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デザインと話す

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インターオフィスは長年、日本のオフィスにデザインをもたらしてきた会社です。

もともと東京デザインセンターにオフィスがあり、2010年から南青山にある谷口吉生氏設計のビルに移転しました。

インターオフィス - 1 (8) 洗練されたデザイン家具でオフィス空間を提案してきたインターオフィス。さらに進化していこうとしています。

今回は、空間を提案する企画営業スタッフを募集します。建築やデザインが好きな人なら、必ずしも経験は問わないそうです。



インターオフィスがあるのは、東京の外苑前駅を出てすぐのところ。国道246号線に面した場所にあって、6月には青山一丁目に移転する予定だとか。

営業部がある3階へおじゃますると、空間が気持ち良く使えるように家具が置かれていました。

どれもかっこいいものばかり。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA インターオフィスは設立して34年になる会社。

もともとは日本のオフィス環境をよくするため、VitraやUSMなど、優れたデザインの家具を輸入し、販売してきました。
インターネットが普及して誰でも自由に購入できるようになると、販売だけでなく、質の高いデザインに触れてきた経験を生かし、オフィス空間の提案もするように。

オフィス空間にとどまらず、空港のロビーや美術館、ホテルや住宅など、さまざまな場所の提案をしてきました。

「創業して30年以上といえば、安定した会社というイメージです。けれどもインターオフィスは、いい意味でずっとベンチャーのような活気があるんですよね」

そう話すのは、営業副部長の木村さん。今回募集する人の上司にあたる方です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 社内には、大きく分けて営業セクションと、設計と施工もできるデザインセクションがあります。

「今、社員は100人くらい。お互いの顔と名前、趣味まで分かるちょうどいい規模感だなと思います。個性が集まったような会社で、建築以外の業界から来たメンバーもいるんですよ」

木村さんも、以前はマーチャンダイザーとして服飾雑貨の仕入れをしていたそう。

イタリア、フランス、ドイツ、ベルギーなど、ヨーロッパをメインに買い付けに行くなかで、いいデザインに触れてきたという。

「年間何十億という額を扱っていましたので、それなりの方に、それなりの場所で対応していただきました」

「そのとき商談で通された空間が、とても洗練されていて。何気なく置かれている椅子やテーブルがすごくかっこいいし、使い心地もいいんですよ」

調べてみると、一つひとつデザイナーが手がけたものだった。しかも100年近く前にデザインされたものもあった。

「世の中には素晴らしいものがあるんだと、とてもワクワクしたんですよね」

海外のオフィスに感動して帰ってくると、日本の空間のしつらえは、あまり気を配られていないと感じたそう。

洗練された空間をつくる仕事に携わりたい。

そう思っているとき、インテリア業界で働く友達から紹介されたのが、インターオフィスだった。

インターオフィス - 1 「一般的な知名度もないし、私もまったく聞いたことがない会社でした。けれど、ニッチな分野で圧倒的にトップな会社なんです」

どういうことでしょう?

「働き方を考えてオフィスにデザインを取り入れる会社って、日本ではおおよそ5%くらいだと感じています。そんなニッチな分野において、インターオフィスは圧倒的なシェアがある」

「ハイクオリティな家具輸入の経験から、上質な家具を取り揃えることはもちろん、自社で空間デザインも行っています」

ヒアリングから引き渡しまで、トータルでプロデュースするのが今回募集する企画営業の仕事です。

ここで、木村さんが半年かけてお手伝いしてきたという、ある空間の写真を見せてくれた。

「これはZOZOTOWNを運営する、株式会社スタートトゥデイさんのあたらしい倉庫の休憩スペースです」

インターオフィス - 1 (1) インターオフィスへの空間デザイン依頼は、設計事務所からいただく場合と、お客さまから直接いただく2通りがある。

「このときは、倉庫の設計を手がけた株式会社NAP建築事務所さんから、協力してほしいと依頼を受けました」

完成写真をよく見ると、すべての椅子が違っていて、同じものがない。

「倉庫の中って、いつでも出荷できるように、効率を求めた画一的なつくりになっているんです。けれど、ずっとそこで働いていると、気持ちもかたくなってしまいますよね」

「スタートトゥデイの方も『休憩スペースでは、できる限りゆったりしたり、そこに座ることで会話が生まれるような場所にしたい』というご要望をもってらっしゃって。そこで、いろんな椅子をばらばらにいれてみることにしたんです」

