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生きゆく店

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「ここは、人が寄り集まる場所。日々懸命に生きている人が、本当の豊かさについて考えたり、自分らしく生きるために立ち返れるような場所でありたいと思っていて。そのためにうちの店は生まれたんだと思っています。」

かぐれ”はグリーンファッション発信のセレクトショップ。

オーガニックコットンをはじめ、天然素材を中心とした洋服や、手仕事から生まれる器や生活雑貨などを販売しています。

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さまざまなジャンルのものが集まっているけれど、共通しているのは、毎日使っても飽きず、安心して使えるということ。そして、ここで働く人たちがこの先も残していきたいと思うようなものたち。

今回は、販売スタッフ、ショッププレス、生産管理など、さまざまな形でかぐれを伝えていく人を募集します。

販売スタッフの勤務地は、表参道・六本木・丸の内・横浜店と複数あり、1つの勤務地を中心に、日によっては他店へ出勤することもあります。

かぐれで扱うものや考え方に興味のある人はもちろん、自分の生き方のどこかに疑問を持っている人にも、続きを読んでほしいです。

話を聞いたのは、表参道店。

大通りの喧噪を抜けて横道へ入ると、緑の生い茂る小さな庭と、明るい陽を浴びたガラス張りの建物が見えてきます。

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「都会の中の小さな原っぱみたいな感じで店の前の庭をつくりました。人ごみを通り抜けて、その流れでお店に入ってきても、お店に着いた瞬間、時間の流れが変わるんですよね、ゆっくりになるというか。」

迎えてくれたのは、かぐれのブランドマネージャーの坂田智子さん。かぐれのオリジナル製品を企画したり、ブランド全体の運営にたずさわる方。

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店内には、せかせかした雰囲気はなく、ゆったりとした大きな時間が流れています。スタッフの人も自然とお店になじんでいる感じ。

「お店に並ぶものだけでなく、この空間自体も天然素材、手仕事の集積なんです。作家の海野毅さんという方が、かぐれ全店の内装を手掛けてくださっているのですが、素材の良さをそのまま表現する人で。だから天井の木とかも、少し反ったり。これ、生きているので。」

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2008年にオープンしたかぐれ。

オーガニックコットンが今ほど知られていないころから、天然素材中心の衣服を販売し、そのほかにもインナーや冷えとりソックス、ナチュラルコスメなど、アパレルブランドの枠にとらわれない、オリジナルの商品を開発してきた。

「女性は生理や出産などで、日頃から自分の体のことを考えるチャンスが多くあると思うんですよ。だからオーガニックコットンの洋服のよさも浸透するのが早く、いい流れができてきました。もちろんそれは大事なんですけど、かぐれとして考えると、まず必要なのは心地いいインナーかな、と思ったんですね。」

天然素材の衣服を広めていくということで、かぐれとして一つの役割を表現することはできたかもしれない。けれど、生きることを根本から見つめていくブランドへと育てていくため、身体に直接触れるインナーにこそ本当の心地良さを見出したい。

そこから天然素材のインナーシリーズがはじまりました。

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2010年に販売を開始してから、徐々に改良を加えて生産を続けているロングセラー商品で、卸の問い合わせなども増えてきている。

「このときつくったインナーに加えて、冷えとりソックス、ナチュラルコスメの3つは、内側から健康になる役割として、ホリスティックビューティーラインとなりました。売上げという意味でもかぐれの中心になってきています。」

自分にとっての心地よさを知るきっかけの間口が、洋服から、生活雑貨、コスメ、インナーと幅広い。ときには「ここは何屋さんなの?」と聞かれる事もあるそうだけど、一つの生き方を提案している場所なのだと思う。

日々つくられている商品と、かぐれに集まる人たちに向き合っている、スタッフの方も紹介します。

矢田香菜子さん、岩井愛さん、菊山紘子さんに話を聞きました。スタッフ同士で休日もよく遊ぶとのことで、3人が揃うと笑い声が絶えず、仲の良さが自然と伝わってきました。

まずは、販売&イベント企画担当の矢田さんに、入社の経緯を尋ねます。

矢田さんは、日本仕事百貨の募集をみて入社された方。どうしてここで働きたいと思ったのでしょうか。

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「かぐれの考えていることにすごく共感して。服や雑貨が好きというのもあったんですけど、全体的なコンセプトに惹かれました。」

それまでは、どんなことをしていたのですか。

「大学を卒業して就職活動をしたのですが、無理して続けていたら体を壊したんです。本当に心から納得できる仕事に出合うまではフリーターでいいと思って。いろんなアルバイトをしながら生活していました。」

