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まち、つくります

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

こんにちは!日本仕事百貨代表のナカムラケンタです。

今、東京の真ん中に新しい「まち」をつくろうと考えています。大人が自由に働いたり、いい働きをすれば評価されるような場所です。

今日はそのプロジェクトの紹介と、新しい「まち」を一緒につくる「開拓者」の募集です。

ぼくは今までなんとなく夢見てきたことがあります。

何もない大地を開拓して、家を建て、水路をつくるようなこと。まるで自分たちの村をつくるようなことをしたいなと考えていました。ときどき、今でも夢で見ます。でも、何も手がつけられていないような未開の地は世界にほとんどなくなってしまったように思います。

フロンティアは失われてしまったのでしょうか。いやいや、そんなことはないと思います。たとえば、インターネットによって、どこまでも無限に広がるフロンティアが生まれました。アイデアといくらかのリソースがあれば、新しい地平を切り開いていくことができます。

同じように既存の枠組みとは異なるレイヤーに、新しいものをつくることはリアルな世界でもできる気がするのです。今の世界とはべつのものを上書きするようなやり方です。

そうして考えたのが「リトルトーキョー」です。

街の中に新しい「まち」をつくろうと思います。そして、この「まち」は自由に仕事をつくることができる場所です。

新しい仕事に出会う、もしくはつくるときに必要なことはなんだろう?そう考えたときに、それは「ボキャブラリー」であり、「自由な時間」だと思うのです。

ここで言うボキャブラリーとは生き方や働き方のことです。自分の仕事を悩んでいる人がいたら、このボキャブラリーがまだ足りないことが原因かもしれません。

たとえば、小さな子どもたちがサッカー選手になりたいとか、ケーキ屋さんになりたいというのは、そもそもそれくらいしか職業を知らないからなのかもしれない。

ぼくも子どものころはパイロットになりたいと考えていたけれども、そんな仕事には結局就いていません。就職活動のときも、日本仕事百貨のような働き方を想像することはできませんでした。

ボキャブラリーを増やすことばかりしても前進しませんが、知らないからできないこともたくさんあります。

だから、もし自分の仕事で悩んでいる人がいたら、まずは世の中にはどんな仕事があるのか知ることからはじめるのは大切だと思っています。

あと必要だと感じることは「自由に考える時間」です。

現実の世界では、いろいろと考えなければいけないことが多いです。生きていくためにはいくらかお金が必要だったりしますし、人との関わりによって自分の行動が制約されることも多い。

たとえば、仕事を選ぶときにも、親が安心するような会社を選ぶとか、みんなが知っているような大企業にするとか、家業を継がないといけないとか。

そういう「外の声」ばかりに影響されたり、行動を制約されてしまうことはあると思います。

それ自体、悪いこととは言い切れないのですが、あまりに外側にあるものにとらわれすぎてしまうと、なんだか自分のことじゃないように思えてしまう。

そんなときに必要なのが、自分のことをゆっくり考える時間。

たとえば、自分の知っているボキャブラリーの中で、いいと思うものはどういうものか。そしてなぜそれがいいと思うのか。それはどうして世の中に必要とされているのか。

そういったことを考えるのは、たまにはいいことだと思うのです。

リトルトーキョーは、まさにこの「ボキャブラリー」を増やす場所であり、「自由な時間」を得ることができる場所にしたいと思っています。

とはいえ、これだけだと抽象的すぎてよくわからないと思います。リトルトーキョーの参考になったプロジェクトがあるのでご紹介します。

それが「ミニ・ミュンヘン」。

ドイツのミュンヘンでは夏の間、子どもたちが3週間ほど集まって、自分たちで自治する仮想の都市をつくる、というプロジェクトが行われています。

そこには役所もあるし、選挙もおこなわれる。ハローワークのような場所で仕事を得ることもできるし、なければ自由に仕事をつくることもできる。仕事で得た仮想通貨をつかって、買い物をすることもできるし、大工を仕事にしている子どもに家を建ててもらうこともできるようなのです。

cobonの松浦さんの取材をしたときに、その存在を知ることになりました。松浦さんは大阪で「ミニ大阪」というものをすでに実践されていました。そして、そこでは働くということは、とても自然に子どもたちに受け入れられていることを知ることができたのです。まさに遊ぶように働く、ということでしょうか。ママゴトのように、楽しく仕事をしている。

でも大人の働くというのはそれだけじゃありません。食べていくことだって必要です。だからこそ、本意じゃないことでもやらなければいけないときだってあるかもしれない。

でも同時に思うことは、まさに日本仕事百貨の思いでもある「生きるように働く」人も、世の中にはたくさんいるということ。「これは仕事でもなく、趣味でもなく、自分の生き方です」と言えるような人がいます。

日本仕事百貨で取材していると、そういう人はどうやらたくさんいるみたいです。

でも普通に生活していたら、そういうボキャブラリーを知る機会も少なかったりします。普通の求人サイトで探そうと思っても埋もれている。それになかなか立ち止まって考える時間をつくることも難しい。

それならば、まずは仮の世界ではじめるのもいいと思うんです。

ぼくはよく何かをはじめようと思っているなら「土日」からはじめたらいいと思っています。それは平日の仕事には、すでに求められていることがあるからです。雇われている以上、まずはそれに応えなければいけないと考えています。(それに応えることで自分のあり方が定まることも多いですし)

自由に自分の仕事を考えたいなら、余った時間でやったほうがいいです。そのほうが自分の思いに集中できます。求められているものがある中で、自分のやりたい仕事やろうとすると、少なくともすぐにはできないことが多くて、そのギャップに悩むことも多いように感じます。

そこでミニ・ミュンヘンで子どもたちが遊ぶように働いているように、もっと自由に仕事をするような場所をつくってみたいと思いました。そこではいろいろな人が集まるので、ボキャブラリーを増やすこともできると思います。

とはいえ、まだ全然決まっていません。決まっているのは5%くらい。まずはいくつかの建物や空き地を東京のとある場所で借りる、ということ。あとはグリーンズのみんなと一緒にやっていくということ。ほかにも最高のメンバーが集まっています。

建物をきれいにしたり、空き地に小屋を建てたり、まずはそんなことを一緒にやってもらえる人が必要です。ぼくも現場に立ってハンマーやノコギリ片手に開拓したいと思っています。そして、たまに休憩しながらみんなで話しながら場所をつくっていきたいです。

まだまだこれからなのですが、もし興味があれば下記よりご連絡ください。4月上旬に予定されている第1回市議会など、これからの予定をご案内します。そうそう、リトルトーキョーは直接民主制をイメージしているんですよ。だからみんなが議会に参加できるんです。

日本仕事百貨では、世の中にはいろいろな生き方・働き方があることを共有したいという思いで5年間やってきました。リトルトーキョーではそれを気軽に考えを形にできるような場所にしたいです。

フロンティアのない時代に、自分たちでフロンティアをつくる。自分の仕事を考える、いい機会になればうれしいです。

このプロジェクトに参加したい、興味のある方は、下記よりご連絡ください。
第1回市議会など、いろいろなイベントをお知らせいたします。(2013/3/19up ケンタ)