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インターネットで服を買うのが当たり前になってきた。実際のお店のように試着することはできないけれど、そのぶん、色々な角度から写真を見ることができたり、素材について丁寧に説明されていたり。

ブックマークにはいくつかのECサイトを登録しているのだけれど、そのなかのひとつに「ナチュラン」がある。
ナチュランで扱っている服は、カジュアルだけれど女性らしい、シンプルなデザインのもの。素材や製法にもこだわりのある服や雑貨が並ぶ。
今回は、ナチュランの企画・営業・仕入れを担当するMD・バイヤーと、撮影管理スタッフ、サイト運営管理スタッフを募集します。
商品がお客様に届くまでの一連の流れを、チームで取り組んでいる現場にお邪魔して、話を聞いてきました。

ラックには、さまざまな色や素材の洋服がかかっている。靴もあれば鞄もある。ひとつひとつ、じっくり見たくなってしまう。
サイト名の「ナチュラン」は、「ナチュラル」からきた言葉だそうだ。ここにある商品は、どんな基準で選ばれているんだろう。
「ナチュラル」の定義について、サイト全体の運営をとりしきる立場の宇田川さんが、こんな話をしてくれた。

「例えば、オーガニックや国産の様な天然素材や生産背景を連想する人もいれば、単に、服装や見た目がナチュラルっぽい雰囲気のことを指したりもする。極端な話でいうと、青空の下にヤシの木、みたいな自然を連想する人もいるかもしれない。」
「だから、こちらが定義を決めすぎてしまうと、意図せずお客様の選択肢を減らしてしまうんですね。だから、ナチュランとして提案を出しつつ、あらゆる可能性を想定して、お客様にとって選びやすい状態をつくること。それを意識しています。」
たしかに、サイトを見ていても、押し付けられる感じは全然ない。
商品を広く分かりやすく提案し、選択を委ねる。「ナチュランはこうあるべきなんじゃないか」という部分に立ち戻り、しっかりお客様目線を守ることを大切にしている。
「どれだけメーカーや作り手と話して情報を引き出すかによって、サイトでの表現も変わってくるんですよ。」
だからこそ、MD・バイヤーの仕事のやりがいはとても大きいそうだ。
「お客様に商品を届ける仕事ですので、やっぱり”ものありき”なんです。商品起点で売り場づくりを考えていくときに、営業チームの仕事は重要なんですね。」
こういう着方ができる、こんな素材を使っている。そういう情報は、作り手と密にコンタクトをとっていかないと、お客様にまで伝えられない。話をすればするほど、コンテンツに深みが出てくる。
1ヶ月前に、仕事百貨を介してナチュランを運営する宝島ワンダーネットに入社し、MD・バイヤーとして働く吉﨑さんにも話を聞いた。

「5年ほど雑誌の編集プロダクションで働いていました。ライフスタイルやメディアなど、色々なテーマの媒体に関わるなかで、あまり人に知られてないけどこれって素敵だよね、ということを伝える仕事がしたいと思ったんです。紙媒体には限界を感じていたので、ウェブの仕事を探しました。」
募集を見つけピンときた吉﨑さん。アパレル経験もなかったけれど、実際の作業は想像つかないままに飛び込んだそうだ。
いざ飛び込んでみてどうでしたか?
「数字の管理というところの壁に、今ぶち当たっています。どのくらいアクセスがあり、売り上げがあり、この商品はどれくらい発注するべきか。すべてデータに基づいているので、それを把握しなければいけないんです。今はひとつずつ身につけようと頑張っている最中ですが、たまに心が折れそうになったりします。」
ほかになにかギャップはありましたか?
「こんなことできるんだ!といういいギャップもありました。昨日、ちょうど展示会だったんですよ。『別注商品』といって、既製の商品ではなく、少しかたちを変えてナチュラン仕様にして販売する、という商品があるのですが、その相談をメーカーさんとしていました。」
別注商品。そんな方法があるんですね。
「ほかにも、今はワンピースだけだけれど、重ね着できるものを特集したらいいんじゃないかって話したり。もともとナチュランの服が好きだったので、作り手の方と話せるのも楽しいです。」

