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“伝える”マーケティング

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外資企業のマーケティング活動と聞いてどんなイメージがありますか?

僕は何となく、ビジネスライクでドライなものを頭に描いていました。

けれど、外資企業のマーケティング活動をサポートするマルハンの人たちと出会い、イメージは大きく変わりました。

ビジネスに限らず、日本独特の商慣習や文化も伝えることで、相互理解を深めていくことが大事になるものでした。

今回は株式会社マルハンのマーケティング部で働く人を募集します。

マルハンはもともと静岡に本社のある創業約70年の会社。マーケティング部は、新規事業として4年前に立ち上がった部署で現在社員は6名。

東京・曙橋にある見晴らしのよいオフィスで、代表の若林さんに話を聞きました。

「留学してマーケティングを勉強しました。帰国後は自分でプロジェクトを持って仕事がしたいと思い、マーケティング会社に就職をしました。」

マーケティングのどういう部分が魅力だったんですか?

「マーケティングっていうと少し遠く感じる人もいるかもしれませんが、僕は“伝える”ことがマーケティングだと思っています。クライアントの思いをユーザーに伝えていく。クライアントや商品の特徴に合わせて、そのための方法を考えていきます。実際に情報や商品が届き、反響が見えたときが嬉しくて。」

2010年に若林さんをはじめとする5名が、マルハンマーケティング部として独立をした。

ここで、創業メンバーである伊達さんも話に加わる。もともとは住居設計など建築の仕事をしていたという。

「建築士にインテリアコーディネーターの資格もとって。目に見えるものをつくる仕事をしてきました。でも、見えないものをつくるマーケティングに興味が湧いて、働くようになります。」

現在、マルハンはどんな風にお客さんと関わっているんですか?

「主に外資企業のマーケティング活動をサポートしています。クライアントはソフトウェア会社が中心です。仕事内容としては大きく4つに分かれます。WEBデザイン、システム構築、イベントのお客さん窓口、そしてプログラム自体のマネージメントです。」

「個々のサービスを提供する会社はありました。自分たちは、一貫して責任を持ってクライアントに関わろうと思ったんです。次第にパッケージでの提供が中心になりつつある。今後はそれをさらに加速させていきたいと思って。」

たしかに、トータルで関わるからこそ、クライアントごとに最適な方法を提案することが可能となる。

実際にはどういう仕事の流れなのか。

たとえばのケース。まずはクライアントを訪問して、会社の雰囲気やビジョン、ターゲット層を共有、HP作成を行う。

次に企業とユーザーをつなげること。SEO対策にアクセス情報の解析を行い、その結果を踏まえてHPを改善していく。

また、イベントというリアルな場をもつこともある。

その際には、企画にはじまり当日のオペレーション。イベント終了後のサンクスメール、アンケートを集計してクライアントへのレポーティングまでを一手に引き受ける。

そうして新規に出会うことのできたユーザーの顧客情報を管理するシステムを 提供する。

ざっと説明するとこんな流れになる。

今度入社する人はどんな仕事をするんだろう。

「クライアントから一任されている、新プロジェクトのマーケティングを担当してほしいです。モノやソフトウェアではなく、一つのプロジェクトを日本で認知させていく。その仕事を任せていきます。認知されるためにはどうしたらいいのか?というプランニングにはじまり、リサーチ、PRまで行っていきます。」

プロジェクトはどのようなものでしょう。

「外資のソフトウェア会社が、クリーンエネルギーの技術開発をサポートするプログラムをはじめたんです。環境に貢献したいという思いを持った企業はたくさんあると思うんですね。本来非常に高価なものではあるんですが、社会貢献のためのプロジェクトなので、無償に近いかたちでソフトウェアや情報などを提供をしていきます。その代わりに、企業には、電気自動車や風力、太陽光発電。どんどん技術革新をして環境をよくしてほしいんです。」

「私たちはプロジェクトを普及するために、クライアントとユーザーの出会いをサポートしていきます。たとえばクリーンエネルギーの展示会など、ニーズに合う来客が予想されるイベントを探して、クライアントとともに出展を行います。そうして一緒にプロジェクトを日本に普及していくんです。」

また、投資家もつなげていく。

「大企業が連携してのJV展開も起こりうる一方で、資本力の乏しいベンチャー企業もあります。まずは横の連携をつくっていきます。さらに、投資家がどんどん投資を行える仕組みもつくっていきます。モノを売るというより、理念を売ると言った方がしっくりくると思います。」

どんな人がいいだろう?

今回のプロジェクトは環境に関するものだけれど、今後は様々な案件を担当することになる。だから環境に興味があるというよりも、働く上でもっと大事なことがあるだろう。

「自ら色々進んで探していける人ですね。同時に、クライアントが何を望み、どう展開していきたいかを常に考えることが求められます。それから、気配りのできる人ですね。」

気配りですか?

