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手づくり不動産

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「やってみてだめだったら、また別のやり方を考える。大手ができないニッチな部分を手さぐりで探す、そんな地道な作業です。決して華やかな仕事ではないんですよ。」

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チューリップ不動産では女性専用のシェアハウスを管理・運営しています。

ここには日本人だけでなく、アジアやヨーロッパ、さまざまな国からやって来た人も住んでいる。

これから会社は新しい方向へ進もうとしています。

第2創業メンバーとして、会社を一緒につくっていく人を募集します。

 

東京・練馬駅を下車。

住宅街のなかを5分ほど歩くと、チューリップ不動産の看板が掛かった家が見えてきた。

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オフィスは代表の水谷さんの自宅に設けられていて、上の階からお子さんの声が聞こえる和やかな雰囲気。

ここでは女性スタッフたちが、社員もアルバイトも関係なく、ひとつの空間で働いている。

まずは水谷さんに話をうかがいます。

名古屋の実家が不動産管理会社だったことから、グラフィック会社を経て大手不動産会社に就職。出産を機に退職し、その後会社を立ち上げました。

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「さいしょは仲介をやっていましたけど、わたしはストックビジネスへの志向が大きいので、早く管理物件を持とうと。まずはサブリースで高い収益が見込めるモデルは何かと考えて。外国人のゲストハウスを日本人向けにアレンジしたシェアハウスをはじめました。」

当時はまだシェアハウスという言葉が広まっていない時代。いまのようにポータルサイトはなく、マーケットも形成されていなかった。

かわいらしいチューリップ不動産のサイトや物件からは想像できないけれど、地道な努力があったようだ。

「前例がないですからね。お金もなかったので、自分でカーテンをチクチク縫ったり、テーブルを拾ってきたり(笑)。わたし、壁紙を貼るのが上手いんですよ。もうぜんぶ手づくりで。」

そうしてはじめたのが、女性専用シェアハウス。

コンセプトは“東京にいる女の子が安心して暮らせて、夢に向かって自己投資できる余裕を”。

日本人をターゲットにしていたけれど、だんだんと外国人の入居者が増え、いまでは国籍に限らずさまざまな女性が暮らしている。

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プロ仕様のキッチンがあるシェアハウスや、英語が学べるシェアハウスなど、17軒の物件を運営している。

起業から12年が経ち、未開拓だったシェアハウス業界はすでにレッドオーシャンだという。

「一般化した業界になってきたので、コンセプトを刷新して、新しいことをどんどんやっていこうと思いました。いまは会社も大きくドラマチックに変わる段階なんです。」

「具体的に計画しているのは、神楽坂の物件。既存のポータルサイトを使わずに独自のネットワークで入居者を集めて、自分たちのカラーの強いハウスにしようかなと思っています。」

自分たちのカラーとは?

「キーワードは多様性です。これまでは日本の女の子のサポートを意識してやってきましたけど、外国人の入居者も増えてきました。これからは誰でも受け入れられるシェアハウスにしようと、LGBTの団体と情報交換をしたりもしていて。」

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国籍が違えば、文化も違う。

たとえば、入居する日本人の多くは規律あるルールに忠実だけれど、外国人は「囚人のようでいやだ」と考える人も少なくないそうだ。

「そういうところがまったく違ったりするので、日本人と外国人、両方を合わせたハイブリッドな形で運営すれば、うち独自の強みになる。前例のない、面白いものをつくっていけると思うんです。」

日本人と外国人、それぞれの入居者に対応できるように、外国人スタッフの雇用を進めている。業務を見直し、新たな運営方法を探っていく。

水谷さんは、どんな不動産屋を目指しているのだろう。

「これからどう変化していくのか分からないですね。行く末は不動産屋ではないかもしれない。ただツールとして使いやすいのが不動産というだけなので。」

もともとシェアハウス業界を自分たちで切り開いてきた。

これからも業界に先立って、あるいは業界を超えて事業を展開していくのかもしれない。

「前例がないことでも不安に思わずに、まっすぐに突き進んでいく。ときにはひとりぼっちでやらなきゃいけない作業もあります。スタッフ一人ひとりが自分のテーマを見つけて、会社というツールを使ってそれを実現してほしい。」

「だから、ただお給料をもらう場所として働くんじゃなくて、会社を使ってお金を生み出して、それを自分にも分配するようなイメージで働いてほしい。あなたも半分社長なんだと。決してワンマンな社長がやっているわけではないので、社員もけっこう威張ってますよ(笑)。」

 

それを聞いて「んー、そうかなあ」と首を傾げながら笑っていたのが、鏡宮さん。

出身は富山。7年前に東京へやってきて、チューリップ不動産のシェアハウスに住みながら、スタッフとして働いている。

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ここへ来る前は、さまざまな問題を抱える子どもを対象としたフリースクールの運営スタッフとして、鳥取で働いていた。

