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地域の主役をつくる

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

地域おこしの主役は、行政でもコンサルタントでもない。

やっぱり、その地で生活している人たちが一番の主役なのだと思うし、そうあるべきだと思います。

「ぼくらは、自分からは絶対に答えを言わないようにしています。地域の人が『こうしましょう』『僕がやります』と自主的に進めたくなるようなお手伝いがしたいんです。」

そう話すのは、合同会社五穀豊穣の代表、西居さん。

地域活性化の取り組みは世の中に溢れているけれど、だいたい盛り上がるのは、助成制度やプロジェクトがある1年間限定。外部からの働きかけがなくなると、地域の人たちの気持ちはフェードアウトしてしまう。

「ぼくたちが考えたことで成功するよりも、地域の方が自分たちで進めて失敗した方がいいんです。『じゃあ次はこうしよう』と、次を考えていけるじゃないですか。地域の主役をつくるのが僕らの仕事なんです。」

今回は、五穀豊穣と一緒に日本の地域活性化を考えていける人の募集です。

「仕事がすごい増えていて、大至急人を増やしたいんです。ただ、場所も業種もばらばらなので、記事の書き方は難しいと思いますよ。」

と西居さんがニヤリ。

前回の募集からまだ1ヶ月ほどしか経っていないけれど、どうしてそんなに仕事が増えたのだろう?

色々な場所で色々な役割が必要になってきたのには、わけがあった。

「地域のプロデュースはもちろん、これまで関わった地域の商品を『売る場所』をつくっていきたいと思っているんです。」

「地域活性化に関わって3年。初年度は考える部分を私たちが担ってしまい、事業の終了が取り組みの終了になってしまう自体に陥りました。2年目は、それらを改善するために、ワークショップ形式を取り入れ、地域の方々が主体的に取り組む仕組みを構築しました。3年目の今年はさらに一歩踏み込んで、完成したアイデアや商品を弊社としても投資して、地域の方と連携して販路開拓・創出までやっていきたいと思います。」

『売る場所』をつくるため、東京のテナントを開拓しはじめた西居さん。ところが、どこも賃料が高く、なかなかちょうど良い場所が見つからない。理想の売り場を求め辿り着いたのは、魚の都「築地」だった。

「調べるうちに、築地の場外市場には、地元のまちづくり団体が管理している貸し出し可能な店舗がいくつかあることを知ったんです。飛び込んでいったら、外部の人には貸していないという話だった。そこをなんとか!と食い込んでいったら、実は場外市場は悩んでいる、ということが分かったんです。」

実は場外市場は、築地市場のように東京都の持ち物ではなく、地域の商店街。築地が隣にあったので魚のまちとして栄えたけれど、数年後には、築地市場が豊洲に移転してしまう計画が進んでいる。

築地市場がなくなれば、産地との繋がりが薄くなり、魚を仕入れることが難しくなってしまう。場外市場はそんな悩みを抱えていた。

それを知った西居さんは、「僕らがここに漁港を連れてきます。」と提案した。

「ちょうど僕たち、三方海に囲まれた山口県の萩市と宇部市と一緒にプロジェクトをやっていたんですよ。さっそく両市の役場の人同士を引き合わせて、一緒に築地に魚を売ろう!ということになりました。」

魚屋さんというよりも、萩市と宇部市のアンテナショップに近いかたち。そのお店を運営できるような、魚について知識のある人を募集したい。

「例えば和食屋など魚を扱うお店で料理人をしてきた人、魚屋に勤めていた人など、どんな魚でも捌ける!という人が来てくれたら嬉しいですね。」

勤務先は東京の築地だけど、入ってもらうと決まったら、実際に萩市と宇部市に一週間インターンに行くことにもなるそうです。

『売る場所』を探す旅路は、東京だけではなく、海外へも続く。

「2年前から、日本のいいものを海外に売る方法を考えていたのですが、震災をきっかけに本格的に動き出すことにしたんです。昨年末から6ヶ月にわたって、日本の商品を海外に売る販路を拡大するためにアジアの近隣諸国を周ってきました。」

日本でつくられた米や味噌を持って、シンガポール、マニラ、クアラルンプール、ジャカルタなどを訪ねた。

その旅の最中、6カ国目のベトナムで、西居さんはある人物に出会う。

「ベトナムで農場をやっている塩川さんという人がいる、と聞いて会いにいったら、ベッドに横たわってるんですよ。なんとか起き上がってもらって話を聞かせてもらいました。」

