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「18歳のときかな、年上の人にマッサージしてあげると『あー気持ちいい!』って。それを見て、自分も笑顔になっていました。似ていたんです。友達とバカやって笑わせて、自分も笑っている感覚と。それで思ったんです。自分は笑顔をつくっていく仕事がしたいんだって。」
「笑顔を創造する」をコンセプトに、はじめたのが整体でした。
これまでの10年間で、都内を中心に整体サロンPOWWOW(パウワウ)を6店舗営んできました。
そしてSMILE CREATEには、これからの10年で考えていることがあります。
新たな事業を通して、より色々な笑顔をつくることです。
事業のタネはさまざま考えられるようです。
接客を通して培ったサービスのコンサルティング。社内の人事育成で培ってきたチームビルディング。いままでになかったホームケアの商品開発…
一対一で人と関わる整体の仕事を起点に、これからのSMILE CREATEをつくる仲間を募集します。
東京・銀座にSMILE CREATEの本社はあります。
迎えてくれたのは、Esola池袋店店長の岸野さん。

聞けば、SMILE CREATEには整体以外の仕事を経て入った人が少なくないそう。
「不動産会社では総務経理を担当してきました。すごく勉強になったんですけど、言われたことだけきっちりやればいい、という雰囲気がちょっと窮屈だったんです。」
転機となったのは、シブヤ大学、グリーンバードといった団体の活動に参加したこと。
転職を考えたとき、手に職をつけたいと思った。
「東日本大震災の復興ボランティアに行き、各分野のプロの働きぶりに触れて。専門性を持つことで、より人の役にも立てる。お世話になった人にもお返しができると思いました。」
学生時代にアパレルの仕事をするなかで、服をまとう体に興味を持ったことも影響した。
SMILE CREATEで働きはじめて、この秋で3年を迎える。
現在はエソラ池袋店の店長。マネジメントをしつつ、整体も行っている。

体の凝りがほぐれることで、お客さんの表情も変わってくるという。
「体が凝るとイライラしたり、余裕を失って人にも冷たく当たってしまいます。ツンツン話す方や、ご要望が応えきれないぐらいに細かい方もいらっしゃいます。もしかするとそういう方は、普段から同じように人と接して、嫌な思いをされているかもしれない。どんどん心が窮屈になっているのかな、と思うんです。」
「整体の回数を重ねてくるとニコニコされたり、話し方が変わる方もいるんですよ。」

妊婦さん向けのマタニティ整体も行っている。
赤ちゃんへの影響を心配して、妊婦さんはお断りしているところが多いそうだ。
「妊娠すると、身体の急激な変化でストレスをためてしまう方もいます。お母さんのストレスは、子どもにいってしまうんですね。母子ともに健康でいられるように、ちょっとでもお手伝いしたいと思っています。」
ここで岸野さんは、「マタニティのためのホームケア」という小冊子を見せてくれた。
「家でできるケアをまとめました。たとえば、お腹が大きくなると腰や骨盤まわりに大きな負担がかかります。そこで正しい姿勢からストレッチまで紹介しています。」

岸野さんは「会社でやりたいことがたくさんあるんです。」と話す。
実は今回の求人掲載も、岸野さんが社内で提案し実現に至ったもの。
「こう言ったら怒られちゃうかもしれませんが、あまり仕事をしている感覚がないんです。遊んでいるといった方が近いかな。楽しいです。」
楽しいけれど、“楽”ではないと思う。
「研修が色々あります。整体の技術はもちろん、解剖学、接客やチームワークも学んでいきます。それから、自分の内面と向き合っていくことも大切。そのためのワークショップもあります。」
どうして自分と向き合うことが大切なんだろう。
「どんな仕事でも同じだと思いますが、スマイルクリエイトが大事にしているのは、お客様に寄り添うこと。つまりわたしたちが自分に素直な状態で接することではじめて、お客さんも安心して、身も心も委ねてくれると思います。」
リピーターとなり、指名もいただけることが、より仕事の楽しみにもつながってくる。
一方でその楽しさを、一緒に働くスタッフに伝えることはなかなか大変。
そこで心がけているのが、“ぶつかり稽古”。
ここで話を聞いたのは、POWWOW大丸東京店・店長の泉安奈さん。

