イベント

3.15 Thu
しごとバー
熱燗IoTナイト

いろんな分野で活躍している方をゲストとしてお招きし、お酒を飲みながら、ゲストと一緒に会話するイベントです。気になるテーマやゲストがいたら、気軽に参加してください。
しごとバーに関する詳細はこちら

※このイベントは終了いたしました。

こんにちは。リトルトーキョーでイベント担当をしている今井です。

日本全国からいらっしゃる「しごとバー」のゲストさんたちを、東京でお待ちしているのが私の仕事。

いろんな場所からいろんな人が来てくれるのはとっても嬉しいけれど、たまには私も、皆さんのいる町に行ってみたいな……!

そんなふうに思っていたとき「しごとバーの開催に合わせて、ぜひ取材をしてほしい」というお話をいただきました。

喜んでお邪魔したのは、島根県。

島根県からのゲストさんをお呼びしたことは過去にもたくさんありましたが、実際にお邪魔したことはありませんでした。

羽田空港から飛行機に乗り約2時間、念願の初・島根です。

通常のイベントページとは違った、インタビュー付きでお届けいたします!

今回のしごとバー「熱燗IoTナイト」は、一言でいうと「島根の美味しい日本酒を、エンジニアさんと一緒に飲みましょう」というイベント。

どうして、島根でエンジニアなのか。

日本仕事百貨でもたびたびご紹介していますが、島根はITにかなり力を入れている場所。

世界的なプログラミング言語「Ruby」のふるさとでもあり、パソコンさえあれば比較的どこでも仕事ができるエンジニアを積極的に誘致しています。

今回のゲストである、エンジニアの羽角(はすみ)さんにお話を伺ってきました。

羽角さんは、東京から4年前にIターン。松江にあるモンスター・ラボという会社で、ウェブやスマホのアプリをつくっている43歳です。

「もともとは東京のモンスター・ラボ本社にフリーランスとして関わっていたんです。松江にオフィスができると聞いて拠点を移しました。Rubyのまちだったし、島根って東京から遠いじゃないですか。日本語が通じる海外みたいでいいなと思って(笑)」

「定時が9時半から18時半で、残業はあまりありません。ちゃんと寝てるし、ちゃんとご飯も食べてますよ」

拠点を移すのはスムーズでしたか?

「子供がいなかったので、転校や保育園の問題はなくて。妻がリモートワークで仕事を継続できたので、じゃあ一緒に行こうかと。僕らにとっては自然な選択でしたし、簡単でした。でももちろん簡単じゃない人もいるでしょうね」

なんでも羽角さん、島根の日本酒と蕎麦をこよなく愛しているそう。

「熱燗で飲むのが好きなんですよね。島根には本当に美味しい日本酒がたくさんあるし、帰宅途中にはいい飲み屋さんがいくつもあるので、東京にいたときよりも余計に寄り道しています(笑)」

一昨年には、趣味が高じて日本酒を飲み歩くイベントを企画。松江市内にある飲食店を巡ってさまざまな酒蔵のお酒を楽しめるという内容で、イベント専用のアプリもつくったといいます。

