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うれしい家づくり

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

みんな、どんな家に住みたいのだろう。

世の中にはいろいろな家があります。マイホームさえ手に入れば、それで満足する人もいるだろうけれど、そこから漏れてしまう人に、手をさしのべるのが銘建の仕事だと思います。

山口という地域に根ざしながら、住む人に寄り添い家をつくる。株式会社銘建ではインテリアコーディネーター、現場監督、設計、そして営業スタッフの募集をしています。

meiken01 山口県防府市。県庁所在地である山口市のお隣、瀬戸内海に面した街だ。山口宇部空港、もしくは新幹線の駅から降りて、しばらく車を走らせると、防府にある銘建の事務所に到着する。

代表の青木さんは、もともと工務店のような会社だった銘建を引き継いだ。はじめは大変な経営環境だったけれど、まずは会社を立て直すことからはじめる。さらに自然環境を考えたり、地域の木材を使用した家づくりに取り組むことで、着実に仕事を増やしていった。

新しいものを柔軟に取り入れるスタンスなのでデザインにもこだわりがある。最近は支店だった場所にインテリアショップLisMがオープンした。

meiken02 会話していると、本当にいろいろなことを知っている方だと思うし、スタッフにもそういう機会をたくさんつくろうとしている。たとえば、こだわりのデザインホテルで研修したり、自分たちの会社のビジョンを共有する機会をつくったり。

今、会社がどこへ向かっていこうとしているのか聞いてみた。すると住宅業界が置かれている環境の話になった。

「2008年の時点で日本全国に空き家が約760万戸あったんです。戦後、住むところが無いところから始まり、とにかく家をつくってきた。そのままのペースでつくってきたから家が余っている。これからも家をつくる機会はあるだろうけれども、今までのような家はもうそんなに必要ないと思うんです。」

meiken03 「着物とかと一緒で、お母さんのものをもらって子どもにあげるみたいな。そんな感覚で住み継ぐのもいいんじゃないかなと思うんですね。」

役割が変わってきているんですね。

「住み手と造り手がちゃんと考えた家じゃないから、中古がたくさん余っていくわけです。」

とことんいい家をつくる、という姿勢なんでしょうか。

「でも必ずしも高額所得者を狙うわけではないんです。そうじゃない人でもいい家を建てたいと思っている方は必ずいらっしゃる。それなのにお金を払わないとだめ、っていうのもなんかおかしいのかなって。そういうときは、材料落とすより家の面積落として下さいって言っています。」

たしかに田舎の家って部屋が余っていることが多いです。何かに使う訳でもない部屋がたくさんあったり。

「子どもが出ていったら物置にしかならない。それなら適正な状態で家を建てたほうがいいと思うんです。」

「あと田舎の住宅会社が生き残るには『ダサイ』『どこにあるかわからない』『いまいち不安』というところを払拭しないといけない。」

たしかに大手ならば、そこそこのデザインのものはできそうだ。名前もどこかで聞いたことがあるし、CMやチラシで目にする機会もある。安心感はある。

けれどもそれだと形にできない空間も確かにある。デザインもよくて、材料もいい。そして安心感があれば、大手じゃなくてもちゃんと仕事の依頼はやってくる。

そのためにどうしたらいいのか?

答えのひとつが長い期間にわたって施主と関わっていくこと。

「建てたら終わり、というわけじゃない。オンセールのときだけじゃなくてビフォーセールとアフターセール。何十年というところまで含めてお客さんとコミュニケーションとりつづけるっていうのは住宅業界に欠けている部分です。僕たちはそれをずっとやっていきたい。」

それを一言で表現したのが「人生の舞台をつくる」という言葉。これはコーポレートメッセージでもある。

そのために一番大切なことが「働く人」なんだと思う。それはスタッフに話を聞いてみるとより実感することになった。

まずは現場監督の安達さんに話を聞いてみた。もともと工務店を経営していた祖父に憧れて、大手住宅メーカーで働いていた。

「就職して2年経って、自分のやりたいことはこういう仕事じゃないなって思ったんです。前職では本当に流れ作業みたいに家を建てて。お客様と話す機会は一切なく、ただただ図面通りに家を作っているというような状況でした。何か問題に気づいたことがあっても反映する機会があまりなくて。」

meiken04 そんな悩みを信頼できる職人さんに話したことがあった。父親と同じくらいの年齢の方。そのときは「うんうん」と聞いてもらうだけだったけれども、あるとき電話がかかってくる。

「銘建に入ってみるかって。全く知らない会社なんですぐに受けますとは言ってないですけど、そこから調べました。いろんな職人さんに、何気なく銘建ってあるらしいですね~って聞いてみたり。そうすると普通は愚痴が出てくるものなんです。でも悪いこと一切聞かなかったんですね。強いて言うと厳しいよ、とだけ。」

厳しいと。

「現場でのマナーとか、そういうのが他の住宅業者にくらべて厳しい。基本的なところで言えば、飲食禁止、たばこ禁止とか。でもお客様を考えたら当たり前かなって思って、僕は厳しいとは思わなかったです。」

meiken05 単に締め付けるための厳しさではないんですね。

「そうです。いい家を建てるため、というところで一貫していました。」

実際にはじめて訪れたときの印象はどうでしたか?

