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場生むWEB

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

BAUM(バウム)はPRを中心としたコミュニケーションによって「場生む」ことを目的とした会社だ。PRやWEB、クリエイティブ、編集、さまざまな手段のコミュニケーションで企業や社会の課題を解決していく。

バウムの代表、宇田川さんは会社のコアとなる考え方であるPRについて、次のように話してくれた。

「“PRする”っていう日本語は、本来の意味とはちょっと違っています。リレーションズですから関係値を築いていく、アメリカだとリレーションズ・ディベロプメントというくらいです。対象との関係性を見つめる、そういう考え方に基づいてるんです。だから、PRって、つくるもの、育てるものだと思う。そういう考え方で仕事をしていると、どんどんできることは拡がっていきます。」

「あとはパブリック・リレーションズっていうよりも、ソーシャル・レピュテーション、つまり世の中で評価の上がるようなことを考えていこうとするほうが正しいんじゃないかなと思います。だからクリエイティブやWEBを起点にPRをつくっていける会社がこれからのPR会社なんじゃないかと。」

今回は新しい「場生む」WEBのかたちと、そこから広がるパブリック・リレーションズをつくっていけるような人の募集です。

コミュニケーションの力で「場を生む」ことを仕事にした根底には、子どもの頃の原体験にあったそうだ。それは彼が生まれ育った杉並区のまちづくりプロジェクトでのこと。

「小学生の頃、夏休み期間に “まわれ児童館!”っていう児童館をまわるスタンプラリーの企画もあって、スタンプを集めるとコインとかタオルとかオリジナルグッズがもらえる、今で言うポケモンラリーみたいなものですね。電車でまわるのと、自転車で広い区内を走り回るのはずいぶん違いますが。コアアイデアはとってもシンプル。何か大きな建物を作ったりすることもなく、わくわくするアイデアで、多くの子ども達に冒険の機会と新しい発見や出会いを与える。まさにコミュニケーションとかアイデアの力で“場を生む”ことのモデルでした。」

その後、大学時代には環境系の雑誌のライターをやったり、編集プロダクションでペット雑誌を作ったりとメディアを作る側を体験した。そんなときにイギリスへ短期留学することになる。

「ちょうど自分は何がしたいのか考えていて。そんなときに”Make poverty history”というキャンペーンに出会いました。貧困を歴史にしよう、つまり“過去のものにしよう”という簡潔なメッセージで、斬新なCMを打ったりとか、有名人や街じゅうの人が白いバンドを身につけて意思表示するとか。その発想と表現に感動しました。日本ではホワイトバンドって言われてたものですね。あれは、オックスファムっていう、グローバルなNGOのキャンペーンでした。日本では多くの誤解を生んでしまいましたが、英国の文脈の上では明確で、すごいスタイリッシュなキャンペーンだったんですよ。『こんなこと、できちゃうんだなぁ』って思いました。」

広告やPRというよりも、まず解決したい課題があって、そのためにコミュニケーションする、企画する、ということがストンと腹に落ちた。

卒業後は日本で前出の貧困撲滅のキャンペーンを手がけたPR会社に就職。飲食店、携帯、自動車、舞台、食べ物、スポーツ、芸能人、フィットネス、百貨店、IT、そして環境とさまざまな案件を担当することになる。

夜型の生活に浸りきったころ、丸の内朝大学の立ち上げに参加することになった。

丸の内朝大学は出勤前の1時間を利用して学んだり、体験できる市民大学。ヨガや農業、ソーシャルプランニングまで、さまざまなことに接する機会が得られることで今や世界的に注目されるものとなった。

「名前やキャッチコピーを考えるところから、全てがゼロスタート。早朝の時間なんて当時の僕には天文学的世界。とにかく毎朝、緊張しました。自然と深酒もしなくなってずいぶん生活が変わりました。」

PR、コピーライティング、できることはすべて全力を注いで、メディアの取材は年間数百本受けた。自分の担当授業でなくても、取材があると毎朝行かないといけない。一日につき二つ三つの取材が入ることもよくあった。この仕事を経験することで、発想の自由度はどんどんあがったそうだ。

それに朝大学に参加する人から、ダイレクトに感謝されるのも嬉しかった。参加者からは「ホント人生観変わりました」みたいな声まできこえてきた。そんな体験、なかなかなかった。

その後、独立することになる。預金残高がゼロになることも何度か経験しつつ、少しずつ仕事が増えていった。いまでは日本有数の広告代理店とコンペで競合したり、大きなチャンスも巡ってくるようになった。仕事の幅も広がっていく中で、より自分がやりたかったことに近づいていく。

たとえばあるベンチャー企業に呼ばれて認知率アップのPR活動を依頼される。けれど、よくよく聞いてみると、単に媒体に載って有名にすることは、彼らのゴール設定にはできなかった。

「会社を始めると、サービスを軌道に乗せたいし、知ってもらいたい。でも話を聞いてると、その話って、新聞の経済面とかニュース番組とかにははまるけど、無理矢理載ったところで、そのサービスのユーザーが増えるわけじゃない。どうしたらサービスを利用してくれるような人のインサイトを動かせるのか。有名な媒体に出るよりも、そこが一番大事な時期でした。そのときは、いきなり海外でイベントを行いました。」

