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広大な場所を自由に使うことができたら何をするだろう。新潟県新潟市に、ホテルからはじまり、大浴場、プール、ゴルフ場、テニスコート、キャンプ場、体験型農園など、様々な施設があつまった「メイワサンピア」という複合スポーツ、リゾート施設がある。

今回は、ここにあるさまざまな施設を活かしながら、自由な発想でホテルのプランや、農園でイベントを企画する人を募集します。
メイワサンピアへは、東京から新幹線にのって2時間。新潟駅から日本一長いバイパスを通って車で20分ほど。近くには、冬になると数千羽の白鳥が訪れる湿地や、日本酒の醸造屋さんもあるそうだ。市内も近いけれど、海も近く、温泉も多く自然が豊かなところ。
さっそく施設内のレストランでメイワサンピアの経営を担当している関根さんにお話をうかがう。
明和工業株式会社は、本社を新潟にかまえ、水道やガスのインフラに関連する製品やサービスを全国的に提供している会社。水道の会社がどうしてメイワサンピアを運営することになったのだろう。

「2010年にリニューアルをして、今では、宿泊施設、温浴施設、屋内プール、屋外プール、ゴルフ場、テニス場、体育館、レストラン、カフェ、キャンプ場、農園、バーベキューコーナーまで、ほんとに多彩な施設があるんです。」

「以前は、外資系のソフトウェアをつくる会社で働いていました。そこで働いていたときに、製品を生み出すことで世の中は便利にはなるけれど、子どもにとってはあまりよくないことが起きているよね、という話を仲間とよくしていたんです。例えば、携帯ゲームの中で植物を育てたり、ゲームソフトにはまりすぎて人とコミュニケーションがとれなくなってしまう人も実際にでてきていたりして。」
そんなことが自分の子どもの世代に広がったら大変だと感じるようになっていった。それからは、自分が幼少期に遊んでいた遊びや、自然とふれあう機会を提供できないかと考えるようになっていった。

グリーンスーパーマーケットとは、手軽にはじめられる植物の栽培キットの雑貨屋さん。2年で販路は全国に広がった。けれども栽培キットの中で体験できることには限界があると感じるようになる。そんなとき、メイワサンピアの経営を担当することになった。
「グリーンスーパーマーケットを立ち上げた仲間と一緒にメイワサンピアに移りました。メイワサンピアも目的は同じで、世の中の人の心に潤いを与えるということを目的にしています。そのために、元々あった広大なグラウンドを、自然の中で遊んだり、来てくれた方が癒される体験ができる場所にしようと考えたんです。」
そして1年かけて、もともとあったグラウンドに、体験農園や、キャンプ場、バーベキューコーナーをつくった。この夏からは、新潟で唯一のホットサンド専門店もオープンした。

「単純ですけど、かっこつけるような場所ではなくて、来るお客さんがほんとに楽しいと思ってくれる場所にしたいです。どう楽しいかっていうと、遊園地みたいにいろんな道具があって楽しいっていうものではなくて、自分たちで楽しさをつくりだせるような場所にしていきたい。」
用意された楽しさではなくて、自分たちでつくりだす楽しさを提供できる場所。
「たとえば、親子でここにて、農園で野菜がこんな風になっているのが知れてよかったねとか、バーベキューをやって、子どもが『お父さんってこんなことできるんだ』って気づくような、家族や人のふれあいがある場所にしたい。お客さんから、愛される場所にしていきたいですね。」
次に、こちらで総支配人として働く山崎さんにもお話を聞いた。
山崎さんはこれまでホテル一筋で働いてきた方。関根さんが、新しいことを考えることが役割ならば、山崎さんは、ここの運営全体を管理することが役割。口調がとても柔らかいのが印象的。
山崎さんはどういう経緯でここにきたのだろう。
「僕は新潟の人間でもないし、自分の力がどれかけあるかわかりません。けれど、関根や明和工業の社長が誘ってくれたので、ここに来ました。」

今までは公営の施設だったために、企画、広報活動にはそこまで力いれる必要がなかった。けれど、生まれ変わったメイワサンピアを知ってもらうためには企画や広報をしていく必要がある。
経営を担当する関根さんはこう話してくれた。
「今まで様々なイベントを企画してきました。けれど、ぼくたちはもともとが水道屋なので、企画となると行き詰まってしまうこともあって。たくさんの人にきていただくためにも、これからはもっとしっかり企画をしていきたいんです。」
専門で企画をする人がいない中、今までは社内で協力して企画をしてきたそう。例えばどんなことをやってきたのですか?
「ホテルの企画でいうと、新潟の清らかな水源にあらわれる蛍を見にいく宿泊プランを考えたりしました。」
「農園では、藍染めの藍って、どういうものか知らない人が多いと思うんです。なので、その原料の藍を実際に育てて、藍染め体験をしたりしました。時には有名な料理研究家の先生を招いてワークショップをしたこともありましたね。」

家族連れが多いので、みんなで楽しめるものや、子どもに体験させたいイベントなどは、イベント後のアンケートの満足度が非常に高いそうだ。
「こんなに多彩な施設があるところは他を探してもなかなかないと思います。なので、この施設を生かして、ここでしかできないようなことをもっとたくさんしていきたいんです。」
企画やイベントを考えてほしいといっても、ただ企画書を書くだけではないという。実際どういうことをしていくんだろう。
すると、日々の運営を担当する山崎さんがこう話してくれた。
「まず、年間でどういうことをするのか計画をたてます。そして集客を測るために、それにあった広告宣伝をしていく。なので、予算管理から、計画、広報まで、全体をみてマネジメントすることになりますね。」
「イベントの当日も手伝うことになるので、自分の企画したイベントが実際どういう風に楽しんでもらえているのかもわかりますよ。」
広報物をつくるときは、自分でイベントやプランの紹介文まで書くことになる。だから、社内で見せる企画書だけでなく、実際お客さんが手に取るものの文章やデザインまで考えていく。
「ホテルの企画だと、忘新年会や、お花見などのイベントを考えることももちろんですけれど、普段の一泊二食付きなどの宿泊プランも考えてほしいです。」

どんな人が向いているのでしょうか。経営を担当している関根さんに伺う。
「ホテルにしても農園の企画にしても、共通していえることは、なによりも人が喜んでくれることに喜びを感じられる人ですね。僕もここに来てはじめてサービス業を経験して、それが一番大切だなと感じるようになりました。」
「特に農園の方は、植物に詳しくないとなかなか企画ってたてられないと思うんです。なので、自然遊びが好きな人がいですね。例えば、ごまっていう素材があっても、その素材のことを知っていないと、どんなワークショップができるのか、発想ができないと思うんです。」

「あとは、つくりたいものはあるんだけど、それがつくれていない人にはいい環境だと思います。」
つくれていない人。
「企業の中の企画だと、会社側の都合で制約があることが多いと思うんです。そうすると、その制約の中で企画を考えていきますよね。特に旅行や観光業界は安全性の問題を重視しすぎて、どこも似たり寄ったりの企画ばかりだと感じているんです。」
「けれど、メイワサンピアはほんとに多彩な施設があって、敷地内でサービスが完結できることが強みなんです。安全面のリスクは低くなるので、思い切った企画ができます。」

自由な発想でこの多彩な素材を最大限に活かせる方に、ぜひきてほしいと思います。(2013/08/06 吉尾萌実up)