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生活者目線で

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

ふらっと立ち寄ったときに、「心地いいな」「楽しいな」と感じるお店。

そこにはつくり手の自己実現よりも、訪れる人に何かよい体験を届けようとする気持ちがあるように思います。

lifestyle001 マーケティングやブランド開発、建築設計、インテリアデザイン、広告デザイン、さらには商品開発やイベント企画・運営まで。

商業施設を総合的にプロデュースする会社、生活スタイル研究所

クライアントのビジネスに貢献するのはもちろん、その先にいる生活者の豊かな日常生活の実現に取り組んでいます。

ここで働く人たちの根底にあるのは「生活者のため」という想い。

だから“カッコイイもの”よりも、生活者目線で“いいもの”をつくっていく。

そんな考えに共感し、一緒に豊かな日常をつくりあげていく人を募集します。

 
 
東京・千駄ヶ谷駅から歩いて5分ほど。住宅地のなかに、生活スタイル研究所のオフィスである戸建住宅がある。

玄関から入ると、正面の壁には社名のイニシャルをとった「LSI」の大きな電球サイン。

ワークスペースは広く落ち着いた空間。伸び伸びと仕事ができそうな職場です。

lifestyle02 2階の一室で迎えてくれたのは、社長の本田さん。

北山創造研究所や入川スタイル&ホールディングスなどを経て、2010年に生活スタイル研究所を設立。
いまは7人の仲間とともに、多角的なアプローチからさまざまなプロジェクトに取り組んでいる。

なかでも商業系の仕事が多いけど、とくに商業にこだわっているわけではないという。

lifestyle03 本田さんたちが重視するのは、よいものづくりやデザインができるかというより、できあがった場所で人々が豊かな生活を実現できるか、ということ。

その実現のために、総合的な企画、まちづくり、業態開発などを行なっている。

本田さんは、虎ノ門ヒルズ3階フロアを企画・監修したときの話をしてくれた。

「そこではオフィスで働く人たちが生活しています。その生活のためにはどんな商品が必要か、生活が楽しくなるためにはどんなコンテンツを組み合わせるべきか、というのをクライアントと一緒に考えて組み立てました。」

全体企画から店舗デザイン、そしてプロダクトデザインまで。一つひとつを生活者目線で考えていく。

たとえば、ずっと同じオフィスに通っていると、新しい情報に触れる機会が少ない。

本や雑貨を置く店では期間ごとにテーマを設定し、関連する商品をお店に並べることで、そこに行けば新しい発見や体験ができるようにした。

lifestyle002 また生活スタイル研究所では、商業関連の仕事のノウハウを活かして、設計に絡まない企業コンサルティングにも携わっている。

「とある電機メーカーさんのLED照明の商品を、商業の分野にどう売っていくか。3つの店舗の照明をその商品に交換して、電気代削減率のデータを1ヶ月とって、その数字を載せて広告を打つという企画をご提案し、実現させていただいたこともあります。」

さらにこの電機メーカーの営業マンを対象に、業界のリアルな現状を学べるワークショップを開催している。

「こうしたコンサルティングの仕事が全体の2割。5割が店舗の設計・デザインやコンセプト企画などの業態開発で、のこりの3割は大型商業施設の全体企画です。幅広くやっているようだけど、生活の様相をつくることに関しては共通しているんです。」

SONY DSC 昨年の11月には、3年前から手掛けてきた大型商業施設“TRAD目白”がオープンした。

このプロジェクトを説明してくれたのは、副社長の中村さん。

本田さんとは以前同じ職場で働いたことがあり、生活スタイル研究所を一緒に立ち上げた方です。

lifestyle06 3年前、まず中村さんたちがはじめたのはフィールドワーク。

周辺地域で生活する人の様子や商業的な特徴など、実際に現地へ赴いて調査した。

「カッコイイものとか、流行のものをやろうってことじゃなくて。街を多面的に見据えた上で、どんな施設を開発していくかを考え、地域の人たちに『あってくれてよかった』と思われるような施設に展開していくべきだと、ここでは提案しました。」

もちろんクライアントにも、こんな施設をつくりたいという意向がある。

“生活者のため”という考えだけでなく、クライアントのビジネス拡充にもつなげて企画することがポイントだと、中村さんはいう。

「それが結果として長く続くんです。生活者のためのモノも、クライアントの事業も、僕らの会社も。」

「クライアントとは毎週のように打ち合わせを重ねながら、生活者のためにできること、クライアントに満足してもらえること、その落としどころを見つけていく。僕らの提案に『そうは思わない』っていう方もなかにはいるので、考えや価値観を共有していくのはなかなか大変ですね。」

lifestyle003 コンセプトなどの大枠が決まった後は、建築設計やインテリアデザイン、運営企画などを同時並行で進めていく。

ここからはインテリアデザイナーとグラフィックデザイナーもプロジェクトに参加していく。

「ただインテリアデザイナーといっても、やるのはインテリアデザインだけじゃないんです。企画やグラフィック、販促、イベント運営。自社ですべてやっているから、さまざまな仕事と絡むこともある。」

