こども時間
※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。
今までこんな幼稚園見たことなかった。
それが最初の印象で、その思いがどんどん深まっていって、帰る頃には自分が通いたいと思ってしまった。まあ、31歳の僕には無理だけど。でも子どもができたら通わせたいな!そんな幼稚園が広島にある。板橋さざなみ幼稚園では、地域に開かれた、まったく新しい給食プロジェクトメンバー(リーダー)と保育スタッフを募集している。
広島市の東、東広島市。中国地方特有の穏やかな気候で、空港から降りると土の香りがしてきた。そこから車で30分ほど。住宅地を抜けて田園風景が広がり、それが里山の風景に変わったところに板橋さざなみ幼稚園はある。小高い丘の上にある幼稚園の窓から眺めると、ちょうど田植えの時期の田んぼには、水が張られていてキラキラ輝いている。その奥にはなだらかな山並みが見える。夕方には素晴らしい夕焼けを眺めることができるらしい。
まず訪れて感じたことは、園庭が自分のイメージしているものとはまるで違うこと。とても広い敷地の中には「大工小屋」という小さな小屋があったり、「どこまでも行ける船」という名のヨットが置いてあったり。その奥の森へいくと「どうぶつの墓」や「ひみつの展望台」 を発見する。さらに幼稚園の園庭を飛び出して、近くの畑で野菜を育てたり、里山でドングリを探したり、池の近くにある原っぱで虫を見つけたり、子どもたちのフィールドは広がっていく。もちろん園舎だって居心地がいい。色々なところに安心できる居場所があるし、窓から見える空や田園風景も気持ちいい。スタッフルームは大きなワンルームになっていて、Macが並んでいる。ふと本棚に目をやると「ブルーノ・ムナーリ」「ツリーハウス」「レッジョ・エミリア」の文字が飛び込んでくる。レイチェル・カーソンの「センス オブ ワンダー」の原著もある。
ここをつくった園長の難波元實さんは、元々建築家だったらしい。なるほど。建築家は建築の形をデザインするだけじゃなくて、そこでどんなことが起きるか、その風景を想像することが得意なんじゃないかと思う。つまりアクティビティのデザイン。
スタッフルームで園長のお話しをお伺いすることにした。穏やかに言葉を一つひとつ選ぶように話しはじめた。
「幼稚園をつくろうとしたとき、候補地が6か所ありました。その中でなぜこの場所にしたかというと、ここに日本の原風景があったからです。小川があり、田んぼがあり、畑があり、農家があり、里山がある。これは日本の原風景の要素だと思うのです。こういった環境の中で子どもたちが育つ、子どもの園をつくりたかったのです。例えば泥だんごをつくるとか、虫を捕まえるとか、小川や田んぼの中に入ってみるといった、自然の中で子どもたちが遊べる、そんな場所に幼稚園をつくりたいと思ったからです。私たちは環境が一番大切だったのです。五感を働かせて、いろいろな体験ができる場所性が大切だった。街から少し離れていても、この里山が適地だと考えたのです。幼稚園運営から考えると、それは普通じゃないことかもしれませんが。」
この幼稚園をつくった30年前に、園長の目には今の光景が見えていたのかもしれない。誰よりもこの場所に広がるイメージを持っていて、それを確信していたんじゃないのかな。
さて、話を進める前に、ここで今の日本の幼稚園・保育園が直面している状況を簡単に説明しよう。
まずは、子どものための施設である、幼稚園と保育園に違いについて。入園できる年齢は、幼稚園が3歳から、保育園は0歳から。それから通園時間は、幼稚園がだいたい4時間から5時間、保育園が8時間から11時間である。なぜこんな違いがあるのかと言えば、幼稚園は文部科学省の教育施設で、小学校前の子どもたちが教育を受ける場。一方で保育園は厚生労働省による福祉施設であり、保育に欠ける(つまり親が働いていて保育できない)子どもたちが入園できる場所。だから保育園だと親は働いていないと入園することができなかったりする。
でも世の中が多様になったので、すべての親子に対応した施設が必要になってきた。年齢も保育時間も多様な子どもたちが、一緒に活動し、一緒に育つ環境が求められてきた。そこで、最近「認定こども園」という制度ができた。それは簡単に言えば幼稚園と保育園を合体し、加えて子育て支援のための機能も持つ総合的施設と言える。子どもたちには教育と保育を一体的に行うことができ、親たちには子育てを支援してくれる施設ができるというもの。例えば親が仕事を辞めても同じ場所に通うことができるし、子どもたちは施設を移ることなく生活することができる。
さざなみ幼稚園もこの認定こども園を目指している。
この夏から大きな工事をはじめて、2011年4月よりさざなみ幼稚園は認定こども園としてスタートする。0歳から6歳までの子どもたちが、朝から夕方までゆったりと生活しながら、家庭的なぬくもりや季節感を味わい、乳幼児期に身につけておきたい力を育てるための環境整備。そこには、子どもたちと窓越しに会話できる調理室や環境デザインとしての遊具をつくり出す工房、それにギャラリーやカフェもできる予定です。
