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「新卒や未経験でも、外国人の方でもいいんです。貪欲にチャレンジしたいという高いモチベーションがあって、何より一番は人柄がよければ。デザインセンスみたいなものは、あとから吸収できますよ。」一貫した企画・設計・運営による、確かなかたち。
その裏側には、多様な個性を受け入れ、集として発揮する土壌がありました。
求められるレベルは決して低くないけれど、どんな人でも建築の最前線に飛び込める。チャンスをうかがっていた人にとっては、またとない機会だと思います。
職業体験テーマパーク「キッザニア東京」やホテル「CLASKA」など。
UDS株式会社は数々の企画や設計を手掛け、まちとコミュニティをデザインしてきました。
前回はコミュニティ運営に携わる人の募集でしたが、今回は建築の企画や設計をする人を募集します。
代々木駅西口の目の前にある交差点を渡り、歩いてすぐにUDSのオフィスがあるビルに到着する。
エレベーターで4階に上がり、中原さんと寶田(たからだ)さんに話をうかがいました。
左から中原さん、寶田さん
社名の“UDS”は“アーバンデザインシステム”の略。暮らす人の視点に立ったデザインと事業が成立する仕組みの両輪で、まちやコミュニティをつくりだす。
前回の取材では、代表の中川さんから仕組みについてうかがうことができた。
今回はUDSの設計を牽引するふたりに、デザインについて聞いてみようと思う。
「この会社はいろんなタイプの人が集まっていて。最終的に目指しているものは同じなんですけれど、最後に至るまでのアプローチが全然違っていたりするんです。私はまちづくりから入って、寶田は建築から入っていく感じなのかな。」
中原さんが以前勤めていたのは、都市計画を行なう設計事務所。
山を切り崩す際の土量計算から30棟の団地計画、さらには建物の設計まで。大小さまざまなスケールの仕事を担当していた。
「仕事をしながら、でも大きな面からまちづくりをするのは難しいと思っていました。実際に人が触れるのはひとつの建物。まずはエンドユーザーとつながることが、まちづくりの起点になるんじゃないかなって。」
「そう考えていたけど、答えは見えないままこちらに転職して。そうしたら、まちづくりのやり方が真逆だったんですよ。」
UDSではまず点を打ち、そこから線を伸ばし地域全体へ広げていく。
たとえば、UDSオフィスの近くにある代々木VILLAGE。企画や建築設計、インテリアデザインに中原さんが携わった。
(C)Nacasa&Partner
「もともと何もなかったまちに、その地域らしさを表現しようと。何十年も継続させるものではなく、まちにとってひとつの起爆剤となるようなものにしようと考えたんです。」
「それと、建築と人との距離感とか人同士のつながりを大事にしたいねっていう話があって。」
近隣の人がちょっと寄ってみたり、遠くから新しい人がやって来たり。やがて賑わい、コミュニティが形成されるように、雑多感のあるデザインを施した。
ひとつ拠点となる場所をつくったことで、代々木に変化が生まれているという。
「クリエイターやIT系の人が、よくここに来て仕事をしているんです。そういう人同士がつながると口コミで広がって、ちょっとずつ人が集まってきている。これが本当のまちづくりなんだなって、すぐそばで感じています。」
(C)Nacasa&Partner
この会社では、設計方法やデザインの志向性に制限はない。
中原さんと寶田さんは、インテリアデザインまでも手掛けている。外観から内装、さらにはインテリアや備品まで、一気通貫したデザインをすることによってコンセプトや想いをエンドユーザーにそのまま表現できるという。
またUDSは社内で企画と運営を行なう。最初から最後まで軸がぶれることなく、チームプレイでプロジェクトを進行していく。
ここで、寶田さん。
「そんな会社なので、企画側が出した内容にピンとこなかったら、設計側のほうから逆提案することがあるんです。もちろん設計側も同じで、手を抜いてやっていると、企画側から外部の設計事務所のほうがいいって言われちゃう。」
「そんなふうに企画・設計・運営がお互いに切磋琢磨しながら、いいものをちゃんとつくろうとしている。アウトプットでは、かなりしっかりとしたものが出てくるようになっています。」
(C)Nacasa&Partner
一般的な設計事務所ではあまりないことだけれど、UDSは積極的に外部の設計事務所やデザイナーと手を組むことがある。
それはクライアントの満足を考えた結果。
「クライアントのためにどんなチームであるべきかを考えて、外部の著名な方とも一緒に仕事をしています。単純に考えたら、お金が外に流れてしまうことだけど、いい影響があって。」
「というのも、著名な方々のプレゼンや説明の仕方をそばで見れるから、すごく刺激になるんです。もちろん外部を入れることによって調整など難しい部分もあるんですけど。でも、その調整のファシリテート能力も上げながら、自分たちのプレゼン能力も上げて、一石二鳥でどんどんどんどん成長できる。そこは、ほかの事務所とは全然違う部分だと思いますね。」
そんなふうに、いろんな人の考え方をたくさん吸収する人も入れば、自分の考えを突き詰める人もいる。
どれも個性だし、どんな個性があってもいい。
「みんなバラバラですね(笑)。」と中原さん。
「ただ、趣味みたいなものが自然と仕事になったら楽しいよねっていう雰囲気があって。ワークライフバランスが自然と融合していくようなことを、みんな目指しているんじゃないかなって気がします。」
中原さんは、最近小物にハマっているらしい。セレクトショップで購入したり、自分でつくってみたり。
将来的に、自分のお店を持つことを描いているそうだ。
「海外にも店舗展開して、転々としながら『売れてる?』みたいな(笑)。そんなスタイルができたらすごくいいな。実際に、自分で革のショップをやっているスタッフがいるんです。」
「自分でやりたいことを発信できないと、ここにいるのが苦になるかもしれない。でも、自分のやりたいことがフワっとしている人が、この会社に来て方向性が定まるってこともあるかもしれないですね。」
中原さんは、どんな人に来てほしいですか?
