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居心地を考える

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「ネストレスト」という社名は、”巣”と”休む”という意味を組み合わせて「安心できる住まい」を表している。今回紹介するのは、居心地の良さそうなこの名前にちなんだ事業をしている会社です。

色々な住まいのあり方を紹介しながら、家を探すお客さんと物件のオーナーさんを繋げていくスタッフを募集します。

不動産屋さんを思い浮かべるかもしれないけれど、そうじゃない。学生マンションや寮、下宿、シェアハウス、老人ホームなど、色々な暮らしのスタイルとともに、物件情報を発信するメディアをつくる編集会社といえると思う。

物件を紹介しているからお客さんからのお問い合わせもくる。「こんな物件ないですか?」と聞かれることもあれば、話をきいて「それならこんな物件がありますよ」とお答えすることもある。

そういう意味では、編集と不動産を行ったり来たりする仕事かもしれない。

だからこそ、日々の仕事は多岐にわたるし、雑誌の制作からお客さんの対応まで、全てに関わることになると思う。だけど、全体が見えるから動きやすいし、必然チームワークになるから、仲間!という熱い感じではないけれど、一体感がある。

話を聞いて、働く人にとってもすごく居心地が良さそうだと思った。だから、こんな働き方もあるということを知ってほしいと思います。

東銀座駅を出て、リニューアルしたばかりの歌舞伎座のある大通りを一歩入って進んでいくと、ネストレストのオフィスがある。

まずは、代表の南雲さんに話を伺ってみる。

「うちは学生や高齢者の方、それからペットと一緒に暮らしたい方を対象に事業をしているのですが、『さよなら一人暮らし』というテーマがあるんですよ。部屋を探す=一人暮らしではなく、今の時代には、共通の目的を持った人たちが集まって、より経済的で楽しい暮らしが送れる選択肢があると思うんです。」

たとえば、高齢者の方向けのシェアハウスだったり、管理人がいて3食食事付きで共同生活を送る学生会館のようなマンションがあったり。新しかったり昔ながらだったり、こんなのあるんだ!と思うような物件がある。

「ところが、もしもそういう暮らしがしたい人がいても、知らなければ住めないんですよね。こういう暮らし方を提案している物件があることを我々が伝えることで、その方の部屋選びのバラエティーが広がればいいなと思っています。」

南雲さんは、2年前にこの会社をはじめた。もともと編集の世界にいたのだそうだ。この仕事をはじめるまでのことを伺ってみる。

「私は大学に6年通っていたんですよ。就職できなかったので、2回留年しました。当時、内定3つ4つとれて当たり前、という時代です。それなのに、わたしは内定がとれなかったんです。数百社は受けましたね。」

「当時はなんで落とすんだって思っていましたが、今から考えるとダメだった理由が分かります。私が採用する立場だったら、かつての私みたいな人が来たら絶対採用しません。」

当時、どんな学生だったんですか?

「私、髪の毛を緑色に染めていたんですよ。海外のライブハウスに行って、お金がなくなると帰ってきてまたバイトして、というようなブラブラした暮らしをしていて、学校にもあまり行きませんでした。それが採用されなかった理由ではないとは思うのですが。」

卒業も迫った頃、ようやく友人から紹介された出版社に内定が決まる。在庫管理から、営業、編集まで。南雲さんは、ここで出版や制作のいろはを学んだそうだ。

その後、学生時代にバイトをしていた縁で、ネストレストの前身の会社へ転職する。そこで出会ったのが、今はネストレストで取締役を務めている鎌田さん。2人は一緒にこの会社を立ち上げた。

南雲さんと鎌田さんは、同じ年なのだそうだ。ただ、辿ってきた道のりは全然違う。

文系だった南雲さんとは違い、鎌田さんは理系一直線で進んできた。もともとの仕事は、システムエンジニア。

「バブルの時代だったので、内定は沢山とれました。就職して、銀行や企業のプログラミングをしていました。そこは今でいうブラック企業のようなところでしたね。手取り15万円ほどで夜遅くまで働かされる。ちょっとしたきっかけだったんですけど、頭にきて喧嘩して辞めちゃいました。」

その後、知人の立ち上げた会社を手伝ったり、職を転々とした。不動産は未経験だったけれど、なによりも生活の安定を求めて、南雲さんが当時いた会社へ履歴書を送る。

鎌田さんの履歴書を見て、南雲さんは驚いたそうだ。

「当時27歳なのに、転職歴6回。これが7回目の転職というんですからびっくりしました。」

2人とも、本当に紆余曲折を経て、今の仕事へと辿り着いているんですね。

「うちの会社には、順風満帆に来ている人は少ないです。フリーターだった人、弁護士を目指していた人、病気してた人…。色々、ガクガク、ガタガタしながらここへ来ている。」

どうしてこの会社には、そんな人たちが集まるんでしょうか?

「たぶん、居心地が良いんでしょう。」

居心地、ですか。

社内の雰囲気を聞いてみると、別にめちゃめちゃ仲が良い、というわけではないらしい。

昼食はそれぞれが自由に時間をとっているし、飲み会や打ち上げもそこまでやらないそうだ。あまりお互いに関係で縛っていない感じがする。

そんな自由な風土が、居心地の良さにつながっているということ?

