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住まいから社会をよくしたい

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

住む人とともに、年を重ねていく住まい。

長く付きあう家について、私たちはどのくらい知っているでしょうか。

分からないことがあったり、不具合が起きたとき、誰に相談すればいいのだろう。

そんな不安や悩みごとに、応えつづける会社があります。

%e6%b5%b4%e5%ae%a4%e5%a4%a9%e4%ba%95%e7%82%b9%e6%a4%9c ホームインスペクション(住宅診断)をはじめとした不動産コンサルティング、マンション管理組合のコンサルティングなどを行う、株式会社さくら事務所

ホームインスペクションとは、建物の専門家であるインスペクターが住宅の劣化状況や欠陥の有無、改修すべき箇所やタイミング、かかる費用などについてアドバイスするサービス。

まだ日本に浸透していなかった時代から、さくら事務所が礎を築いてきました。

そんなホームインスペクションを軸に、人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すことを目指しています。

今回は、ホームインスペクター、コンサルタントを募集します。

主な仕事は、一戸建てやマンションの一室など個人向け住宅のホームインスペクションと、マンション管理組合コンサルティングにおける建物調査。

建築を学んできた経験は必要になるそう。ただ、まだ実務経験が浅い人、働き方を変えることで仕事を続けていきたい人も歓迎だそう。

何より大切なのは、仕事を通して目の前の人の役に立ちたい、社会をよくしていきたいという想いです。



渋谷駅から徒歩5分。

事務所の空間は、知人の家に招かれたような温かいものでした。

kaze 1999年。まだ日本に、「個人向け不動産コンサルティング」という概念がないなか、さくら事務所はスタートしました。

創業したのは、現会長の長嶋修さん。もともとは広告業界で働いていて、不動産業界へ渡ったという。

%e9%95%b7%e5%b6%8b%e3%81%95%e3%82%93 「情報の不透明さなど、不動産業界のやり方に対して、違和感があったんです。これから大きく変えられるポテンシャルがあると最初に思いました」

当時勤めていた不動産会社で、ベンチャー事業として個人向け不動産コンサルティングをやらせてほしいと申し出た。

しかし、返ってきた答えは「NO」だった。

ならば自分で、と独立したのが17年前。

そのときも、これからはじめる事業について周囲に意見を聞いてみると、10人中10人全員が反対したという。

「たとえばホームインスペクションなら、ノウハウや知見をもって建物を診断して、それに基づいたアドバイスをする。日本人は、そうした形のないものにはお金を払わないと言われました」

それでも長嶋さんは考えた。

今はそうであっても、これからは違うんじゃないか。それに、競合がいないほうがチャンスになるはず。

「個人向け不動産コンサルティングの仕事や働き方を通じて、社会を変えたいんだ、ということをずっと発信してきました」

だんだんと、賛同してくれる人が集まった。

そうして、ホームインスペクションや、相続・購入など不動産に関するもの、住宅ローンや保険、リフォーム・リノベーションに関するもの、マンション管理に関するものなど、不動産に関する総合的なコンサルティングサービスを展開してきた。

%e5%80%8b%e4%ba%ba%e4%bd%8f%e5%ae%85%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%83%9a%e3%82%af%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3 そのどれもが、これまでになかった新しい仕組みやサービス。

最近では、宅建業法の改正によって売買契約前の重要事項説明を行う際、住宅診断を説明することが義務化された。マンション管理の重要性も認識されるようになった。

「新しいものを打ち出しつづけることで、社会に認知される。それを見て『なんか面白いことやってる会社だよね』と、業界人にも影響を与えるようなスパイラルが生まれていきました」

さくら事務所が大切にしているのが「五方良し」という概念。

「ご依頼者はもちろん、自分たち自身、そして会社、業界、ひいては世の中全体がよくなっていくような仕事を目指しているんです」

ここから先、個人向けの不動産コンサルティングを、本当の意味で社会に根づかせていきたい。

「社内で培ってきた知見やノウハウを、次の世代にに伝えられる土俵ができた。5年10年先には、当たり前の職業として、世の中で憧れられる存在にしようと思っているんです」

だからこそ、働き方にも切り込んでいく。

さくら事務所では、雇用形態や勤務時間も、働く人の環境や状況に合ったものにしている。働き方の多様性を認め合える環境です。

仕事に対する捉え方も、建設的。

「だれでも家に帰れば一市民になりますね。けれど仕事する時間が1日のうちで一番長い。だからこそ、私たちの働き方というのは、本来は自分たちがやりたいことで自己成長できるといい。ご依頼者にも喜んでもらえて、こっちもうれしくなって、しかもお金までもらえちゃう。そんなふうになるのがいい仕事のあり方だと思う」

「いきなりそんな理想的な仕事ってなかなかできない。それでも理想に向かってベクトルを持ちつづけると、だんだん仕事ができてきて、社会にも求められつづけることになる。いつもそういう考え方ですね」



その考え方は、社員の方と共有されているようです。

勤めて14年になる土屋輝之さんも、その一人。

%e5%9c%9f%e5%b1%8b%e3%81%95%e3%82%93%ef%bc%91 「以前は、新築や中古のマンションの販売をしていました。当時、マンションを購入していただいた方から、管理組合の運営について悩みや問題を相談されて。そこに応える人や会社が必要だと思っていました」

