※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。
シゴトヒトは、求人サイト「日本仕事百貨」を運営している会社です。日本仕事百貨では、生きるように働く人のための仕事を紹介しています。全国にある職場を訪ねて、給与や勤務時間だけではみえてこない 、そこで働いている人の想いや大変なことを聞き、記事にして伝えています。
昨年の夏からはgreenz.jpと一緒に、もう一つの肩書を持てる場所「リトルトーキョー」を虎ノ門ではじめました。ここにイベントスペースやカフェバーなどをつくり、毎日のようにさまざまなイベントを開いています。
また、自分たちで「シゴトヒト文庫」という本のレーベルもつくりました。そのほかにもいろいろなプロジェクトが同時進行で動いています。
今回は、そんなシゴトヒトの手伝いをしてくれるインターン(見習い)を募集します。

基本的には、取材に同行して現場撮影のサポートをしたり、取材時に録音した音声を文字に起こしたり、イベントやカフェバーを手伝ったり。
それからコラムやイベントなど、新しい企画があればどんどんプレゼンしてほしいです。企画が進めばそのまま担当してもらうこともあるかもしれません。
ほかには、日本仕事百貨に掲載したクライアントさんを訪れて、ヒアリング調査をしてもらうことも考えています。日本仕事百貨がこれまでやってきた蓄積をまとめ、どんな結果がでたのかをもっと具体的に明らかにする。そんな作業を手伝ってほしいです。
仕事や働き方を考えている人。文章を書くのが好きな人。様々な人に会ってみたい人。ちょっとでも気になったら、続けて読んでみてください。
昨年インターンで手伝ってくれたふたりに、どんなことを感じたか、話を聞いてみました。

そう話してくれたのは、この春から大学4年生になる平井さん。
2年生の終わりに就職について考えるようになった平井さんは、メディア系の伝える仕事に就きたいと思い、シゴトヒトのインターンに応募する。
「わたしは同じ場所に長く住んだことがないから、地域への愛着がないんです。大阪に生まれた後すぐに海外を転々として、いまの世田谷に住みはじめたのは中3の夏でした。」
「日本は東京しか知らない。田舎とか地域づくりで本当に食べていけるのか、どんな人たちがやっているのか、全然わからなくて。それで取材同行や文字起こしで、地域に関わる仕事にいくつか触れてみたんです。」
どんな仕事だった?
「一番最初に文字起こしをしたのが、地域に根差した形で障がい者雇用をしているところの取材でした。ほかにも、まちおこしをしている温泉浴場の文字起こしをやったりして。」
「何回か話を聞くうちに、いいなあって思うような仕事をしている人に共通部分がみえてきたんです。」
共通部分?
「みんな普遍的に『人って大事だよね』って言ってるんです。『社会問題解決します!』って力んでる感じではなくて、『こうなれたらいいな』というマインドを持っている。手帳に書いておきたいような言葉にたくさん出会いました。」
「仕事という形を通して、はじめて田舎や地方の姿を見れたのは面白かったです。いろんな地域やそこにいる人のことがわかって、日本のことが好きになれました。」
取材で聞く話の中身には、業種や職種だけではみえてこないものが詰まっている。じっくり聞くことで浮かんでくる新しい発見から、他のことにも自然と興味が沸いてくると思う。
まずは興味のあることからはじめる。
取材を重ねるたびに、新しい仕事に出会い、そこで働く人たちの想いに触れることができる。
だんだんと広がっていく面白さがあるんじゃないかと思います。

「実は、見知らぬ人とインターンシップに参加したのはこれがはじめてなんです。あまり外に出るのが得意じゃなくて。」
やってみてからはどうだった?
「最初は緊張したけど、案外年上の人って優しいんだなって。取材も楽しくて、こんな素敵な人っているんだなと思えたりして。そうしたら人が好きになって、外へ出て人と会う抵抗がなくなっていきました。」
「いまはメディア関係のワークショップに参加したり、炊き出しのボランティアに参加しています。そこで『シゴトヒトの○○さん知ってるよ!』って、また人とつながったりして。」
いいきっかけになってるんだ。
「それはすごい感謝しています。これからはそこで知り合った人たちとのつながりを活かして、リトルトーキョーでイベントをしたいです。もっといろんな人がここへ集まるようになったらいいな。」
リトルトーキョーがはじまって、取材以外でも沢山の面白い人たちに出会うようになった。
「また来たよ!」と声をかけてくれる人がいたり、お客さん同士でも「こんどここへ一緒に行きましょう!」と盛り上がるシーンを見かけたり。
いろんな人との接点が増えるのはリトルトーキョーの面白いところ。ここで生まれたつながりをきっかけに、外へ飛び出すのもいいかもしれない。