「そうなんですよ!それから、商品をどう打ち出すか考えるのも楽しいです。たとえば、この作家さんはビジュアルも素敵だから、モデルとして撮影に協力してもらってもいいかもしれない、とか。これはまだ構想段階なのですが。」
そんなふうにアイデアが思い浮かんだときに、伝えられる機会はあるんですか?
「みなさん受け入れてくださいます。手書きのラフを見せると、ここはこうしたほうがいい、とアドバイスをもらえたり。」
未経験で入社して、すでに+αを提案するところまでできているのはすごいと思う。
宝島ワンダーネットには、もともとファッション業界経験のある人もいるけれど、異業種から来た人も多いそうだ。
「仕入れだけではなく、それをどう打ち出すか考えていくところまでバイヤーが入るチャンスがあるんです。だから、自分で仕事の幅を決めてしまうと、もったいない。積極的になんでも吸収して、自分で居場所をつくれる人に来てほしいと思います。」と宇田川さん。
自分で居場所をつくっていくことができるだけではなく、居場所をつくれるように協力してもらえる雰囲気が、この会社にはあるように思う。聞く耳を持ってもらえるというか。
「僕は入社して初期の頃ですが、こんなのやりたくない!って言って、自分なりに良いと思った別の商品を売ったことがありました。」
そう話すのは、同じく営業の田村さん。

「そうですね。商品の選定については、ある程度責任を与えられるので、結果それが売れればいいんです。僕の場合は、うまくいかなくて挫折して、自分の想いだけじゃだめだと気付きました。それで、過去のデータやお客様の声など、とにかく情報を集めました。」
必ずしも好き=売れるではないんですね。
「でも、結果売れると楽しいんですよ。」
それは「仕掛ける面白さ」みたいなものですか?
「そうですね。僕は、ここに来る前は、ショップに立って対面販売で服を売る仕事もしていたんですよ。そこで思ったのが、お客様がお店に来ないとものが売れないんです。それってつまんないな、と思いました。」

最後に、もう1人紹介したい人がいます。営業アシスタントの砂原さんです。
砂原さんは、展示会をまわったりメーカーと商談をしたりと外に出ることの多い営業スタッフが「お父さん」だとしたら、その留守を守る「お母さん」のような役割だそうだ。

砂原さんが入る一年前までは内勤専門のスタッフがいなかったため、展示会や商談の多いバイヤーの内勤業務が滞ることも多かった。
でも、砂原さんが入ってから、作業効率や対応のスピードが飛躍的にアップし、結果売り上げも伸びたそうだ。
砂原さんは、どういう経緯でこの会社に入ったんですか?
「前は、大手のECサイトのカスタマーセンターで働いていました。カスタマーにお問い合わせが来るということは、注文した商品が納期通りに届かないや商品に不具合があった等、なにかしら良くないことが起こったときですよね。そういったお客様に対して、メールでご対応をする仕事でした。」
大きな会社だったので、部署外でどんなやりとりがあるのか、商品やお金の流れも、全体のことが見えなかった。
結果、お客様からのご指摘に対して、満足いく対応ができないこともあった。
お客様が気持ちよく安心して買い物をすることができ、満足のいくサービスを提供できる仕事がしたい。思いを形にできる仕事をしたい。
そう思っていたところに、この仕事を見つけた。
実際に働いてみて、どうですか?
「うちの会社は、1フロアにすべての部署があるんですよ。社長もいるし、制作もいるし、システムもカスタマーもいます。営業同士も席が近いので、みんながどんな仕事をしているのか把握できます。」
「それに、なにか気付いたら発言することができる。わからないことを質問することもできる。何気なくした質問が、より見やすいサイト作りのヒントになっていることもあるんです。そうやってアンテナを張って、気付いたことを口に出していけば、自然とよいサイトになっていくし、結果、売り上げに繋がっていくんです。」

一緒に働く人として、どんな人に来てほしいと思いますか?
「想像力のある人ですね。自分が何をやっているのか。なんのためにやっているのか。それをちゃんと見極めて、その先まで想像できる人。そうすると、当たり前のようにやっていたことの中に、無駄があることに気付くことができる。このまま進めてしまったら、その先にかかわる人に迷惑をかけてしまう、ということも分かる。」
相手のことを考える想像力。全体をみる想像力。
それが欠けていないからなのかな。話のなかで、営業チームのチームワークの良さを感じた。