たとえば、“TRAD目白”では施設紹介のフライヤーや、街の魅力を紹介するフリーペーパーを作成した。オープン後にはイベント企画・運営を生活スタイル研究所が継続して行なっている。

どの役割の人も、プロジェクトを全体的に理解しながら、デザイン・設計を落とし込んでいく。

社内の人とも社外の人とも同じ言葉で喋れて、上手くコミュニケーションをとることが大切だという。

「とにかく考えることがいっぱいありますね。ひとつの商品のことを考えながら、建物のことも気にしなきゃいけない。メーカーの人と話しながら、ゼネコンの人と話をするみたいな。それは面白さと裏腹で。」

一方で、総合的にプロジェクトを手掛けることは、たくさんの喜びにつながるそうだ。

「いろんな次元で嬉しいですよ。施設に人がいっぱい来てくれることも嬉しいし、イベントに参加してくれるのも嬉しい。自分たちがつくった商品を買ってくれるのも嬉しい。いろんな側面で喜びを感じられる会社って、あまりないんじゃないかなって思いますね。」

lifestyle07 中村さんは、どんな人に来てもらいたいですか?

「仕事をしていくと、どんどんつくる側の理論でものを見るようになっていってしまう。そうじゃなくて、自分がユーザーだとしたらっていう視点を持ち続けられる人。」

自分の好きなことや趣味を楽しんでいる人なら、それができそうすね。

「そうですね。普段から好きで触れているものが、仕事のときに一つの引き出しとして出てくるような。でも、ひとつのことよりも、幅広く興味を持っているといいかもしれないです。食べにいくのが好きで、雑貨屋さんをまわるのも好きで、音楽も好きとか。」

「プライベートでお客さんとしてお店に入ったときも、もっとこうだったらいいなと。仕事じゃない時間にも考えられる。その蓄積が最終的に仕事で価値のある意見を言えるようになると思うんです。仕事とプライベートをくっきり分けるより、同じようなモードで生きられる人のほうがいいですね。」

 
 
入社3年目の安藤さんは、まさにそんな人だという。

大学4年生のときに生活スタイル研究所でアルバイトをはじめ、卒業後正社員として働いています。

lifestyle08 多摩美術大学でインテリアデザインを学んでいたという安藤さん。

どうしてここでアルバイトをしようと思ったのだろう。

「この会社が企画から関わっていることに魅力を感じて。わたしはインテリアデザインの形だけじゃなくて、クライアントと企画から一緒につくっていく仕事がしたかったんです。それと商業施設がすごく好きで、それも合っていた。それで問い合わせてみて。」

入ってからは、プレゼン資料の作成を中心に任せられた。

安藤さんは、上手くつくれるようになるまで、だいぶ時間がかかったそう。

「資料1枚でも、会社が何を目指しているのかを見せる、ということを鍛えられましたね。」

lifestyle09 その人の経験やスキルによるけど、これから新たに加わる人も安藤さんのように資料作成の業務からはじまるそうだ。

ここで本田さん。

「単に設計やデザインだけが業務範囲ではないので、うちの会社がどんなことをやっているのか理解してもらうために、あえていろんな業務をやってもらいます。」

「そもそも、人の生活がちょっとでも豊かになることに主点を置いてすべての業務をやっているので、場合によってはカッコイイものではなくベタなものを選択することもある。そんなふうに、ほかのインテリアデザイン会社と違うスタンスだと理解してもらうのにも、時間がかかると思う。」

この話がしっくりする人なら、きっとはじめから上手くはまって仕事をやっていけるのだと思う。

安藤さんはどうでしたか?

「わたしも同じ考えです。ただ、カッコイイものじゃないからといってダサイものはつくりたくなくて。親とか友達に見せても『いいね!』って言ってもらえるような、親しみやすい感じというか。いいものをつくりたいです。」

lifestyle10 3年目に入って、仕事はどうですか?

「まだ一人前とは言いがたいので、担当している設計をきちんとやれるようになりたいです。それと、もともとやりたいと思っていた企画にも携われるようになりたいですね。」

「それでもはじめてのことばかりなので、新しいものをどんどんつくっていけるのが面白いです。担当になったらそれなりに任されるので、やりがいがあります。一方で責任は大きいかも。」

ほかの大手企業の3年目に比べて、任せる仕事は重いかもしれない、と本田さんは話していた。

「いろんなことができる分、大変です。あらゆることを次々に解決していかなきゃいけないので、落ち込む暇もないというか。よい方向に自分で持っていけるような、前向きに乗り越えていける人と一緒に働きたいです。」

lifestyle11 社長の本田さんが、最後にこんな話をしてくれました。

「だんだんと案件は大型化しているけれど、細かい部分でも精度をより高めていきたいと思っています。これまでやってきた仕事がすべて100%かというと、必ずしもそうとはいえない。こうしておけばっていう悔しさをバネに、次の仕事につなげていきたいですね。」

少人数の会社ということもあり、求められるものは決して低くないと思う。

ただスキルや能力以上に、クライアントのため、そして生活者の豊かな日常のためと思う気持ちが大切。

その想いをもって働くことで、その人自身の生活も豊かにしていける仕事だと思います。

(2015/1/16 森田曜光)