「社屋に入って本当の木を使っちょる!ってうれしかったです。いくら自然素材をつかっていると言っても、本当はそうじゃないメーカーが多いですから。でも緊張するタイプなので、はじめの面接のことはほとんどおぼえていません(笑)。」

働きはじめてどうでした?

「一番最初に感じたのが、前の職場だったら施主が現場に来たら『お客様〜お客様〜!』という感じだったんですけど、フレンドリーというか…」

フレンドリー、そこはもう少し詳しく聞きたいです。

「すごく近いんです。お客様と先輩が大笑いしながら話していたときが印象的で。」

meiken06 施主に寄り添うことは必要だけれども、イエスマンになってはいけない。

ときには施主が言葉にできない、形にできないことを、こちらが引き出して形にしてあげる。

そういったことを積み上げて信頼が得られれば、一緒に大笑いすることもあるのだろうな。

設計やインテリアコーディネーターからあがってきた図面の修正をすることはありますか?

「現場でどこかしらありますね。メンテナンスを考えるとこうしたほうがいいですよとか。たとえば図面では気づきにくいことも、実際に形にしていく過程で不備が見つかることもあります。そういうときは現場でお客様に説明することがありますよ。」

「時間との勝負だから大変です。でも今まで引き渡しが遅れたことはありません。最後にアンケートをいただくのですが、『安達さんでよかった」と言っていただけると心の中でガッツポーズです(笑)」

meiken07 前職は「流れ作業」でしたけど、今はどんな気分ですか?

「つくっている、って感じです。今、銘建に入る前の自分に会うことができたら、早くこっち来いよ!って言いたいですね。」

もう一人、話を聞いたのがインテリアコーディネーターの大林さん。前職もインテリアコーディネーターだったそうだ。

なぜインテリアコーディネーターの仕事をはじめたのか聞いてみる。

「学生の頃は教育学部でした。教員を志していたんですけど、専門がたまたま住居学だったこともあって。さらに実家が工務店をしているというのもあったのかもしれないですけど、そこから就職活動してインテリアコーディネーターになりました。」

meiken08 しばらく働いたあとに、仕事に疲れてしまったそうだ。いったん休憩しようかと思って業界を離れようと考えた。

「でも忘れられなかったんです。」

それはどうして?

「まず自分がものをつくることが好きだった。それに教育学部を目指していたことからもわかるとおり、人と話をするのが好きだった。あとは言葉にするのが難しいのですけど、お客様と一緒につくりあげた家ができたときの興奮というか達成感が入り混じった気持ち。病み付きになっていたんだと思う。」

そんなときに日本仕事百貨で銘建と出会った。

はじめの印象はどうでしたか?

「すごくよかったです。会社の雰囲気もそうだし。働くことが決まる前なのに、社員のみなさんがすごい親身になって話してくれたり、親しみを感じました。」

働きはじめてどうでしたか。

「前働いていたところと比べて規模こそ小さいけど、その良さがありました。すごいお客様に近い存在だなと思ったんですね。いろんなことにお客さんに対しても親身になるし、事細かいところまで気がきく人達だなって。前のところだったらそんな発想もでてこなかった。」

具体的に何かありますか?

「他から来たから見えるところが大きいと思うんですけど。前の会社は契約してちょっと打ち合わせして、気づいたら引き渡しが終わっていたみたいなことが結構あったんです。今はその都度お客様の記念に残るときに、社員一同顔を合わせてお話ししたり、式典に参加したりとか。」

でも見方を変えれば、面倒なことだと思うんです。安達さんも前職では図面のとおり建てればよかったけれども、今では施主の気持ちになって、自分の頭で考えながら働いています。

手間がかかって大変じゃないですか?

「お客様にとったら一生に一度のこと。それに参加できることはありがたいことだと思います。私たちはそれに何度も遭遇できるんですから。」

meiken09 「もちろん、大変なことだってありますよ。建築業界って、クレーム産業って言われるくらいですから。うちにいらっしゃるお客様はこだわりが強い方が多いですし。でも在来の工法なので、どんな形でも実現することはできるんです。それにインテリアコーディネーターと言っても、家具だけじゃなく内装やお庭のことも提案できます。」

とことん施主に寄り添って、ゼロから一緒に家づくりができる。それはうれしいですね。

「はい。あとは経験や知識があればいいわけじゃないんですよ。お客様の気持ちになって考えて、お客様ともスタッフとも密にコミュニケーションしていくことが大切です。あとはインテリアが好きだったら銘建に向いていると思いますよ。」

相手が望むことをとことん引き出して、贈り物をするように働く。それは大変さと紙一重なことだけれども、それ以上にうれしい機会もたくさんあると思います。

(2014/1/28ナカムラケンタ)