塩川さんは、7年前にベトナムにやってきて、2年前に有機農場ニコニコヤサイをはじめた。ところが、野菜をつくったはいいけど、買い手がいない。ギリギリの状態が続き、とうとう心身を害して倒れてしまった。

西居さんは、療養中の塩川さんに会い、彼の畑の土や野菜を見て素晴らしいと思った。そして、この農場を支援することに決めた。

スタッフは現在、生産者10名、販売スタッフ10名の計20名。日本人は塩川さんを含めて3人しかいない。あとは、日本語学校で日本語を学んだベトナム人スタッフだ。

今、ホーチミンで販売スタッフを総括しているのは、立命館大学4回生の日本人女性。その方が卒業のために日本へ帰ることになったので、代わりに現地にいって手伝ってくれる人を探している。

「まだ走り出したばかりで、利益が十分には出せていないのでちゃんとした給料は出せないけれど、海外で自分の力を試したい!という気概に溢れる大学生や社会人を対象にしたいです。大学生でも僕が鍛えれば絶対いけると思います!」

築地の仕事もベトナムの仕事も、主役をつくるだけではなくて、自分が主役にならなければいけない仕事だと思う。

築地だったら、お客さんに魚やその土地の良さを伝えながら売ることが求められる。早朝には料理人の方も来る。そのときには、「この魚はムニエルにしたら最高です」と、料理人目線で話せるほうがいいかもしれない。

ベトナムだったら、支店長のような役割で10名もの宅配スタッフをまとめながら、野菜を待つお客さんに届けるのが仕事。文化の違いもあるだろうし、ときには叱ることも、叱られることもあるかもしれない。

どちらも、ただ商品を売るのではなく、その地に根ざし、その地のものに心を通わせながら主体的に動くことが求められる。そんなふうに自ら意思を持って進めていくのが、『地域の主役』なのだと思う。

『地域の主役』を増やし、街を元気にする「地域プロデューサー」という仕事もあります。最後にひとつ、東京・汐留の街を盛り上げる人を募集します。

汐留は、五穀豊穣のオフィスがある街。この街を、人と人が笑顔で行き交うあたたかみのある街にしたい!という相談が汐留町会からきたのは3年前。

「汐留のなかでも、『イタリア街』というところは少し特殊なんです。もともと小さな雑居ビルが集まった地域だったんですけど、汐留の再開発計画に合わせて地権者みんなで話し合って、イタリアのレッジョ・エミリアのような人情味のある街をつくることにしたんです。ディベロッパーが説得に来ても断って、住民全員でつくったのがこの街なんですね。」

ところが、ハードの開発の完成を優先したがために、ソフトの開発が手薄になってしまった。20年経った今、イタリア街は、ビジネスマンが働きにくるためだけの場所になっている。

西居さんは、ここで暮らす住民や働く人たちが出会う場作りをするべきだと考えた。そこで、「食」を通して人が出会うしかけをつくろうと、ビアガーデンやピッツァのイベントを開催した。

広場で行ったこれらのイベントはどれも大盛況。小さなイタリア街に3000人以上の人が集まった。

人と人が繋がる機会は「食」を通じてだけではない、ということからシオドメ大学もはじまった。

働く人たちを「学び」を通して繋げる場として、今年の4月に開校。汐留周辺の住民、働く人たちにもボランティアスタッフとして関わってもらいながら、授業のコーディネートから運営まで携わっている。

ちなみに、五穀豊穣の隣には、五穀豊穣が運営する汐留ソーシャルベンチャーシェアオフィスがあり、こちらの入居者の募集もしています。

ウェブやデザイン、プロジェクト進行等の特殊技能を持っている人なら、五穀豊穣と一緒に日本の農業や地域の事業をやったりもできるかもしれません。

縦の繋がりで繁栄してきたオフィス街・汐留に、だんだんと横の繋がりができはじめている。その輪の中心に、五穀豊穣がいる。そんなイメージが浮かびました。

新しいプロジェクトが次々と生まれていくここで働けば、学べることは多いと思います。

仕事百貨を通して1ヶ月前に入社した斎藤さんも、日々学んでいる最中だ。

斎藤さんは宮城県仙台市の出身。震災を機に、地元に貢献できる仕事をしていきたいと将来を見つめ直した。

まだいきなり1人で事業を立ち上げる力はない。だから、五穀豊穣で日本を元気にする取り組みに携わりながら、地元との関わり方を方法を探していきたい。そう思って応募した。

