求人 NEW

ひらいて、結んで、育つまで
人の居場所づくりを
肌で感じる仕事

「海外から来た入居希望の方とシェアハウスの現地で契約をした後、『これからインテリアを買いに行く』という話になったんです。そしたら、そばで話を聞いていたほかの入居者さんが、『今の時間ならこのお店が開いていますよ』ってすかさず教えてくれて」

「そのやりとりに、すごくほっこりしました。このシェアハウスには、今から日本で頑張ろうとしている人を、自然と手助けする人がいるんだなあって」

そう話すのは、株式会社Rバンクの柳沢さん。自社で企画した女性専用シェアハウスの管理、運営などを担っています。

シェアハウスは一般的な賃貸住宅と異なり、個室のほかにひらかれた共用部分がある。自分たちがつくった空間で生まれたコミュニティや、暮らしを垣間見る機会も多い。

実際に人と接して得られる気づきは、日々の管理業務に役立つだけでなく、新しい企画の種にもなる。

Rバンクは、そのサイクルをもとに成長してきた不動産会社。物件の企画から、管理運営まで社内で一貫して行なっています。近年は、コミュニティ型の住宅、マンスリーマンション、ホステルなど、事業の幅も広がりを見せています。

今回は、コミュニティ型の住宅やシェアハウスを中心とした賃貸物件の管理運営、コーディネートを担う人を募集します。部署間の垣根が低いので、今回の募集で入社する人も、シェアハウス事業を軸足に、いろんなノウハウを習得できる。日々の経験を糧に、新しい挑戦を続けたい人にぴったりの環境だと思います。

 

東京・中目黒駅のそばにあるオフィスを訪ねたのは、年明け仕事始めのころ。

Rバンクは部署ごとに休日が異なるため、年始は全員そろって、中目黒の道祖神社へ参拝し、簡単なキックオフを済ませる。そして近々、全社員で箱根神社までお参りに行き、今年の目標を発表し合うらしい。

「だから、私の今年の目標はまだ秘密です!」と笑うのが、取締役の金子さん。いつも先々の予定、未来のことを楽しそうに話してくれる。これから入る人にとっては直属の上司でもある。

2006年に創業したRバンク。数年前に京急グループと業務提携してからは、都内から沿線の神奈川・三浦あたりまで事業の範囲が広がってきている。

「私たちが期待されているのは、まちづくりに、新しい風を吹かせることだと思うんです」

Rバンクで最近力を入れているのが、コミュニティ住宅。横浜市にある「hagu組む 東戸塚」もそのひとつ。

築35年の社員寮をリノベーションした集合住宅で、最寄り駅からはバスを経由する立地でありながら、満室の状態が続いている。

特徴的なのは、ひとつの建物のなかに、DIYができる部屋、ペットと暮らせる部屋など、いろんなライフスタイルを想定した物件が共存していること。屋外の共有スペースも広く、ご近所さん同士で顔を合わせる機会も多い。

一方で、大型犬OKの部屋は外階段から出入りできるようになっていて、動物が苦手な人とのハレーションが起きないよう配慮もされている。

さりげない気遣いは、いかにもRバンク。愛犬家の金子さんらしい。

「私たちの仕事は、個人の注文住宅をつくることじゃなく、オーナーさんからお預かりした物件の価値を高めること。時代のニーズに合わせた建物の活用を考えて、形にすることです」

「だから普通の住宅じゃダメ。見た人が、ここに住みたい!と思う特徴やデザイン性が欲しいんです」

大型犬と暮らせる集合住宅、ガレージ付き賃貸、家庭菜園ができる家、音楽家のための賃貸住宅。

みんなの必要条件ではないけど、ある人にとっては暮らしに欠かせないこだわり。Rバンクの企画は、いつか自分で家を建てるときの夢として、遠くに見ていたイメージを「今」実現してくれる。

今年リリースされた横須賀のコミュニティ住宅では、金子さんもまちの雰囲気を感じながら暮らしのイメージを膨らませた。

「スタッフと一緒に、海辺でバーベキューもしました。横須賀の中でも自然の多いエリアで、近くに大学も総合病院もあるし、音楽やスポーツのイベントが開かれる場所もあります。入居する方もまちのいろんなところに行って遊べるように、物件にはシェアサイクルとキックボードも設置しています」

入居者募集のサイトには、自分たちの素直な実感を伝えるため、スタッフによる、まちの紹介レポートを掲載。手描きのイラストも添えられている。

物件の1階にはコミュニティプレイスもある。そこで使う家具の搬入作業は、部署の垣根を超えてスタッフが協力して行った。

 

コンセプトに合わせた空間デザインやコーディネート、雑貨などのもの選び、配線の隠し方など細かいテクニックまで。

普段、物件の管理や運営を中心に担うメンバーにとっては、場づくりを実践で学ぶ機会にもなる。昨年入社したばかりの柳沢さんも、一緒に現場で手を動かした。

「私はもともと、工務店で住宅のリノベーションやリフォームに関する営業や現場監督の仕事をしていました。それでも、自分で空間をつくるのは今回がはじめてで、すごく一体感がありました」

