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最高の場づくり

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すべてやる、という仕事があったらどう考えるか。

もし「全部やらなければいけない」というよりも「すべてやっていいんだ」と思う人がいたら読んで欲しいです。ちなみにやってもいいことは、建築やリノベーションの仕事。

ブルースタジオはデザインと企画の力で魅力的なリノベーションをしたり、まったく新しいコンセプトで新築をつくる会社です。

設計から広告、マーケティング、不動産まで、プロジェクトの1から10まですべてに関わる人を募集します。

総武線で新宿駅から4分。大きくカーブを描きながら総武線は進路を北から西に向けて東中野の駅に滑り込んでいく。ブルースタジオのオフィスは駅からすぐの場所にある。

12 ブルースタジオは今から10年近い前、ぼくが大学生のころから知っていた会社だ。もっと言えば、憧れていた会社。どこに憧れていたのかといえば、自分がやりたいことを仕事にしていたから。

単にデザインするだけではなく、マーケティングするだけでもなく、仲介するだけでもなく、あらゆることを包括的に考えて、最適なものをつくっていく会社なんだと思う。

しかも、仕事の幅も広い。住宅のリノベーションから、団地型シェアハウスもあるし、ものすごい世界観のバーをつくることも。その根底にあるものは、その建物を利用する人がハッピーになれるためにとことん考え抜いていること。

古い雑居ビルをリノベーションした事務所に入ると、はじめに磯山さんが迎えてくれた。個人邸のリノベーションを数年担当したあと、お店やオフィスなどの仕事をしているそうだ。現在、入社5年目。

1階にある道路に面したミーティングスペースで話を伺うことにした。まずはどうしてブルースタジオで働くことになったのか聞いてみる。

01 「ぼくは建築学科出身です。はじめは経営学科にいたんですけど、あまり好きになれなくて編入したんです。そうして大学院まで行くことになりました。」

卒業して、さあ働こう、と考えたときに「設計だけじゃない、設計者の職能をもう少し拡張できるような業務がいい」と思ったそうだ。

「それで中国で働くことにしたんです。日本で設計の仕事をするのではなく、日本を飛び出してみたんですね。それから数年して日本に戻ってきて、また設計+αみたいな仕事ができる場所ってどこだろうって探したとき、ブルースタジオがふと頭に浮かびました。もともと大学生の頃から知っていたのですけど。」

「設計だけではなく広告だとか、不動産ももちろんそうなんですけど、いろんなことを巻き込みながら仕事をしていくスタンスに魅力を感じて入ったんです。」

なぜ設計だけじゃダメだったんでしょうか。

「なぜでしょうね。そういう感覚があったんです。建築家になれたらいいな、とは思っていたんですけど、雑誌を読んでいたら著名な建築家も作家性とかいらないんだって、言ってましたね。ほんとに設計する人って必要ないんじゃないかって思っていました。」

実際に入社してみると、華やかな印象とは裏腹に、とてもシステマチックに仕事を進めていることに気づいたそうだ。自由なようでいて、しっかりしている会社なんだと思う。

16 何か印象的だったプロジェクトはありますか?

「台湾の方から依頼をいただいたのが、すごい豪邸でした。中国での経験が活きましたし、台湾の建築家の方や絵本作家の人とコラボレーションして、国を超えてみんなで協力し合うのが面白かった。」

「できあがったときは、すごいうれしかったですね。サイズも大きかったし、ほんとにできるかなと思いながら仕事をはじめたので。まだ自分にないスキルを求められる状況でやっていく。でもそれって一番楽しいことなのかもしれませんね。」

なるほど。大変だけれども、やりがいと紙一重なのかもしれませんね。そのほかに仕事の難しさ、ってありますか?

「そうですね。個人邸なら聞き上手じゃないといけません。」

聞き上手。

「いろいろな方がいるので、ちゃんと考えを汲み取って、まずは要素や情報をフラットにして俯瞰してみる。そこから設計に落とし込んで、ポンと形にできるような人が理想です。」

今、担当されている飲食店やオフィスなどではどうですか?

「世の中の流れとかにも敏感だったりするといいですね。人が集る場所をつくるので、共感してもらう必要があります。だから普段から、いろいろなところに行ったり遊んでいる人がいいです。」

個人邸ならお施主さんの声に耳を傾ける。飲食店などであれば世の中の動きに気をつける。
アウトプットよりもインプットが大切なんですね。

「アウトプットできればいいですけど、それは入ってきたあとでもチームで話合いながら鍛えられていくと思います。だから、まずは感性をもっている人がいいですね。」

「建物って10年後も20年後も残っていくじゃないですか。ときには以前、新築で担当したものをリノベーションすることにもなるかもしれない。だからあまり流行にとらわれずに、意識できるかも大切です。」