そこからかぐれに入るまで、どんなことがあったのでしょう。

「塾の講師をしていたときに、まだ中学生くらいの子どもたちが、自分の本当にやりたいことを知らないまま、世間体や就職率に翻弄されて学校を選ぶ姿をたくさんみました。」

「私は美術を観たり音楽を聞いて感動するという体験が自分の中にずっと残っていて。感動できる心があれば、絶対にへこたれないという確信があったんです。なので、勉強を教えるよりも子どもたちの話を聞くことに専念しました。」

そんな中、かぐれのことを知り、ここでなら自分の気持ちに違和感なく働けると思ったそう。

「ここで働いているとよく感動するんです。『こういう洋服があるんだ』とか、作家さんから送られてきた器を見たときとか。180度世界が変わってしまう、そういう出会いは4年経った今でもよくあります。」

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暮らしや身のまわりのことに敏感な人たちとの出会いが多く、かぐれで働くことによってより精度が上がっていくのだと思う。

自分の暮らしとかぐれがつながる瞬間はありますか?

「出掛け先でびっくりするくらいおいしいジャムを見つけたのでバイヤーに話したら、うれしいことに彼女もすぐに買って試してくれて。それから店での取り扱いが始まりました。」

そういうことはよくあるのですか。

「販売スタッフと企画スタッフの境目がないというか。全員が販売員であり企画担当であるような感じなんです。誰かがこういうのがやりたい、と言ったらそれが商品の生産につながったり、仕入れにつながったりすることが日常的に起きているので。誰か1人が特別というよりも、全員がそういう感じです。」

隣で話を聞いていた岩井さんが続けてくれました。

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左:矢田さん 右:岩井さん

「かぐれはなににおいても、まずは自分の『心地よさ、気持ちよさ、楽しさ』、そういうところを大事にしているんです。“こうしなきゃいけない”とか“これは間違っている”、ということではなく、選ぶのはやっぱり自分で、前提として自分が心地よさや楽しさを感じられるものでないと、それはいい方向には作用しないよね、というところがあるんです。」

ここで働くと、いい意味で肩の力が抜けるかもしれません。生活の中で疑問に思っていたことがクリアになって、自分の暮らしの中に落とし込まれていくように。

岩井さんは、前職のネイリストの経験を生かし、販売スタッフとして働きながらナチュラルコスメの開発などにたずさわってきました。

販売スタッフであっても、岩井さんのように自分の得意分野にあった企画に関わることもよくあるそうです。

ここで働きはじめて、大変だったことはありますか?

「前職ではお客さまがきてくださることが前提だったので、能動的な働きかけはそこまでなかったんですね。ここでは自分から能動的に商品を紹介して買っていただかないといけないので、最初は苦労しました。」

プレス担当の菊山さんにも、同じ質問をしてみました。

「とにかく取り扱う商品の量と幅が広いので、商品を一から覚えるのが大変です。布のこと、産地のこと、作り手のこと。でも、少しずつ慣れていくうちに『覚えなきゃ』というより、『あれは何?』という感じで、自然と興味が出てきてお店の商品がわかっていくように思います。」

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「けれど、それよりも自分のことのように思って仕事をできるかどうかが大切なんだと思います。ルーティーンワークをするために働くのではなくて。日々進化していくというか、自分の暮らしとつながりながら、この仕事をしているという感覚を持って仕事に向かえるかどうか。」

ショッププレスの業務としては、スタイリストへのリース対応や、メディアの取材に対応する窓口の役割、カタログをつくる際には、その制作の中心となり動いていく。

まずはかぐれのことをよく知ることから。少なくとも半年はショップに立ち、かぐれのことや、商品の知識をしっかり身につけていく必要がある。

素敵な仕事だけれども、体力も必要になってきます。それでもみんな軽やかにみえるのは、義務ではなく、当たり前に好きという気持ちから行動しているからなのかもしれません。

「はっきり言って、素敵なことばかりではありません。それでも5年、6年といるのは、ただただ好きだから。そして人がいいから辞めないというのはすごくあります。」

世の中に必要とされなければ、かぐれは生まれることも、続くこともなかったと思います。どうしてかぐれは今あるのだと思いますか。

ブランドマネージャーの坂田さん。

「私たちのやっている仕事は、真摯に生きることに向き合っている人たちがスタッフにも多くいて。お客様にもそれを求めている人たちが増えてきているのを感じます。」

「長年、このブランドを続けていくうちに、成功ではなく成長し続けていけるようなブランドでありたいなと思うようになりました。世の中の流れをいち早く私たちが感じて、必要とされることをまたお店に還元して。そうやってコミュニケーションをとっていける場所であるから続いているのかなと思います。」

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ここで働く人たちが自分たちらしく生きようとした結果、かぐれが生まれ、それに共鳴した人が集まり、しっかりとした輪を広げてきている。

彼女たちの言葉のどこかに少しでもピンときた人は、それぞれのかぐれを訪れ、「場」と「もの」、「人」を感じてみてください。