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地域の子育てを
もっと楽しく、健やかに
団地でつくるコミュニティ

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

子どもはとてもかわいい。でも、子育てには大変なことも多い。

育休中の自分自身を思い返すと、外に出て誰かとつながりたい、子どもにもほかの子と触れ合う経験をさせたい、という気持ちが強かったのを思い出します。

気軽に子育ての相談ができたり、近隣の子育て世帯とつながれたり。家の近くにそんな場所があれば、健やかに安心して子育てができる人たちはもっと増えていくと思う。

今回は、子育てサポーターとして、団地(UR賃貸住宅)に住む子育て世帯を支援する人を募集します。

この取組みを推進しているのは、独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)と、株式会社URコミュニティ。

子育てサポーターが所属するURコミュニティは、UR都市機構が運営する全国約70万戸、約1500の団地の管理業務やコミュニティづくりを担う会社です。

昨年度からスタートしたのが、子育てサポーター事業。子育て世帯向けイベントの企画・運営、Instagramでの情報発信、相談対応を柱に、子育て世帯の団地居住者向けのサービスを提供しています。

今回は、埼玉県鶴ヶ島市・坂戸市と東京三鷹市の団地を中心に、それぞれの近隣エリアを担当する、子育てサポーター2名を募集します。

子育て支援や教育に関わる仕事の経験者が好ましいですが、未経験でもイベント運営や企画・広報などの経験を活かすことができます。子育て経験がある人も、もちろん歓迎です。

 

取材に訪れたのは、東京・神保町にあるURコミュニティの本社。駅から歩いて3分ほどの、大きなオフィスビルの9階にある。

エレベーターを降りてフロアを歩いていくと、きれいなエントランスに到着。

真新しいオフィスを案内してくれたのは、ウェルフェア業務部事業管理課・専門役の伊藤さん。

ミーティングルームに腰を据えて、まずはURコミュニティという会社について、教えてもらう。

「URの団地の管理業務を担っているのがURコミュニティで、全国27ヶ所に住まいセンターを設置し、管轄団地の管理を行っています。URの100%子会社であり、URとは密に連携を取りながら業務に取り組んでいます」

「URの団地の管理業務を担っているのがURコミュニティで、全国27ヶ所に住まいセンターを設置し、管轄団地の管理を行っています。URの100%子会社であり、URとは密に連携を取りながら業務に取り組んでいます」

入退去の手続きや家賃収納、団地の維持修繕などが主な業務ではあるものの、団地に住む人たちの暮らしがよりよいものになるよう、コミュニティづくりにも力を注いでいる。

そのコミュニティ形成支援を担うのが、ウェルフェア業務部門。居住者向けのイベントを開催したり、高齢者向けのサークル立上げ支援などを実施してきた。

「団地の高齢化が進んでいることもあり、高齢者向けの支援がとても多いです。しかし、高齢者以外の方も団地にお住まいですし、多様な世代の方に団地を選んでもらい、生き生きと暮らし住み続けてもらいたい」

「社会課題となっている少子化に対応するべく、国の政策実施機関であるURの方向性のもと、今年度から子育てサポーター業務を実施することとなりました」

現在、世田谷・浦安・横浜の3つのエリアで業務に取組んでいる子育てサポーター。

来年度はエリアを拡大するため、新しく入る2名は、それぞれ埼玉県鶴ヶ島市・坂戸市と東京都三鷹市の団地を中心に活動していく予定。

具体的にはどんな活動をしているんですか?

「子育てサポーターは、主に0歳〜小学校低学年のお子さんがいる家庭をターゲットにしていて、育児に関する情報発信、イベントの開催、それに相談対応が柱となる活動です」

育児の情報収集にInstagramを活用する人は多い。各エリアのアカウントで、地域の子育て施設の情報や、「発熱したときはどうする?」といった育児に役立つ情報を発信している。

「最近は核家族が増えて、孤立してしまう子育て世帯も多い。僕自身保育園に通う子どもを育てているので、大変さはよくわかります。子育て中の束の間、少しでもほっとできる場所をつくりたい、すでに地域にある支援施設をうまく活用してほしいというのが、この活動の目的です」

相談内容は、日々の子育てにおける些細な悩みごとから、行政サービスにつなぐ必要があるものまで、さまざま。

まだ件数としてはそれほど多くないものの、必要なときに適切な機関やサービスにつなぐことができるよう、子育てサポーターは日々地域でネットワークを築いている。

「この前お祭りイベントに参加したとき、遊びに来てくれた地域の自治会の方と話をして。高齢者のなかには、多世代が暮らす住環境を望んでいる方がいることを実感しました」

「最近は、地域の人に子どもの面倒を見てもらう機会って、あまりない。子どもがいろいろな人と関わる経験は、きっとあったほうがいいと思うんですよね。URの団地や地域内で、そんなコミュニティを増やしていけたらいいなと思っています」

今回募集する人は、当面は子育てサポーターとしての仕事が中心になるものの、将来的には高齢者向け事業など、ウェルフェア業務部門として必要な仕事を担う可能性もある。

目指すのは、多様な世代が混ざり合う「ミクストコミュニティ」。まずは子育て世帯の支援をきっかけに、会社全体の取組みを前向きに捉えて働ける人だといいと思う。

 

現在、子育てサポーターは3人。

採用当初は本社に通い、伊藤さんたちウェルフェア業務部事業管理課のみなさんとともに働き、運営のためのノウハウを蓄積。今は、各エリアの団地を管理する「住まいセンター」に常駐しながら、担当する団地に赴いている。

