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Team BEARS TABLE

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デコルテに取材に行くのはこれが2回目。ここを訪れるたびに、いつも自由に駆け回っているスタッフの姿をみかける。この自由な雰囲気にあう人がこの場所で働いたら、本当に輝くだろうなと思う。

ウエディング事業を手がける株式会社デコルテ。11月末に、場所や形にとらわれずに、結婚式をつくっていく『HAPPY VERY MUCH』というプランニングチームを立ち上げた。そして同じメンバーが、平日はカフェレストランとして、休日はパーティー会場としても使うことのできるレストラン『BEARS TABLE』をオープンさせた。

7O0A6210 今回募集するのは、このレストランで働くキッチンスタッフ。日々の料理をつくることがメインにはなるけれど、それだけではなく、メニューの提案をしたり、イベントを企画したり、自分の経験を生かしながら働くことができる環境だと思う。飲食の経験があって、もう一歩踏み込んで料理に関わっていきたい人にはとてもおすすめです。

東京・浅草駅から歩いて3分。雷門の近くにBEARS TABLEはある。大通りから入った場所にあるので、車通りも少なく、落ち着いた雰囲気。

森をイメージしたという店内には、木製の家具や革張りのソファ、少し低めのテーブル、たくさんの植物が並ぶ。スタッフが蚤の市で買ってきたというアンティークの雑貨も雰囲気にあっていた。普段から様々な会場で装飾を考えたり、パーティーをつくってきたこともあって、空間づくりのセンスがいい。

002 Happy very muchとBEARS TABLEを立ち上げた主なメンバーは20代〜30代のスタッフ4名。まずはこの事業を立ち上げた熊田さんに、このお店について話を伺う。
「最初にイメージしていたのは小さめのお店で、スタッフとお客さんの距離が必然的に近くなる空間をつくろうと思っていました。小屋、みたいなイメージだったんです。けれど、建物自体が大きかったので、お店の中に小屋のような空間と、奥にはパーティーができる空間をつくりました。」

IMG_1451 席は全部で70席。通常営業では、パーティーでつかう席はとじて30席ほどの席数となる。そのためか、店内にはゆったりとした雰囲気が広がっている。

「浅草には、地元の人から浅草で働いている人、観光客までいろんな人がいるんです。でもこの辺りを歩いていると、休憩する場所が少ないと感じます。なので、かっちりしたレストランというよりは、カフェとしても利用できたり、少し時間の空いたときや、のんびりしたいときなど、日常の何気ないひとときの中でホッとしに来てもらえる場所にしていきたいですね。」

平日はランチやカフェとしてのんびりくつろげる場所。週末は、デコルテが0から手がける結婚式の式場になることも。いろんな顔を持つレストランになるのだろうな。

ここで提供していく料理はどんなものなのだろう。話をしてくれたのは、BEARS TABLEのまとめ役の中澤さん。

「どういうメニューにするか考えるとき、イタリア料理とか、フランス料理、というのではなくて、まずは自分たちがいいと思うものはなにかを考えて、探していきました。なので、オープン前には、みんなで色々なところに食べ歩きにいったり、自分がみつけた料理の写真を見せあいながら話していました。そこでみんながいいと思ったものを、その都度試作しながら、ここで提供する料理を決めていきました。」

IMG_1455 「お店の空間自体も居心地のいい雰囲気にしたかったんですけど、料理も食べると『ホッとする』感じにしたいなと思って、そういう料理がメインです。なので、なに料理というのはあまりないんですよ。」

ホッとする感じ。

たとえば寒い今の時期には、「あたたかさ」を感じるものを提供したいと思った。冷たい風に凍える冬の季節、自分なら、あたたまりたくてお店に入るから。そのアイディアから、オーブン使ったグラタンやキッシュ、煮込み料理など、寒い国で食べられる料理をもとにしたメニューを考え、レシピをつくっていった。

「オープンしてまだすぐなのですけど、地元の方から観光客の方まで、さまざまな人に来ていただいています。仲良くなったおばあちゃんが、ちょっと見慣れないけど美味しいレストランがあるよって、近所のお友達を連れてきてくれたり。毎日、学校の帰り道に摘んできたお花をプレゼントしてくれる女の子が、お母さんと一緒に来てくれたり。人との距離が近い感じがするのも、下町の浅草ならではなのかな、って感じます。」

7O0A6083 形から入るのではなくて、まずは自分たちがいいと思うものをつくり上げていく。それがデコルテらしさなんだと思う。

だからこそ考えることはたくさんあるのだろうな。例えば、結婚式のためにオリジナルで考えたフードのアイディアを、ランチタイムに生かしていくこともあるだろうし、料理にあわせたお店の空間を提案することもあるのかもしれない。

前回の募集でキッチンスタッフとして働くことになった橋本さんにも話を伺った。BEARS TABLEで提供するフードのレシピを考えるところから、実際お店でつくるところまで、現在は3名のキッチンスタッフが関わっている。その中でも、中心となっているのが橋本さん。

IMG_1459 橋本さんは前職ではカフェでキッチンを担当していたそう。どうしてここで働くことになったのだろうか。

「わたしは、料理よりもお菓子づくりが得意だったので、最初はメインでキッチンに入るのではなく、キッチンの補佐として働けたらと思っていたんです。なので、はじめは軽い気持ちで面接に来ました。けれど、熊田さんに『メインでキッチンやってみない?』って言われて。できるかわからなかったんですけど、やるしかないと思ってはじめました。」

どんなところで働いてきたんですか?

