※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。
「一人ひとりが違う人であるように、住みやすさも人それぞれだと思うんです。夫婦で料理を楽しみたいならカフェのようなキッチンをつくるといいし、読書が好きならライブラリーのようなスペースをつくってもいい。住まいは自由でいいんです」その人が望む空間を、もっと自由に、リノベーションで実現する。
物件探しから設計、施工、アフターメンテナンスまで。空間社は一貫したサービスで、東京都内を中心にリノベーションを行なっています。
今回は、そんな空間社のことや働く人の思いを伝える広報担当を募集します。
ただ広報担当と言っても、少人数の空間社ではリノベーションのサポートに加わるなど、柔軟な働き方が求められます。
それは結果的に、広報の仕事に活きてくるそう。
お客さまに寄り添った仕事をする会社で働きたいという人や、ひとつの肩書きに納まらずに職能を広げたいという人。そんな人におすすめの仕事です。
空間社がどんな会社で、どんな仕事をしているのか。まずは知ってほしいです。
東京・世田谷。自由が丘駅からバスにゆられて5分ちょっと。
緑道が通る住宅街のなかに、空間社のオフィスがある。
一見、オフィスには見えない立派なお宅。緑と池の水音が心地いい庭の隣で、8名のスタッフの方々が働いている。
ここはもともと代表の朝倉さんのご実家だという。9年前に会社を立ち上げた際、空いていた1階をオフィスにしたそうだ。
一緒に会社を立ち上げたという朝倉さん(写真右)と宮本さん(写真左)の2人に、これまでの経緯を聞いてみた。
「わたしは小さいころから住まいとか、お友だちの家の中にすごく興味があったんです。ただ、それを仕事にしたいと思ったのは、実はかなり大人になってからで」
朝倉さんは文学部出身。だけどやっぱり住まいや暮らしのことが好きで、大学卒業後はゼネコンに入社した。そこでは事務員として働いていたそう。
「建築を学んでないから突っ込んだことができなかったし、大きい会社だからそもそも歯車のひとつだった。社会人になってから、やっぱり建築のことをやっていきたいと、転職してリノベーションの世界に入って。そこで宮本とも知り合って」
「彼はわたしにはないものを持っているんです。お互いに違う人同士が一緒になって会社を立ち上げれば、もっと大きなことができるなと思って」
宮本さんはこれまで建築一筋に歩んできた人。前職では設計だけでなく、営業から施工管理まで、すべてひとりで担当することもあったという。
いいデザインの空間をつくるのはもちろん、お金のことについてもしっかりカバーし、そして何よりお客さんに寄り添うことを一番大切にしてきた。
はじめてみるとお客さんの反響はよく、これまで依頼が絶えることはなかったという。
「コンパクトな会社なので、なるべくお客さんと近い距離で一緒に空間をつくっていきたいんです」と朝倉さん。
「人の手がかかっているものなので、すごく温かみのあるものができることもあれば、思ってもみないことが起こることもあります。いろんなことがあるけど、そんなふうにみんなで一緒につくりあげていきたいっていうのが、最初からありますね」
空間社ではリノベーションの相談受付から物件探し、設計、施工、アフターサービスまで、すべて一貫したサービスを行なっている。
「理想の住まいがほしい!」という気持ちさえあれば、右も左も分からない人でも安心してリノベーションを依頼できる環境だと思う。
「僕らにすべて任せたいという方や、施工のときは一緒にDIYしたいという方。本当にいろんなお客さまがいます。最初から最後までよく話を聞いて、その方に合わせてやっていく」
「たぶん打ち合わせの数も多いほうだと思うし、そのぶんスタッフの労力は結構かかっている。だから好きじゃないとできないし、大変なこともあるんですけど、最終的な喜びはかなり大きいです」
個人のデザインや担当者の想いを表現するのではなく、お客さまの希望を汲み取った住まいを実現する。
そんな考えと姿勢が根っこにあるから、デザイナーだけでなく実際に現場を担当する施工管理も一緒にプランを考えるようにしている。
「物件が決まったあとの本格的な打ち合わせから、デザイナーと施工管理の2人が入ってプランを一緒につくっていくんです。施工管理だからといってプランに触れないことはなくて、単純に言えば図面を描く作業があるかないかの違いで、打ち合わせの段階では設計も施工も関係ないですね」
どちらの職種もデザイン力や専門的な知識を持っていることがもちろん大切だけど、それ以上にコミュニケーション力を重視している。
