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想いをカタチに

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自分の想いをカタチにして働いていますか?

コプラスはデザインと事業企画力、そしてコミュニティビルディングを横断して、自分たちの理想の働き方を実現している会社。事業内容はコーポラティブハウスやコモン付賃貸住宅、それに宿泊施設やまちづくりまで。

coplus01 もし設計や不動産の仕事をしていて、想いがカタチにできていないと思う方はぜひ読んでみてください。

今回はコーポラティブハウスなどの事業企画・運営を担当する企画・コーディネーター、さまざまな案件の企画から考える設計者担当、そしてソフトやハードだけでなくコミュニティ運営についても企画コンサルするPM事業部スタッフの募集です。



渋谷駅を降りて、たくさんの飲食店を横目に道玄坂をあがっていく。坂を登りきって、玉川通りを横断したところに、コプラスの事務所はあります。

まず話を伺ったのが足立さんです。

「今日はこのあと近隣説明会があるので、資料を作成していました」

coplus02 足立さんはもともと企画マン。ところが昨年事業化した自由が丘でのコーポラティブハウスプロジェクトに惚れ込み、コーポラティブハウスのコーディネーターとしても日々奮闘されているそう。

コーポラティブハウスとはコプラスのウェブサイトによれば「住宅を取得しようとする方々が集まって組合を結成し、自ら事業主となり、集合住宅(マンション)を建てる方式のこと」なんだそうです。

つまり、マンションに合わせて住まい方を決めるのではなく、入居のライフスタイルに合わせてマンションを一緒に創るということ。

普通はデザインや仕様が決まった分譲マンションを買うものだけれど、どんなマンションをつくるか考えるところから関わるというもの。住まい手がそれぞれのライフスタイルに合わせて自由に設計できるし、必要なところにお金をかけることができる。

さらに住まいづくりのプロセスを共同で行うことで自然とコミュニティが形成され、安心して入居できるそう。

とはいえ、調整していく仕事だから簡単ではなさそうです。

「コーポラティブハウスって舵取りが難しいですけど、そうやって考えること自体が自分の成長になると思っています」

coplus03 「なぜそんなふうにポジティブになれるのかと言えば、社会人になって入社した会社がすぐに民事再生したことが影響しているんじゃないかな」



2007年4月に社会人になった足立さん。まさにリーマンショック前夜だった。

就職活動では金融・不動産業界を中心に、大手からベンチャーまでさまざまな会社を受けていた。そんななかで第1志望は信託銀行。見事に内定をもらうことができた。

「内定者懇談会に行ったんですよ。そしたら半分くらいの人は『大手だから安心』とか『地方配属になったらどうしよう』とか言ってたんです。なんかつまらないな、と思って」

ところがアーバンコーポレイションの内定者研修会に行ったら、まったく状況が違っていた。入社したらどんな仕事がしたいか、ここでどんな成長をしたいか、自然と建設的な会話が生まれていた。人事もほかの会社の選考を受けることに寛容で、とてもフェアだと感じた。

最終的にアーバンコーポレイションに入社することになる。ところが2年目の夏に民事再生となってしまった。

「民事再生したってことは、自分たちが思っていた不動産の価値よりも市場は価値が低いと判断したわけですよね。そのときに市場に左右されない力を身につけたいと思ったんです」

coplus04 まず必要だと思ったのが、不動産の価値を見極める能力。つまりデューデリジェンスの力をつけようと考えた。デューデリジェンスとは、物件の収益性やリスクなどを総合的に評価して、価値を査定すること。

ちょうどリーマンショックの後だったので、評価する必要のある物件が世の中にはたくさんあったこともあり、なんとか希望通りの仕事を見つけることができた。

「そこで働いたのは4年間でした。だんだん、この金額で、この価値で、ということがぼくなりにわかってきた。そうなると、今度は開発をやってみたいと思うようになったんです」

「でもその場合は、まず上司が首を縦にふらないといけない。さらにその上も納得しないといけないし、会社がいいってなってもオーナーさんがいいって言わないといけない。そのときの立場だと時間がかかる」

けれどもコプラスなら「面白い土地があったら、みんなで知恵を出し合って形にすることもできる」と思ったんだそうです。

coplus04 市場に左右されない力を身につけるには、まず物件の価値を見極めること。そして次に気づいたのが、知恵をしぼって解決していく能力を身につけることだった。

「市場に左右されやすいビジネスをやっているのに、自分たちの事業ドメインが変化しなければ生存競争に負けてしまう。民事再生したときもそうですが、いくら会社のなかで評価されていても、転職が決まらない人もいました。本当に自分の力がないと生きていけないと思うんです」



市場に左右されない力を発揮するためにできることはなんだろう?足立さんが言っていた「知恵を出し合って形にする」とは?

