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Rな広報

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「R-STOREのRは、『Re』という文字からきているんです。『Re』には、『〜し直す』という意味がありますよね。Rethink、Recreation、Renovation…。当たり前とされていることも、本当にこれでいいのか、もっといい方法はないのか、と問い直していきたい。そんな思いが込められています。」
SONY DSC R-STORE(アールストア)は、こだわりの賃貸住宅を紹介している不動産のセレクトショップ。

不動産屋さんだけど実店舗はなく、ウェブサイトのみで運営されている。

サイトを覗くと、そこにはさまざまな部屋の写真が並んでいる。

これらはすべて、スタッフひとりひとりが自分たちで見つけてきた物件。とっておきのポイントが、写真と文章で紹介されている。

「レトロ」「ヴィンテージ」「賃貸なのに改装可能」などユニークなカテゴリから部屋を検索することもできる。

部屋を探すとき、最寄り駅や家賃だって大事な手がかりだけれど、まずはどんな空間に住みたいか、というところから考えてみるのも面白い。

そんな新しい不動産の楽しみ方を提案しています。

R4 今回は、そのR-STOREのサービスをもっと多くの人に知ってもらうために、広報を担当するスタッフを募集します。

広報というと、一般的には、プレスリリースや取材対応、そしてSNSを使った発信など、活動を社外に伝えていく仕事がイメージされる。

だけど、広報の役割はそれだけではない、と代表の浅井さんは考えている。

社外に伝えるということは、同時に社内に対して自分たちのしていることを改めて確認できる機会にもなる。

そういう意味では、広報という仕事は、会社の雰囲気づくりやモチベーションを上げる役割も担っているのかもしれない。

広報の経験や、新しいSNSなど発信ツールの知識があればうれしいけれど、それよりも、常識にとらわれずに、こんなこともできるんじゃないか、と問い直し、新しい広報像をつくっていけるような人を求めています。

詳しい話を伺うために、R-STOREを運営する株式会社アールストアのオフィスを訪ねる。

この春六本木から移転したばかりのオフィスは、目黒駅から徒歩10分。目黒川沿いに建つマンションの一階にある。

SONY DSC ガラス張りの打ち合わせスペースは、白を基調としていて明るさがとても気持ちいい。

桜の時期には、屋上から目黒川の桜並木が一望できる。ときどき、屋上でスタッフみんなでランチを囲むこともあるそうだ。

4年前、浅井さんが以前勤めていた会社から引き継いでひとりではじめたR-STOREも、いまでは22人のスタッフが働いている。

最初の頃は収益も得られなかったので、食費を稼ぐための仕事をしながら、土日を使って物件探しをしていたそうだ。

そう考えると成長を感じますね、と浅井さん。

SONY DSC サイトを見てくれる人も着実に増えてきた。定期的に、読み物のように見てくれている人もいる。

少し変わっているのは、不動産会社なのに、不動産の仕事を経験してきたスタッフがあまりいないことかもしれない。

「うちの会社、不動産経験者は僕を含めて3人しかいないんですよ。過去には経験者を雇用したこともありましたが、すぐに辞めてしまうんですね。やり方があまりにも違うって。だからほとんどのスタッフが、うちの会社ではじめて不動産を仕事にしたような人ばかりです。」

だからこそ前例のないことも抵抗なくできる、と浅井さん。

たとえば、R-STOREでは、お客さんに物件を案内するとき、車を使わない。それぞれ電車やバスなど公共の交通機関を利用し、現地で待ち合わせる。

「そのほうが、気楽だと思いませんか?車だと、初対面の人と突然密室でふたりきりですよね。会話も気まずいし、乗り心地がいいわけでもないし。3軒周る場合なんかは、時間も拘束されてしまう。僕、自分が部屋を探していたとき、あれが苦手だったんです。」

真夏にスーツを着ているのも、不自然だし逆に気をつかってしまう。だから自分たちは、暑い日には半袖やTシャツを着る。

それから不動産会社の休みは水曜日になることも多いのだけど、スタッフからの提案で、一週間のうち2日、何曜日に休んでもいいということになった。

すでに決まっていることが必ずしもベストとは限らない。固定概念がないからこそ、おかしいな、と思うことはどんどん変えていくことができる。

R10 「根本には、不動産を問い直したい、という思いがあります。僕が不動産業界へ転職するとき、周りの友人に話したらえーって言われて。地上げとか、あまりよくないイメージがあったみたいなんですね。僕らがやるからには、そんなイメージを変えたいなと思っています。」

ひとつひとつの物件にスタッフが直接足を運び、自分たちの視点から紹介する。そこまでしている不動産屋は少ないし、時間をかけてだんだんと、お客さんに選んでもらえるサイトになってきた。

