求人 NEW

新しい当たり前を伝える

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

今、常識や当たり前と言われることは、どうやってそうなったんだろう。

それはきっと誰かが正しいと信じて、貫いて、認められて、広がって。いつの間にか“当たり前”になったのだと思います。

そんなその考え方や行動が、少しずつ世の中を変えていく。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 株式会社さくら事務所を訪ねました。

”人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと”を目的に、個人向け不動産コンサルティングを行っている会社です。

とくにホームインスペクション(住宅診断)を日本に普及させることに尽力している会社です。日本仕事百貨でも今まで不動産業務ホームインスペクション(住宅診断)を担当する人の募集をしてきました。

今回はさくら事務所がつくる“新しい当たり前”を伝えていく人を募集します。広報やマーケティングの経験は問いません。自分が伝えていくことを信じて、貫いていける志がある人に出会いたいと思っています。


晴れた日の午後、渋谷駅から5分ほど歩いていくと「さくら事務所」の看板が見えてくる。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA
家族連れで相談にくる方も多いこともあり、会社の中はまるで子ども部屋のようににぎやかだ。

最初にお話を伺ったのは代表の大西さん。物腰が柔らかくて、笑顔がとっても無邪気な印象を受ける。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 「新卒で入ったのは広告代理店でした。ご縁に恵まれて何度か転職をして、マーケティングや販促など、コミュニケーション周りのことをしてきました」

さまざまな組織ですごす中で、小さな規模の会社のほうが自分に向いていると感じたそう。1人でやることの幅も広くて、大変そうにも感じるけれど。

「ベンチャー企業で働いていた父の姿がとても面白そうで。一生働いて生きていくって決めていたんです」

「フリーランスかもしれないし、自分で起業するのかもしれない。将来どんな選択肢でも選べるように、いろいろな経験をしておいたほうがおもしろそうだ、と思っていました」

小さな会社でPRの仕事をしていたときに出会ったのが、今のさくら事務所の創業者で会長の長嶋さん。

独立も考えたはじめたころ、連日のように長嶋さんから電話がかかってきたそうだ。自分の会社を手伝って欲しい、というラブコール。

「不動産業界で働くとは思っていなかったし、自分の働き方を考えていた時期だったので迷いました。けれど長嶋の考え方を心底尊敬していたので、参画することにしたんです」

長嶋さんの考え方ですか。

「人と不動産の関係をより幸せなものにしたい。それに必要なことはなんだって諦めずにやる。けれどそれ以外のことは、どんなに儲けになることでもやらない。それが一貫していて、ぶれがないんです」


さくら事務所はホームインスペクション(住宅診断)の概念を日本に定着させた会社。ホームインスペクションとは、建物の専門家が家を隅々までチェックして、家の状態を診断すること。

sakurazimusyo01 劣化状態や不具合がないかなどを調べたり、修繕やリフォーム費用の目安などを専門家が中立的な立場でアドバイスしてくれる。家を買うなんて一生に一度のことでとても不安になるけれど、相談できる相手がいるのは心強い。

実際に自分たちで事業として取り組むと同時に、業界団体であるNPO法人の立ち上げや普及活動を行ってきた。今では国土交通省がガイドラインを出すなど“当たり前”のことになった。ホームインスペクションといえばさくら事務所、と認識されることも多い。

「2年前にわたしが代表になってからは、総合不動産コンサルティング業としてリブランディングしていく方針を打ち出しました。人と不動産の関係をより幸せなものにすること。そのことで豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと。ホームインスペクションは、そのミッションを達成するための1つの手段にすぎないんです」

sakurazimusyo07 マンション管理のコンサルティングや空き家の活用相談など、さまざまなサービスを提供している。今はフィリピンのセブでコンドミニアム分譲事業にも参入しているそう。

「日本の中だけで解決できない問題も出てきています。不動産の投資をしたいという人が、こんなに空き家のある日本に新しくマンション建てても先細りかつ、全体の需給バランスをまた崩す。そのエネルギーや資金がこれからより需要のある場所に向かうほうが健全だと考えたんです」

今日本が抱えている住宅に関する問題は、これから発展をしていく国々でもいずれ問題になってくること。同じ轍を踏まないよう、将来的には今まで生かしてきたノウハウを提供することもできるかもしれない。

「日本の不動産市場の需要と供給のバランスがとれて、適正な価格で不動産が活発に流通するようになる。そこに大きく影響する仕組みで切り込んでいきたいんですよ」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA とてもワクワクしているんです、と大西さんはこれからの話をたのしそうに話してくれる。どんどん新しい取り組みがはじまっていくんだと思う。

それを世の中に発信して、伝えていくのが今回募集する広報の役割。

「あったほうがいい、新しい当たり前になるサービスや仕組みをつくっているんです。それを広めていくには、マーケンティングや広報部門の力が欠かせません。会社の将来、ひいては日本の不動産市場にどれだけインパクトを残せるかを背負っているくらいの気概で仕事をしていただきたいですね」