「以前のカフェレストランは、ホールもキッチンも関係なく、みんなで話しあって料理を提供する、いいお店でした。飲食の経験はそこがはじめてだったんです。最初の経験がそのお店でよかったなって思っています。」

そこでは2年程働いたけれど、限界を感じることもあり、転職先を探すことに。ここで働きはじめた印象を聞かせてもらう。

「自由な雰囲気なんだろうなと思って入りました。けど、思いのほか任せてくれるところにはやっぱりびっくりしました(笑)。前職では、デザートをメインでやっていたので、料理としての経験はまだ浅い方です。それでもお店全体のメニューづくりを任せてもらえたり。キッチンの内装も考えさせてもらいました。今までやったことのないことができるのは楽しいですね。」

7O0A6075 けれど、人によっては、自分で考えてつくっていくことは大変なことだと思う。それに、キッチンスタッフであれば、料理以外のことは関係ないと割り切ってしまうこともできる。

「前のお店でも、新しいデザートのメニューを考えたいって提案しました。そして自分で毎月デザートメニューをつくっていたんです。こうしたらいいんじゃないかってことを、考えては手を動かすのが好きなんですかね。お店以外でも、個人的に手作り市でお菓子をつくって販売してみたり、忙しかったんですけど、そのお菓子のパッケージを考えたり、料理以外のことができて楽しかったです。」

BEARS TABLEのスタッフは趣味や役割も様々。例えば、プランニングを担当している人は、器好き。それを生かして、橋本さんのつくる料理に合わせたお皿を選んだそうだ。橋本さんは、旅行が好きだから、様々な国で見たものや食べたものを、料理に取り入れている。それぞれの好きなことが、このお店に生きている。

7O0A5986 一緒に働く人は、どういう人が向いていると思いますか?

「いろんなことに興味がある人ならいいと思います。イタリアンしかやらないっていうよりは、ケータリングもパーティメニューもこうしたらいいんじゃないか、こうしたらきっと楽しいんじゃないかとか、頼まれなくても考えちゃうような人。」

「わたしはカフェでつくってきたレシピのストックがあるので、そういうのを出しあって、新しいものをつくっていきたい。だから今までメニューとかつくったことがなくても、経験があったりいろいろなレシピのストックがある人がいいですね。それが完璧じゃなくてもいい。たくさんコミュニケーションできて、提案しあえる人がいいかな。」

7O0A6085 たとえばメニューを試作するときに、それが自分の提案したレシピじゃなくても、こうした方がもっと素敵になるかもと思ったら、それを遠慮なくちゃんと伝えられる人がいい。「どうしたらいいだろう…」と立ち止まって考えてしまう人よりも、「こうしたらどうだろう?」と考えて動いてしまう人がいいとのこと。

お店のこれからについても聞いてみました。スタッフのまとめ役の中澤さんは、こう話してくれた。

「お店の進みたい方向をまとめた文章をつくっていたときに思ったことがあったんです。」

どんなことですか。

「当たり前なんですけど、働いている人が楽しく働けるお店でありたいんですよね。みんなが、楽しい気持ちでいるっていうことを大切にしていきたい。そういう気持ちで自分も働きたいし、スタッフにもアルバイトの子たちにも働いてほしいなと思っていて。」

IMG_1480 今月ここで式を挙げるカップルの方からはこんな言葉をもらったそうだ。

『BEARS TABLEのみんなが飲食の仕事するのは初めてで、経験は多くはないと思うけど、みんなが楽しそうに働いているから、このレストランで式を挙げたいと思ったんですよね。』

自分たちの提供したい、喜ばせたいという気持ちを素直に表現できるからこそ、働いている人が生き生きしているんだと思う。

まず求められているのはキッチン経験がある程度あること。あとはBEARS TABLEのつくるものをみて、いいなと思えたなら、自分の経験をここでうまく生かしていけるんだと思う。さらに、もう一歩踏み出して料理と関わっていったり、料理以外のことも考えて形にしていきたい人には、なかなか出会えない環境だと思います。

最後に、熊田さんがこんなことを言っていました。ここで働く人たちの人柄や職場の雰囲気が凝縮されたような言葉でした。

「自分の専門分野と関係なかったとしても『こっちのほうがいいんじゃないですか』とか、思ったことは伝えられる、そういう関係でお互い働きたいんです。自分の仕事ではないことに対して意見を言うのって、遠慮しがちだと思うんです。でも、キッチンスタッフであっても、結婚式のプランニングに対して『こうしたら?』とか言ってほしいし、僕らも料理には詳しくないけれど、『こっちのほうがいいよ』とか言うと思うんです。そういうことがお互いに素直に聞けたり言えたり、楽しんでなんでもつくっていける人と働きたいです。」(2013/12/20 吉尾萌実)