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「自分でひとつのサイトをすべて運営するって、ある意味会社経営と同じだと思うんです。会社に居ながらそれができるってワクワクしませんか?」今年の1月、東京都内の賃貸マンションやアパートを紹介する、「ガレージ賃貸」というサイトがオープンしました。
家賃や最寄り駅、間取りだけではなく、そこでどんな暮らしが待っているのかまで想像できるような、そんなサイトです。
できたばかりだから、掲載されている物件数は少ないし、アクセス数も伸ばしていきたい。
今回は、そんなこれからの「ガレージ賃貸」の運営をすべて担うことになる”ガレージ賃貸長”を募集します。

そんな仕事が待っていると思う。
宅地建物取引主任者(通称:宅建)の資格を持っていれば契約までできるけれど、持っていなくてもいいし、資格をとりたいと思えば会社がサポートしてくれるそうだ。

それは、このサイトを運営している青山物産という会社が、売買、賃貸、リノベーション、賃貸管理など、広い事業を手がける「不動産エージェント」だから。
創業から今年で7年目。今までは物件の「売買仲介」をメインに事業をしてきたけれど、「賃貸仲介」のサービスをはじめることになった。
「売買」の物件を扱ってきたからこそ、「賃貸」の物件を違う視点でみることができる。
部屋探しを、多角的な視点からとことん一緒に考えていくことができるのが、青山物産の強み。
それは、スタッフ3人全員がファイナンシャル・プランナーの資格を持っているということからも伺える。

スタッフたちは、物件のご案内に自転車で現れてお客さんに驚かれることもあるらしい。
カジュアルでやわらかい雰囲気がありながらも、仕組みや裏付けはしっかりしている、いいバランスの会社だと感じる。
そんな青山物産で働く人たちにお会いするため、世田谷区の用賀駅から徒歩8分の「APART GALLERY & LIBRARY」を訪ねた。

エレベーターを昇ると、専務の福永さんが迎えてくれた。
この場所は、福永さんが「833ビルディング」に入居しているデザイン事務所の方を通じてオーナーさんと意気投合し、友人の写真家やいつもチームで動いているリノベーション会社を誘って共同運営しているそうだ。
ここでは、定期的に展示会や映画の上映会、音楽会などが開かれている。3月下旬には写真展が開催されるそうだ。
「今までは不動産を通じてお客さんと付き合ってきたのですが、ギャラリーでは写真やアートを通じて様々な人と付き合っていくことになります。まだ始まったばかりなのですが、写真やアートというフィルターを通して人と付き合うと、見える世界の色が変わります。それがすごく面白いし、人生を限りなく広げてくれるのではないかと思っています。」
ギャラリーを見学させてもらっていると、そこへ代表の四方田さんがやってきた。

でも、話を聞いてみると実はバリバリのスポーツマンだということが分かった。一昨年には、世界一過酷といわれるチリのアタカマ砂漠を7日間で250km横断するレースに参加したそうだ。
福永さんは福永さんで、とても気さくで色々なカルチャーにも造詣が深く、銀行に勤めていたとは思えない。
ただ、スタッフ3人のなかでは「まとめ役」で、ときどき広がるはなしを要約して場をひきしめてくれる。

7年前、神戸でアパレル会社を立ち上げる事業計画に、べつべつの経緯で参加していたふたり。
ところが、その事業は結局うまくいかなかった。
ただ、ふたりはお互いの境遇がよく似ていたからか、なんだか気が合った。
「お互い仕事が無くて、妻も子供もいる。そんな2人が揃ったらね、ある意味チャンスかなと思って。東京に戻って一緒にお酒を飲んでいたときに、ふたりで会社を立ち上げようという話になったんです。」
悲壮感はまったくなかった。
当時、ウェブ会社に勤めながら独立を目指して個人で仕事をはじめていた四方田さん。そして、銀行を辞めてこれから何をしようか考えていた福永さん。
ふたりの力を合わせれば色々な可能性があると思った。

ところが、事業の立ち上げにあたりリサーチをするうち、自分たちが買いたい!と思うサイトを見つけてしまった。
それが、青山物産の代表的な運営サイト「ゼロアパ」だった。
「ゼロアパ」は、中古マンション専門の不動産売買の仲介サイト。自分たちの経験を生かせると思い、紆余曲折ありながらもサイトを購入した。
そして、そのタイミングでふたりの仲間に加わったのが小倉さん。寒いなか、わたしたちのためにコーヒーを買ってきてくれた。