「いくら能力があっても、人柄が悪かったら人は成長しないと思っていて。目標があって人柄がいい人に来てほしいです。そんな人なら、なんでも吸収できると思います。」
デザインセンスもですか?
「絶対吸収できますよ。いま世の中にいろんなデザインが溢れているけれど、たとえ有名建築家でも他の建築と似たデザインになったりするくらい、完全なオリジナルは難しい。つまり、素材をどう選択して、吸収して、アウトプットするかです。」
はじめから高い設計レベルを求められるだろうと思っていたけど、そうではないみたい。
プロジェクトに人を当てはめるのではなく、その人の長所に合わせて仕事を任せていく。はじめは設計部に入ったけれど、あとから企画に移り、いまは不動産で活躍しているようなスタッフもいるらしい。
そんなことも受け入れる柔軟さが、厚いUDSの層をつくっているのだと思う。
寶田さんはどんな人がいいですか?
「僕は性格が多少曲がっていてもいいと思っています(笑)。何よりもサービス精神がある人。もうそれだけですね。普通ならこのくらいでいいやって思うことも、お客さまが喜ぶ姿を考えて、もう一手間加えるような。そんな人がいいなと思います。」
ちょっとクセや個性があっても、根がいい人であれば溶け込める職場だと思う。
「この会社で一番気に入っているのは、会社の人間関係がとてもいいこと。それについて悩んだことは1回もなくて、むしろいつも助けていただいて感謝しています。」
そう話すのは、設計を担当する安藤さん。
大学と院で建築を学び、新卒でUDSに入社して2年目になる。
設計をやりつつも、企画や運営の仕事に携われることに魅力を感じて、UDSに入社したという。
実際に1年目からリゾートホテルや複合商業施設の案件を担当し、設計以外のさまざまな仕事をしている。
「経験に関係なく任せてもらえる範囲が広いので、仕事はすごく面白いです。言われたことを単にやるのではなくて、自分がどうしたいかっていうことを聞いてもらえる。」
「自分たちにない要素を求める組織なので、新しいことを発信できる人ほど重宝がられます。いろんな方に応募いただけたらうれしいです。」
これから事業部が新たにつくられ、会社が拡大するフェーズにあるという。
また、京都や銀座といった国内をはじめ、マレーシアや韓国などの海外でも大きな案件が控えている。
「この機会に来ていただければ、勢いのある面白い仕事がたくさんできると思います。入社1年目で階段の設計だけをやらされるとか、歯車の一部になることはまったくないです。ここにいると、一担当者としてクライアントと打ち合わせをするし、図面は描くし、行政と折衝する。すべてをやることになります。」
一方で、すべてやるというのはとても大変なこと。ほかの会社が数人で分担していることを、ひとりで担うようなものだと思う。
それでも「壁が立ちはだかっても、がっつり捕まって越えていけば、きっといい未来が見つかります」と中原さんは話してくれた。
「自分に自信がないけれど、でも『とにかくやりたいんだ!』って力強さがあるなら、どなたでも応募してみてください。」
3月3日(火)は、虎ノ門・リトルトーキョーのしごとバーで「建築ナイト」を開催します。
ゲストは中原さんと、寶田さんです。
就職したいという人はもちろん、ちょっと話をしてみたいという人や一緒に仕事をしたいという人も。
興味のある方は、リトルトーキョーに遊びに来てください。
(2014/2/25 森田曜光)