「そこを辞めてから、このまま田舎にいても仕事はないと思って、東京に来ました。住むところを探していたら、たまたまチューリップ不動産のサイトに“スタッフ募集”の文字を見つけて。すでに採用は終了していたけど、応募してみようと。」

そんなダメもとでもぶつかってくる鏡宮さんの姿勢に惹かれたのだと、水谷さんは話していた。

「社風も合っていたのかな。華やかな女の子たちのいる会社だったらだめだろうなと思っていたんですけど、真逆だったので。」

「言い方が悪いですけど、中身がオヤジなんですよ(笑)。みんなサバサバしていて、ねっとりしたものがなかった。たまたま住んだシェアハウスにいる方々もサバサバしていて。スタッフとも同居人とも仲良くできて、それがよかったですね。」

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鏡宮さんがはじめて担当した業務は、管理物件の清掃作業。

やってみると、なかなか大変ことが多かったそう。

「女の子だからって綺麗に住むわけじゃないんですよ。いつも水回りを綺麗にしてくれているところもあれば、本当にきたないところもあって。虫が出れば、駆除をしなきゃいけない。」

こういった業務のほかにも、いまでは内覧の案内や入居手続きなども担当している。

毎日淡々とこなせる仕事ではあるけれど、シェアハウスに行く際はなるべく入居者と話すことが大切だという。

「世間話でもいいから、とにかく話す。それでシェアハウス内の雰囲気はどうなっているか様子を見るんです。日本人と外国人で、仲が分かれてしまうことがあったりして。心身のバランスを崩してしまった人もたくさんいる。そういったことや入居者にも対応していく必要があります。」

「まあ、いろいろありますけど。一件落着したあとに『あんなこともあったよね、あはは』って一緒に笑えたら、それはそれでよかったかなと。」

鏡宮さんは、入居者との距離をうまく測れているのだと思う。そういった意味で、サバサバしている人がこの仕事には合っているのかもしれない。

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日々の業務に加えて、新しい提案をしてほしい。

この会社では、どんな立場であっても提案をした人が中心となってプロジェクトを進めることができる。

鏡宮さんは“農”を通じたイベント施設を企画しているそうだ。

「うちの入居者に1泊2日で来てもらって、一緒に畑仕事をしたり野菜を収穫したりして、リフレッシュして帰ってもえるような場所をつくれたらと。いずれは入居者に限らず、グリーンツーリズムみたいにいろんな人が訪れて、交流が生まれる場になればいいなって。」

まずは本で調べたり、農業イベントを主催しているような団体に視察へ行ったり。すべて手探りではじめ、インプットした内容をほかのスタッフに共有する。

「それを聞いて、それぞれのスタッフは『どんなことができるだろう』と自分の視点で考えるんです。みんなで一緒に考えながら、またどこかへ見学に行ったりして。何年もかけてプロジェクトは進みます。」

「考えて、つくって、また考える。ものづくりと同じプロセスなんです。どの仕事も工作みたいなものなんですよ。」

 

昨年の9月からアルバイトとして働いているジャンさんも、次々と新しい提案をしている。

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ジャンさんはチューリップ不動産のシェアハウスに住んでいて、大学院に通いながら、週2日ここで働いている。

いま主に担当しているのは英語版サイトの修正企画。外国人が求めるデザインや情報の構成を提案し、ウェブデザイナーとの打ち合わせにも参加している。

より多様な人を受け入れようとするチューリップ不動産にとって、ジャンさんは欠かせない存在だ。

「まだ入ったばかりのわたしでも、提案すると水谷さんは受け入れて一緒に考えてくれる。人がすごくあたたかい会社だなって。」

最近は、自分が住むシェアハウスで料理教室などのアクティビティを主催している。これからはほかのシェアハウスでもアクティビティを開催したいと、ジャンさんは話す。

「外国人と日本人をつなげたいと思っています。みんな喜んでくれるし、わたしもいろんな人とお話しできて楽しいです。」

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いまは会社の転換期。これまで積み上げてきた基盤の上に、さらに0からつくりあげていく。

もしかしたら、いまとはまったく別の方向性に進んでいくかもしれません。

日々の業務に加え、スタッフ一人ひとりの新たな提案が、よりよい方向へ導いていくのだと思います。

最後に代表の水谷さんに聞いてみた。どんな人に来てもらいたいですか?

「わたしたちとは別の視点を持っている人かな。会社にも多様性があるといいですね。これからさらにデベロップして、またさらにデベロップして。終わりのない工作をしながら、一緒に面白いものをつくっていきたいです。」

(2015/4/2 森田曜光)