マンション管理組合のコンサルティングをしたい。

そう考えていたとき、さくら事務所のホームページを目にした。

ひまを見つけては読み進め、思いは膨らんでいった。

「さくら事務所の仲間に入りたい。その思いが一番で、入社した当時は自分が正社員なのか契約社員なのか、目もくれないほどでしたね」

新築マンションのインスペクションから携わっていったという土屋さん。

新たに業務に加わる人も、まずはアシスタントとして仕事を覚えていくことになる。

マンションの建物調査の仕事について伺っていきます。

「目視でひび割れや変色などを確認したり、外壁を打診したり。専門家として建物のコンディションを調査・点検して報告書をつくります。報告に基づいて、売主や施工会社が修繕工事を行なっていきます」

%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e7%82%b9%e6%a4%9c 調査によって、塗装のはがれなど軽微な不具合から、放置しておいたら将来的に大きな問題になりかねない不具合も見つかることがあるそう。

50世帯ほどが暮らすマンションで、突然外壁が剥がれてきたことがあった。

組合員の方たちは、まず分譲会社と施工会社に相談して、剥がれた箇所だけを直して解決しようとしていました。

でも、きちんと全体を調べないと、もしかしたら大きな問題が潜んでいるかもしれない。

「念のために調査したら、たくさんの外壁タイルが浮いていて。結局、新築のときに張っていたタイルを全部剥がして、もう一度張り直すという作業になったんです」

タイルを剥がすのに約1年。もう一度張り直して仕上げるまでに、10ヶ月を要した。

「その間、工事の音と埃で、部屋にはとても住めない。50世帯の方全員に外部の賃貸マンションや貸家に引っ越していただいて。補修工事が完了して、建物の出来具合を見極めてから戻ってきてもらう。そこまでやらないと解決できなかったことがありました」

さくら事務所はコンサルタントとして、無理なく補修工事が完了して住民の方が戻ってくるまでのスケジュールを説明した。

「住民の方は、マンションを買ったものの、この先どうなるかわからないというところまで不安になっていました。でも、もし自分たちがそれを知らずに住んでいたら、怪我をしたり、最悪命を落としていたかもしれない。10年以上あとに事態が発覚していたら、自分たちで費用を出して直すことになっていたかもしれない」

「未然に解決できたことで、元どおり家族で平穏に過ごしています、と年賀状をいただいて。自分としてはいい仕事ができたなと思います」

%e7%82%b9%e6%a4%9c 専門家として、管理組合と分譲会社や施工会社との間に入ることで、話し合いがスムーズに進められたり、管理組合の方々が専門的な知識がないために不利な状況に終わってしまうことがないようにできる。

専門性が高く、責任の重い仕事。けれども、それだけ仕事に対して感謝される場面が多いそう。

どんな人と一緒に働きたいですか。

「人や世の中の役に立つという視点で仕事ができる人。そして、管理組合の方が、より快適にマンション生活を送れるような新しいサービスを自分で考える。そういうことが好きな人だといいですね」

「組合員の方たちが何気なく話していることも、聞き漏らさないように気をつけて耳を傾けてみる。そこに、新しいサービスの種はたくさんあります」



「インスペクターの仕事として、現場の業務で求められる能力の一つが、傾聴する能力だと思うんですね」

代表の大西倫加さんが、くわしく話してくれました。

%e5%a4%a7%e8%a5%bf%e3%81%95%e3%82%93 たとえば、築年数の古い住宅を買おうとしている場合。住宅のコンディションを調べてみると、古いなりのいろんな不具合が見つかる。

「でも極端に言えば、ご依頼者にとって不具合が多いということ自体は、あんまり関係がないんです」

関係ない?

「そもそも、なぜその方が古い家を買いたいと思っているのか。どれくらい長い間その家と向き合っていきたいと思っているのか。自分なりに手を入れたい範囲はどのあたりにあるのか。予算はどれくらい持っているのか」

「ニーズによって、不具合があるという事実一つに関しても、伝え方がかなり変わるんです」

今すぐに修繕が必要な箇所でも、購入後にリノベーションを予定しているのであれば、同時に直してしまうと大したコストはかからない。加えて、一緒に直しておくと、より頑丈になる部分も伝えてあげる。

一方、購入資金で手一杯で、リノベーションせずに住みたいと思っている場合。不具合は、その人にとってすぐにリスクとなる。

修繕にかかる費用も踏まえたうえで、購入可能かどうか、思い描く住まいにふさわしいかどうか。

よく考えてもらうように伝えていく。

「同じ住宅だとしても、アウトプットの形が全然違う。これにはまず、その方自身のご要望を傾聴する力、そして理解してまとめ上げていく力が必要になります」

「その力を磨くこと、つまりは人と向き合うことが好きな方。そして一生懸命仕事に取り組んで勉強を惜しまない方であれば、うちの仕事は向いているんじゃないかと思います」

%e7%90%86%e5%bf%b5 フロントランナーとして不動産業界を動かしてきた方たちの視線は、目の前の人と未来に向けられていました。

ともに、人と不動産の幸せな関係づくりをしていく人をお待ちしています。

(2016/12/21 後藤響子)