求人 NEW

コミュニケーションの先に

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

相手にも、自分にも正直でいたい。

何かに目をつむらなきゃいけない仕事よりも、その先にひとりでも喜んでくれたり、社会に役立つようなことがしたい。

そう思っている人に、知ってほしい会社があります。

publicgood01 東京・渋谷にある株式会社パブリックグッド

代表の菅原さんは、こう話してくれました。

「マーケティング活動って最後にはモノを売ることだけど、ただ売れればいいわけじゃない。誰かが何かを買うことで、その人にとってプラスになればいいなと思っています。もっといえば、その人のいるコミュニティや社会に、いい影響を与えるようになっていったらいいなって」

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 「PR」という言葉は「Public Relations」の略。よく「広報」や「宣伝」と同じような意味で捉われがちだけど、ほんとうは「組織とそれを取り巻く多様な人々との、継続的なよい関係づくり」というような意味がある。
そんな「PR」を掲げる多くの会社の中でも、パブリックグッドでは「Public」の視点を大切にしている。
自分たちのコミュニケーションサービスが、すこしでも社会にとってプラスになるように。

今回募集するのは、そんな「Public Good」なPRをつくりあげていく人です。
どんな仕事なのか、話をうかがいにいってきました。

publicgood03 「僕らの一番の生業は、第三者を通じてクライアントの情報を発信することで、ターゲットの人にある行動をとってもらうっていうこと。つまり『うちのラーメンはうまい』というような広告的コミュニケーションではなくて、『あそこのラーメンってうまいよね』と第三者に言ってもらう、PR的なコミュニケーションです」

パブリックグッドが手がけるのは、戦略プランニングからコンテンツづくり、そしてメディアプロモーションまで。ある商材を購買してもらうために、どんな人とどんな関係を結んでいくかを、最初から最後まで企画して実施する。

たとえば、大手ECとの仕事は、ハロウィンに合わせて何か企画してほしいという依頼だった。

ターゲットは主婦と子ども。ハンドメイドでオリジナルに仮装できるようなハロウィン体験会を開き、ママブロガーを講師に呼び一般の方を集めたという。

「お母さんたちって忙しいし、コスチュームに何万円もお金をかけられない。ちょっとの時間でオリジナルなものを簡単につくれるんだったら、その人にとってプラスですし、そこでお母さんとお子さんが何をつくろうって会話が生まれるわけじゃないですか。似たような属性を持った方が、こういうハロウィンの楽しみ方があるんだって思ってくれたりもする」

「それがいろんなところで起きれば、ひとつのマーケットになる。そのマーケットのことを、僕らは『パブリック』って呼んでいるんです」

publicgood04 菅原さんがパブリックグッドを立ち上げたのは2013年。

前職でも、2つのPR会社を経験してきた。

「管理職だったっていうのもあって、ひとりで案件を10も20も担当しなきゃいけなくて。体調を崩したし、もうちょっと丁寧に誠実に仕事をしたいなって思ったんですね。一つひとつ丁寧に積み重ねて、意味のあるコミュニケーションをやっていきたいなって」

「マーケティング活動に社会貢献のエッセンスをつけていきたいというのが根源的にあって。それと僕らができるPRっていうのは、親和性が高いんじゃないかなと思っています」

そんな菅原さんの考えに自分のビジョンが重なった、と話すのはPRディレクターの森下さん。

菅原さんとは前職が同じで、この会社をふたりで一緒に立ち上げた。

「消費者の居場所やコミュニティっていうのをさらに一歩踏み込んで、マイノリティだとか、そういう場になかなか居づらい人たちも一緒に楽しめたらいいなって。そのためには何があったらいいだろうって考えていきたいと思ったんです」

publicgood05 パブリックグッドでは、仕事領域で担当を分けていないけど、それぞれが得意とするものがある。

森下さんは、意外なもの同士を組み合わせて新しいコンテンツをつくることが好きだという。

「以前に日本仕事百貨のナカムラケンタさんにご登壇いただいたトークイベントを、実はわたしたちが企画させていただいていて。そこでは、働き方に悩んでいる20代の一般の方をお迎えしたんですね」

「やっぱりわたしたち自身も、働くことに関して深く考えたり、苦しんだ時期があって、それで今ここにいる。参加してくれた方がゲストの話を聞いて『こういうふうに楽に考えてもいいんだ』とか『もしかしたら、人とあったらいろいろ変わるかもしれない』という考え方を自然と持つようになってくれるのでは、と企画しました」

publicgood06 このときのクライアントは大手人材会社だったという。転職以外の道も示すものだから、クライアントにとって直接的な利益につながらないようにも思える。

「そのクライアントがとても懐が深いというもあるけど、僕らはそもそも煽り系が好きじゃないっていうのもあって」と菅原さん。

この業界では恐怖訴求ともいうそう。たとえば、人材サービスであれば「転職しないで、今のままでいいんですか?」とか、健康食品であれば「気づかないうちにこんなに脂肪が!」とか。

「そういうコミュニケーションって短期的には数字が伸びるんですよ。でも、いやじゃないですか。たぶん多くのPRマンも、いやだなって思いながら仕事しているわけですよ。僕らはそういう提案は好きじゃないとクライアントに伝えています。必ず両案用意して、こっちのほうが世の中のためになると思いますって」