「飲食店と酒蔵に投票ができるようになっていて、感想コメントも書けるので、酒蔵の人たちに生の意見を届けられました」

「酒蔵って、間に販売店と飲食店を挟んじゃうので、こういう機会が少ないみたいで。喜んで参加してくれてありがたかったですね」

酒蔵との取り組みは、イベントだけではありません。

「出雲市にある旭日酒造さんと一緒に、仕込み中のお酒の温度や蔵の中の気温・湿度を測定するシステムをつくっているんです」

蔵の中で計測された温度や湿度を、スマホアプリでチェックできるようになっている。

職人さんは、夜中でも数時間ごとに麹(こうじ)や醪(もろみ)の様子を見に行かないと気が済まないそう。

でもこのデバイスがうまく使えれば、情報を遠隔地からでも見ることができるので、ほんの少しだけ働き方を変えることができるかもしれない。

さらには、データがクラウドに残ることで、酒づくりのノウハウを後進に伝えやすくなると期待されている。

羽角さんが副杜氏の寺田さんと飲んでいたときに、「こんなのあったら良いよね」と、ざっくばらんに話す中でアイディアが生まれました。

なんと、今回のしごとバーのために、この技術を応用した世界初?!の「日本酒の熱燗専用IoTデバイス」も開発しているそう。

それで「熱燗IoTナイト」なんですね。

「お酒が設定した温度になったら知らせてくれるようなものができないかなあと考え中です」

「ここに温度計をつなげて、お酒の温度を測る。そうすると電波が飛んで温度を知らせて、一定の温度になったら通知が行くようにする」

「光るとか、機械が喋るとか?ツイッターに『熱燗ができました』って出るようにしようかなあ(笑)」

同じく松江でウェブエンジニアをしている金津さん(写真右)と、市役所でIT企業の誘致などを担当している福田さん(写真左)にもお話を聞いてみます。

金津さんは、島根県出身の23歳。高専で学んだあとソフトウェアのデザイン・開発を行う大阪のフェンリル株式会社に入社しました。現在は島根支社で働いています。

「小さいころからパソコンを触るのが好きで。当時は個人のホームページやブログをつくるのが流行っていたんですけど、そのときに使っていたペイントソフトをつくったのが今の会社の社長だったんです」

「フェンリルは東京や大阪の案件が多いですが、島根の企業さんから依頼をいただくこともありますね。島根の案件に関わるときは、やはり地元ということで親しみが強いので、特にやりがいを感じます」

つづけて福田さん。

「島根に来たら島根の仕事がある、というよりは、営業拠点が一つ増えた、くらいに考えるのが良いんじゃないかな。自分から楽しいことをやろうっていう人は地方に向いていると思うんですよね」

「人が少ないから、競争相手も少ないというか。自分が当事者になって『やろうよ』って言ったときに、ここだと実現可能性が高い」

ここ10年で、首都圏などから40社以上ものIT企業が進出している島根県。

実際に訪れてみると、エンジニアさん同士の勉強会が盛んだったり、飲食店や酒蔵など、企業や業種の垣根を超えた付き合いが多いということに驚かされました。

3/15のしごとバー「熱燗IoTナイト」では、実際に羽角さんがつくった熱燗専用のIoTデバイスで温度管理した日本酒と、お酒によく合う島根のおつまみもご用意します。

エンジニアさんも、そうでない方も、日本酒がお好きな方も大歓迎です。羽角さんセレクトのとっておきの日本酒、美味しいですよ!

ぜひお気軽にご参加ください。

(2018/2/20取材 今井夕華)


羽角 均(はすみ・ひとし)
モンスター・ラボ島根開発拠点のエンジニア。2014年7月、モンスター・ラボ島根開発拠点開設と同時に島根へIターン移住。Webシステムやスマホアプリの開発を担当。島根の海と酒と蕎麦をこよなく愛し、社内ではコーヒー部長も務めている。日本酒の飲み歩きイベントを企画し、イベント用アプリ開発のために地元学生を巻き込んだハッカソンを開くなどの「IT×地域社会」活動をしている。

【リンク】
・モンスター・ラボ 
・島根県のIT情報サイト IT WORKS@島根 

※当イベントは事前予約不要ですが、よろしければ下記の「イベントに参加する」より、当イベントのfacebookページにて「参加予定」へのチェックをお願いします。
※なお、SNSを介して発生したトラブルなどの責任は負いかねますこと、あらかじめご了承ください。
※しごとバーでは、特定の思想や宗教、マルチ商法、情報商材の販売などに関わる方の参加はご遠慮いただいております。そのほか、セクハラ行為なども含めて、参加者に不快感を与える行為を目撃した方はお知らせください。

日時
2018/03/15 20:00 開始
※イベントのメインは22:00くらいまで
会場
リトルトーキョー
参加費
1ドリンク制

※このイベントは終了いたしました。