昨年1月に入社した柳沢さん。最初に任された仕事は、35棟あるシェアハウス物件すべてを巡回して、その特徴、生活ルールなどを把握していくこと。

Rバンクのシェアハウスは、コンセプトや名前、空間のデザインが一棟ごとに異なる。建物を巡回しながら、そこで暮らす人の様子も自分の目で確認する。

「埼玉や神奈川にも物件があるので、電車移動も多いです。私は体力に自信があるほうだと思っていたんですけど、それでも、ああ、今日はよく動いたなって思う日もあります」

建物の確認ができたら、次は入居希望者に向けた案内業務を教わる。最近はワーキングホリデーなどでやってきた外国人の方から、入居の相談を受けることも増えているそう。

「なかにはまだ日本語がそこまで流暢ではない方もいるんですけど、みなさんなんとか聞き取ろうとしてくださる意欲が強くて。私もジェスチャーを交えたりゆっくり話してみたりして、工夫しています」

「この仕事は、基本的に人と話す場面が多いので、相手のことを思いやる気持ち、人が好きっていうことは大事なポイントだと思います」

もともと日本仕事百貨の記事を見て、会社の雰囲気に惹かれて入社したという柳沢さん。

実際に入ってみてどうでしたか?

「人間関係では、まったくストレスがないです。業務ではあまり関わりのない人も、たまに顔を合わせると、自然に声をかけてくれる。いつもべったり一緒にいるわけじゃなくて、みんなほどよい距離感で仲がいいです」

 

Rバンクへの入社理由に「雰囲気が良さそう」という印象をあげる人は、少なくない。2019年にインタビューして以来5年ぶりの再会となった、スタッフの西村さんもその一人。

当時はまだ入社1ヶ月だった西村さん。今は、シェアハウスチームのリーダーとして、問い合わせから、契約、入居後の対応、物件の管理、オーナーさんとのやりとりまで幅広く担当している。

「シェアハウスって、管理会社によっては見学なしで契約できる場合もあるんですけど、Rバンクでは、必ず事前に物件を見てもらうようにしています」

「一口にシェアハウスと言っても、場の雰囲気は物件によってさまざまです。利便性重視で交流を求めない入居者さんが多い物件もあれば、新しい入居者さんをみんなで歓迎するようなフレンドリーなコミュニティもあります」

どちらがいいかは、人によって違う。

「契約獲得のために、いいことだけをアピールすると、入居後にギャップを生んだり、トラブルにつながったりすることもあります。だから、私はできるだけシンプルに中立的な説明を心がけています」

シェアハウスや賃貸管理の仕事は、オーナーさんと入居者さん、入居者さん同士など立場の異なる人同士をコミュニケーションでつなぐ役割。

設備不具合など、困っている相手を助けたいと情に流されてしまうと、自分で責任の取れない事態を招くこともある。

「修繕の進捗が遅れると、不満をあらわにされる方もいます。ただ、最終的に費用を負担したり、判断したりするのはオーナーさんなので。自分が罪悪感を背負いすぎないためにも、『私は最短でできる限りの対応をした』って、自信を持って言えるように行動しています」

「そういう意味では、ある程度心配性で、早めに確認したり、前もって準備したりする習慣のある人のほうが向いているかもしれない。まあ、先々のことまで心配しすぎると大変なので、ポジティブに、自分はあくまでも伝達者だっていう線引きも大事だと思います」

もともと未経験からこの仕事をはじめた西村さん。今後は宅建の資格取得も視野に、シェアハウスだけでなく一般賃貸の管理までできるようにスキルアップしたいと考えている。

扱う物件の種類や業態を問わず、自分の引き出しを増やせるのは、部署間の垣根が低いRバンクならでは。

「もともとシェアハウスの担当だった先輩で、今は、新規事業の企画や立ち上げから運営までやっている人もいます。小規模な会社だからこそ、自分から手を挙げて、力をつければ、どんどん新しいことに挑戦していけると思います」

西村さんが、今後やってみたいことのひとつは、現状のシェアハウスの入居条件に当てはまらない人たちのためのコミュニティづくり。

「Rバンクのシェアハウスは、年齢制限付きで女性限定が多いです。個人的には今後、お年寄りや、子ども、心身に障害がある方もコミュニティに参加できるような住まいがあったらいいなと思っていて」

隣で耳を傾けていた金子さんが言葉をつぐ。

「最近は元気なシニアも多いし、子どもの見守りとか地域のなかでできることもあると思う。高齢者だからってケアの対象として見るんじゃなくて、お互いが助け合う関係性ができたらいいですよね」

「子育て世帯にしても、シングルマザーや、学校に行かないことを選ぶ子がいる家庭、外国人の家族、いろいろある。今後はそういう人たちが自然に関われるコミュニティをつくっていきたいです」

まちのなかには、本当にいろんな人がいて、それぞれの居場所を必要としている。金子さんたちが、その存在を意識できるのは、管理や運営を通して、実際に多くの人生に出会った経験があるからだ。

Rバンクの事業の広がり方は、どこかドラマや映画のスピンオフシリーズにも似ている。前作で脇役だった人の人生にスポットがあたり、新しいストーリーがはじまるような。

自分で得た気づきをもとに、次に必要な居場所を形にしていく仕事だと思います。

(2025/1/7 取材 高橋佑香子)

問い合わせ・応募する

おすすめの記事