク&コミュニケーションに込められた意味もそこからだった。

「患者や医者、栄養士、いろいろな人がいます。こうした人々をネットワークで結んで、解決できることがある。人と人をリンクさせて、もっとコミュニケーションを促して、そこから価値を生み出したいですね。今は健康、栄養、食というテーマですが、ほかにも有効なジャンルはあると思っています。」

ここで、メディア事業部の小俣利恵さんにも仕事内容と会社の雰囲気について伺います。現在はSNS担当として、ブログ、twitter、Facebookを毎日更新しているそうですね。

08 「ぜひ『いいね!』を押してください(笑)。ただ、Facebookはプラスαの部分かもしれませんね。ダイレクトな反響はメルマガのほうが大きいですから。」

どれくらいの発行部数ですか?

「毎日配信、週1配信などいくつかメルマガがありますが、全部で約2万部です。文面に貼ったURLからサイトに誘導しています。」

小俣さんはそのほかにキャンペーンや営業のサポートなども行っている。1人で同時に3案件くらい抱えて、テキパキとこなす人が多い会社だ。

「フレックスなので、生活スタイルと仕事がうまく調整できます。お子さんがいるメンバーに対して、急に子どもが発熱したら帰してあげるようなチームワークもありますね。」

入社されてどのくらいですか?

「5年です。この会社ではいろいろな業種をやってきました。入社したときは経理のお手伝いから入ったのですが、そろそろ違うことがやりたいと転職を考えた時期もあります。でも、社内で業種を転換して、営業職に就いたりもしました。好きなことをアピールすれば、やりたい仕事に近づける環境だと思います。会社の事業も変化していきますから、きっとそれにあわせて勉強もできますよ。」

じゃあ、それに加えて料理好きならピッタリの職場ですね。

「いえ、私は最初、料理にまるで興味がなかったのです。」

なんと、まぁ……。

「前職ではレディースアパレルの人事だったのですが、ハードに働いて疲れてしまって。それで、当初は事務職を希望して転職しました。当時は料理もできないし、自分でつくってもおいしくないからやりたくなくて。この会社でレシピを見ながら分量通りにつくるとおいしいってことがわかって、今は外食より家でつくることが多いです。」

それで、調理力は上がっていったのですね。

「だんだん料理好きになったので、もっと食と健康に関わることをやりたくなったんですよ。栄養士さんが身のまわりにいますから、ちょっとしたことも相談できていいですよ。肌荒れがなおらないとか、風邪をひいてしまったとか。新しい野菜が出るとみんなで調べたりするのは楽しいですね。健康に長生きしたいなって、自然に思える職場です。」

自然と健康へと意識がむかう会社って、すばらしい環境だと思います。

10 最後に、渡辺さんが「健康」について、こんなことを言った。

「人はみな、いい方向に変わる力を持っていると僕は思います。性善説じゃないけど、もともと人にはよりよく生きていく力があると思う。その変わる力を応援したいのです。そのときに多少の知識が必要ですね。健康インテリジェンスと僕らは言っているのですが、知識によって人は変われるし、いい状態になれますから。」

そう思ったきっかけは?

「40歳の誕生日に禁煙を決意して、成功しました。それまで何度も失敗を繰り返していて。今回、禁煙の本を読んだら『何時間かしたらまた吸いたくなる。そこを乗り越えると、また何時間後にその波が来る』とありました。それがけっこう当たっていたのです。前にダメだったのは、このイライラがずっと続くと思っていたからですね。でも、その波がきたときだけ頑張ればいい、そう思うとやめられた。人が変わりたいと思った時、こうした知識ってすごく重要だと思いました。」

情報を提供することで、「変わりたい!」と思う人を支援する仕事。やりがいがありそうです。体育会系のようにハードなノリを感じさせない、自然体のポジティブさがある会社ですよ。(2013/8/9 up 神吉弘邦 up)