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おしぼりと食から
おもてなしの感動を届ける
地域に開かれたカフェテラス

飲食店で手渡される、1本のおしぼり。

寒い日にはじんわり暖かく、暑い日にはひんやり気持ちいい。手を拭くだけでなく心をなごませてくれる力があるように感じます。

古くは江戸時代から、客人をもてなす日本文化として、おしぼりは親しまれてきました。

そんなおしぼりを軸に、長年事業を展開してきたFSX株式会社。

飲食店向けのレンタルおしぼりサービスのほか、衛生の特許技術「VB(ブイビー)」を配合したおしぼりの開発や、紙おしぼりと呼ばれている製品をあらゆるシーンで選びやすいように「ポケットおしぼり」として打ち出すなど、おしぼりの新しい価値を提供してきました。

おしぼりの持つ価値をさらに追及して、おもてなしの気持ちによって生まれる感動を、より多くの人たちに届けていきたい。

そんな想いから2025年初夏、山梨県の富士河口湖町にカフェテラス開業を目指して、準備を進めています。

今回募集するのは、カフェテラスの店舗責任者。シフト作成や調理、料理の品質管理はもちろん、これから立ち上がる店舗のブランドを育てていく役割を担います。

これまでの調理経験、店舗の立ち上げ経験は問いません。ともに働く人やお客さん、関わる人たちにおもてなしの心を持って、感動を生み出せる人を求めています。

0からお店をつくることに興味がある人は、ぜひ読み進めてほしいです。

 

東京都国立市。

JR南武線谷保駅からタクシーに乗ること10分。

いくつもの工場が並ぶエリアのなかに、黒い外観の建物が見えてくる。ここがFSXの本社。

併設されている奥の工場では、返却された使用済のレンタルおしぼりのクリーニング作業が行われている。

本社の3階に上がり、社員のみなさんに挨拶をして役員室へ。

代表の藤波さんが出迎えてくれた。

FSXは、藤波さんのお父さんが1967年に創業した「株式会社藤波タオルサービス」を前身とする会社。

11年前に藤波さんが代表に就任してブランド戦略を再考。「FSX株式会社」に社名を変更した。

「私が会社に入った20年前には、安さを求める価格競争で業界のみんなが疲弊していて。別の展開をつくりたいと思ったんです」

「元をたどると、おしぼりはお客さまへのおもてなしの気持ちの表れ。この原点に立ち返っておしぼりの持つ可能性を追求して、試行錯誤を続けてきました」

食事を待つ間にリラックスしてもらえるようにとアロマの香り付きおしぼりを、安心して食事を楽しめるようにと抗ウイルス・抗菌の特許技術「VB(ブイビー)」配合のおしぼりを開発。コロナ禍では多くの飲食店に使ってもらえるようになった。

今回、カフェテラスに挑戦するきっかけは、なんだったのだろう。

「4年前にご縁があって、富士河口湖町にあるおしぼり屋さんを事業承継しました。河口湖は学生時代から好きなまちで、自分でも仕事場とゲストハウスを兼ねるような場所をつくっていたんです」

あるとき、アメリカで事業展開を模索していた時期にお世話になった友人家族が、日本に訪ねてくることに。

「コロナで取引が終了して、現地の流通パートナーとの契約で苦労していたときに、精神的に支えてくれた友人の1人で。どうしても感謝の気持ちを伝えたくて、河口湖にあるゲストハウスに招待しました」

「そのとき、シェフに来てもらって、コース料理をふるまいました。『あそこで食べたパスタが本当に美味しかった』って、いまでも会って言われるくらい。こんなに感動されるんだって思うほど喜んでもらえて。その表情を見たときに、自分もとても感動したんです」

この気持ちが、新しい事業の原点にあるという。

「飲食のお客さまとずっとご一緒してきて、生半可な気持ちで食のビジネスはできないと思っていました。自分は跡継ぎで社長になったこともあって、まずは本業を強くしようと思って、この20年間やってきたんですね」

「でも元をたどると、おしぼりは食と親和性が高くて、掛け合わせることでこんなに感動を呼べるんだと思って。あれだけ喜ばれる可能性があるなら、規模は別にしても新しい業態にチャレンジしてみたいと思いました」

 

「そのとき、料理を提供してくれたのが彼なんです」

そう紹介してくれたのが、小清水(こしみず)シェフ。今回、カフェテラスの立ち上げから、料理の監修を担当する。

これからオープンするお店の雰囲気を少しだけでも味わってほしいと、持ってきてくれたお弁当をいただきながら話を聞く。

「お客さまの喜ぶ表情や、『これが美味しい』というお声をいただけることが、料理の醍醐味なんです。藤波さんに呼ばれて、料理を提供したときもそれが感じられて、幸せな時間でした」

フランスの星付きレストランで経験を積み、銀座のレストランでエグゼクティブシェフを務めていた小清水シェフ。現在は国立に拠点を持ち、主に企業向けの高級ケータリングや料理監修を行っている。

新しく入る人は、小清水シェフのもとで店舗運営から調理までを一貫して学ぶことになる。

オープン後は、定期的にアドバイスをもらいながら、自分が中心となってお店を運営していけるところまでを目指していってほしい。

「人と人をつなげる力や、一瞬で人を幸せにする力に関しては、やっぱり食が一番だと思っていて。これを大事に残していきたい想いがあって、FSXさんとの協業を決めました」