「住む家って大事ですから。それを嫌な気分で選ぶようなことは、あってはいけないと思うんです。こういう住み方があるんだとか、こういう生活いいなとか、ワクワクしてほしい。」

浅井さん自身、部屋を探すことや、空間や暮らしを考えることが、とても好きなのだそうだ。

「僕の家は北向きなんです。北向きの部屋って、住みたがらない人多いじゃないですか。でも、実は北向きの部屋って、常に均質な光が入ってくるので、本を読むには最適なんですよ。志賀直哉の書斎が北向きだったというのは、わりと有名な話です。」

「あと、一階の部屋って人気がないんです。セキュリティーや景色の問題で。でも、物件によっては庭がついていて、そこに自転車を乗り入れられたり洗濯物を干せたりする。そんな一階だけの特典もあるんですよね。」

自分がこれから住む場所を考えるのって楽しいこと。もっと魅力を知ってほしいし、部屋を選ぶという経験が、お客さんにとっていいものであってほしい。

R11 そんな価値観を広げていくことで、業界全体と世の中の人の関係も、もっとよくなればいいなと思っている。

「まだまだニッチなサイトなので、もっと多くの人に知ってほしいですね。」

そのためには、サイトの質を上げていくとともに、こんなサイトがあるということを外に伝えていく必要がある。だから、広報スタッフを募集することになった。

具体的には、どんな仕事をするのだろう。

「TwitterやFacebookなどのSNSは、お客さんとコミュニケーションをとることができるので、ユーザーの意見や希望を拾う機能として重要ですよね。あとは、取材対応をしたり、イベントを企画・運営したり、広告を出すために出版社を回ったり。広告を出したら効果測定して、予算を踏まえつつ次に打つ手を考えて。そんなことが、毎日の仕事としてあると思います。」

加えて、こんなこともできるんじゃないかと思ったら、どんどん提案してほしい。

浅井さんが、こんなものを持ってきて見せてくれた。

SONY DSC 「いま、家を選んでくださったお客さんにポストカードをお渡ししているんです。引っ越したばかりの部屋って、殺風景で寂しいじゃないですか。このデザインだったら壁に貼ってもらえるかなと思って。こっちは年賀状としてお送りした卓上カレンダーです。こういうのだって、広報のひとつなのかもしれないですね。」

会社のイメージや認知を向上させるもの、すべてが広報なのだと思う。そう考えると、広報の仕事って広い。

それから、もうひとつ。

「僕は社外向けにブログを書いているのですが、実はかなり社内のスタッフたちを意識して書いています。こうあってほしいと思っているんだよ、って。だから広報って、対外的に発信しているようで、実は社内に対しても発信しているのかもしれないな、と思うんですよね。」

外への伝え方を考えるということは、同時に、自分たちがどんなことをしているか見つめることでもある。企業風土をつくっていくというのも、実は広報の役割なのかもしれない。

会社としてこうでありたい、という部分を考えるのは代表である浅井さんの役割だけど、そのメッセージをよく理解して効果的に伝わるにはどうしたらいいか?ということを一緒に考えてほしい。

どんな人と一緒に働きたいか、聞いてみた。

「僕は創業者なので、会社のことを自分の子供と思うくらい愛しています。それと同じくらい、好きになってくれる人がいいですね。お客さんにこんなふうに伝えたいとか、会社がいい雰囲気であってほしいとか、好きだったら自然に考えられると思うので。まずは一生懸命仕事を楽しんで、会社を好きになってくれたら嬉しいかな。」

SONY DSC 「あとは、コミュニケーションが好きな人。うちの会社、スタッフ同士の仲がいいんですよ。仕事中も、隣の席の人と話したり情報交換したり、うるさいくらいです。最初は注意しようと思ったけど、最近誇らしくなってきました。その輪のなかに入ってきてくれる人がいいですね。」

不動産の会社だから、住まいや暮らしに興味のある人のほうがいいんでしょうか。

「とくに大好きです!という必要はないですが、当たり前のように気持ちのいい生活を送りたいな、と思う人がいいですね。朝日を浴びて目覚めて、三食しっかり食べて、ぐっすり眠る、みたいな。当たり前に一緒の方向を向いていけるような人がいいです。」

とくに興味がなかったとしても、新しいことを知るのが好きな人であれば、自分がそうなんだ!と思ったことをそのまま広報に生かせるかもしれない。

浅井さんはじめ、スタッフの方たちは、物件探しや暮らしに自分なりのこだわりを持っている人ばかりだから、話を聞いてみるのは楽しいと思う。

最後に、浅井さん。

「広報って仕事自体を、Rethink、Recreationして問い直してほしいです。貪欲に新しいものを取り込んで、自分なりの広報をつくってください。」
まずは、R-STOREを知ることからはじまると思います。そこからできることを考えてみてください。

(2014/5/14 笠原ナナコ)