「それもそうですが、みんながそれぞれやることをちゃんとやっているから、居心地が良いのだと思います。うちは人数が少ないので、1事業部1責任者制でやっているんですね。ただ、学生担当、高齢者担当など分担のあるなかで、周辺業務はみんなで協力して取り組んでいるんです。」

冊子の編集もあれば、ウェブサイト制作もある。お客さんの対応もある。日々の仕事はけっこう、横断的なもの。協力し合うことが求められる。

「長く勤めていれば、転職のタイミングってあるじゃないですか。でも今ここにいるということは、この会社にいてもいいのかな、という気持ちがあったからだと思うんですよ。それはやっぱり、居場所なんじゃないかな。」

居場所って、家族とか友人とか恋人とか、そういうものに求めがちだったりする。だけど、会社というのも居場所になりうるのかもしれない。

求められるから、自分の居場所ができてくる。居場所ができるから居心地が良い。そういうことなのだと思う。

「決算期になると、数字が出てきますよね。うちは、全ての収支を社内に公開しているんです。そうすることで、目標を達成するためにはどうしたらいいか、ということが全員分かる。だから、自然と周りの人を手伝うんですよ。」

自分の仕事が何に反映されて、どうお金に変わったのか。そして、そのうちどれだけ自分の元に返ってくるのか。それが全て分かるように、透明になっている。

「人って、自分の意味とか価値を知りたいじゃないですか。それが分かれば、仮に単純作業だったとしても、全然意味合いが変わってきますよね。」

人の顔も数字もよく見える。全体が見渡せる。

学生時代、なかなか就職できなかった南雲さん。若い頃は泊まり込みで仕事をしたこともよくあったし、勤めていた会社が潰れてしまうという経験もした鎌田さん。

2人はきっと、彷徨っていた時間が長いぶん、「自分の居場所を作らなきゃ」という想いが人一倍強いのだと思う。それが、会社の居心地の良さを追求することに繋がったのかもしれない。

ネストレストで学生担当として働く、本間さんにも話を聞いてみる。

「食事付きがいい、管理人がいる方がいい、女性専用がいい。お客さまのニーズがそれぞれあるので、それならこの物件がいいんじゃないですか?と紹介していくのが僕たちの仕事です。」

「そして、もう一方には、学生さんに入居してもらいたい、という物件のオーナーさんがいる。どちらもお客さまなんです。家を探す人と、物件のオーナーさんをつなげるのが僕らの仕事ですね。」

日々、電話やメールなどで双方とコンタクトをとる。お問い合わせの内容に応じて、資料の発送作業もある。

データ化してメールで送ることもできるけれど、原則として封書で発送することを心がけているそうだ。これには、家族みんなで話し合いながら一緒に見てもらえるように、という気遣いが込められている。

「学生の物件にはシーズンがあって、10月頃から申し込みが増えて、年明けから春までのタイミングが忙しいんです。4月から8月まではお問い合わせは少ないですね。その間は、準備期間です。”種まき”ですね。」

種まきの期間は、今年はどうやって集客をするか、という施策を考えていく。たとえば、学生のニーズをオーナーに伝えて、こういう風に変えたらどうですか、とアドバイスをすること。情報が溢れているなかで、どうすれば学生に見てもらえるのか、ということを考える。

企画戦略を立てるところから、それを実行し、実際にお問い合わせに対応するまで。一連の流れを体験することができるから、結果も見えるし検証できる。

話を聞いていて、全てやるというのは、ある意味すごく効率のいいことなのかもしれないと思った。

一緒に働く人として、どんな人にきてほしいですか?

「うちは、前の会社からそのままここへ移ってきた人ばかりなんですよ。僕も含めて。だから、みんな長い付き合いなんですね。例えるなら、大縄跳びを足並み揃えてみんなで飛んでいるところへ、『どうぞ入ってきてください』という感じなんですよ。別に仲が良くて団結しているわけではないのですが、みんなで仕事をしているので一人ずつ飛ぶわけにもいかないんです。」

「だから、最初は大変かもしれません。お互いを知る時間が必要です。そういうのが嫌ではない人がいいと思います。」

本間さんとも長い付き合いである、槌井さんにも話を伺った。

学生を担当する本間さんに対して、槌井さんは高齢者事業部の担当。

学生の場合は、外観だったり内装だったりというハード面が重視されることが多いけれど、高齢者事業の場合は、サービス面により特化しているのが特徴だそうだ。

「高齢者といっても、ひとくくりにはできないんです。たとえば、65歳の方と90歳の方だったら状況は全然違いますし、健康状態によっても変わってきます。健康な方は将来にわたるライフスタイルの提案をする必要がありますし、認知症の方には24時間体勢でケアしてくれる物件の提案が必要です。お客さんの状況に合わせて、サービスの内容を説明していきます。」

高齢者の方は電話でのお問い合わせが多いので、会話のなかで悩みや要望をじっくり聞き出していく。介護制度や病気のことも、背景として理解しておくことが求められる。

「話しているうちに、いつのまにかお孫さんの自慢話になっていたり、気付けば1時間話しているなんてこともあります。その方の性格や生活のこともお伺いしなければ、その方に合う物件を紹介することはできませんから。だから、聞き上手というか、寄り添える人に来てほしいなと思います。」

住まいって、人が生きる基盤になるもの。そこには、色々な想いや状況がある。なるべくその人にとって居心地の良い場所を見つけてあげること。それがこの会社の役割だと思う。

そして、求められれば自分の居場所をつくっていくこともできる。必要なところで助け合うちょうどいい距離感が、ここにはあると思います。(2013/5/23up ナナコ)