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ふるさとの未来を
つなぐための難題に
ありったけを注ぐ

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「最初は100m走ぐらいのつもりで走っていたんですけど、気づいたら1000m走になって、マラソンになって。さらには障がい物もある。トライアスロンみたいな感じですね」

そう話すのは、株式会社さとゆめの代表、嶋田さん。

さとゆめは、“ふるさとの夢をかたちに”という想いのもと、さまざまな地域の課題解決に取り組んできた事業プロデュース会社。

戦略策定はもちろんのこと、商品開発・販路開拓、店舗やホテルの立ち上げ・運営支援など。地域の人たちに伴走してきました。

今回は、全国各地でローカルビジネスを創出する事業プロデューサーを募集します。外部パートナーや自治体と連携して、戦略策定、事業コンセプト、サービス開発、空間デザイン、収支管理、法務対応など事業にまつわるすべての業務に関わります。

裁量大きく、地域のためにビジネスをつくっていきたい人。さとゆめには、挑戦できる環境があります。あわせて、組織基盤を強化する経営管理スタッフも募集します。

早朝、西国分寺駅。

駅前のロータリーで待っていると、一台の黒色の車が目の前に止まる。迎えにきてくれたのは、さとゆめの俣野(またの)さん。少しして代表の嶋田さんもやってきた。

嶋田さんとは、昨年の取材以来。「お久しぶりです」と挨拶をした後、車で山梨県小菅村へ向かう。

東京から車で2時間ほど。多摩川の源流部に位置する小菅村は、人口700人ほどの小さな村。

面積の約95%が森林という、豊かな自然に囲まれた場所で、年間約20万人もの人が訪れる。

一方で、村の人口は年々減少。30年後には約半数になってしまうというシミュレーション結果も出ている。

そこで、村の活性化を目的に、2014年からさまざまな取り組みをしてきたのがさとゆめ。

道の駅の立ち上げにはじまり、村の特産品を使った商品開発やイベントの企画など。最近では、村をまるごとホテルに見立てた地域分散型ホテル「NIPPONIA 小菅 源流の村」の企画・運営も担っている。

あらためて、代表の嶋田さんに話を聞く。

「さとゆめは創業して今年で10年になります。最初は地域に人を呼び込むイベントの企画や、特産品を使った商品開発からはじまりました」

「そこから、今度はアンテナショップやホテルをつくり、さらには運営会社を立ち上げて事業を黒字化させるところまで関わるようになって。どんどん伴走距離が長くなってきたんですね」

たとえば山形県河北町(かほくちょう)。人口1万8000人ほどのまちで、かつては紅花の集積地として栄え、現在はさくらんぼやお米などの農業が盛んな町。

町の商工会から都内にアンテナショップをつくりたいという要望を聞き、三軒茶屋にオープンしたお店が、「かほくらし」。

運営の支援はもちろんのこと、お店で得た情報やニーズを、河北町の産業に活かすため、地域商社「かほくらし社」を設立。商品開発やテスト販売も行っている。

さらに今年に入ってからは、さとゆめの社員が河北町に移住して事業を推進することになっている。

「分散型ホテルも河北町のアンテナショップも、かなり先進的な取り組みだと思います。人口700人の村や2万人ほどの町でそういったモデルをつくれたら、ほかの村や町でも希望を持ってもらえると思うんです」

昨年は、新たに2つの事業会社が誕生。今後も事業の形態にあわせて複数の会社が設立される予定だ。

「これまでは商品開発とかマーケティングとかプロモーションとか、そういったノウハウが必要でした。なので、そのための人材を採用していたんですけど、今は複数の会社が立ち上がって、組織をもっと上流から整えていかないといけなくなってきたんです」

今回募集する事業プロデューサーは、まさにその役目を担うことになる。まちづくりの前線に立ちつつ、経営的な視点も持ち合わせて事業をプロデュースしてほしい、と嶋田さん。

具体的にどんな仕事なのか、様々な事業の立ち上げを経験してきた俣野さんに話を聞いてみる。

「今は小菅村や隣の奥多摩エリア、あとは石川の能登で、宿泊業を中心に事業の立ち上げ支援を担当しています」

たとえば奥多摩エリアで進んでいるのが、沿線まるごとホテルプロジェクト。JR青梅線の青梅駅から奥多摩駅までの沿線をホテルに見立てるというもの。

駅のホームがフロントになり、地域住民の方がガイド役を担い集落を案内。古民家を改修した客室に宿泊することができる。

俣野さんはさとゆめに籍を置きつつ、「沿線まるごと株式会社」というJR東日本と共同出資した事業会社で取締役も兼務しているそう。

「沿線まるごとなので、すごく大きなプロジェクトになっていて。たとえば鳩ノ巣駅っていう駅を改装して、オフィス空間をつくろうとしています。ただのオフィスというよりは、地域づくりのイノベーション拠点になるような場所にしたいと考えていて。それは6月に開所する予定ですね」

