※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。
兵庫県・丹波に移住者が集まってできた会社があります。その名は「株式会社ご近所」。
いきなり土足でその地にあがり込むのではなくて、まずは近くに住んで、自然と交流が生まれていくような。
ご近所は、彼らのそんな姿勢がそのまま名前になったようでした。
丹波の魅力をブランンディング、デザイン、コンサルティング、Webなどの面からデザインし、伝えることで地域を支えています。
2012年に立ち上がった新しい会社です。

たとえば、いま手掛けているのは、丹波市のカタログや写真集づくり、地域のお母さんたちに向けてのパソコン教室など。
主にいまある魅力や価値を磨いていく仕事と、丹波の人を育てる仕事の2つ。
今回は、ご近所で働くwebディレクター、デザイナー、地域コーディネーターを募集します。
東京から新幹線に乗り、新大阪へ。そこから電車を乗り継ぎ2時間弱。最寄りの黒井駅からは車で10分ほど。
ぽこぽことした山に囲まれた丹波・春日町。遺跡やお城、古くからの街並も残る。霧が出ることも多く、わたしの訪れたこの日も霧がかっていた。そのせいか神秘的な景色が広がっていた。

代表の小橋さんは丹波出身。メンバーは、市外から移住してきた20・30代のスタッフが8名。
オフィスは木の香りが漂よう、あたたかみのある空間。進行中のカタログの見本が壁に貼ってあったり、地元の方もオフィスをふらりと訪れたりと、賑やかな職場だ。
「ご近所としてやりたいことは、丹波の企業や農家を磨いていくことと、人を育てること。自分たちのクリエイティブの力が少しでも丹波の役に立つような、そういう役割になっていきたいです。」

「丹波はすごく面白く、おすすめしたいものがたくさんあります。けれど、それを上手く伝えきれていないと感じていました。魅力的な生産者がいて市場もある。それを企画やデザインの面から繋ぐインタープリターが必要だと思いました。その役割として立ち上げたのがこの会社です。」
インタープリターとしての役割。本来は「通訳」という意味で、ここでは丹波の魅力を伝えていくこと。
小橋さんは、ご近所を立ち上げる以前は京都でITの仕事をしてきたそうだ。
「僕は2002年に丹波に帰ってきました。当時は、ITバブルのころで、ITでお金を儲けることが主流でした。でも、それだけではなくて、ITの力を地域づくりに使えないかなと考えていました。」
そして、さまざまな活動を経て、2012年から「ご近所」として本格的に動き出した。

この地域をなんとかしてあげなきゃという気持ちよりは、丹波に魅力を感じてここへ来て、自分のやりたいことや持っている技術を掛け合わせていっているように感じる。
いまは、どんなことをしているのでしょうか。
「丹波市全体のブランディングをおこなっています。県外の人に向けた丹波市のカタログや、地元の人でも楽しめるような美しい景色を収めた写真集などをつくっています。」
「それと、丹波の農産物はすごく美味しいので、企業と一緒に商品開発をして、届けていくお手伝いもしていきたいと思っています。」
まずは全体の情報発信からはじめ、ゆくゆくは個々の企業のデザインやプロモーション、ホームページの制作などの相談役となり、丹波の企業や生産者を磨いていく。
人を育てるという面では、地元の人にむけたパソコン教室の他にも、オフィスの1階のイベントスペースを利用して、クリエイティブセミナーという講義スタイルのセミナーを運営している。

地元の高校生から、丹波で起業した方などさまざま人が参加していて、丹波に住む人の交流地点になっているようだった。
まだ小さい会社だからこそ、若手のメンバーが自分の得意分野を生かしながら第一線で仕事をしている。
「いまのメンバーが活躍してくれているおかげで、地域の人が『こういうことが出来るんだ』と語ってくれるようになって来ました。これからもっと新しい芽が出てくると思います。」
丹波のことを認めてくれて、丹波で頑張ろうって思ってくれる若い人たちがいる。地元の人を勇気づけるきっかけになっているそうだ。
「メンバーみんな、それぞれの夢をもっています。その夢をここで磨いたり育てたりして、実現していってもらうステップとしてご近所をつかってほしいですね。その人たちがこの場所を通して、日本全国で活躍していってほしい。そういうイメージをもっています。」
実際働いている人たちはどう考えているのだろう。デザイナーのはるかさんも話を聞いた。
まずはどうしてここで働きはじめたのか。聞けばもともと丹波に縁はなく、東京にいらっしゃった方。
「東京でたまたま丹波につながるイベントにいく機会がありました。そのときは丹波の『た』の字も知らない状態だったのですが、イベントのあとに一度遊びにきました。そこで小橋さんとお会いして話をして、そのときは面白そうだな、くらいだったのですが、いろいろ考えて、最終的には直感できました。」