次に話を聞いたのが黒田さん。磯山さんと違って、個人のお客さんというよりも、事業として建物をつくる事業者が主なお客さん。たとえば、住宅を開発して分譲する会社だったり、賃貸する集合住宅の大家さんをイメージしてもらえればわかりやすいかもしれない。

黒田さんも磯山さんと同じように、設計から営業、広告、それに入居者募集など、すべてを担当しているそうだ。

まずはどんな経緯でブルースタジオに入社することになったのか聞いてみる。

02 「自分は東京生まれ東京育ち。もともと東京で働こうと思っていました。」

「大学は建築学科だったのですけど、建築!建築!してる人たちと友達になれなくて。先生が話していることもよくわからなくて。」

普通に卒業して、普通にお金がもらえればいいや、ということでハウスメーカーに入社する。ところが半年でつぶれてしまった。

「まずは営業を知って欲しい、ということで営業の仕事をしていました。会社がなくなったあとは店舗設計の仕事を経て、小さな広告代理店で働くことになりました。」

主に屋外広告を扱う会社で、黒田さんは唯一のデザイナーとして働いていた。たとえば高級ブランドの屋外広告だったり、地下鉄のラッピング広告だったり。ときにはお店の什器デザインをすることもあり、やっぱり建築がやりたいと思うようになった。

そんなときにブルースタジオが求人していることを発見する。すぐに応募して、広告の経験があることをアピールしたところ、入社することができた。

「ブルースタジオを普通の設計事務所、と考えたら違いますよ。自分は広告が強みでしたが、設計はもちろん、ブランディングや広告も自分たちで考えるんです。クライアントのことを考えたら、すべてやることが求められている。普通は分業すると思うのですが、ブルースタジオでは全部やるんです。」

bluestudio 餅は餅屋、ということもあるけれども、すべてわかっている人がバランスをとりながら考えることのほうがいいですね。ゼネラリストなら、チグハグにならずに一貫性があるだろうし。

どんな仕事の流れなのですか?

「たとえば、古い建物をもっているオーナーから相談が来ます。マーケティングをしてターゲットを決める。さらに設計もして客付けもできる。そんな会社なんてあまりないと思います。結果として、できあがってくるものは他の会社と違うんだと思います。トータルで見るからこそつくれるものがある。」

なるほど。でも全てできるということは魅力的であるのですが、いきなりすべてできる人っていないと思うんですけど。

21 「みんな、それぞれに得意分野があればいいです。僕だったら広告とかビジュアル的なものだし、うちのチームだと不動産経験があったり、設計に強い人もいます。あとは営業が強いとか。お互いに相談しながらプロジェクトを進めていくんです。だから何か得意分野がある人がいい。いろいろな人が入れば会社としても面白くなると思います。」

設計だけをするのではなく、トータルに考えられればよりよいものができるはず。ブルースタジオは、もともとそういう遺伝子がある会社だと思う。はじめは広告の仕事からはじまり、リノベーションや建築などに広がっていった歴史を持っている。

あと新築だと事業領域が広いから分業しないととても間に合わないけれども、リノベーションだとひとりの担当領域が広くなる。だからこそ働いている人たちは視野が広くなるし、リノベーションに限らず新築でもその特性を活かして、面白いものがつくれるんだと思う。

bluestudio 何かにとらわれるのではなく、自由に働くからこそ、いろいろな可能性が生まれていくのだろうな。
そんなことを話していると、黒田さんが一言。

「でも独りよがりはダメなんですよ。それぞれに溜め込んでいるものはあっても。」

溜め込んでいるものって何ですか?

「たとえば、いつかこんなことをやってみたい、というアイデアのようなものです。だからそれに当てはまる依頼が来たときは、モチベーションがあがりますね。たとえばシェアハウスに入居していたからこそ、生活や人の動きがわかるときもある。」

そういう「引き出し」みたいなのが多い人はよさそうですね。

「そうですね。たとえば、自分は広告代理店で働いていたからこそわかるものがあります。今、担当しているプロジェクトでは設計はもちろん、広告も考えていますね。だからいろいろな経験をしている人がいいですよ。遊びがある人というか。」

25 遊びですか。

「どんなに忙しくてもどっかでふらっと飲んでるひとの方がいいです。真面目な人は逆にだめなんだろうな。ひとりで仕事するよりも、一緒に飲みにいけるほうがいい。」

ブルースタジオの仕事は遊びが必要なんだと思う。不動産や建築などの知識は必須だと思うけれども、それ以外にも何か好きなものがあればいい。たとえばウェブが得意だったり、音楽をやっていたり、植物にくわしかったり。自分でバーテンダーをやっていた人もいいかもしれないし、海外に住んでいた人もいい。

そういった知識や経験を手がかりに、柔軟に働く。だからこそ、魅力的な建築やリノベーションができるんだと思いました。(2013/8/9 ナカムラケンタup)