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お産の現場を元気に

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「日本中の誰よりも、お産マーケットについて詳しくて、お産の現場を応援しているのは僕らです。」

そう胸をはるのは、ハーゼスト株式会社の代表取締役社長である吉本(よしもと)さん。産婦人科医や妊婦さん、お母さんに向けて、プロモーションやマーケティングを行っている会社です。

harzest01 今回募集するのは、ハーゼスト株式会社で営業を担当する方。気になった方はぜひ読んでみてください。

 
オフィスがあるのは、新横浜。ミーティングスペースの窓からは、日産スタジアムやフットボール場が見える、開放感ある立地だ。

harzest04 「僕たちがメインでやっている事業が、このコミュニティペーパーです。」

そう言って見せてくれたのが、Anetis(アネティス)という妊婦さん向けのフリーペーパー。

「外食したり夜遊びしたりしている女性も、お腹に赤ちゃんができると、変わるんですよね。栄養のあるものを食べよう、睡眠はちゃんと取ろうって、からだのことを気にするようになる。子どもが生まれたら、日本の政治は大丈夫かな、食べ物の安全は大丈夫かなと考えるようになる。子どもを産むって、いろいろなことを考えなおす最高のタイミングなんですよ。そんなおかあさんたちに、情報を届けているんです。」

harzest05 発行部数は年間120万部だそう。日本の出生数が年間100万人であることを考えると、とても多くのおかあさんたちが手にとっていることになる。

 
ハーゼストが大切にしているのは、そんなおかあさんたちとドクターをつないでいくこと。

「妊娠・出産に際して、女性に正しい情報が届けられていないという課題があるんですよ。高齢出産などがニュースで騒がれていますが、からだにはやっぱり適齢期がある。それを産婦人科医がちゃんと伝えて、早い時期から女性のライフプランを形成していってもらいたいなと思っています。」

「あと、お産の現場の問題のひとつは産科医不足。産婦人科って、他の科と比べて先生の勤務時間が長いし、訴訟をおこされる確率も高いんです。そうすると、医師の卵たちはもっとラクな科に行ってしまって、より人出不足になっていく。悪い循環が起きているんです。」

なかなか、大変な状況なんですね。

「前向きな話ももちろんありますけど、お医者さんたちは医療のプロフェッショナルであって、社会に対しての想いややりたいことがあっても、上手に伝えられてないんです。だから、うちの会社がかわりに伝えていこうと、フリーペーパーをつくったんですよ。」
harzest06 しかし、吉本さんにはフリーペーパーの運営経験はまったくなかったそう。どういう経緯で今の事業をはじめることになったんでしょうか。

「大学を出てから、僕はずっと営業マン。最初は旅行会社に就職して、自分でつくった企画を売って歩きました。その次に入社したのが、粉ミルクメーカー。大学病院の産婦人科をまわって営業していたんです。」

そこで、産婦人科との接点ができたんですね。

「最初は先生のそばに行って2~3分話すこともできませんでしたよ。他の営業マンに負けないために何ができるかなと考えて、医学の知識を得ることは無理だけど、先生の困っていることを手伝うことはできるかもしれないなって。徹底していろんな困りごとを聞いて回って。」

その後、独立してハーゼストを立ち上げることになったきっかけは何だったんですか。

「勤めていた会社の営業スタイルが古いなと思っていたんですが、上司に提案しても、なかなか変わらないわけです。上司に『アホやなあ』と言ったら地方に飛ばされて、それをきっかけに辞めて起業したんです。もうちょっと上手に振る舞うやり方もあったでしょうね。」

そう笑う、はきはきとして一本気な吉本さん。会社をはじめてから1~2年はなかなかうまくいかず、「メシが十分食えない」という時期もあったそうだ。

 
当初は吉本さんだけだった会社も、起業して10年目になる今では、7人の営業マンがいる。

今回あたらしく募集するのも、営業を担当するスタッフだ。

harzest02 実際の1日の流れはどうなっているんだろう。営業部マネージャーの竹内(たけうち)さんに教えてもらった。

まずは、車で病院に向かうところから1日がはじまる。

「先生に会えるタイミングは、始業前・お昼休み・外来診療が終わった後の3つ。9時位から診療を開始する病院が多いので、7時半くらいには出社して病院に向かって、先生たちと話をします。企業から入った、妊婦さん向けの商品サンプルなどを持っていって、説明したりしていますね。」

harzest03 お医者さんが診療中の時間は、別の病院への移動をおこなう。1人で県全域の病院を担当したりもするので、1日の8割は運転になる。

「お医者さんの生活リズムにあわせて動くんです。外来が終わったあとに話をしてからだと、会社に戻ってくるのは夜7時を過ぎますね。そこから翌日の準備をして、退社する感じです。」

産婦人科への営業だけでなく、企業に新しい提案をするために、企画書を作成したりする日もある。お医者さんとの情報交換のために、土日は学会に出たりと、なかなか忙しい毎日だそうだ。

harzest07 ハーゼストではたらく前は、どんな経験をされていたんでしょう?