古川さんがインターンをはじめたのは、大学3年生の夏。シゴトヒトの事務所が南青山にあった頃から、一番長く手伝ってくれています。
インターンをはじめたきっかけを聞いてみました。
「ここへくる前は、働くってなんなのかわからなかったんです。企業で働いた経験なんてない。社会人は何を考えて働いてるんだろうって。」
「学生と社会人の隔たりが大きいなって思ってました。大学生って普段は自分の好きな服を着て、好きな化粧をして、好きな髪の色をして学校へ通ってますよね。それが就活になったとたんに真っ黒になって、自分の今までを1分で語れちゃう。そんなことしないと社会人になれないのかな。もっと働くってことを自分の身近に置きたい、と思ったんです。」
自分の身近に。
「それで自分のサークルが運営してるブログのなかで、働く人のインタビュー記事を書こうと考えました。でもインタビューなんてやったことないし、誰にお願いしたらいいのかわからない。greenz.jpのイベントに参加したときにそのことを話してみたら、代表のケンタさんを紹介してくれて。それからインターンがはじまりました。」

「シゴトヒトのスタッフをみて、働くってこういうことなんだ!って。会社やそこで働く人には、課題とか悩みとか、なりたい自分とのギャップがある。社会人はみんな完璧なんかじゃなくて、それぞれの理想に向かって悩んだりもがいたりしている。そんな様子をそばで見れたんです。」
完璧なんかじゃない。
「そう、全然完璧なんかじゃない。そんなふうに思えたら、働くっていうのがだんだん身近になってきました。完璧じゃないこんなわたしでも、理想に向かって一緒にできることを考えるのが面白いし楽しいなって思えたんです。」
小さい会社だからこそ、いろんなことが見えてくる。
日々関わるなかでこうしたらいいのにとか、やってみたいこと、ためらわずに話してほしい。僕らも分からないことがあるなら教えるし、相談にも乗ります。
そうやってお互いができることをして、一緒に進んでいけたらいいなと思う。

インターンでは文字起こしから大工仕事まで、いろいろとやっていました。
そのなかで、ある日、代表のケンタさんが突然ハッシュドビーフを料理しはじめて、スタッフやgreenz.jpのみんなに振舞うことがありました。
あるときは、スタッフの大越さんに相談をしたら、丁寧過ぎるくらいに言葉を選んで返してくれた。
ここには「人」がいるんだなという感じがある。
職場で質問したりメールのやりとりをしても、ただ業務の行為としてじゃなく、正面から向き合って接してくれた。
みんな人間くさいというか、血の通った温かさがあるというか。きっと目の前にいる人、一人ひとりを大切にしているんだろうなと思う。
自分もそうしたいし、一緒にそうしていきたい。ここで働きたいと思ったことのひとつです。
言葉にしてしまえば「インターン」だけど、結局は人と人の会話や関わり合い。
そんなふうに思って来てもらえると、心地良くやっていけるんじゃないかなと思います。

「いろんな人にきてほしいな。あとはウェブデザイン、映像、語学など、得意分野がある人なら最高。シゴトヒトは何やってもいいんだから。どんどん動いてほしい。」
「あと、卒業して10年後に会ったらお互い面白いことをやってて、一緒に呑んでバカ話したいな。ぼくも出会いがあったから今につながっている。多くの人に教えることにはモチベーションがあまりわかないのだけれど、数人と濃い時間を共有したい。」
どんな人と出会えるか、僕らも楽しみにしています。
(2014/3/28 森田曜光)