日々の業務はハードだけれど、その合間には仙台で夏に開催するイベントの企画を練ったりもしている。

「西居さんは全国を飛び回っていて忙しいので、戻ってきたときに企画を見せて添削してもらっています。プレスリリースの書き方を教えてもらったり、『もっと自治体の人と積極的にコンタクトとらないとダメだよ』というアドバイスをもらったり。」

どんな人なら五穀豊穣で楽しく働けるか、聞いてみた。

「自分で発想できる人じゃないと楽しくないと思います。『こうやってこうやったらどうですか』と言わないと、西居さんからのレスポンスはありません。でも、提案すれば、いいね!と言ってもらえることもある。0に対して1はもらえないけど、1に対しては反応がもらえるんです。」

「実現したいことの延長線上にこの会社があるなら、絶対得られるものがあると思います。頑張れば頑張っただけ対価が得られるところです。」

日本を元気にしたい!という気持ちがあるなら、ここには沢山の使命があると思います。

(2012/7/26 up ナナコ)
合同会社五穀豊穣
① 築地にオープンする山口県萩市・宇部市の魚のアンテナショップの店長候補 《募集人数》
1名《業務内容》
・開業前の山口県萩市、宇部市へのインターンシップ(漁業体験、観光体験、セリ体験、売場体験)
・店舗開業に向けての準備業務(店舗内装打ち合わせ、展示什器選定、値付け、陳列検討、スタッフ面接、販売促進案企画、築地・山口県萩市・宇部市との調整)
※魚をさばく能力がある方が前提になります。調理経験者、魚屋経験者、料理経験者を求めます。山口県出身者は優遇致します。
《給与》
能力・技能・経験による。月給21万円〜30万円 ※夏期・冬期手当あり

《勤務地》
東京都中央区築地4-16-2

《勤務時間》
6時~15時

《応募資格》
・魚を愛している方
・山口県を愛している方、愛せる方
・魚をさばく経験を有する方
②築地店舗アルバイトスタッフ 《募集人数》
数名《業務内容》
・上記店長のサポート
・店舗販売業務
・山口県萩市・宇部市との連絡調整
※魚が好きな方歓迎。調理経験者、魚屋経験者、料理経験者があれば尚歓迎。山口県出身者は優遇致します。
《給与》
能力・技能・経験による。時給900円以上

《勤務地》
東京都中央区築地4-16-2

《勤務時間》
6時~15時

《応募資格》
・魚を愛している方
・山口県を愛している方、愛せる方
・魚をさばく経験を有する方
③汐留イタリア街を元気にしたい地域プロデューサー候補 《募集人数》
1名《業務内容》
・汐留イタリア街での年間イベント計画の企画、運営
・汐留イタリア街飲食店との連絡調整
・汐留イタリア街関係者との連絡調整
・外部パートナーとの連絡調整
・シオドメ大学の企画、運営
・汐留ソーシャルベンチャーシェアオフィスの企画、運営

《給与》
能力・技能・経験による。月給21万円〜30万円 ※夏期・冬期手当あり

《勤務地》
東京都港区東新橋2-9-5 パラッツオ・マレーア3階 汐留 ソーシャルベンチャー シェアオフィス JR・東京メトロ銀座線新橋駅徒歩8分
④ベトナム・ホーチミンの有機野菜宅配事業のマネージャー候補 《募集人数》
1名《業務内容》
・マーケティング手法を用いて販路拡大施策の立案と実行
・販売スタッフの管理、指導
・ファミリーマートを中心とした出荷先との連携調整
・新規出荷先の選定・交渉
※給与に関しては最低限の生活保障程度なので、学生の長期インターン、海外での武者修行としてご応募頂ければと思います。社内では、日本語で対応可能です。語学が不安な方でも能力がある方を優先します。
《給与》
インターン費400USD〜500USD

《勤務地》
ベトナム,ホーチミン市内
⑤汐留ソーシャルベンチャーシェアオフィスに入居希望の社会起業家 《募集人数》
3名《費用》
1席1ヶ月21000円(税込)。入居時に退去クリーニング代1ヶ月分が必要。
24時間利用、インターネット完備、棚付きデスクあり、予約制無料打ち合わせルームあり、有料印刷機あり

《所在地》
東京都港区東新橋2-9-5 パラッツオ・マレーア3階 汐留 ソーシャルベンチャー シェアオフィス JR・東京メトロ銀座線新橋駅徒歩8分
その他 併せて、前回募集した職種も再度募集します。⑥ディレクター職
⑦プロジェクトマネージャー(業務委託)
⑧学生アルバイト