「もともとサッカーが好きで、ブラジルに留学して、2年間プロとしてやっていました。日本に戻ってきてからは、横浜FCで小学生や中学生にサッカーを教えていたんです。100人くらいのお子さんが来ていましたね。」

社長の吉本さんのお子さんも、「竹内コーチみたいになりたい」とサッカーを習いに来ていたそう。そんなご縁から声をかけられて、ハーゼストに入社することになる。

「男だし、産婦人科には全然かかわりがなかったんです。でもやっていくうちに、社長の熱さとか、今まで誰もやってなかった分野をつくっているところに魅力を感じました。自分でレールをつくっていけるのかなと思って。」

 
竹内さんに誘われて、ハーゼストに転職して1年半という営業部の高田(たかだ)さんにも、話を聞いてみる。竹内さんに誘われたのが、入社のきっかけだったそうだ。

「僕もサッカーが好きで、一時はサッカーのゲーマーとして日本の四天王と呼ばれるところまで行きました。その後、建材メーカーに勤めたりライターをやったりしてたんですが、たまたまフットサル場で竹内と出会ったんです。」

harzest08 それがまた、どうして転職することに?

「事業についての説明はよくわからなかったけど、唯一無二のことをやっているってことが響いて。とりあえずやってみようって、転職したのが1年半前です。どんどん攻めていってしまうフォワードタイプの人たちが多いので、その間に入って、新しいスタッフに話をかみ砕いて伝えていけるよう、意識してますね。」

転職してみて、どうでしたか。

「営業の経験がなかったので、マナーや常識、言葉遣いから始めて、一人前になるまでに結構な時間はかかりました。大変だけれど、どうやったらいいのだろうと考えながらやっていく部分が多い会社なので、勉強になりますよ。とにかく人と接する機会が多いし、人から学んで成長できる機会も多いんです。こうした経験はどこに行っても活かせそうかなと思いますよ。」

 
今回の募集で入社する人は、まずは先輩と一緒になじみのある病院を訪問することからはじまる。やりとりに慣れてきたら、新規営業をしていくこともある。ほかにも、内祝いの通販カタログや、企業とのコラボに関わっていくこともあるかもしれない

社長の吉本さんにも、どういった人が向いているのかをたずねてみた。

「求められることをやるだけでなく、ひと手間をかけられる人かな。休日も人と交流して、新しい情報をインプットしたりね。日本のお産の現場で頑張っているお医者さんたちって、打算や金儲けのためにやってるんじゃない。毎日すごい量の勉強をして、患者さんを診ている。そんな先生たちから信用してもらっているんだから、僕らも勉強しないとね。お産のマーケットで日本一の会社になるんだって、僕は本気で思ってますから。」

harzest09 ただ、会社には課題もあるという。

「仕事の方向性もスピード感も間違っていないと思うし、お仕事をいただく機会も増えているんです。でもまだ、体制作りがお客さまの期待に追いついていない。会社の成長に合わせて社員、会社の中身の成長が伴っていないというのが現状ですね。」

社会から求められているけど、追いついていない部分がある。

「僕自身、社長だけれども、すごいスピードでプレーしちゃってる。まわりに丁寧に教えるのもうまくないんです。なので、僕の意図をくみ取りながら、他のスタッフを育てられるような人が来てくれると、とてもうれしいですね。まだまだ効率も悪いし、もっとレベルをあげなくてはと思っています。」

たしかに、どんどん前に進んでいってしまう吉本さんには、通訳のような人が必要なんだろうなと思う。

「人を育ててくれるマネージャータイプの人はもちろん、マネジメントは得意じゃないけど誰にも負けない領域を持っているスペシャリストの人も活躍できるように、サポートするつもりです。体制ができていない分、いかようにでも変われるのが、小さな会社のいいところでもありますから。」

「毎朝元気良く会社に行っている僕を見て、『パパでもできるんだから、私もはやく社会人になって、もっと面白い事業やってやる』って娘が話すんですよ。社員のみんなにうまく伝えられていないかもしれないけれども、営業としてのやりがいや成長できる喜び、はたらくことの楽しさを感じてほしいんです。」

harzest10 ふんわりとしたかわいらしい雰囲気のウェブサイトとは裏腹に、とてもアツい方たちが揃っているハーゼスト。いまは営業チームは男性ばかりだけれど、春からは女性社員も加わることが決まっている。

「産婦人科って、やっぱり生命の誕生にかかわれる唯一の科ですから。おかあさんも『おめでとう』と言ってもらえるし、医者やスタッフも『ありがとう』と言ってもらえる。そのサポートをしていくんだから、やりがいはありますよ。」

改善できる部分もたくさんあるのかもしれない。けれど、社会的に大きな可能性をひめている分野だなと思います。まずは、雰囲気を見にいってみてください。

(2015/4/4 田村真菜)