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街を楽しむプロフェッショナル

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

街を好きになるのって、どんな瞬間だろう。

居心地のいいカフェを見つけたり、気になっていた路地裏で美味しいお店と出会ったり。公園の紅葉がきれいに色づいているのを見つけたとき。

街を好きになる瞬間って、そこにしかないものや、人、空気を感じたときかもしれない。

そんな街を楽しむための自転車をつくっている会社、それがトーキョーバイクです。

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トーキョーバイクで働く、ショップスタッフ、営業職、海外マネージャーの募集をします。

直営店は、谷中と高円寺。来年には、新店舗のオープンも待ち構えている。今回は、谷中の直営店を訪れました。

東京・千駄木駅、日暮里駅から歩いて5分。独特の街並みによくとけ込んだ築80年の酒屋さんの建物を改装した店舗にたどり着く。目の前には幼稚園があり、平日の昼間には、子どもたちの賑やかな声が響く。

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「自転車の、最初の一漕ぎ目が大切なんです。その一瞬で気持ちが軽くなって楽しくなる。そんな自転車をつくっています。」

トーキョーバイクの生みの親、金井さん。スタッフのみんなから「きんちゃん」と呼ばれ、目尻に笑い皺を寄せる。トーキョーバイクが生まれたのは、今から11年前。その頃のことを金井さんはこう振り返る。

「当時は、自転車というと、最寄りの駅まで行くものだったり、通勤・通学に使う、ただ便利なものでしかありませんでした。隣駅まで行くというのでも、遠いというイメージでしたよね。」

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それでもみんな、ジムに行って運動をしたりする。仮にその時間、自転車で走ったらどうだろう。

「その間の景色や、季節の空気や匂い。そういうものをもっと感じられるだろうなと。街を走れば、より今までと違う景色がみえるようになると思ったんです。」

つい少し遠くまで行きたくなるような気分になること。ペダルをこぐことを忘れて、景色を楽しむことに自然と意識がいくこと。

いつもの日常を、より豊かにするためのツールとしての自転車はないのだろうか。買い物に行くような利便性を追求した自転車とも、速さやグレードを重視した自転車とも少し違う、そのどちらでもない新しいスタイルの自転車が欲しいと思った。

けれど、そういう自転車を探してみたが、みつからなかった。自転車業界にいた経験を生かし、会社を辞めたタイミングで、自分でつくってみることにした。

そうして出来上がったトーキョーバイク。シンプルなデザインや、豊富なカラー展開が特徴的。

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最初は世田谷の友人の事務所の一角を借りていたそう。現在の谷中に来たのは9年前。ここにショールームを構えることにしたのにも、こんな理由があった。

「たまたまここを通りかかって、小さなお店やギャラリー、緑が多くて空が広いところが、いいなと思ったんです。でも、人も少ないし、ここで商売になるのかなと思いはしました。けれど、どうしても気になるからやってみようと思ったんです。」

自分が気になる、好きになりそうな街に、まずはショールームを構えた。そうすると、自然と仲間が増えていった。

最初のメンバーとなったのが、現在経理などを担当している長島さん。

長島さんは、代表の金井さんがよく食べにいっていた、近くの飲食店でアルバイトをしていた。どういう経緯で働きはじめたのだろう。

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「ちょうど海の近くに引っ越そうと考えていて、その飲食店を辞めるタイミングでした。一人暮らしするのに、免許がなかったので新しい自転車が欲しいと思っていたんです。それで、きんちゃんが自転車をつくっているというので相談しました。その時に乗らせてもらったのがきっかけですね。」

乗ってみて、どうでしたか。

「すごく感動しました。そのお店の前が急な坂だったんです。学生時代から乗っていた自転車だと帰りは疲れてしまって、いつも押して帰っていました。でもトーキョーバイクに乗ったら、仕事をしたあとでも坂を登れて、びっくりしました。絶対これにしようと思って、海の方に引っ越すから、水色を買いました。」

その頃ちょうど谷中で街中をつかったイベントがあり、その期間だけ手伝いをすることになった。

「最初はその一週間だけ手伝うつもりだったんですけどね。そのはずが8年もここで働いています(笑)。」

谷中にショールームを構えたといっても、まだ卸しとウェブショップの販売のみだった。自分たちの伝えたいことを直接伝えたい、という思いから、店舗を構えることになった。

ここで、高円寺店の店長を勤める見城さんにも話を聞かせてもらう。

「以前は谷中で、今は高円寺で店長をやりながら、直営店をまとめる役割をしています。というものの、少数精鋭でなんでもやっているので、お店にも立つし、自転車の組み立てなどもしています。」

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見城さんはここに入社する前は、メッセンジャーの仕事をしていたそう。

「その頃はトーキョーバイクを、正直、エントリーモデルだと思っていたんです。けれど、メッセンジャーの仕事を辞めてしばらくすると、生活スタイルが変わっていきました。それまで速く走ることが大切だと思っていたんです。でも、一度トーキョーバイクに乗ったら、速度感とか、走り心地がちょうどよかったんです。」

