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ウィメンズ整体サロンPOWWOW(パウワウ)。個室に入るとまず目に入るのは、インディアンの子どもたちをモチーフにしたキャラクター。やさしい明るさの照明、心地よい音楽。ゆっくりと全身をほぐしてもらいながら、たわいもない話を聞いてもらう。
最近、仕事で大変だったことや、いま気になっているもの。話は尽きない。そのうちにからだと一緒に気持ちもすーっと軽くなっていく。
施術が終わって鏡を見てみる。凝り固まっていたものがほぐされて、なんだか顔つきも優しくなったように感じる。明日もがんばろう、と前向きになっている自分に気づく。
「POWWOWっていう名前はインディアンの言葉で、お祭りとか癒しの儀式という意味があるんです。女性が入りやすいように、カフェっぽい雰囲気で整体をやりたいなと思って。それでこのキャラクターも生まれました」
そう話すのは株式会社SMILE CREATE GROUP(スマイルクリエイトグループ)の代表である伊藤さん。
SMILE CREATE GROUPは「心の笑顔を創造すること」をコンセプトに、ウィメンズ整体サロンPOWWOWを、都内を中心に5店舗展開しています。これから整体事業を軸として、ホームケア商品の開発やスクール事業など、さまざまな事業に本格的に取り組んでいこうとしているところです。
今回はこれからのSMILE CREATE GROUPを一緒につくっていく仲間を募集します。ゆくゆくは新たな事業にも関わっていきますが、まずは整体の仕事からはじめます。
東神田にあるSMILE CREATE GROUPの本社。訪ねたときにはちょうど研修が終わったところ。
2階からおりてくるみなさんが、「こんにちは!」と明るい笑顔で声をかけてくださる姿が印象的でした。
まずお話を伺ったのは昨年産休・育休から復帰したという今井さん。
もともとはお客さんとしてPOWWOWに通っていて、前職は音楽会社で働いていた方。もちろん整体については、まったくの未経験です。
「自分はどういうことをしたいのか考えたら、人が根本から元気になれるお手伝いがしたいと思ったんです。自分が施術を受けて効果を実感していたし、雰囲気が明るくておしゃれな感じだったのでここを選びました」
不安は感じませんでしたか。
「未経験の人でもプロとして働いていけるように、整体の技術や知識を教える学校が社内にあるんです。だから経験がないことの不安よりも、わくわくする気持ちのほうが強かったですね」
しっかりと基本となる技術を身につけられるので、そこは安心できるけれど、どんなところに難しさを感じたのだろう。
「からだの使い方がわからないことです」
からだの使い方。
「施術の練習をしているときに『今のいい!』と言われることもあれば、『ちょっと違うかな』とも言われる。でもさっきの押し方となにが違うんだろうって」
「一見同じように見えても、圧のかかり方が違うんです。そういう押し方の違いをからだで覚えていくのがむずかしかったですね。」
実際にお客さんに施術をするようになっても、お客さんの反応やからだの状態をみながら最適なほぐし方をさぐっていく。少しずつ確認しながら、すりあわせていく感覚のようです。
「自分の施術は自分で体験できないから、完璧にできた、と思えることはないんです。不安に感じたらスタッフにからだを借りて練習したり、先輩のやり方をまねしてみたりとか」
「自分でもほぐれているように感じて、お客さまにも喜んでいただけたりすると、できているという実感を持てますね」
同じ強さで施術をしても、気持ちいいと感じる人、痛いと感じる人がいる。感じ方はさまざま。だからただ決められたことをやっていればいい、というわけではなくお客さま一人ひとりに合わせて、どうほぐしていくか考えている。
同じく、未経験でこの世界に飛び込んだのが小林さん。
入社したのは2014年の9月。もともとスポーツが好きで、からだをケアすることには興味があったという。けれどそれを仕事にしようとは、最近まで思っていなかった。
きっかけは、自分のからだを壊してしまったこと。
「大学卒業後はフリーターとしていろいろな職場で働きました。販売の仕事をやっていたときに、慣れない仕事のストレスと食生活の乱れでからだを壊して、精神的にも病んでしまったんです」
そのときに、こころとからだは繋がっている、と実感した。
「この会社の求人を見たときに、ただ単純にからだをほぐすということだけじゃなく、お客さまの内面にも目を向けて向き合っていこうとしていて。そこにピンときました」
働いてみてどうでしたか。
「最初は、施術者として完璧でいなくちゃという意識が強かったんです。だからお客さまに質問されたときに、あやふやな部分があっても調べないで答えてしまったり。でも本当にお客さまのことを考えたら、わからないことは正直にお伝えして、次回までに調べておきますというほうがいいですよね」
自分は今まで、ちゃんと人に関心をもって接してきたか。
悩みながら試行錯誤するうちに、少しずつ自分の内面、見ないように流していた部分にも目がむくようになってきた。
「考えていくうちに本当にお客さまと向き合うには、自分自身とも向き合わないといけないんだとわかってきました。そこがいちばん大変でしたね」