「いまつくっている動画や写真を、近所のおじちゃんがオフィスに見に来てくれたことがありました。それを見て『安心した』って言ってくれたんです。」
安心したってどういうことなのだろう。
「わたしも分からなかったので聞いていくと、みんな丹波のことは好きだけど、形が整っていないというか、ありのままの丹波を外の人に見てもらうことが、恥ずかしいというか自信が持てないと言っていて。」
それをご近所のメンバーが、地元の人と対話をしたり、制作物を通して、美しい場所や山々があること、心の温かい人たちがいること、自分たちが丹波を好きなことを伝えていく。

地元の人が自分たちの住んでいるところを好きになったり、再確認する機会をつくることはとても大切なことだと思う。中の人たちが楽しそうであれば、自然と輪は広がっていくから。
もう一人、web制作をしたり、お母さんたちに向けたパソコン教室などをおこなっている、かなこさんに話を聞いた。
かなこさんも東京からやってきた方。IT系の仕事をしていたそうだ。去年の11月から丹波に移住してきた。
ご近所の少し変わった働き方について、こう話してくれた。
「あまりない働き方だと思います。週4勤務で、事務所に来る日は自分で組むことができます。土日に出勤をしたら平日休んだり。自宅作業する日はみんなに連絡をして自宅作業させてもらうこともあります。」

「気持ちをフラットにしてみると、お母さんになると会社で働けないとか、子どもができると会社を辞めないといけないとか、おかしいなと思っていました。こっちに来たら、まだすべては変えられていないけれど、それをもう少し自然な形に戻せていますね。」

「東京で決まった仕事をしているときよりも、こっちはフレキシブルに動かなくちゃいけないですね。」
それぞれの役割は決まっているけれど、小さな会社だからこそ、役割以外の仕事も生まれる。「私はこれだけをやりに来ました」というスタンスだと難しい。
今回募集する職種について、代表の小橋さんに話を伺う。
募集するのはWEBディレクターとデザイナー、それに地域コーディネーター。それぞれどんなことをしていくのだろう。
「Webディレクターというのは、企業さんから相談が来たときに、どのようなコミュニケーションを取るのがふさわしいのか、話をして提案していく人。」
全体のディレクションをしたり、デザイナーに指示を出したり、プログラマーに指示を出していく役割だそうだ。
「デザイナーは、特にweb系のデザインができる人がいいですね。Webのデザインをやったことがない人でも、大丈夫です。」
地域コーディネーターというのは、どんなことをしていくのでしょうか。
「これは、まず話を聞くところからスタートするような役割ですね。魅力的な地域資源を探し出し、地域の人と相談しながら、それを商品化したり、ツーリズムとして組み立てたりできる人。」
話を聞いて、その人が抱えている課題を消費者にとって魅力的な商品に変える仕事。人と人をつなぐ、ハブの役割になる仕事。今は小橋さんが担っている役割でもあるそうだ。

「チームで働ける事に楽しさを見出せる人が良いですね。少人数で、お互いがお互いのことをカバーしあいながら働いています。それと、もっと新しいものを生み出していこうと、前向きに提案できたり、人との関わりをしっかりもてるような人ですね。」
代表の小橋さんはこんな風に話してくれました。
「田舎でのんびり、と考えているとあてが外れます。むしろとても忙しくなると思います。会社だけではなくて、本当にいろいろな人との関わりがあります。付き合いというと、地元のおじいちゃんおばあちゃんとの付き合いを想像するかもしれませんが、丹波には、一緒にやろうとしている若い仲間たちと出会う機会がすごく多いんです。」

オフィス見学などはいつでも受け入れているそうです。興味を持った方はぜひ一度訪れてみてください。