200坪ある休憩スペースに、場所ごとに森や海などのテーマを設けた。バランスを考えながら、強度も考慮して、椅子を選んでいく。

なんと350種類の椅子を配置することになった。

「たとえば、こちらのVegetal(ベジタル)という椅子は、植物からインスピレーションを受けてつくったデザイナーズチェアです」

インターオフィス - 1 (4) 背もたれが葉脈を模し、かつ構造体になっている。だから床には本物の木のような影が現れる。

「光が差しているときに見たら、ちょっと座ってみたいなって思いません?」

「そういった小さなことの積み重ねによって、ワクワク感やコミュニケーションが生まれる空間になったと思います」

仕入先は60社、ブランドは100。

海外から30年以上輸入してきた実績と、ブランドや国内メーカーとのつながりが活きている。

「うちだからできることがあるんですよね。お客さまから『すごく働きやすそう』という言葉をもらえると、やっぱりうれしいです」

うちだからできること。

そう感じられる仕事ができるのは、とても素敵なことだと思う。



続けて話を聞いたのが毛利さん。

彼女も同じように「インターオフィスだからできる仕事」を求めて転職された方。もともと建築学科を卒業したあと、ある家具メーカーの営業として働いていた。

「自社製品をつくって販売したり、その家具を使った空間の提案をしていました。仕事をするなかで、世の中にはいいデザインがたくさんあるということを知って」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 「だんだんと、自社のものにこだわらず『いいな』と思う家具やデザイン空間をつくりたいなと思うようになったんです」

そこで入社したのが、インターオフィスだった。

「インターオフィスは、自分がいいなと思う輸入家具も扱えるし、外注先もあるのでオリジナルで家具もつくれる。さらに、社内にデザインセクションもあるので、提案できる幅がほんとうに広がりました」

インターオフィスの空間づくりは、基本的には営業が一人でお客さんのヒアリングから引き渡しまで担当する。

「どうやったらお客さんのイメージのものをつくれるか。設計部や施工部に頼むときも、得意そうなメンバーに声をかけてチームをつくるんです」

基本一人で進めていくから、忙しいときは終電まで働くこともあるし、事務作業が重なることも。

「でも、1から10まで空間づくりに携われるのはたのしいです。自然と、お客さんと接する機会もふえ、付き合いも長くなります。そうすると、わかることも増えてくるんです」

たとえば、ゲームをつくる会社からの依頼で、ミーティングスペースをつくったときのこと。

「とてもクールで言葉が少ない社長さんでした。空間づくりも『社員は女性が多いから、女性が好むものを』というご要望以外、とくに聞けなくて。けれど、いやなときにはきちんと断る人でしたから、だんだん好みが見えてきました」

ミーティングスペースは、空きスペースの都合で、来客向けにも兼用したいとのことだった。

見慣れた折りたたみの椅子とテーブルではユニークさに欠けるし、応接間のしつらえとしてもイマイチ。

「そこで、大きなテーブルを真ん中に置いて、女性の好む柔らかなファブリックを張ったベンチで囲むプランを提案しました。パーテーションもつくったので、大人数でのミーティングにも、少人数の打ち合わせにも使うことができます」

インターオフィス - 1 (11) 完成してみると、人伝いに社長がよろこんでいたと聞いた。後日、社長のご自宅の依頼もいただいたそう。

インターオフィスの仕事には、ありとあらゆる優れたデザインの選択肢がある。それをどう組み合わせて、相手が求めている空間をつくれるか。

そのために大切なことはコミュニケーションなのかもしれない。

とくにお客さんから直接デザインを頼まれたときは、企業の社長さんを相手にすることも多い。

彼らは家具やデザインに詳しいわけではない。それよりも空間の費用対効果の話や、ビジネスの話をされる方もいる。

「わたしはビジネスの話は得意ではなかったので、家具だけじゃない話題のネタも必要だと思いました」

「自分が語れる趣味を持っていれば、こちらのお話で楽しんでもらうこともできます。わたしはお料理とヨガが好きで、女性の方と話が盛り上がります。バックパッカーとして世界中旅していたこともあるので、そのときの話は興味を持ってくださる方が多いですよ」

もし趣味がまったく合わなくても、社長の趣味を聞いてから勉強してもいい。相手に寄り添うことは大切なこと。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA インターオフィスはもともと家具の販売のみをする会社だったけれど、時代とともに、人と人の関わりやデザインという付加価値も磨いてきた。

会社としても、これからもっとその強みを伸ばしていくそうです。

そんな仕事をするためには「人」が欠かせない。

建築やインテリアが好きで、人と一緒に空間をつくりたいという人には、ぴったりの職場かもしれません。

最後に、木村さんから。

「わたしはここでいろんな人と関わるようになって、どこに行っても働けるだろうなという自信がつきました」

「そのためには、目標をもって、楽しみながら仕事に取り組めるといいのかな。笑顔がすてきな人をお待ちしています」

(2017/4/26 倉島友香)