現在広報室のスタッフは2名。入って4年目になるという秋吉さんも話を伺うことにした。

「あっきー、まだ4年目なの?もう10年くらいいるかと思ってた」と大西さん。それほど信頼されている人なんだと思う。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 旅行が好きで、最初に就職したのは旅行会社だったそう。その後はイベントの企画、広告などに関わる仕事を経て、さくら事務所にやってきた。広告とは違う、メディアを通した伝え方に関心があったけれど、当時広報業務の経験はなかった。

「会社の考え方に共感して入ることにしました。当時は広報も不動産も、どちらもゼロからはじめたので大変で、よく怒られたりしていました(笑)大西に鍛えてもらいながら、メディアの方との関係の築くところからはじめました」

広報室と呼ばれてはいるけれど、20人に満たない会社の中で担っている役割は幅広いそう。

具体的にどんなことをしているんだろう。

「新聞や雑誌、TVなどのマスメディアの方に広報活動をするのとは別に、ウェブマーケティングの施策を打ったり、不動産ポータルサイトにコラムの企画をしたり。ホームページの更新や事務作業もします。この部屋に飾っている木箱はDIYイベントでつくったものなのですが、その企画や集客、運営もしました」

さくら事務所のウェブサイトを覗いてみるとたくさんのコラムが並んでいて、不動産の知識がなくても気軽に読むことができる。

建築や不動産と言われると、なんだか自分とは縁のない話に感じるかもしれない。けれどDIYに限らずリノベーションやシェアハウスなど、住まいとの付き合い方も多様になってきている。それに自分の住んでいる家のことは、本当はとても身近な話。

sakurajimusyo - 1 秋吉さんはもともと、建物を見ることは好きだったけれど、特に不動産に関心が強いわけではなかったそう。仕事を進めるためにわからないことは専門家に話を聞き、自分で調べる。そうしていくうちに、自分が伝えたいことも出てきた。

「例えば火災保険。内容をたいして読まずに加入していることも多いと思うんです。高層階のマンションに住んでるのに、水没の補償が入って割高になっているケースもあります。顕在化していないから問題になっていないようなことが、住宅や不動産には多くひそんでいることにも気がついてきました」

専門家にとっては当たり前のことでも、一般の人からすると知らないことも多い。通訳をするように、情報を必要な人に伝えていきたい。

「これからはメディアに対してもっと積極的に提案をしていきます。わたしもさくら事務所の顔として認識され、直接問い合わせがくるような広報になりたいと思っています」

これからは攻めの広報をはじめるそう。そのためにも今までやってきたこと、チャレンジすることを一緒に進める人を探している。

「うちの理念に共感して仕事のやり方を楽しめる人がいいですね。広報するにしても、自分たちのサービスがいいと思えなければ企画がつくれないし、人に良さを伝えられませんから」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA さくら事務所ではどんな人たちが働いているのか、大西さんに聞いてみる。

「メンバーには本当に恵まれていて。仕事に真摯で、自分を大切にできている人たちなんです」

自分を大切にできる。

「わたしは約束を大切にする人間です。半年に1度やりたいことを聞いた上でその人のミッションと、それに応じた報酬を決めます。自分ができること、やりぬくことを約束するんです。それを守れる人はわたしや会社に対して信頼関係を築く以上に、自分を裏切っていないということでもあると思っています」

やりたいことや自分のライフステージ。その中でなにをできるのか、ちゃんと考えて約束をする。

目標さえ達成していれば、自由な働き方が手に入る。けれど目標を着実に達成していくことは、簡単なことではないと思う。プロとして働くということは、そういうことなのかもしれない。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 「もう1つ大切にしているのが、一緒に働く人とリスペクトしあうことです。どんな年齢でも年次でも、役割でも。チームの中での大切な役割を果たしているプロフェッショナル同士として敬意を払う。それには自分もリスペクトされるに足る人間でなくてはいけません」

「働いている人の時間が会社にとって一番の財産なんです。約束した時間や締切を守らないとか、ミーティングにただ黙って何も提案をもたず座っているとか。それは相手の時間をも無駄にしているので、リスペクトしている姿勢とは言えません。そういう点にはすごく厳しいです」

この話を聞いて、姿勢がシャキッとした。自分は周りからリスペクトしてもらえる仕事ができているだろうか。そんなプレッシャーをかけあうことで、お互いに切磋琢磨するチームができているのかもしれない。

sakurajimusyo - 1 (1) 新しい当たり前。そう聞くと少しハードルが高く感じるかもしれないけれど、考え方に共感ができたらぜひチャレンジしてみてください。

伝えていくことで、人を幸せにする仕事だと思います。

(2015/10/12 中嶋希実)