海外でアクションすることで、その会社がやろうとしていること、どんなチェンジメーカーになろうとしているのかを簡潔に表現できた。結果的には国内の大きなメディアにも取材された。その過程で会社がやろうとしていることを明確にすることができた。

自分たちがやるべきことが明確になれば、より伝わりやすくなる。結果として共感が得られる。そのほかの企画もうまくいって、サービスも順調に伸びてきている。

「たしかに『取材されて有名になりたい』というオーダーは多いです。でも必ずしもそこはゴールではない。ただ有名になるより、会社や商品が本質的に進化することを考えていく。すると、全然違うレベルで仕事ができるわけです。大きな企業に勤めていたら、こういったことはできなかったかもしれない。」

「ウチは仕事をすることで、世の中に良い空気を…、空気っていうかよい場を生めたらなぁって考えてるところが、すごい違うのかもしれないです。」

それが結果としてレピュテーションを高めることになるのだと思う。クライアントに言われたままのことをするだけではなくて、たとえば商品の露出機会を増やすとかじゃなくて、やっているコトやモノの根っこにある思いをしっかり届けて共感してもらう。結果として商品が売れる機会をつくる。

究極は情報の受け手が幸せになることだから。届けて終わりじゃなくて、幸せも届けることができたら、必ずそれがクライアントにもちゃんとフィードバックされる。

「テレビにたくさんでて、広告額に換算して、いくら分の効果をあげたとか、それも1つの答えなんだと思います。けど、結局は課題を解決すること。さらに言えば、その課題って正しいの?っていうところから考えること。あとは解決のときに、社会を良くしたいとか、そんなことをどっかでボンヤリ考えているのは大事かなぁなんて、思うんですよね。」

うんうん。たしかに。そのボンヤリっていうのがあるかないかで、スタンスはまったく違ってくる。

やっぱり世界は確実に変わっているよね。営業や広告、それにPRも、量的なもので解決していくというよりは、前提としてそのもの自体の「質」の高さが求められている。その上でしっかり伝えていく「技術」というものはあると思う。たとえばデザインだったり、コピーだったり。

「“場生む”っていうとカフェとかスペースとか、そういうプロデュースを手がける会社だと思われることも多いです。でも極端にいえば、僕らは“場”というものは1行の文章からでも生まれると考えてます。極端なたとえですが、ソーシャルメディアが大きな役割を果たした北アフリカ地域の革命だって、WEB上での言葉のやりとりの連続が新しい国の形、つまり究極の“場”を生んだといえます。目的に対して正しいコミュニケーションが連続して生まれれば、そこに物理的だったり、そうじゃなかったりする“場”が生まれていく。」

「そうやって考えて仕事をしていくと、どんな企画でも、WEBが大切になってきます。クライアントや人々の考えていることを、目的をもって形にしてやりとりを作っていく。1 to 1でなくて、n to n に、つまりWEB的に広がっていくことって、まさに“場”づくりそのものなんですよね。」

「だから最近はそのためのWEBをつくることが多くなってきました。ある商品とかブランドを知ってもらったり好きになってもらったりするためにおもしろかったり、綺麗だったりする“ホームページ”をつくるのではなくて、“WEBサイト”をつくることで概念をつくりあげていく。そうするとPRから考え方を作っていくのと同じで、クライアントの考え方や在り方まで変わっていく。気づくとそこには良質なパブリック・リレーションズが生まれているんです。」

「この仕事は素直じゃないとできないですね。あんまり打算高すぎたりとかすると…。それはもちろん必要なんですけど。新しいPRとかWEBとかで“場”を作っていくっていう意味では、ちゃんとフラットに考えて、素直に…。つまり素直に常識を疑って、クライアントの課題に対して、『それってホント?』って思えるかどうかっていう。」

素直じゃないって、つまり、今までのやり方をそのまま当てはめるようなことかもしれない。頭ごなしに仕事をするのではなくて、毎回そのクライアントを真正面に受け止めて、素直によく考える。

「いまバウムで働いているみんなはPR、WEB、編集それぞれの得意分野をしっかりもちつつ、“場生む”ために色んな手段で、新しくてワクワクするコミュニケーションをつくりあげたい、という気持ちを持っています。クライアントもそんな僕らの考え方に共感してくれて、色んなところから声をかけていただきます。特に街づくりに関わる企業や団体の仕事も多くなってきて、日々みんなで街とか、コミュニティとか、そしてもちろんそれをつくるコミュニケーションについて考えています。」

「今回募集するのはそんな中で働きたいWEBディレクター。制作物としてのWEBを作るのではなくて、WEB的に広がる人のつながりだったり、それによって変わっていくコミュニティとか街だったり、そういうことを作っていくことに熱くなれる人を仲間にしたいです。」

コミュニケーションの会社って、どんどん変化していくんだろうね。できることもいろいろ増えていく。その変化についていけるのは、素直に、そしてじっくりとクライアントに向き合うことができるチームだと思う。(2012/8/3up ケンタ)