「私たちが大切だと思うのは、例えば野菜がある、きゅうりがある、ということではなくて、 きゅうりはこうして育っていくんだという場面をつくっていくこと。そしてそれを収穫して、調理して食べるという連続したところを提供していきたい。」
今回の給食プロジェクトは、こんな思いから生み出されたものの一つだ。そして同時に認定こども園になるためにも給食は必要なのだ。もちろん業者に委託してもいいのかもしれないけれど、つくるところから子どもたちに見せたいという思いがある。
子どもたちが遊んでいるときにいい匂いがする。何をつくっているんだろう?と思ってのぞくと、鼻歌交じりで食事をつくっている「料理人」がいる。
園長のイメージはこんなもの。調理室は来年春に完成するので、給食プロジェクトリーダーは、その調理室をどんな場所にするか考えていくことが最初の仕事になると思う。その後は献立などを組み立てながら「料理人」として働いていく。
さて、スタッフとして働くのはどういう感じだろう。お二人の現役スタッフに話をお伺いした。
まずは守橋さん。社会人4年目、ずっとここで働いている。
「まず環境に驚かされました。緑が多くて広い園庭。はじめて訪れたときに、もうここしかない、と思いました。実際に働いてからも、いろいろ感じることがありました。今までやってきたことを当たり前に続ける、というのではなくて、自分の中で深めていくというか色々な意見がみんなから出てくるうちに良くなっていくというのがあって、みんなで幼稚園をつくっている感覚があるんです。他の園に就職した友達に聞くと、うちの幼稚園ではそんなことないよ、って言われるし。逆になんでそうなの?と聞くと、そう決まっているから、と言われる。もちろん、日々考えて働くことは大変なことのように思うけれど、自分がここで働く上で考えることはとても大切なことのように思うのです。子どもが日々成長していくことを実感できるし、自分も変わってきた。子どもに教えてもらうことが多いし、自分で考えることも増えているように思います。」
坂井さんもこの幼稚園で働いて4年目の方。その前に2か所の幼稚園で数年働いた経験がある。
「はじめてここを訪れたとき、何かが始まろうとする感じがしてワクワクしました。あらかじめ決められたことをくり返す園もあると思うんですけど、ここでは『なぜこれをしたいか』『なぜこれをしたくないのか』など、ひとつひとつの子どもたちの遊びや生活について交わしあうことを大切にしています。たとえ、そのときに答えは出なくても、日々は瞬間の連続でできているので一瞬一瞬そこにいる大人と子どもですりあわせながら生活していきます。感じながら。考えながら。交わし合うということは、大変なことも多いけれど、大変なことは大事なことと重なっているように思うんです。こんな働き方は大変だと思うけれど、喜びの味わいも深い。だから私はここが好きなんだろうなと思うんですよ。」
言われた通りに働くことは簡単かもしれない。でもそれだけじゃ満足できない人がここにはいるんだと思う。
そして、ここは園長、難波さんの思いが強い場所なんだけれど、決してトップダウンの職場ではないことが分かる。それぞれが考え、思いを共有し、良い場所にしていく。僕がいるときにも、スタッフのみなさんが今日の出来事とともに、そのときに感じた思いを共有したりさまざまなことを話し合っていた。それは作業とか労働とかじゃなくて、なんだかすごくいい雰囲気だった。
何よりここにいる子どもたちの顔が素敵なんだよね。すべてが自然だった。連続してつながっていくこどもの時間。そしてそこで働くおとなの時間も、それぞれの人にとって大切な時間のようだった。ここで働くことは、とても素晴らしいことだと思う。(2010/7/1up ケンタ)
| 学校法人難波学園 板橋さざなみ幼稚園 | |
| 募集職種 | ①給食室プロジェクトメンバー ②幼稚園教諭、保育士 |
| 雇用形態 | 正職員またはパート職員 ※3ヶ月間の試用期間あり |
| 給与 | 経験、スキルに応じて決定 |
| 勤務地 |
〒739-0041 広島県東広島市西条町寺家261
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| 勤務時間 | |
| 応募資格 | ①栄養士有資格者優遇。経験者優遇。 ②保育士資格、幼稚園教諭免許をお持ちの方。新卒可。 |
| 選考基準 | 子どもという存在により深い理解を持ち、情熱を持った方。 |
| 募集期間 |
7/1(木)~7/22(木) |
| 選考プロセス |
第一次選考(書類審査) ↓ 第二次選考(面接) ↓ 試用期間3ヶ月 ↓ 採用 ※次の選考ステップに進まれる方のみメールにてご連絡させていただきます。 ※取得した個人情報は、採用選考にのみ使用します。 |
| その他 |







