求人 NEW

日本に新たなトレンドを
自由に、たくましく伝える

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「機能的で、多目的に使えるデザインを毎日の生活に。シンプルで美しく、そして配慮のあるデザインを人々の心に。そんなGood Designを届けたい」

アークトレーディングは、そんな想いを胸に活動している会社です。

創業は2003年。アメリカを中心に、世界の新進デザイナー独自の発想から生まれた、デザイン性と機能性に富んだ製品を発掘し、日本における独占販売権を獲得。

Lumio(照明), Pablo(照明)、Clipa(バッグハンガー)、Garlic Twist(キッチンツール)、American Press(コーヒー抽出器具)など、独自のマーケティング手法で多くの製品を売り出してきました。

今回募集するのは、営業企画やブランディング強化を担う人。

主にアメリカなど、海外の新進デザイナーがつくった照明やインテリア雑貨などを取り扱い、日本国内の有名小売店やインテリアショップなどに卸売をしています。

製品の概要や性能を伝えるだけでなく、つくり手のストーリーや、どんな生活でどんなふうに使うことができるのかというところまで。発想力を豊かに、新規の取引先を開拓していきます。

現在、会社で働いているのは、代表の宮崎さんを含めて5名。宮崎さんはアメリカと日本の2拠点で活動しているため、国外にいるときはリモートでコミュニケーションをとっていきます。

「最初は各ブランドと製品の特徴を学び、誰に届けることができるのか、わたしが直接サポートしつつ、慣れてきたら、できるだけその人のやり方に任せていきたいです」と宮崎さん。

誰かに指示されるよりも自分で考えて働きたい人にとっては、働きやすい環境だと思います。

 

東京から新幹線に乗って、新大阪へ。

地下鉄の御堂筋線に乗り換えて淀屋橋駅で降りる。大阪湾へとつながる土佐堀川に沿って、西へ歩くこと10分ほど。アークトレーディングの事務所が入っているビルに着いた。

ドアをノックすると、スタッフの方が迎えてくれた。中には、これから出荷予定の段ボールがたくさん積まれている。

打ち合わせスペースに案内してもらい、まずは代表の宮崎さんに話を聞く。

普段はアメリカを拠点にしているとのことで、オンラインでつないでもらう。

「大学のときにアメリカに留学して、そのままこっちで就職したんです」

入社した会社は1986年にサンフランシスコで創業。日本への輸出をメインにユニークな高級製品を取り扱い、製品の見せ方や販売方法にもこだわっていた。

宮崎さんは、アメリカの本社と日本の商社の間に入り、どういった製品が日本で話題になるのか、製品の選定から魅力の伝え方、輸出に関する規制の調査まで、多岐に渡る業務を13年ほど経験。

時代が経つにつれて、インターネットが普及。誰もが発信の手段を手に入れたことで、デザイナー自ら会社を立ち上げて、自分たちの思い入れのある製品を発信しはじめた。

そうした新進デザイナーによって生まれる製品の魅力やストーリーを、直接日本の人たちに届けたい。また、彼らの成長をサポートしたいと思うようになった宮崎さん。

2003年に日本支社をつくり、自ら製品を日本で広めていくことに。

それ以降、自ら厳選し、ときには開発に関わった製品を独自のマーケティング手法で売り出し、多くのヒット商品を世に出してきた。

「まさにうちを表す製品が、このTenoなんですよ」と言って、宮崎さんが紹介してくれたのは、最近発表したばかりの新製品。

「この製品はLumioという会社が発表したんです。彼らは、毎日使えるミニマルなデザインでありながら、多機能でかつ美しいデザインを追求しており、Tenoもそのひとつです」

「一見、何に使うのか想像できないかもしれないですが、実はこの製品、Bluetoothスピーカーやライトの機能を兼ね備えているものなんです」

実際にどんな製品なのか、スタッフの方に教わりながらTenoを体験させてもらう。

両手で持って左右に金継のような割れ目を広げると、中からチャイムの起動音と柔らかい光が漏れ出てくる。その後、鳥のさえずり音とともにスマートフォンとBluetoothの接続が完了し、上面をタッチしたり、側面をなでたりすることで光と音の操作ができる。

一般的な家電の雰囲気ではなく、見た目は陶器みたいな形で触れた感触は砂のよう。操作音は鐘の音や水の滴る音など自然を感じさせる。電子機器なのに自然の温もりを感じられる感覚が面白い。

「流れる音に集中できるよう、Tenoはあえてスピーカーらしくない形になっています。そのほかにも、光を見る、音を聞く、砂のような感触の表面に触れることで、使う人の五感を刺激する作品になっていて。最新のテクノロジーを組み込みつつ、従来の家電とはまったく異なる仕上がりになっています」

こうした革新的なアイディアと洗練されたデザインは、国際的な賞を受賞するなど世界で評価されている。

「ほかにも、今では販売を終了してしまったんですけど、動く目覚まし時計を取り扱っていたこともあるんです」

動く目覚まし時計?

