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「自分の仕事が、誰かの笑顔に直結しているっていう設計がすごくしたくて。それには住宅だろうなって。ブルースタジオに決めたのは、今まで手がけてきている建築を見ていて、出来上がったときのお客様の笑顔が、すごく目に浮かんできたから。そこがよくて。」1997年に創業したブルースタジオ。2000年頃からリノベーション事業をはじめ、それまで主流とされていた、家を買う=『新築』という流れに、『中古+リノベーション』という新たな選択肢をつくっていった、デザイン・設計事務所。
手掛ける建築は、住宅の他にも、大きな複合施設から、店舗と幅広い。
もし自分が住んでいたとしたら、自慢したくなるような家ばかり。どの空間もその場、その人のことを考えて、一つひとつ、オリジナルでつくられたことが伝わってくる。

今回は、中古物件+リノベーションして住みたい方の物件を、お客様の個性や、求める暮らしを考えながら探していく人と、その人にしかない暮らしを引き出してストーリーのある住宅を設計する人を募集します。
話を聞いていて、決められた間取りを買うのではなく、自分たちの今までとこれからの生活を考えながら家をつくっていくことって、こんなに楽しいことなんだ!と素直に思いました。

リノベーションの礎を築いた会社と言われる歴史のある会社。けれど、事務所へ入るといつも新鮮な空気を感じる。それは、その名の上にあぐらをかくことなく、常に挑戦し、変化しつづけているからなんだと思う。
お話を伺ったのは、ブルースタジオ、オーダーメイドマンションの中心人物の石井さん。今まで500軒を越える個人邸のリノベーションを手掛けてきたそう。

「リノベーション住宅は、10年前は、都心に集中していたのですが、最近は東京全域に広がってきています。面白さが伝わってきていることを感じますね。」
暮らしをもっと楽しむ。
たとえば、最近手掛けた個人邸では、リビングにコックピットのような家中が見渡せる円形のキッチンをつくった。
それはお客様と話しをしていると、天命反転住宅が好きとわかったから。その住宅のエッセンスを取り入れたキッチンに仕上げた。

「顧客満足度という言葉がありますよね。僕は顧客満足度100%って、仕事としては、50点だと思っていて。お客様が求めている100%と同じくらいの量を、僕らなりの答えで100%考えるんです。そうすると、お客様が赤だと思っていたものも、僕らからすると青にみえることもある。」
「それを提案して、お客様が思いもつかなかったような、求めていた以上のデザインをつくっていく。その結果、思っていた家の、何倍も良いものができた、というのがブルースタジオの考えているデザインです。」

だからこそ、できあがったものをみると、ひとつひとつの空間が違った表情をみせるのだろうな。
けれど、デザインの良さと住み易さというのは必ずしも一致していないような気がする。見た目を優先するあまり、使い勝手がよくなかったりすることもある。
「僕たちは、収納をどのくらいとるか考えるときに、お宅に伺います。収納量って、そのままお金、資産と結びつきますよね。収納スペースがどのくらい必要かによって、必要な家の大きさが見えてくる。家が広くなれば当然価格も、上がる。」
その人の持つものの量をみながら、収納の提案をしたり、時には断捨離も一緒に考えることもあるそう。
「既成の住宅に住んでいると、どうしても、家に合わせて暮らすことになります。そうすると、どこかに歪みが出てくるんですよね。そこを全部取っ払うのがリノベーションするときの一つの目的でもあります。」
理想の生活を実現するために、デザインだけでなく、機能面のこともしっかり考える。
「それに、あの時もっとお金をかけていればこんなこともやりたかったのに、や、金銭的に無理をさせてしまって、その後の生活に負担がかかることのないように、お客様自身の資産や不動産のことを、しっかり理解してもらうような仕組みもつくっています。」

もちろん、そういう仕事をしていると、手間がかかるかもしれない。けれど、本当に暮らしを楽しんでもらうためには、お客様に理解してもらい、お金のことをしっかり考えた上で一緒につくっていくことが必要なんだろう。
不動産のことを理解してもらい、その上で物件を選ぶ。そして、機能面、デザイン面を考えながら住まいを編集していく。ブルースタジオのリノベーションという言葉の裏には、いくつものプロセスが含まれている。
ここで働いているスタッフの方にもお話を聞きました。今回募集する職種と同じ、不動産の仲介スタッフの吉永さん(写真左)と、設計スタッフの菊嶋さん(写真右)。

まずは入社半年目の不動産仲介スタッフの吉永さんに、ここで働くことになったきっかけを聞いてみた。
「前職でも、不動産の仕事をしていました。そこでは新築や、築浅の物件を売っていたんです。けれど、自分自身がそこに住みたいかというと、『うーん』というものもあって。自分で営業するのであれば、共感できる家を提供したいと思うようになりました。」
ブルースタジオのことは、当時のお客様から教えてもらい知った。事例をみていると、自分も住みたい、と思うものが多かった。
ここで働きはじめて、びっくりしたことはありましたか?
「お客様のことを本当に考えて設計をしてるし、仲介をしている。売り上げも大切ですけれど、売り上げ主義ではないということ感じました。」

「ここに入る前は、インハウスの店舗設計をしていました。自社の店舗を、自分たちで設計して、オープンさせて運営もしていく。プロセスも一から携われるし、面白いことも沢山ありました。けど、やっぱり、その人のためだけの空間をつくるという、B to Cの仕事が本当にしたくて。」
今まで手掛けた住宅で、印象的だったものはありますか?
「住宅ではなく人なのですが、一番最初のメールで、『好きなものを教えて下さい』というメールをいただいて。」
お客様の方から?
「そうです。なので、好きなものを全部挙げていったんですね。ミュージシャンや小説、空間に限らず、いろんな自分の趣味を挙げていきました。そしたらその好きなものが、お客様とほとんど一緒で。」

ここで働く人はどんな人が向いているんだろう。
「生活の中に、好きなことがたくさんある人。家で料理するのが好きとか、器が好きとか、珈琲にこだわってる、とか。休日は建築めぐりしてますとかじゃなくて。」
「設計者はコーヒー好きが多かったりします。珈琲を家でいれるのって一手間じゃないですか。豆から買ってくるとか。生活に対して自分なりのこだわりを持っている人がいいのかな。好きなことがひとつあると、どんどん広がっていくと思うんですよね。そういう人かな。」

石井さんもこんな風に話してくれた。
「好きが一杯ある人っていうのはいいですよね。それと、想像力がある人。」
けれど、不動産は一生の買い物になる。当たり前だけれど、契約書など大切な書類もたくさん。ペーパーワークが苦手な人や、設計でいうと図面をかくことが好きでない人は、向いていないのだと思う。
資格などは必要になってきますか?
「仲介の仕事に関しては、必ずしも資格のある人や、経験者でなくて大丈夫です。ただ、資格がないと不動産の契約ができないので、入社したら最短でとってもらいます。設計も同様ですが、資格があることで個人の責任や将来がよりクリアにすることはたしかです。けれど、例えばグラフィックができたり、広報ができたりしたら、他の要素で活かせることもあるので、まずは話をしてみたいです。」

ブルースタジオでしかつくれない住空間は本当にたくさんあるのだろうな。「一人一人から、ひとつひとつの家づくり」をしていける方、お待ちしています。
(2014/02/28 吉尾萌実)