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前例なき、まちづくり

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空き家となった古民家をカフェとして再生したり、空きテナントをコワーキングスペースにしたり。

すでにある物件を転用するリノベーションの仕事が増えてきているように感じます。

renova01 数字で見ても、現在の日本の空き家率は13.5%。数値は年々上昇し、2030年代には30%を突破するという予測もある。

これらの建物を朽ちさせるのではなく、収益が出せる事業を見据えてリノベーションすることで、建物だけでなくまち全体を蘇らせる。

そんなリノベーションを通した新しいまちづくり、“リノベーションまちづくり(リノベまちづくり)”を実践している会社が、株式会社リノベリングです。

でも、それだけではこの会社のことをうまく説明しきれない。

もうひと言付け加えるなら、“コンテンツメーカー”だと思います。

リノベまちづくりの実践の場である「リノベーションスクール」の運営を軸に、新たなまちづくりプロジェクトやコミュニティの場、さらにはその手法をわかりやすく伝えるためのEラーニングプログラムなど、幅広くコンテンツを生み出し、世の中に届けています。

今回募集するのは、これらのコンテンツを企画・運営するスタッフ。オールラウンダーとして、さまざまな企画に携わっていきます。

経験は問いません。黎明期のチームで、ともにこれからのまちづくりを展開していく仲間を探しています。

 

雑司が谷駅を降りて、静かな住宅街を10分ほど歩くと、遠目に昔ながらの商店街が見えてくる。

renova02 住宅街と繁華街のちょうど中間にあるビルの5階が、リノベリングの事務所。扉を開けると、スタッフのみなさんが迎えてくれた。

さっそく代表の嶋田さんに、気になったことを聞いてみる。

リノベまちづくりって、一体なんでしょう?

「リノベーションを通した新しいまちづくりです。今、全国で人口減少が進み、地方を中心に空き家や空き店舗が急増していて。不動産の価値が下がり、若い人たちが都市部にどんどん流出する状況です」

renova03 「そのような地方都市で、中心部とその周辺エリアに眠る使われていない空間資源を周りの資源とつなぎ合わせてうまく使う。そうすることで収益が生まれる事業をつくり、エリアを変え、都市を再生するという考え方です」

そんなリノベまちづくりの実践を加速させたのが、6年前に北九州ではじまった「リノベーションスクール」。

参加者たちはエリア内に実在する遊休不動産を対象に、リノベーションの事業を計画。オーナーに向けてプレゼンテーションを行う。

机上の空論ではない。なんとこれらは実案件化され、着実に新たなビジネスを産み、雇用を創出してきた。

そうした実績が積み重なるにつれ、全国から『自分たちのまちで、自分たちらしいやり方でリノベまちづくりをしたい』という声が数多く届くようになる。

「たしかに、北九州のリノベーションスクールでは北九州しか変えられない。日本中の地域が、自分たちの力で豊かになりたいと願っている。その支援をする組織が必要になりました」

そこで4年前生まれたのが、リノベリングだ。

renova04 もともと嶋田さんをはじめ、北九州のリノベーションスクールの講師がそれぞれの仕事と並行して企画・運営していたものの、リノベまちづくりの開催需要の拡大とともに成長が加速。

現在は、専任スタッフのもと自走しはじめている。

いわば第二創業期。新しく入る人は、そんなリノベまちづくりのこれからをつくり上げていく中核となる。

「今の事業は、地方自治体の依頼を受けたリノベーションスクールの開催が核となっています。でも、それだけでは足りないと思っていて」

それだけでは足りない?

「そう。リノベまちづくりの知恵や手法をもっとわかりやすい形にして、これを求めている人たちに届ける必要があるんです。そのために教育的なコンテンツの企画、製作、販売を行おうと考えました」

「コンテンツを通して、離れた地域にいても、同じ価値観をもった仲間たちが多くの学びを得られる。さらに一緒に実践することで、彼ら自身がまちづくりのプレイヤーとして成長し、まちが変わりはじめる。これが僕たちの理想です」

 

今回募集する人が担っていく役割は、大きく2つ。

1つめが、リノベまちづくりのコンテンツメーカーとしての役割だ。

「今は新規事業として、動画コンテンツの配信サービスがはじまろうとしています。新しく入る人も、まずはそこから一緒にやっていきましょう」

そう話すのは、企画担当の李さん。周囲から生き字引と称される、リノベリングの大黒柱だ。

renova05 具体的には、過去のスクールの講義を録画した動画をインターネット上で販売していく。一流の講師陣の講義は高い需要があったため、単独のコンテンツとして広く配信することを企画したそう。