「時計に車輪がついていて、アラームと共にランダムに走りはじめるんです」

「そうなると、止めるためには目覚まし時計を探して捕まえないといけない。結果として、目覚まし時計を探している間に目が覚めてくるという製品です」

かなり斬新な目覚まし時計ですね。

「もともと開発者自身が、朝起きるのが苦手という悩みを抱えていて。この悩みを楽しく解決する方法はないか試行錯誤してつくったそうです。最新の技術を使うことで、自由度の高い動きを可能にした製品になっています」

そのほかにも、ピタッと収まり良く、すぐに鍵が取り出せるキーチェーンや、さまざまなバッグのデザインにマッチし、対荷重にも優れたバックハンガー、これまでになかった抽出方法でコーヒー豆の美味しさを引き出す抽出器具など。

どの製品も、これまでにない角度からアプローチして、最新のテクノロジーや使いたくなるスタイリッシュなデザインを施しているのが面白い。何より、製品のストーリーを話す宮崎さんはとても楽しそう。

「デザイナーが常に新しい発想で製品を生み出していくように、私たちも常に新たなアプローチをしていくことが大切だと思っていて」

「先ほどご紹介したTenoという製品は、製品の発表会をコーヒー専門店でおこなったんです」

どうしてコーヒー専門店を選んだのでしょうか。

「Tenoは、聴く、視る、触れるという3つの感覚を活かす製品で、足りないのは香りと味でした。そこで、つながりのあったコーヒー専門店でその香りと味という2つの感覚が、Tenoの3つの感覚とどう影響するのか、体験してもらえたら面白いと考えたんです」

「このように、ただ製品を売るだけでなく、より製品を知っていただく、体験してもらえるような企画や広報活動も大切です。新しく募集するセールス企画の方の力も借りながら、効果的なプロモーションを実行していきたいと思っています」

ほかにも、コーヒー抽出器具の「American Press」は、キッチン関連のショップはもちろん、ライフスタイルショップや文具店などにも営業して置いてもらったり、コーヒーのイベントに出展して、プロのバリスタと焙煎士とともにワークショップをおこなったりすることもあったそう。

新しく入る人も、製品の機能やストーリーを自分なりに解釈して、売り方や卸先の選択肢をどんどん増やしていけるといいかもしれない。

「ブランディングPR活動としては、SNSの投稿やメルマガの作成、ホームページの更新など、製品の魅力をより効果的に伝えてもらう仕事をしてもらいたいと考えています。ブランドの認知が高まれば、取引先の方にも魅力的に提案していけるので」

 

宮崎さんはアメリカの親会社のCEOでもある為、日本とアメリカを行き来する生活を送っている。

日本にいるときは商談に同席したり、分からないことがあれば直接教えてもらったり。一方で、アメリカにいるときはメールやオンラインを使ったコミュニケーションが欠かせない。

どんなふうに働いていくことになるのか、入社して10年目の木谷さんに話を聞く。現在はカスタマーサポートを担当しつつ、経理や営業事務など、幅広い業務をおこなっている。

「宮崎さんと連絡を取るときは、オンラインでの通話もあるんですけど、9割はメールでのやりとりになります」

日本に来ているときも、商談やイベントで国内出張が多いという宮崎さん。

会える時間が限られているぶん、メールやオンラインでのコミュニケーションを大切にして、情報の共有をおこなっている。

リモートでのやりとりに慣れている人は、スムーズにコミュニケーションを取っていきやすいと思う。

「人数も少ないので、やらなきゃいけないことも自分で具体的な案を考えることも多く、自主性が求められます」

「とくにセールス企画の人は、それまで日本になかったものを輸入して卸して、メディアや雑誌に取り上げてもらう。自分の仕事に対する反応があるっていうのは、働いていて楽しいと思いますよ」

 

アークトレーディングが取り扱うのは、新進デザイナーによって、新たな考えのもと生まれる製品たち。

二番煎じではなくオリジナルの製品であることは、自信をもってセールスもしやすいし、自分の工夫や頑張り次第で、日本に新たなトレンドをつくることができるかもしれない。

トレンドに乗るのではなく、自分でつくっていきたいと思う方にとって、この場所には挑戦できる環境があります。

(2022/08/24 取材、2023/06/30 更新  杉本丞)

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