「高校を出て2年間、海外に留学していました。その後日本に戻ってきたのですが、なかなか就職できなかったんですよ。その時のアルバイト先の店長が野球部の先輩だったので、福永さんを紹介してくれたんです。」
不動産も分からなかったうえに、社会人経験もなかった。そんなマイナスからのスタートだけど頑張れ、と採用になった。
その言葉どおり、小倉さんは頑張った。入社1年目で、宅建とファイナンシャル・プランナーの資格をとったそうだ。
「受かったときは嬉しかったですね。勉強に付き合ってもらったり、試験日が近づいたら仕事より試験に集中していいよと言ってもらったり、色々サポートしてもらいました。四方田さんから『もし落ちたらどうなるか分かってるだろうな』とか言われたりもしながら(笑)」
それは、会社の面倒見がいいというのもあると思うけれど、いちばんは、小倉さんが応援したくなるような人柄だからなのだろうな。
小倉さんは、話していて、とても言葉が素直な気がする。だからなのか、出会ったばかりだけど打ち解けて話したくなってしまうような感じ。
お客さんとも、すぐに仲良くなってしまうそう。この間なんて、お客さんに誘われて一緒にお酒を飲んで、そのまま自分が仲介した物件に泊まったそうだ。
そんな小倉さんに、この仕事にどんな人が合うと思うか聞いてみた。
「人懐っこい人ですかね。逆に、数字ばかり追うような人は、あまり合わないと思います。お客さんに売りつけるとか、無理に決めさせるようなことはしないスタイルなので。」

買う事を急がせることはせず、お客さんに合う物件を一緒に探していくから、まずはその人のことを知らないと、提案なんてできない。
ふだん買い物するのはどんな場所か、仕事はどうか、休日はどんなことをして過ごすのか…。
お客さんの前に立つのではなくて、横から一緒に診る。会話を通して、その人の暮らしを知っていく。
「お客さんによってさまざまな価値観があるし、タイミングによっても状況は変わります。不動産業に従事していると、不動産の資産性やファイナンスの視点だけで話をする人が多いのですが、それはあくまで一要素。僕らに必要なのは、人としての感性を磨いて、色んな方向性から物事を考えられる視点と、暮らしというものをよく考えることだと思います。そのためには、まずは自分が楽しまなきゃ!」と福永さん。

四方田さんはチリの砂漠レースに。福永さんはパリに。小倉さんは西日本を周る旅に。
四方田さんがこんな話をしてくれた。
「僕が高校を卒業して1、2年目の時かなぁ。初めて海外で一人旅をしたんですよ。知らない土地にぽつんと1人で立ったときの不安と、ワクワク感。」
日本の常識も通用しないし、何からはじめていいか分からない。だから自分で工夫して考えて行動しないといけない。
「すっごい緊張しますよね。色々なことを考えますよね。そういうのって、絶対経験しておいたほうがいいと思ったんです。だから、みんなで一人旅しようよって。」

会社という組織のなかで、それぞれが自分の持ち味を生かしてフリーランスのように仕事をしている青山物産。
そんな仕事って、きっと頭や体の使い方が一人旅に似ているんだろうな。
今回募集するのも、ひとつのサイトを自分ですべて運営していく仕事。
「自分の頭で考える→やってみる」そういう繰り返しになると思う。
「自分でサイトを運営したい!と思う人に来てほしいです。本当についこの間できたサイトなので、ここからどんな風にしていくか、どうすれば多くの人に見てもらえるか、そういったことを考えていくのも仕事になると思います。」と四方田さん。
「はじまりはガレージ賃貸ですが、その人次第でいくらでも広げられると思います。ある意味、総合的な不動産業なので、色々な人とチームになって仕事をしているんです。それに、青山物産でできることって、不動産だけじゃないと思いますよ。不動産を通して人と繋がっていくから、もう無限大ですよね。」と福永さん。
福永さんも、ギャラリーという新しい取り組みをはじめた。ここから、アーティストや写真家、作家など、また新しい繋がりが生まれていく。

「うん。写真とか好きな人いいですね。写真と散歩とコーヒーが好きな人。インテリアが好き、旅が好き、とか。そんな雰囲気の人。」
「やっぱり、お客さんも、暮らしも仕事も含めて生き方を楽しんでいる人に家選びを手伝ってほしいと思うんじゃないかな。どんな風に暮らしていきたいか、ということを僕らが見つめ続けないことには、人生で一番大きな買い物をサポートする事はできないなんて思ってます。新しくここで働く人も、自分の人生を充実させたいから青山物産に来たいと思ってくれる人がいいですね。僕らと一緒にライフワークを送りたいと思う人。」と福永さん。
どんな風に暮らしていきたいか。まずは自分自身のことを真剣に考えることから、「ガレージ賃貸」は始まっていくんだと思う。
もし、それが青山物産の向かう方向と同じだと感じたら、ここで働くことを考えてみてください。
もちろん、やっていくうちにつまずくことだってあると思うけど、そのときはきっと、不動産未経験からスタートした3人がサポートしてくれると思います。
(2014/3/14 笠原ナナコ)