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アイテム、アイディア
クラフトマン
もっと楽しく豊かな暮らしへ

トイレ&手洗いスペース特集、グレーのアイテム特集。

金曜日のお昼休憩、2週連続で見ていたのはtoolboxのインスタライブ。

ペーパーホルダーやタオル掛けといったオススメアイテムの紹介に、商品の組み合わせやDIYのコツ。図書館のようなトイレの事例に、モルタル仕上げの天板を木材の脚と組み合わせたダイニングテーブルなど。

「こんな発想もありなのか!」と、驚くことがたくさんありました。

これまで暮らしに変化をつけるとしたら、写真を壁に貼ったり、カーペットを敷いたりくらいが限度だったけど、住まいはもっと楽しく豊かにできるのかもしれない。

住む人自身で考えて、自分らしい空間をつくれるように。

「toolbox」は、そんな想いからはじまりました。

洗面台やキッチン、フローリングや床材、ドアノブや照明まで。さまざまな建材や道具をオンラインストアやショールームで提案するほか、家づくりのヒントになるようなコンテンツもサイトで紹介しています。

サービスをはじめて、今年で12年。

建材ひとつの紹介から、リフォーム・リノベーションまで。お客さんに委ねるスタンスはそのままに、提供できる手立てを増やし続けています。

募集するのは、二つの職種。東京・目白で働くショールームスタッフと、主にWebサイトのコンテンツ制作を担うPRスタッフです。

建築に興味のある人はもちろんのこと、住む人の暮らしや考え方など、住空間に広く興味がある人にとっては、とても面白い会社だと思います。

あわせて、来年の夏頃、大阪に新しくできるショールームで働くスタッフも募集します。

 

池袋のとなり、目白駅で降りる。

学習院大学をはじめ、学校の多いこのエリア。通りには飲食店や塾、スーパーなどさまざまな店が立ち並ぶ。

駅から歩いて10分ほど、3階建ての白いビル、toolboxの事務所兼ショールームに着いた。

もともとは、不動産仲介事業を行う東京R不動産から生まれたtoolbox。ビルにはR不動産をはじめ、グループ会社も入っている。

1階のショールームは本日お休みとのことで、2階のミーティングルームに案内してもらう。

部屋の前に着くと、打ち合わせを終えた社員の皆さんが出てきた。入れ替わるように中へ入ると、株式会社TOOLBOX代表の荒川さんが待っていてくれた。

「新商品の打ち出し方についてミーティングしていました。ちょっとまとまりきらずで、頭のなかがいっぱいですね」

穏やかな笑顔が印象的な荒川さん。もともとは、東京R不動産で設計の仕事をしていた。お客さんの暮らしや理想のイメージを聞いて設計していくなかで、自分が提案したプランでお客さんは本当に満足できたのか、疑問を持つように。

もう一つ影響を受けたのが、海外の住空間に触れたとき。

「ロンドンに住んでる友だちの家を訪れたんですけど、その部屋の天井が銀色なんですよ」

銀色。

「なんで銀色なんだって聞いたら、『前の人がそうやって改装して出ていったらしい』って言われて」

「ほかにもドアの立て付けがわるくなったとき、その友だちは大家さんに『ドアの調子がよくないんだけど、直してくれませんか?』って相談しに行ったらしいんです。そしたら大家さんは、工具箱を持ってきて『はい、ご自由にどうぞ』って。それが当たり前なんです」

前の住人の個性を引き継いでもいい。もし部屋のどこかが壊れてしまったら自分で直せばいいし、気に入らないところがあれば自分で変えたらいい。

そんな海外での経験を通して、日本と海外の暮らしに対する知識や考えに差を感じた。

住む人が自分で考えて、自分の理想の住空間をつくることができたら、暮らしはもっと楽しく豊かになるのではないか。

そんな想いから誕生したのが、「toolbox」。

空間づくりに必要な道具やアイディアを、サイトやショールームでお客さんに伝えてきた。

サービスをはじめて、今年で12年目。

オンラインサイトを大幅にリニューアルしたり、リフォーム・リノベーションの提案を積極的にはじめたり。来年には、大阪にも新しくショールームをつくることが決まっている。

より多くのお客さんに、多様な手段を提供できるように進めている真っ最中だ。

「日本の住空間を良くしていくには、まだまだやらなきゃいけないことがたくさんあって。同じように課題感を持って、一緒の方向に進んでいける人にきてもらえたら嬉しいですね」

 

次に話を聞いたのは、ショールームスタッフの佐古さん。

お客さんへの案内のほかに、インスタライブの運営や施工チームと協力してリフォーム相談会を開くなど、幅広く働いている。

「小さい頃から絵を描くのが好きで、前職はテーマパークで特殊塗装の仕事をしていました。木が朽ちていく様子を表現したり、鉄が錆びている様子を絵の具で表現したり」

「資料を集めるのも、手を動かすのも好きだったんですけど、作業過程は誰にも見られることはなくて。だんだんと、誰のために働いているのか分からなくなってきたんですね」

自分の好きなことをやりつつ、自分のやったことが誰に届くのか感じられる仕事がしたい。

そんなふうに転職を考えていたとき、日本仕事百貨のtoolboxの記事を見つける。

「ファクトリーフローリングって床材だったと思うんですけど、スタッフの方が『実際に工場で使われてて、しみとか傷もあるんですけど、同じものは一枚しかなくて。その表情が好きなんです』って楽しそうに話していて」

「それで気になってtoolboxのサイトを見てみたんです。そしたら、商品一つひとつのプロダクトストーリーが紹介されていて。こんなにも職人さんやつくり手さんの気持ちを伝えてくれる会社があるんだ!って驚いたんです」

建築は未経験だったという佐古さん。入ってみてどうでしたか?