「なので、かっこいいクリエイティブとか、素敵なコピーとかを僕らは全然つくれないです。それよりも居場所だとか、記者自身に報道したいと心から思ってもらえるとか、パブリック的な要素が入っているものが、自分たちのオリジナリティなんじゃないかな」

publicgood07 手づくり感のある仕事が多いのも、パブリックグッドの特徴だと思う。

イベントを行なうときは、自分たちで材料を発注して装飾をつくったり、当日はオーガナイザーを務めたり。

顔の見えにくい仕事が一般的なこの業界のなかで、エンドユーザーとの距離が近いのは大きな喜びだという。

「ハロウィンのイベントで、子どもがすごく楽しそうにしてたり、子どもそっちのけでお母さんが一生懸命つくったり。もちろんPVが伸びたとか伸びないっていう話も大事だし、僕らはプロなのでそれも求められるんですけど。それ以上に、このPRの現場でエンドユーザーさんの日常に入り込めるっていうのが、すごい幸せかなと思います」

一つひとつのコミュニケーションを丁寧に、その先にいる人たちにプラスになるようなことを企画する。

やることが多く、時間もかかるけど、そんな姿勢をクライアントは評価してくれているという。

「人数も少なくて、どの案件もみんなが把握できているので、プロフェッショナリティがすごくはっきりしているんです。だから、クライアントと対峙しているっていう意識がすごく高い。クライアントとの距離も近いので、喜んでくれているというのがすごくよくわかるんですよ」

そう話すのは、PRディレクターの五十嵐さん。五十嵐さんも、菅原さんや森下さんと前職が一緒だった。

メディアアプロモーションを得意とし、メディアアプローチを踏まえたコンテンツ企画もしている。

publicgood08 今回募集するのは、主にコンテンツづくりとメディアプロモーションを担当する人。

五十嵐さんにはメディアプロモーションの仕事について聞いてみる。

「メディアにアプローチをするときは、何個か切り口を考えるんですね。だいたい新聞、テレビ、雑誌、ウェブっていう4種類があるんですけど。たとえば、過去のハロウィンを報道している媒体を見て、この記者が紹介しているから電話してみようとか。情報の起点となるようなメディアの方に優先的に情報提供をしていきます」

「それと、つくる段階でも、テレビで紹介してもらえるように、絵になるようなイベントを準備したりとか。森下は独特な発想でコンテンツを考えているけど、わたしは真っ当というか。引き出しは、それぞれで全然違いますね」

3人とも、何だか似ているようで別々なタイプの人たちだと思う。「Public Good」という共通認識があって、向かう方向性は一緒だけど、考え方はそれぞれ違う。
話してみて共通性を見出だせれば、どんな人でも受け入れられる環境だと思う。個性的な人だと、いい化学反応が起きて面白いかもしれない。

新しく加わる人は、どんな人がいいのだろう。まずは五十嵐さんに聞いてみる。

「メディアが好きな人がいいです。メディアや専門家など様々な人と折衝したりするので、フットワークが軽くて、まずはやってみようという方だとすごくうれしいかな」

森下さんはどうだろう?

「誠実な仕事をしたいと思っている人ですかね。『社会貢献』って、成果を出していなかったり、きちんと丁寧に仕事できていなかったら、こんな浮ついて聞こえる言葉ないと思うんですよ。会社に共感してくれて、誠実にきちんとお仕事をしたいと思えるような人と一緒に働きたいです」

publicgood09 最後に菅原さん。どんな人がいいですか?

「仕事で全力を出せる人ですね。それってけっこう難しいと思っています。全力って出したことある人じゃないと出せないのですよ。そして、ベーシックに全力を出して、仮に勝っても負けても、ちゃんと結果を受け止められ人」

「それと、自分をちゃんと肯定できる人」

それは否定される場面がある?

「あります、あります。属人的な仕事なので、成果が出ないと個人のせいになりがち。でもそれは、その人個人のことを責めているわけではなくて、仕事の成果やプロセスを責めているわけであって。それはそれとして、全力出して結果だめでも『ここが勉強になった、次に活かそう』って思える人のほうが、この仕事には向いている気がします」

publicgood10 取材のおわりに「なんやかんや、いろいろ言いましたけど」と菅原さん。

「クライアントからお金をもらう以上、やっぱりプロであらねばならないと思っていて。僕は個人の成長っていう言葉があまり好きじゃなくて。あなたが成長しようがしまいがお客さまには関係ないと思っているんです」

「お客さまが望むプロフェッショナルになれるかどうか。だから言葉ひとつ、立ち振る舞いひとつでも、僕は厳しいと思います。成果をあげて継続していくためのプロフェッショナリティが欲しいですね」

はじまったばかりの会社だけれど、仕事の引き合いには早いうちから恵まれてきたという。これからも「Public Good」なコミュニケーションと仕事への姿勢が、新しい仕事につながっていくのだと思います。
そこに加わって、一緒にPRを築いていきたいと思った人は、ぜひ応募してください。

(2015/6/30 森田曜光)