青家
実家は京都にある一日一組限定の料亭だという、青家オーナーの青山有紀さん。中目黒にお店を構え、おいしくて身体にもやさしい、おばんざい料理を提供している。
おいしい料理を出すことと同じくらい、
お店の雰囲気づくりにも、こだわりたい。
そのときどきのお客さんやスタッフにとって
居心地のいい空間をつねに提供していきたい。
有紀さんが青家に込める思いだ。
お客さんも、スタッフも、
家族のように迎え入れようとする、
有紀さんの姿勢が伝わってくる。
実際、お店をオープンして、もうすぐ6年になるけれど、
いまでもスタッフが入れ替わるタイミングなどにあわせて、
内装やレイアウトをつくり直すという。
しかも、壁の塗装、店内に置く照明器具、写真など、
すべてスタッフの手づくり。
有紀さんが青家について、こんなふうに
語ってくれたのも印象的だった。
「完成形というのは、ないんです。」
また、一年ほど前から、
有紀さんは薬膳を学ぶために大学にも通いはじめた。
なぜ薬膳?
京都出身である有紀さんは、
あるときお寺や仏教のことを考えていて、
こんな気づきを得たという。
「中国から仏教が入ってきたときに、
いっしょに入ってきたのが薬膳料理で、
それをもとにつくられたのが精進料理だったりする。
だから精進料理って、薬膳の理念をものすごく大事にしている。
そして、精進料理を一般人の人たちが作れるようにしたのが、
京都のおばんざいなんだ、と思ったんです。」
薬膳とおばんざいに接点を見つけた有紀さんは、
これからやっていきたいこととして、
「中国3000年の理念も大事にしなきゃいけないけど、
中国と日本とでは気候条件も、人の身体のつくりも
全然ちがうから、そのまま持ち込んでもうまくは行かない。
せっかくこんなにお水が豊富で、野菜がすばらしくおいしい
日本にいるんだから、日本ならではの新しい文化を作りたいなって、
すごい思うんですよ。」
とも語ってくれた。
ほかにも、進行中の商品開発プロジェクト、海外進出への野望など
青家の“これから”について、話は尽きない様子だった。
仕事参観では、どんな人と話してみたいか尋ねてみたところ、
有紀さんからは、こんな返事がかえってきた。
「うちのスタッフの子にしても、
みんな、それぞれ何か『これをしたい』っていう人たちに
入ってきてもらってるんです。お互い、支え合えるというか
与え合えるような職場にしたいなと思っているから。
なにかの目的がある人とない人とでは、ぜんぜん空気感が違う。
わたしが大事にしているのは、何をしてるかっていうことよりも、
どのようにそれに取り組むかっていうこと。
だから、飲食に関係なくても、何か目的をもっている方とお話をして、
逆に私も色々と教えてもらいたいなと思っています」
仕事参観当日は、
有紀さんや青家の過去・現在・未来について
たっぷりと語ってもらおうと思っています。
有紀さんの生き方、働き方にふれるチャンスです。
当日の様子はこちらです。
参加者の感想です。
初めての仕事観覧。
あたたかな雰囲気の中、濃い2時間を過ごさせて頂きました。
「未完成であり続けることが、お客さんに安らぎを感じさせる」
オーナーの青山さんがおっしゃっていた言葉が、とても印象に残りました。
意外な発言でした。でも、お話を聞いて、はじめて深く納得できたのです。
完璧なインテリアにしない、内装も自分たちでたびたびやってしまう。
完成を追求するためではなく、あえて隙を残したまま変わり続けるために。
「完璧すぎないこと」。
それが、青家のアットホームな雰囲気づくりを助けている。
スタッフさんについても、自分自身に対してさえも、完璧を求めず、よいところをみつけて、みんなで助け合う。わかっているようで、なかなかできることではありません。
ひとりひとりが不完全で未知数なところを受け入れ、集まって、ひとつのことに力を合わせる。それこそ、会社というものの、本来あるべき姿なのかなあと感じました。
未完成で、未知数な青家さんは、とってもあったかい我が家みたいなお店でした。
「青家」さんにはたくさんのパワーが詰まっていると感じました。それは人への思いやりだったり、仕事に対する考えの真っ直ぐさだったり、普段忙しく働いていると忘れてしまいがちなものが大切にされている空間だと感じたからです。
そんな「青家」さんの代表である青山さんのお話はすごく勉強になること、そして自分が本当にしたい仕事について考えさせられるお話ばかりでした。青山さんご自身がすごく自然体な方で、お店をオープンしてから辛かった経験、やっててよかったなぁと心から思った瞬間などを僕らにもわかりやすく、青山さんが感じたことを正直にお話ししてくださったからだと思います。そういうお話を聞かせていただく機会をいただけたことに、本当に感謝しております。
多分、今の僕自身は将来の自分のビジョンを明確に描けていません。ボンヤリしていて、近い将来に「こうありたい」と思うことはあっても希望でしかないんだと思います。青山さんのお話の中で、「青家を作る時、お店の雰囲気や場所、建物の構造など全てのイメージがはっきりと頭の中にあった」という言葉が胸に刺さりました。コピーのように青山さんの真似をすればうまくいくとは思いません。でも、自分はこれからどうしていこうかを考え、実現する為には何が必要なのかを考える中での刺激になったことは間違いないと思います。
忙殺される毎日だと、ふと一度立ち止まって考える機会ってなかなかないと思うんです。今回の東京仕事参観でそういった機会を与えていただきすごく良かったと思います。こういった機会を与えていただいた東京仕事百貨の皆様、青家代表の青山さん、青家スタッフの皆様に感謝しております。どうもありがとうございました。
あの時間で一番感じたことは、「心は伝わる」ということ。でした。
何よりも、最初の一杯の抹茶ラテのおいしさは、忘れがたいものでした。胃が満たされる、空腹が満たされるという感覚ではなく、全身に心地よさが広がっていく感覚。抹茶ラテという飲み物から、とても温かいものを受け取った気がしています。
あの時の話の内容などは、記憶が薄れてしまっているものもあるんですが(笑)、あの感覚だけは鮮明に覚えています。由紀さんが言っていたように、「気持ちい感じは残る」んですね。
青家で、由紀さんの生き方、働き方に触れた時、やはりある種のストイックさはどこかしら必要なのだと改めて感じました。NHKの某番組に出てくるプロフェッショナルの方々にも通じる、不屈の魂。
言葉は違えど、根底に流れているところは、どこか通じているのだな、と感じています。
それは、(特に仕事においては)自分をごまかさない、ということ。自分の目指す生き方のために、惜しむことなく労力を注ぐこと。
今の自分に足りない所なんだろうな、とも感じました。自分の目指す生き方のために、自分は何に対してストイックになっているんだろう?と。
アルバイトやボランティアなどでも、「慣れ」に甘えてしまっている自分がいる。「しんどいから」と心で言い訳をして、手を抜いている自分がいる。でも、その瞬間には、やはり自分自身は気持ち良くないんですよね。一時的には楽になっても。
そして、こう感じていること、考えたことは瞬間的で、流れていってしまっています。
由紀さんが実践されているように、じっくり自分と向き合って、「自分の生き方」を見つめ直す時間が必要だと感じています。
就職活動の波に呑まれて、「内定」をとることが究極の目標になってしまわないように。
自分自身を見つめ直す、貴重な時間を頂けたように思います。
つらつらと書き綴ってしまいました。長々とお読み頂き、ありがとうございました。
もっと、自分を大切に生きようと思います。
またどこかでお会いできることを楽しみにしています。