「お客さんからは商品以外のことも聞かれることがあって。『うちの壁にもこの商品って取り付けられますか?』とか。施工方法や家づくりにまつわる幅広い知識を求められるので、はじめは苦労しました」

たとえば、壁に木の板を貼りたいと相談をもらったとき。商品の色味や大きさの確認だけでなく、使う壁がどこなのかもヒアリングする。

リビングや寝室なら問題ないけれど、火を使うキッチンの場合は慎重に素材を選ばないといけないなど、環境によって提案できる商品は変わってくる。

佐古さんが特にむずかしいと感じているのは、キッチンの案内。各商品の仕様に加えて、合わせる機器の対応範囲や設置方法も把握する必要があるとのこと。

「オーダーキッチン天板っていう、天板だけの商品があって。つい最近だと、サイズオーダーができる脚と組み合わせて、キッチンをつくりたいというご相談をいただきました」

「もともとはグリル付きのコンロを組み込む予定だったんですね。いくつか事例を知っていたので、大丈夫だと思ってい込んで案内していたんですけど、後日お客さんから『入りませんでした・・・』って連絡が来て」

グリルを入れるためには、天板と脚を合わせた厚みが一定以上薄くないと入らないそう。

そこまで知識が足りていなかったため気がつけず、お客さんに案内してしまった、と佐古さん。

「そのお客さんとは、仲良くお話しさせてもらっていて。せっかく信頼して相談してもらったのに、入らないのはすごく悲しいじゃないですか。なので、新しく脚をつくり直して送ったんですね」

「そしたら後日、『無事に入りました!これで理想のキッチンができあがります』って写真と一緒にメールをいただいて。最初にぴったりの提案はできなかったけれど、それでも心を込めて対応すればお客さんに喜んでもらえる。お客さんから『できたよ!』と嬉しそうにご連絡いただくときは、本当にあたたかい気持ちになりますね」

toolboxのショールームでは、住まいをどうやってつくるかというところからお客さんに寄り添うため、商品の販売はおこなっていない。

商品を手にとってもらったり、組み合わせを紹介したり。お客さんの話を聞きつつ、理想の暮らしが実現できるように一緒にアイディアを膨らませていく。

週に一回、PRチームと一緒に運営しているインスタライブもその一つ。

「前まではお客さんに知識を得てもらうようなスタンスでやっていたことも多かったんです。ただ、そればっかりでやってると自分たちがつまらなくなってしまって」

「最近は私たちが興味あることを伝える内容にしようって、企画を考えているところなんです」

たとえば、スタッフ自身の家づくりを実況中継する回をつくったり、ひとつの空間でさまざまな照明器具を試して、照明で空間の雰囲気が変わる体験をしてもらう配信をしたり。

スタッフ自身がまずは自然体で住まいづくりを楽しむこと。その様子が伝われば、一人、またひとりと住まいをつくることに興味を持つ人も増えるはず。

 

一緒にインスタライブを企画しているPRスタッフの橘川さんも、佐古さんと同様に自分の興味を大事にしている方。

前職ではカルチャー誌の編集をしていて、人の話を聞くのが好きだという。

一昨年に出版した11組の住まい手へのインタビュー本「マイホーム 自分に素直に暮らしをつくる」について、話してくれた。

「端的に言えば、変な人を取材したんです(笑)」

変な人?

「決して悪い意味ではないのですが、自分にとことん向き合って家をつくると、特徴のある家ができあがるんだと思います。正直、私は住めないなっていう家もいっぱいあったんですけど、自分が納得いくまで考えてつくりあげた家なので、みんな楽しそうだし、すごく満足していて」

取材で印象に残っていると話してくれたのが、どの取材対象の人も「家は自己満足だ」と言葉にしていたこと。

「toolboxは豊かな家づくりを広めようとしているけれど、豊かな家づくりってどんなものなのかを実感したのがまさにこの取材で。私は、これを世の中に伝えなきゃいけないんだって思いました」

「大げさかもしれないけれど、取材は自分の人生も変えるなって感じています。前職を辞めてtoolboxに入社することになったのも、ある人にインタビューしたことがきっかけで。暮らしを軸にいろんな人に話を聞ける今の仕事は、すごく楽しいです」

現在は、サイト上の商品コラムやインタビュー記事、紙のカタログ制作などを担っている橘川さん。

今回新しく入る人も、PRチームの一員として主にWEBコンテンツの制作に携わる。

toolboxのサイト構成は3つ。

建材や道具を販売する「store」、リフォーム・リノベーションサービスを提供する「spaces」。そして、プロダクトストーリーやお客さんへのインタビュー記事など、商品・空間の物語を発信する「stories」。

実際にサイトを覗いてみると、暮らしについていろいろな角度から知ることができて面白い。

「お客さんに取材することもあれば、プロダクトを開発したメンバーや、空間をつくる施工チームに話を聞くこともあって、取材相手は多岐にわたります」

「だから、知識がなかったとしても興味を持つことができるっていうのがやっぱり大事かな。商品にも空間にも、つくっている人にも住んでる人にも。妥協せずコンテンツをつくっていきたい人にとっては、きっと楽しい会社だと思います」

話を聞いたみなさんからは、ただ道具を紹介することにとどまらず、やりたいことと仕事が結びついているように感じました。

それぞれ見つめる角度は異なるけれど、そのやりたいことを「住空間」を通じて表現しようとしているのがtoolboxという会社なんだと思います。

もっと楽しく、豊かに。

好奇心旺盛で、つくりたがりの人にはたまらない環境だと思いました。

(2022/7/4取材 杉本丞)
※撮影時は、マスクを外していただきました。

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