すると代表の金井さんが、こう話す。

「僕たちは、意識して一生懸命走らないバイクを作っています。頑張ってこぐもの、それをつくるんじゃなくて、こぐことを忘れてまわりの景色をみたり、走りながらいろんな空気を感じられる、そういうツールなんですね。」

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そんな街を楽しむ自転車は、もちろん日本以外の都市でも楽しまれている。

現在の展開国は、直営店のロンドン、オーストラリアを含め、11カ国。

海外のどこの街であれば、トーキョーバイクを楽しんでもらえるのか。現地に自転車をもちこみ、実際走って決めているとのこと。

ヨーロッパは自転車の文化が発達していると言われている。けれど、東京でも、こういう自転車はあるようでなかった。はじめは自転車を持ってパリにいったそうだ。

「パリの街を走ったら、楽しくてしょうがなかったんですね。地下鉄に乗るより街を感じられて、それで、東京じゃなくても、トーキョーバイクらしく走れるということがわかりました。」

2008年には、ミラノサローネの一角の倉庫街のイベントスペースに出店をする。そこから人の縁でロンドンやオーストラリア、ベルリンなどに広がっていっている。

「観光地があればいいとかじゃくて、ちょっとしたカフェや、心地いいなと感じる場所がある街にお店を出しています。そういうところがあれば、トーキョーバイクを楽しんでくれる人がいると思っています。」

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そんなトーキョーバイク。今回は、日本で3箇所目の直営店舗のオープン、海外での新規事業がはじまるということもあり、新たにショップスタッフ、営業職、海外マネージャーを募集する。

ショップスタッフはどういうことをするのだろうか。高円寺店・店長の見城さんに伺う。

「お店に立っての接客がメインのスタッフや、自転車の組み立てもこなすスタッフがいます。また通販などで注文が入ると、倉庫で組み立てから梱包作業まで、自分たちでやっています。」

ここはライフスタイルを楽しむツールとして自転車を販売している。だから接客とはいっても自転車の説明をするだけではないんだろうな。

「その人に応じて、ときには洋服を選ぶような感覚や、その人の趣味から、その人にあったモデルを提案するところにつながっていくこともあるので、いろんな話をします。それと、色で悩む人も多いので、着ている服から似合いそうな色を想像して伝えることもあります。」

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「それと、僕たちはライフスタイルを豊かにすることを大切にしています。なので自転車以外にも、ときには店舗でのイベントを企画したりします。」

見城さんは、ものづくりやアートが好きなので、お店の一角をギャラリースペースにして、作家さんの作品を展示していたこともあるそうだ。

「ここは、個人のアイディアを反映させてくれるから、そういう意味ではすごくチャンスがあると思います。そのアイディアが、お客さんや自分たちの価値観を広げていけることであれば、いろんなことができる環境ですね。」

つづいて、営業職はどんなことをするのだろうか。経理を担当している長島さんが答えてくれた。

「新しく扱ってくれるところを見つけたり、今扱ってもらっているところでは、トーキョーバイクをよりトーキョーバイクらしく見せて、広めていく仕事です。商品企画にも関わってたり、広報の仕方を一緒に考えたりもしています。」

実際に、自転車屋でないお店で試乗会をしたりすることもある。そういときには、メカニック的な組み立てのフォローなども必要になってくるそうだ。きっと、ライフスタイルを豊かにしようとしているお店であれば、自転車業界でなくても一緒に面白いことに取り組めるんだろうな。

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「そういう意味では、ただ買ってくださいって言う仕事じゃないですね。自転車をすでに扱っているところなら、トーキョーバイクのコンセプトを理解した上で、扱ってもらえるか。逆に、自転車と関係ないお店であれば、メカニック的な部分のことを一緒に考えたり。とにかく扱ってくれるところを探せばいいのではないですね。」

海外での事業マネージャーに関しては、ビジネスを新しい国で1から展開できる人を探しているとのこと。お店の場所や、卸先を見つける方法を考えるところからはじめていく。

どの職種にも共通して言えることは、自分のライフスタイルを自分なりに楽しんでいる人かどうか。

ショップスタッフに関しては、自転車の知識は少しでもあった方がいいとのこと。けれど、人柄を大切にしたいので、勉強は必要になってくるけれど、基本的なことは入ってから覚えることもできるそうだ。また、語学ができれば、海外のマネジメントに関わっていくこともできる。

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最後に金井さんの印象的な言葉を。

「自転車で一生懸命走るという趣味を持っていてもいいんだけど、ただそれだけじゃないんだろうな。美味しいものが好きだったり、音楽が好きだったり。そういうことと自転車で走ることは、並列だと思っています。うちの場合は、自転車のプロというより、街を楽しむプロフェッショナル、と言ったらおこがましいけど、街を楽しめる人が集まっていると思います。」

気になった路地裏に、つい入ってしまうような人なら、向いているのかもしれません。(2013/11/27 吉尾萌実up)