「要望をきちっと聞いて、そのなかから捉えた本質を伝えるコミュニケーション力。お客さまはマニアックな方が多いから、いろんなことを知っていると共通言語が増えると思うんです」
「だから、僕らのことを伝える広報担当も、建築だけじゃなくていろんなことを知っていたり、興味がある人だといいですね。そんな探究心のある人なら、多様でマニアックなお客さまに伝えられると思うので」
実際に、広報はどんな仕事をするのだろう。
こんどは庭にテーブルを広げて、広報担当の藤原さん(写真中央)に話をうかがいます。
空間社の仕事内容を自分の言葉で伝えるのが広報担当の仕事。
引き渡し後にホームページ掲載用に撮影に行ったり、その後の暮らしぶりを取材したり。そこで見て聞いたことを、ホームページ・ブログ・SNSを通じて発信している。
ほかにも雑誌・Webメディアの取材対応をしたり、オープンルームやセミナーの準備を行なったり。
小さな会社のため、問い合わせ対応から総務的な作業までこなす割合も多いそう。
そんな広報の仕事を2年間担当してきた藤原さんは、ご主人の大阪転勤に伴い、急遽空間社を退職することに。
思い入れのある仕事を、共感してくれる人に引き継いでほしいと話します。
「お客さまのその後の暮らしをレポートさせていただく作業は、正直仕事だとは思っていなくて。お客さまのお家でご飯をごちそうになることもあって、ほんとうに楽しいんです。土日に伺うときもあるけれど、プライベートの予定よりも優先しています」
そうやってお客さまと密に接することで、実際の暮らしを目にすることができるし、事例写真だけでは分からないプランナーのこだわりも見えてくる。
これから空間社のリノベーションを考える人にとってヒントになるような言葉が自然と出てくるという。
「『これは伝えたい!』と書いた文章が、空間社を知ったり選んでいただくきっかけになる。『あの文章が参考になったんです』と言っていただけたると本当にうれしいですね」
ただ、必ずしも藤原さんと同じようなやり方をする必要はなく、これから加わる人は得意分野を活かして、自分ならではのやり方で空間社のリノベーションを伝えてほしいという。
藤原さんははじめのころなかなか成果が出ず、悩んだ時期もあったそう。
決まった方法はなく、「自分が得意とするやり方で会社に貢献してくれればいい」というのが空間社の方針。リノベーションイベントの実行委員としてセミナーを行なったり、相談会を兼ねたワークショップを開くなど、いろんなチャンスを与えてくれたそう。
代表の朝倉さんいわく、「社風がない会社」だとか。
ふたたび朝倉さんに伺います。
「『こういう会社だからついてこい!』っていうのがあまり好きじゃなくて、みんなで一緒に『こんな会社にしようぜ!』みたいな感じ。わたしは空間社を広場だと思っていて、この広場をどんなふうに一緒につくりあげていけるのかなって考えているんです」
「だからスタッフ一人ひとりには、こんなふうに働きたいとか、自分で会社をつくりたいとか、そういう希望にできるだけ合わせてあげたいと思っていて。それによってモチベーションとパフォーマンスが上がって、みんなで楽しく働きたいなと思っているんです」
仕事のことでも社内のことでも「こんなことをやったら面白いんじゃないか」という提案が受け入れられる職場だという。
休みの日にはみんなでおいしいお店へ行ったり、毎年桜が咲く時期には花見をしたり。でも近過ぎず、いい距離感で楽しく仕事ができる間柄だと、もう一人のデザイナーの方も話していた。
「だから、食べたり飲むのが好きな人だといいかな」と宮本さん。
「まあ、いろいろ言ってますけど。一緒に和気あいあいと楽しく仕事してくれる人が一番ですね」
新しいメンバーを迎えながら、これからもコンパクトな規模でお客さまに寄り添った空間づくりを行なっていくそうです。
ふたたび朝倉さん。
「いまはファミリーのお客さまが多いので、この家を子どもたちが引き継いでいくんだなってことでも、すごくいい仕事だなって思うんです。そういう意味でも、続けていきたい。5年後10年後、どういう社会になっていくか分からない中で、何が必要とされているのかをキャッチして、日本の住まいをよくしていくっていうことを続けていこうって」
お客さまに寄り添い、希望を叶える空間づくり。それはきっとどんな時代になっても求められる仕事なんだと思う。
空間社のみなさんはとても雰囲気のいい方々で、そういったところも心配なく、心地よく働ける環境だと思います。
一緒に働きたいと思った人は、ぜひ応募してください。
(2016/3/19 森田曜光)