「店長が自分をさらけ出すことからはじまるのかな、と思います。『わたしもこういう弱さがあるけれど、こうなっていきたい』って。その上で、一人一人にどれだけ寄り添い、向き合っていけるか。それをぶつかり稽古と呼んでいるんです。ちょっとすごい言葉ですよね(笑)。」
「本音で人にぶつかるのって、お互いに怖いと思うんです。間違ったことを言うときだってあります。それに、自分の嫌な部分はできれば見たくありませんよね。そこで一歩踏み込んで関わっていけたら。お互いに育っていけたら。」
けれど、少し前まではそんな関わり方は全然できなかったそうだ。
「わたし、自分のことがあまり好きじゃなかったんです。人に認めてもらいたくて、つい行動が自分ありきになっていたんです。仕事に頼ってしまったり、お客さんに何かを求めてしまったり。」
失敗をくり返しながらも、5年の間に仲間たちにたくさん受け止めてもらった。
よいところだけでなく、弱い部分も含めてわたしでいいんだ、と思えるようになった。その頃から「お客さんや仲間のために、自分は何ができるんだろう?」と自然と体が動くようになった。
「あんまり考えてやってないんですよ。仕事だから、店長だからやっているわけでもなくて… そう、わたしが生活をする中で、一人ひとりのスタッフと出会って関わっているんですね。」
仕事仲間というよりは人生を共有していく仲間。そんな印象を受ける。
代表の伊藤さんは、会社についてどんな考えを持っているのだろう。

「現場の整体師は契約社員かアルバイト、もしくは出来高制の個人事業主で契約することが多いんです。要するに、本部社員に利益が行く仕組みです。うちでは、正社員として迎えます。…経営的に余裕がなくて、迷ったこともありますよ。でも、従業員は人生を共に歩む仲間だと思っています。」
たとえばある女性整体師の方は、現在育児休暇を取得中。
「女性の活用が注目されることが増えましたよね。でも、女性をどううまく使うかってことじゃないと思うんです。たまたま女性で、妊婦さんになって。産後の時短勤務にはじまり。仲間だから、どうしたら今後も一緒にやっていけるの?と考え、つくっていきたいんです。」
これから入ってくる人は、まずは整体師として働きはじめる。そして2年程度で店長職につき、一連の店舗経営からマネジメントまでを身につけていく。
その後は、新しい事業の立上げに取り組んでいってほしいと考えている。
「SMILE CREATEは、たくさんの笑顔をつくっていきたいです。人生の中には、ほんとうに色んな笑顔があると思います。その数だけ事業のタネがあるんですね。」

「5年前だったら失敗していたでしょうね。いまは、安心して泉や岸野にお客さまをバトンタッチしていけます。むしろ美容に関しては、泉の方が強みもあるぐらいです。」
「僕自身は、SMILE CREATEの未来をつくるために、第2、第3の事業を描くことを全力でやってみます。起業から10年目でようやくスタートラインに立ったと思います。」
整体は、お客さんと一対一で向き合う仕事。
目の前のお客さん一人ひとりに応える中に、事業のタネもあるように思う。岸野さんと泉さんも、色々考えていることがあるようだ。
組織としても次のステップに向かう準備を進めつつある。
今月末には、国内外の面白い企業をツマミに飲む会を開くという。
そこに名を連ねるのは、業種も規模もさまざま。
「業界の枠を飛び越えることが大事だと思っています。実際僕はスマイルクリエイトを整体の会社だとは思っていないんですよ。笑顔を創る一つの手段として、整体があるんです。」
先日Amazonが買収して話題となったザッポス、3.11の後もアメリカ国内で唯一レイオフを行わなかったサウスウエスト航空。全米一にぎわうパイクプレースマーケット。
「僕らが目標としたい企業を知ることでSMILE CREATEがどこに向かいたいのか。現状はどうなのか。確認していきたいんです。」
企業としての方針は固まってきたけれど、組織としてはまだまだ整っていない面も多い。

企業文化はこれから、入ってくる人と一緒につくっていきたいと考えている。
どんな人と働きたいですか?
「素直で笑顔のある人。あとは本を読むのが好きな人ですね。学ぶことが好きな人です。」
「過去の経歴は何だっていいと思います。それよりもSMILE CREATEで本気になろうと思ってくれたら。泥臭くも、仲間と本気で誠実に、そして楽しく仕事をしていけたら。」
池袋店長岸野さんの入社直後のエピソードを聞かせてもらう。
「入社直後から好奇心旺盛に色々提案してくれるんです。それまでいなかったタイプだから、ほんっとに面白かったんですよ。はじめのうちは暴走気味で(笑)。何度もね、ドンパチやって話し合って。彼女は日々頑張ってますよ。次はどんな提案を出して、実現していくのか。ひそかに楽しみだったりします。」
自分で自分を抑え込んでいる人もいると思う。SMILE CREATEは、自分を発揮して、前に出ようとしても大丈夫なようです。ただ、共感してピタっと表面に張りつくのではなく、真ん中に入っていく気持ちがあるといい。

「みんなが年を重ね人生を振り返ったときに、笑顔で話せる仲間がいたら。長い時間を共有した仲間がいることが、何よりも幸せだと思うんです。だから僕はこれからも仲間と共に笑顔を創造していきますよ。」
(2014/9/1 大越はじめ)