「情報発信の一つの方法としてイベントを私たちが企画することもあります。イベント自体は華やかですけど、満足して帰ってもらうことが当然の世界。企画から当日のトラブル対応、アフターケアまで、運営側はほんとうに色々なことを考える必要があります。」

来場者の規模も50人から5,000人以上まで様々だ。

来場者へサーブするコーヒーの手配もあれば、上役の人、新規の人。相手に合わせた招待状の文面作成もする。イベント中に食事会があるときは、PR用制作物の提案を行ってみたり。

例としてイベントを挙げたけれど、こうした気配りはすべての局面で求められるものだろう。相手に言われる前に、想像して自分から率先して動く。

そしてもう一つ、大事なことは“伝えたい”という思いだろう。

マーケティングの経験はある方が望ましい。ただ、マーケティングと一言でいっても、商品開発からPRまで幅広い言葉であることも事実。

“伝える”ことをキーワードに他の経験も活かせる仕事だと思う。

イベント会社で働いてきた人や、様々な仕事をしてきた人もよいかもしれない。経験の引き出しを提案に活かしてしていけると思う。

製品についての知識は担当になってからでも十分覚えていけるとのこと。

あとは英語が活かせる仕事だ。

「クライアントが海外にいるので、日常的なミーティングは電話やスカイプで行います。またレポーティングもあるので、スピーキング・ライティング両方使うことになりますね。」

もちろんクライアントと直接会って話す機会も定期的にある。

そのやりとりは、単に商品のプロモーションに留まらないよう。

「日本人の文化を理解して、関わろうとしてくれるクライアントさんが多いですね。ミーティングでは日本語をなるべく話そうとしたり、手を合わせてお辞儀をちゃんとしたり。」

「一方で日本は行政に関する手続きがとても煩雑なんですね。その他には日本人の性格に由来するギャップが生じることも。『日本はどうしてこうなの?』というクライアントさんの疑問を一つ一つ埋めていくことも私たちの仕事なんです。」

クライアントさんのことをあまり事細かに掲載はできないのだけれど、と言い足した上で説明してくれる姿からは、血の通ったやりとりの様子が感じられた。

黒子的な仕事ではあるけれど、きちんとその反応が返ってくる点も仕事の特徴だろう。

イベントを企画して250名の定員に会期より一ヶ月前に達したときは嬉しかった。クライアントのグループが全世界で一堂に介する場でプレゼンをして、日本のマーケティングが認められた機会も。最近ではこんなことがあったそう。

「クライアントから『伊達さんがやってくれるなら何でもいいよ』。あの一言は信頼を得たことが実感できてとても嬉しかったですね。」

「基本は裏方です。長い準備期間には反応が見えず、不安になることもあります。でも、お客さんと親身になって付き合えるんです。『日本はマルハンに任せた!』そう言ってもらえる会社にしていきたいです。」

今回、同時に募集しているのがマーケティングアシスタントだ。

こちらはクライアントではなく、実際に製品を使用したり、イベントに参加するユーザーの問い合わせ窓口。責任者である伊達さんのアシスタントとなる。

マーケティング担当が一つの案件を担当するのに対して、アシスタントは様々な案件の問い合わせ窓口として対応していくこととなる。

現在マーケティングアシスタントを一手に引き受けているのが、入社して約1年の柿島さん。もともとは美容師をしていたという。

仕事は電話やメールでの応対が中心で、直接相手の顔を見えないこともある。けれど、きちんと相手が感じられる仕事ということが伝わってきた。

「お問い合わせ内容は様々です。『イベントの申込方法がわからない』という方から、製品の問い合わせまで。はじめはわからなくて、伊達さんにその都度確認をとりながら応対していきました。」

「ただ、言われた通りに右から左へ流す仕事ではないんですね。伊達さんが10言ったとしますよね。そのなかで必ず伝えるべきことは押さえつつ、お客さんの様子を見て自分でアレンジすることが大事です。イベント参加を迷っていた方に丁寧に説明をして『参加するよ』と言っていただいたときには嬉しいですし。お客さんと対話するなかで生の声を聞くことができると思います。」

1年前のイベントに参加した方から「柿島さんいます?」と指名で問い合わせを受けることもあるという。

「マニュアルがあって、その通りに対応する仕事であれば、そういうことはなかなかないと思うんですよ。」

マニュアルにお客さんを当てはめるのではなく、一人一人のお客さんにオーダーメイドのように接するからこそ、名前を覚えられるような関係が築いていくのだと思う。

最後に伊達さんはこう話してくれた。

「今日は取材でみんな猫をかぶってますけど(笑)。いつもうるさいぐらい笑いながらやっているので。意見が違って、ほんとうの兄弟みたくケンカすることもあって。でも、逆に言えば思ったことを口にできる会社だと思うんですね。そういうことも含め、一緒に楽しみながらやっていきたいです。」

手狭になってきた事務所の移転も視野に入れているというマルハンマーケティング部。

最近、組織には入りどきというものがあるように思います。マルハンは立上げ4年目の今がそうなのかもしれません。この場所で色々な経験をしていくことができそうです。(2013/6/25 はじめup)