商品開発や道の駅立ち上げ、事業プロデュースなど、さまざまなノウハウや専門家とのつながりがあるさとゆめ。

鳩ノ巣駅の拠点に集まる人に、さとゆめや事業提携を結んでいるJR東日本の知見が交わることで、新しい事業が生まれやすくなるきっかけもつくっていきたいとのこと。

「沿線沿いには面白い人がいっぱいいて。わさび田を再生している兄弟とか、深呼吸ができるトイレっていうのをコンセプトに、トイレ掃除に命をかけてる方とか。そういう方たちを介して地域の魅力を味わってもらえるということも発信したいなと思ってます」

現在さとゆめが関わっているプロジェクトは、約40地域で年間60個ほど。各プロジェクトに対して5名から10名ほどのチームで進めている。

新しく入る人も、スキルや適性に合わせて3〜5地域のプロジェクトに関わっていくことになる。

「本当、大変な仕事ですね(笑)。事業をプロデュースするってなると、足りないことは何でもやらないといけないんですよ。得意なマーケティングだけやっていればいいわけじゃなくて。足りないなら人を雇うなり、パートナーを探すなり、何とかしないといけない」

「細かいところだと、この土地の所有者誰?って調べるところから始めることもあって。役所の方も知らない、でも何とかしないといけない。そんな難題が山のように出てくる。それを一つひとつ解決していかないと事業は成り立たないので。だからこそ、事業って生きものだと思うんです」

生きもの、というと?

「完成させて終わりではない、っていうんでしょうか。完成したあと、お客さんに求められるかという目線も必要だし、維持していくための体制も整えていかないといけない」

「人件費・運営費などのお金の管理だけじゃなく、スタッフを採用したり教育したり、本当にいろんな項目があってですね。それに一つひとつ向き合っていかなきゃいけないし、お金や人の細かい調整ごとも多い。すごく面白いけれど、大変でもあると思います」

大変と語りながらも、どこか楽しそうに見える俣野さん。その原動力はどこからきているのでしょう。

「前職も地域と関わるコンサル会社にいたんですけど、そこでは計画書をつくって納品して、はいお疲れさまでしたっていう感じで」

「さとゆめだと、ホテルとかができて、お客さんが満足して喜んでくれる姿まで見ることができる。それが僕にとって、この上ない喜びなんですよ」

何もないところから計画を立て、事業をつくり、地域とともに運営していく。

成果が見えるまで時間がかかるし、その過程では大小さまざまな課題があると思う。

それでも、一から地域の人と共に歩んできたからこそ、形になったときの達成感や喜びは代えがたいものになっているのだろうな。

いろいろな地域に関わりながら働いている人が多いさとゆめ。一方で、一つの地域に軸足を置いて携わる人もいる。

今回募集する人は、複数地域にまたがり仕事をすることになるので、リモートワークが前提になる。暮らす場所に制限はないけれど、将来的には関わる地域に移住して事業をすすめていく選択肢もあるとのこと。

さとゆめの手嶋さんは、まさに現地に入りながら事業を推進している方。今春から山形県河北町に地域活性化起業人として移住した。

もともと地方創生に興味があり、農業生産法人や病院内に特化した生活利便施設を運営する会社で働いたのち、さとゆめに入社。前職で経験した商品開発や新規出店のノウハウを活かして働いている。

「河北町は、入社してからすごく縁がある地域で。アンテナショップかほくらしのコンセプトをつくったり、出店するための物件を探して不動産60社ぐらい回ったり。初期の頃から関わらせてもらってきました」

「何もないところから運営会社ができるところまで、数年のあいだでガッツリ伴走できたのは、自信にもなったしうれしかったですね」

かほくらし以前は、都道府県単位のアンテナショップはあるけれど、市町村単位で出店している例はほとんどなかった。

河北町から相談をもらったときも、まずはアンテナショップとは何かということを説明するところから始まったそう。

「立ち上げ当初は手探りで運営していたので、即座に判断を求められることも多かったんです。たとえば野菜が大きすぎるから半分にカットして販売していいですかとか。途中から運営もさとゆめが担うことになったので、地域の意向と会社を回すためのバランスについて、すごく考えるようになりましたね」

たとえば、現在かほくらしでは、河北町の名産品を中心に置きつつも、山形県の商品も取り扱っている。

河北町の人としては、河北のものをできるだけ多く販売して知ってもらいたいところ。一方で、まだ売り方のブラッシュアップができていない分野もあり、売り上げをあげるのが難しいものもある。

利益を確保しつつ、いかに河北町内のためにお店を運営していくのか、考えることはたくさんある。

「河北町には、本当に自分たちの町を良くしていこうっていう生産者さんが多いんです。自分の仕事はもちろんなんですが、50年後のために今の自分は何ができるんだろう、みたいな話を飲みの席とかでよくするんですよ」

「それがめちゃめちゃかっこいいなと思って。心折れそうな瞬間もあるんですけど、根底に熱い気持ちを持ってる人たちと一緒だから、また頑張れる。その繰り返しなのかなと思います」

年々事業の幅を広げているさとゆめ。関わる範囲は広がり、責任も大きくなっていくけれど、働いているみなさんはなんだか楽しそう。

それは、自分の仕事がどこにつながっているのか、それぞれが理解して働いているからだと思います。

難題の先にある喜び。それはきっと長年地域と伴走してきたさとゆめでしか、味わえないもの。興味を持った人は一度話を聞きに行ってみてください。

(2022/4/28 取材 杉本丞)
※撮影時は、マスクを外していただきました。

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