新しく入る人とは、本社で行う定期的な会議で現状を報告し合ったり、それぞれの活動について意見交換をしたり。エリアは違っても、連携して動くことになる。

現在、世田谷と横浜の団地を担当している鈴木さんは、14年間保健師として子育て支援に関わってきた方。自身も小学生のお子さんを育てている。

「幅広い母子保健活動に携わるなかで、誰にも悩みを相談できないとか、地域に友だちがいないとか、子どもは可愛いけれど離れたいときがあるとか、育児への孤独感やストレスを抱えているご家庭が多いなって思ったんです」

「なかには産後うつや虐待のような、困難な問題を抱えているご家庭もありました。問題になるもっと手前で、悩みを少しでも緩和したり、外に出て人とつながるようなきっかけをつくりたい。それができる地域のコミュニティづくりに携わりたいと思って応募しました」

普段は横浜駅にある住まいセンターを拠点に働き、担当する横浜の団地を週に何度か訪問している。

オフィスワークは、Instagramの投稿や育児情報をまとめた画像の作成、資料作成などの事務、担当団地で月に一度開催するイベントの企画・準備が中心。

団地に出向く際は、イベントのチラシやポスターの配布をしながら、地域の子育て支援施設や行政機関へ顔を出すことが多い。

「地域に出向くことによって、子育て世帯を支援するネットワークの一員に少しずつなれてきている感じがしています」

昨年の12月には、横浜の団地の集会所で初めてクリスマスコンサートを開催。地域の子育て支援施設の方が紹介してくれた演奏者さんを招いた。

「当日は、団地の自治会の方がサンタさん役をやってくださって、そのときお配りするプレゼントも、近隣で障がいのある方がつくっている素敵なお菓子を仕入れさせてもらいました。わたしたちの力だけでは実現できない、地域とのつながりのなかにある子育ての場が生まれているなって感じています」

好評だったこともあり、今年も開催する予定とのこと。

前職の行政保健師も子育て支援の仕事ですが、以前と進め方の違いは感じますか?

「もちろん違いはいろいろあるんですが、一番はスピード感ですね。クリスマスイベントも、企画から実施まで1ヶ月ほどで進めて。このスピード感は行政ではなかなかないことです」

毎月のイベントでは、ヨガやものづくりのワークショップなど、子育てサポーターが発案したアイデアを形にしてきた。

その準備や広報、講師との調整、物品の手配、実施後の報告書作成など、イベントに付随するさまざまな業務が同時に進行していく。

「目の前のイベントの準備をしているときも、常に次は何しよう?って考えていて。ほっとできる期間がないのは大変ですね。でも、地域のコミュニティのため、よりよく住むために何ができるのか、考えて形にしていく一連の流れは、むずかしいですけど楽しいです」

 

もうひとりの子育てサポーターが、現在世田谷の団地を担当している熊谷さん。

小学生と中学生のお子さんを育てている熊谷さん。もともとは自宅に講師を招いて、子育て世帯向けのカルチャースクールを6年ほど個人で運営していた。

「そのとき、子育てにはゆるやかにつながれる仲間が大切っていうことをすごく実感して。ママやパパがハッピーで笑顔だと、子どももハッピーになるんですよね。当時はこぢんまりとやっていたんですけど、より広く、地域のいろんな方々と協力して子育て世帯の力になりたいと思いました」

「子育てサポーターは、団地の集会所を中心に、住民同士や地域の方々をつないでいく。声をかけ合ってゆるやかにつながっていられたり、みんなで集まって子育てができたりする安心感が団地のよさだと思っています」

団地での子育てのよさを感じてほしいという想いも、子育てサポーター事業の背景にはある。

2022年4月に入社した熊谷さん。当時は、鈴木さんと熊谷さんで、3つのエリアの団地を分担していた。

浦安の団地ではじめて開催した、サマーランプづくりのイベントが今も印象に残っているという。

鈴木さんが自宅でお子さんと遊びながらひらめいたアイデアをもとに、熊谷さんと2人で試作し、ワークショップ形式で開催。当日も子育てサポーターの2人が自ら講師となって運営したそう。

イベントは見守り保育付き。赤ちゃん連れでも少しの間子どもを預けて、親御さんたちがイベントそのものを楽しめるように工夫した。

「はじめてのイベントで、余裕もなくて緊張していたんです。でもそのときに参加していた方が、『毎日がんばって子育てしてきて、今日すごく久しぶりに自分の時間を持てるのがうれしい』って話してくれて。がんばって準備してきたご褒美だなと思いました」

 

どんな人と働きたいですか?とみなさんに尋ねると、最初に話を聞いた伊藤さんが「自分のやりたいことをしっかり持っている人」と答えてくれました。

「アイデアや企画力が活かせる仕事ですが、組織の仕事なので何でも自由にできるわけではなくて。たとえば、地域のネットワークを広げるためにどこにアプローチするか、インスタのフォロワーを増やすために何をするかとか、事業全体の方向性に合わせた要求が当然生まれてきます」

「もちろん、どの仕事もチームで助け合いながら進めています。だからこそ、自分はこういうことがやりたい、という軸を持っていてほしい。会社が要望するものと、本人の軸が重なる部分をみんなで話し合って見つけて、主体的に進めていければきっと楽しいと思うんですよね」

この仕事を通じて、どんな子育ての場をつくりたいか。どんな地域をつくっていきたいか。

思い浮かぶものがあったら、ここで育てていくことができると思います。

(2022/11/30 取材、2023/12/20更新 増田早紀)

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