お店が生まれるのは、住宅街からすこし離れ、周辺を木に囲まれた閑静な場所。

朝は1日限定で100斤の食パンを焼く予定。焼きたてパンのテイクアウトだけでなく、店内でコーヒーと一緒にモーニングを楽しむこともできる。

ランチはロースト料理のカジュアルフレンチ。ローストしたビーフ、ポーク、チキンから好きなものを選んで、地元の野菜を添えたワンプレートを提供する。

ティータイムにはチーズケーキが味わえて、お土産用にもケーキを購入することができるように準備を進めている。

ペットと一緒にモーニングを楽しめるテラス、ちょっとした手土産が買えるテイクアウトなど、いろんなシーンでの使用を想定して、建物を構想している。

「地域の人たちの生活に馴染む場所にしたいんです。もちろん観光で来た人たちにも。河口湖で味わった感動を持ち帰ってもらえる、そんな場所にできたらと考えています」

今回入社する人は、調理経験や店舗のマネジメント経験はあったほうがいいでしょうか?

「料理の経験は必須ではありません。最初はこちらの指導を受け入れて、習得していってもらいたいです。マネジメントの経験があるとうれしいですが、仮に経験がなくても、素直で一生懸命な人であれば大丈夫だと思います」

「一番大切なことは、おもてなしの心ですよね。店長はお店の顔になるだけでなく、FSXというブランドの顔にもなります。笑顔でお客さまをお迎えして、親しみやすく気さくにお客さまと接することがやっぱり一番ですかね」

経験はなくても店舗運営に携わってみたい。そんなふうに考えている人にとっては、チャレンジを後押ししてくれる環境だと思う。

小清水シェフとのトレーニングは、オープンの2ヶ月前から始める。まずはレシピ通りに料理がつくれるようになることを目指す。

並行してお店に必要な設備の発注や、お客さんをお迎えするためのオペレーション決め。1ヶ月前からは、現地のパートスタッフと一緒にオープンの準備を進めていく。

 

お店のコンセプトづくりから建築設計などを担当している、upsetters architects(アップセッターズ アーキテクツ)の岡部さんにも話を聞く。

新しく入る人も、お店のオペレーションや可能性について、岡部さんたちと定期的に議論しながら一緒にカフェテラスをつくっていくことになる。

社名変更のタイミングからFSXのブランド戦略に関わって約9年。長年伴走してきた岡部さんからみて、この事業に取り組む魅力は二つあるという。

「一つ目は飲食店などにおしぼりを提供する側から、初めて自分たちがお客さまに直接サービスを提供する側になること。そこから得られる、おもてなしの素晴らしさや難しさといった経験は、今後のFSXの成長にとって非常に重要になっていくと思います」

新しくできるカフェテラスは、アーティストとコラボした限定のおしぼりなどの新商品や、サービスをテスト展開したり、イベントを開いたりする場所としての活用も検討中。

お客さんの生の声を本社に伝えて、商品企画に反映する。店舗運営が安定した後には、そういった役割を担っていく可能性もある。

「二つ目は地域との関わりです。FSXの事業にとって、場所を持つことは新しい可能性につながると考えています。今回のエリアは、地元の方と観光の方が良い形で混ざり合う場所。おもてなしの文化を国内外に届けるFSXにとって重要な『観光』の、この先の可能性を最前線で一緒に考えていける。そんな経験を楽しめる方に出会えるとうれしいですね」

 

「新しい会社に入るって、最初はいろいろ心配ですよね。それに、初めてのプロジェクトで苦労することも多いと思うんです。そういうときに、私たちを頼ってほしいなと思っています」

そう話してくれたのは、FSX国立本社で働くブランド統括室の唐沢さんと、人事労務課の淺井(あさい)さん。

新しく入る人はまず、唐沢さんのもとで会社のビジョンについて学び、おしぼりの実際の現場を体験することになる。

河口湖の住まいに関する相談や、カフェテラスに関わる人たちとのコミュニケーションについては、淺井さんがサポートしてくれる。

「本社のある国立から、河口湖までは車で1時間。意外と近いから、何か困ったことがあればいつでも飛んで行きますよ!河口湖にはFSX富士というグループ会社もあって、社員もたびたび訪れるんです」と淺井さん。

面倒見が良くて、頼れるお兄さんという印象。

「うちにはベトナム出身の従業員も働いているのですが、冷蔵庫がないというのでジモティーで買って、トラックで家まで運んだこともありました (笑)」

「これは特別対応っていうよりも社風ですね。社員同士の距離が近い会社なので、困った時はお互いさま。心配せずに、安心して頼ってほしいです」

 

お店のイメージがつくようにと、小清水シェフに頼んで、わざわざ料理を用意してくれた藤波さん。

新しく仲間になる人が、不安に思うことがないように最大限のフォローをしたいと、淺井さんと唐沢さん。

働くみなさんがおもてなしの心を持って、接してくれる姿がとても印象的でした。

おしぼりの持つ可能性を追求して、おもてなしの感動を届ける。

次の新しい一歩として、FSXはカフェテラスに挑戦します。

おもてなしの感動を一緒に届ける仲間を待っています。

(2024/09/09 取材 櫻井上総)

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