今井さんも小林さんも、技術的なことだけでなく、根本から目の前のお客さまと向き合うために自分ができることを考えて、行動している。SMILE CREATE GROUPにはその助けになるような研修も用意されています。それはまず自分と向き合うことから。
たとえば、課題図書を読んでレポートを書き、考えたことや感じたことをみんなで話し合う。今まで課題図書になった本を見せてもらった。どれもただ整体をする、ということだけを考えていたら読まないような本ばかり。
代表の伊藤さんは、どうしてこういう研修をやろうと思ったのだろう。
「こういう本は、自分をつくっていく上で必要だと思うんです。読んで対話をしながら自分自身を見つめ直す。それは自分をえぐることもあって、はじめは結構つらいかもしれません。でも自分はどうありたいか、どう生きたいかということを考えて明確にした人は強いし、自分の足で立つんですよ。僕はそういう集団でありたいと思っています」
伊藤さんは、まさにそうやって自分の人生をつくってきた人。
10代のころは服屋さんになりたくて、アメリカでバイヤーの仕事を手伝っていた。
「たまたま、そこの社長にマッサージをしてあげたんです。そしたら『お前うまいな〜!気持ちいい!』って。喜んでくれたのがなんだかうれしくて、楽しくて。一緒に自分も笑ってました。これが仕事にできるなら、整体師になろうって決めたんです」
技術を磨いて、23歳で自分のお店を立ち上げる。少しずつお店が大きくなっていく中で、自分だけが注目されることにだんだんと違和感を感じるようになった。
「僕だけがメディアに載ったり、取材を受けたり。食べてはいけるけれど、これで本当に幸せなのかなって考えたら、全然幸せじゃないなって。僕は仲間と一緒に成長していきたいと思った。そこからどうしたらみんなが輝けるかを考えるようになりました」
「そうやって働いているうちに、自分は笑顔をつくっていくために整体をやっているんだとわかったんです。笑顔というのはお客さまの笑顔、仲間の笑顔、社会の笑顔。その3つが実現できて本当の笑顔だなぁって。すべてがつながっていて、どんどん掘り下げて考えていくうちに、やりたいことが明確になっていくような感覚でした」
自分ひとりだけで働いていたら、きっと気づけなかったこと。仲間やお客さまとの出会いを通じて少しずつ自分はどうありたいか、なにをやっていきたいかを考えられるようになっていく。それを積み重ねて成長していく。同じような感覚を、一緒に働く仲間たちにも味わってほしいと伊藤さんは考えています。
だから、ただ整体だけをやるのではなく、それぞれに任せられる役割も大きい。各店舗の装飾や広報誌の内容を自分たちで考えています。
「店舗で働いているみんなは、いちばんお店のことを知っていると思うんです。だから看板やPOPをつくったり、店舗限定の新聞をつくったりしてもらっています。自分たちで今日くるお客さんのためになにができるか考える。上から言われてなにかやるより、そのほうが楽しいと思うんですよ」
自分で考える部分が多いからこそ、ときには悩んでしまうこともあるかもしれない。そんなときに、そっと背中を押してくれるような環境もある。
見せてもらったのはTake it easy! カード。各店舗の店長たちと伊藤さんの連絡先が書かれている。話したいと思ったら、誰に連絡してもいい。
「スタッフたちの悩みを全店で共有してるんです。直属の上司には言えないことも、ちょっと離れたところの上司になら言えたりしますよね。こういう想いでみんなのことを見てるんだよという表明としてこのカードをつくりました」
「あとはFacebookでお互いに取り組みを発表しあって刺激をもらったり、ざっくばらんに感じていることを話し合う朝食会も最近はじめましたね」
SMILE CREATE GROUPは仲間と一緒に成長していくことを大切にしているけれど、それはお互いに甘えたり、馴れ合うことじゃない。それぞれがしっかりと自立しているからこそ、信頼し合えるような関係のようです。
最後に、今後の展望について聞いてみました。
「今はこれまでビジョンとしてあったものが、ひとつずつかたちになっているところ。笑顔をつくっていくという理念は変わらずに、たとえば他社とコラボした新商品の開発とか、ウィメンズ整体協会という社団法人を立ち上げて、その考えを広めていくこともはじめています」
新しい分野への挑戦とともに、会社も変化していく。
「もちろんお給料やお休み、働き方の多様性もこれからみんなでつくっていこうと思っています。変化や新しいものを生み出すことを、一緒に楽しめる人が入ってきてくれたらうれしいですね」
人と本気でぶつかりながら仕事をする。それにはまず、ぶれない自分の軸をしっかりとつくること。そして自分をさらけ出すこと。恥ずかしい、むずかしいと感じるかもしれない。けれど、それを乗り越えたら自然体のまま、素直に働けるような気がします。
他の人の目を気にすることなく、自分を飾ることもなく。そしてかかわる人を本当に笑顔にできたら、それはとてもすてきなことだと思います。
SMILE CREATE GROUPの考えに共感して、一緒に笑顔をつくっていきたい人はぜひ応募してみてください。
(2016/1/18 並木仁美)