大豆生田さんはまさにその知恵の部分を担当している人なのかもしれません。

コプラス設計部の要です。単に設計するというよりも、デザインを超えて企画から考えることもあるそうです。

ちょうど現場から戻ってきたところで話を伺いました。1000坪ほどのひとつの敷地から考えて住宅地にするという、まさにちょっとしたまちづくりのようなプロジェクトなんだそう。

「常日頃思っていたことに、それぞれの敷地だけで完結するのではなくて、すべての建物配置を調整できたら、みんなにとって素敵な住環境がつくれるのではと思っていました。そうすれば道路すらもコミュニティ広場としてつくることができる」

coplus05 「今回は企画を考える仕事で、現場監理までしていないんですよ。だから基本設計とデザイン監修を担当し、あとはコラボレーションしている会社にお任せしているんですが、数値で共有できない部分が難しい。たとえば今日は『住宅の塀の見えにくい高さ』ということだったんですけど、敷地にも高低差があるので、簡単に決めきれないところなんですよね」

結構、こちらの意見が求められる仕事なんですね。基本的には設計の仕事って、お施主さんの思いを形にするものだとばかり思っていたんですけど。

「そうですね。アトリエ事務所で働いていたときは、お客さんには漠然としつつも希望があって、それを聞くことが大切でした。でもコプラスってそうじゃないんですよね」

どういうことでしょう。

「コプラスの場合は、土地や建物はあるんだけれど、これをどうしたらいいかわからない、という相談が多いんです。場所がよければ普通に、例えばマンションをつくってもいいんでしょうけど」

普通にやっては難しい。そんな物件をどうしたらいいか、設計の立場を超えて考える。

コプラスが得意とするコーポラティブハウスをつくることもあるけれど、大豆生田さんが最近担当したのは宿泊施設だった。

バックパッカー向けの宿泊施設の設計で、極限まで専用スペースを小さくする必要があったが、ここでは空間のシェアを価値に変え、いかに旅人の間にコミュニケーションが生まれるかを考えて、設計を担当したそうです。

coplus07 「相手が想像もしていなかったものをカタチに変える。それは、ぼくらにだってはじめから最後まで見えていません。ときには大袈裟にして、イメージしてスケッチして」

「日常の小さな気づきを忘れずにして、場面場面で引き出してあげれば『そうそうそうっ!』って共感できる。そういうときってうれしいですよね」



設計からアプローチして形にするのが大豆生田さんなら、久保さんは人と人の関わりをデザインしている方。

不動産業界では、これから今以上に求められる分野だと思います。ソフトでもハードでもなく人のデザイン。

そう言うと、とても華やかなイメージもありますが、基本的にはコツコツ積み上げていく仕事です。

実際にはどんな仕事なのか、久保さんに聞きました。

「今日は朝から入居者さんからメールをいただいたんです」

coplus08 どんなメールですか?

「建物管理会社にお願いして、自転車の使用確認をお願いしたんです。使っているならば、紙を外してもらう。けど日常的に使われない方がいて、昨日はじめて気がつかれたようで、今日気づかなかったら捨てられていたんじゃないか、という内容でした」

でもそうやってメールいただけるのは、信頼関係があるからだと感じました。

「そうですね、ありがたいです。その物件は屋上菜園の植え付けとか、ワークショップとかを定期的にやっていて、入居者さんともコミュニケーションがとれている物件なので、大事件になる前にすぐに連絡をいただけることが多いです」

coplus41 「入居されるときも、普通は仲介会社さんが物件をご案内されることが多いんでしょうけど、この物件は私が直接問い合わせを受けて、内覧の対応をする。そこで、どういう場所なのか、どんな方が住んでいるのか、1時間から1時間半くらい話すんです」

内見にしては長い時間。入居者とじっくりコミュニケーションすることで手間がかかるように思うけれど、信頼関係が構築できるから入居後のクレームは起きにくいのかもしれない。

このほうが効率的な気もするし、なにより働いていて気持ちよさそうです。



久保さんはもともと大学で福祉を専攻していたそうです。あるとき授業で北欧のコモン付賃貸住宅やコーポラティブハウスのことを知ることになる。

それ以来、社会人になっても、そのことがずっと頭の片隅に残っていた。

「人とつながりながら住むって、やっぱり必要なんじゃないかなと思うんです」

coplus40 「小学校のときに家が開いてなくて、斜め向かいのクリーニング屋さんに行って『トイレ貸して欲しい』って言ったことがあるんです。そのあともおばあちゃんが帰ってくるまで待たせてもらったりして」

久保さんにとって、子どものときの体験も、福祉を専攻したことも、コモン付賃貸住宅に興味をもったことも、すべてつながっているように思いました。それは人とつながりたい、関わりたいというもの。



コプラスのウェブサイトを見ると「想いをカタチに」というコピーがあります。

それはもちろん、お客さんに向けた言葉なんでしょうけど、ぼくにはどうしても自分たちの働き方に関しても、想いをカタチにしている会社のような気がしてなりません。

どんなふうに働きたいですか?

もしかしたら、その働き方、コプラスなら実現できるかもしれません。

(2016/06/14 ナカムラケンタ)