準備は半分程度進んだところ。これから動画を編集・開発しながら、SNSなどを用いて広報やマーケティングを開始していく。

なんだか、特別な知識が必要となりそうです。

「サイトの裏側も見ていくので、ITやデザインの素養があったら働きやすいかな」

事業を運営していくうえで、ウェブ上の発信やマーケティングについて、右も左も分からないという人では難しいかもしれない。

「でも、何もかも責任を持ってほしい、とは決して思っていません。私たちはチームです。お互いに足りないところは支え合いたいですね」

その言葉どおり、現在リノベリングで働くスタッフも、デザインや編集などそれぞれ得意分野を持ち寄りあっている。

renova06 新しく入る人も、チームの一員として協力しながらつながっていけるといい。



新たに仲間になる人のもう1つの役割。

それが、「プロフェッショナル リノベーションスクール」(プロスクール)の運営だ。新しく入る人は、まずはプロスクールの運営をする。

中島さんは、そんなプロスクールの立ち上げに携わった一人だ。

「もともとは設計事務所や住宅メーカーなど、ずっと建物を建てる側にいました。でも、人口減少が進んで空き家が増えるなか、つくり続けることに違和感を感じて。そんなときにリノベまちづくりを知って、とても興味がわいたんです」

renova07 プロスクールは、リノベまちづくりの長期的な学びの場。

短期集中講座のリノベーションスクールは、地域や時間が限られてしまう。もっと深く、専門的に学びたいという声に応えて実現したプロジェクトだ。

受講生は、まず動画でリノベまちづくりの基礎的な考え方や手法、ビジネスについて段階的に学んだのち、実際に講師のアドバイスを受けながらリノベまちづくりの事業を企画していく。

renova08 現在は、カリキュラムの管理、広報、受講生同士のコミュニケーションの場づくりなど、4名ほどのスタッフで運営しながら、少しずつ改善を加えているところ。

中島さんは、プロスクールを運営するうえでの思いを語ってくれた。

「受講生のみなさんにリノベまちづくりを実践できる力が身に付くよう、サポートしたいんです」

実践できる力。

「受講生は、『自分のまちでゲストハウスを開いて、まちに賑わいを取り戻したい』『空き家を使って、まちのためになる新たな事業をおこしたい』など、さまざまな思いを持って受講しています。プロスクールではそんな思いに応えていきたい。そして、同じ志を持つ方同士が高め合えるような場としても力を入れていきたいですね」

「もっと実践者に役立つプログラムになるように、模索しながら進めています。大変だけど、自分たちでスクールを作っていけるというのは面白いと思います」



リノベまちづくりの先頭を走るリノベリング。

とはいえ、会社はまだスタートアップ。明確な分業はしていないし、会社や事業の今後をつくり上げていく責任は重そうだ。

新しく入る人は、果たして付いていけるか不安になってしまうかもしれない。

「僕も不安でいっぱいでした。前職が地方紙の新聞記者で、まちづくりに関して特別な才能や経験のない自分で務まるのだろうか。けれど夢中になって手足を動かしていたら、なんとか付いていけている気がします。まだまだですけどね(笑)」

そう笑うのは、プロジェクトスタッフの酒井さん。半年前に加入した、23歳とチームでいちばん若いメンバーだ。

renova09 不安と期待が入り混じるなか、まずはリノベーションスクールの運営から携わり、リズムを掴んでいったという酒井さん。

新しく入る人も、まずはすでにノウハウが蓄積されているリノベーションスクールの運営を通してリノベリングでの働き方を探っていけるという。

主な仕事は、開催に向けての関係者とのやり取りや調整。直接的な準備のほとんどは主催者である自治体が担うのだそう。

最初からリノベリングがすべて手伝ってしまうと、その後のまちづくりに支障が出てしまうためだ。

「けれど、自治体に丸投げということではありません。うまく進まないいろんな場面で僕らがサポートをします。仕事の大半が、このやり取り。僕らはまちづくりに関わる人全員の意識を変えるターニングポイントにならないといけないな、とも思います」

着実に経験を積み重ねてきた酒井さん。

現在は、リノベまちづくりを担うプレイヤーたちのコミュニティの場、「リノベーションまちづくりサミット」の責任者も任されている。

renova10 サミットも、リノベリングのコンテンツとして企画されたものの一つ。全国のプレイヤーが、それぞれの熱い思いをぶつける画期的な場となった。

入社してから、どんどん新しいことに挑戦しているという酒井さん。

前を向いて走り続ける理由をたずねると、こう教えてくれた。

「たとえうまくいかなくても、失敗とは思わないんです。ほとんどのプロジェクトは始まったばかり。トラブルが起こったり、収支が合わなくても挑戦の結果であって、未来の成果への過程なんです」

「もちろん、これでいいのかな、という不安も続くし、辛く感じる瞬間もある。けれどチームで新しい時代の先頭を駆け抜けている感じが、すごく楽しいんです」



まずは走りながら考えていく日々になると思います。

はじめは大変かもしれないけれど、ここにはサポートしてくれる仲間がいる。

むしろ前例のない仕事です。リノベまちづくりを求める声はどんどん高まっているし、物怖じせずに飛び込んでみれば道は開けるはず。

リノベまちづくりは、いつかまちを自走させるエンジンとなる考え方だと思います。

その先頭を、一緒に駆け抜けませんか。

(2017/11/13 遠藤真利奈)

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