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紙×印刷・加工技術の面白さ

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「紙やデザイン、印刷や加工には人を喜ばせたり、驚かせたりする可能性が備わっていると思っているんです。もっとそれらの可能性を広げていくことをやっていきたいですね」

紙というツールだからこそ生まれる感動を、商品やサービスを通じてお客様に提供する。

そんな紙製品や印刷物の「可能性」を通して、デジタルにはないコミュニケーションのあり方を提案しているのが、ハグルマ封筒株式会社です。

h-01 ハグルマ封筒では、紙を通して印刷物の魅力を伝えるグラフィックデザイナーを募集します。

紙の設計から印刷・加工技術の開発・自社ブランディングまでの工程を一貫しておこなっている企画広報部では、グラフィックデザインのスキルはもちろん、ウェブデザインやイベント企画といった幅広いスキルが求められます。

紙の素材や印刷加工、あらゆる技術を自分の手元で製作する。

そして、印刷物の可能性を模索するための展開を考える。そんな環境で働くチャンスがここにはありました。

 
新大阪駅から地下鉄御堂筋線に乗り新金岡駅へ。

それから南海バスに乗ること約10分、白い建物のハグルマ封筒本社が見えてきました。

h-02 とても大きな本社で驚きましたが、話を聞くと商品の製造や印刷といった工程もここで一貫しておこなっているとのこと。

不定期に工場見学やワークショップなどのイベントもおこなわれているそう。

また、2013年には東京の表参道にショールームをオープンしました。大阪・東京・札幌に営業拠点があり、個人向け手紙用品店「ウイングド・ウィール」を東京は表参道、大阪は心斎橋に展開。

事業も広がっていますが、創業は1918年の老舗企業です。

はじめに代表の杉浦さんから話をうかがいました。

hh03 「昔は受注したものを印刷しているだけで存在価値があったんです。しかし、これからは自分たちの生み出すものが世の中にどれだけ影響を与えているかということが大事だと気づきました」

そういった意識は会社全体に必要だと考える。

「働くということを考えたとき、一番に創出することの楽しさをみんなに体験してもらうことが、人生の大きな糧になるんじゃないかなと思いました」

特に印象に残っている出来事は2001年、東京の表参道にオープンした直営店「ウイングド・ウィール」だと話します。

306_ショップ_表参道_2 (1) 「それまではお客さんとの距離を感じられなくて。直営店をオープンしました」

この出来事は、ハグルマ封筒が持つ価値を確立するための取り組みの一つとなりました。

「つまらないものをつくるのはやっぱり嫌なんです。つくった商品で喜ばせたいという気持ちに尽きますね。マーケットを特別広げるわけでもなく、自分たちが提供できる、価値のあるものをしっかりつくれば問題ないと思っていて。たくさん量産すればいいわけでもないと思っています」

何が求められているか、何が必要とされているかを考える。そして、必要とされるものを丁寧につくる。

hh05 当たり前のことが一番難しい。しかし、難しいことを丁寧におこなう胆力がスタッフ全員にも広まり、ハグルマ封筒が築き上げられています。

そんな意識こそ、紙媒体が社会とのつながりを確立していくために切り離せないものなのかもしれません。

「紙のデザインで人を喜ばせたり驚かせたりする可能性って無限なんですよ。決して手書きや筆跡といったノスタルジーさが紙のすべてではなくて、もっと新しい紙の可能性を広げていくことが求められているんです」

新しい紙の可能性。

「そうです。封筒やカードなどの商材だけでなく、新事業も一緒にやっていきたいと思いますし、機械や設備など環境は整っている会社なので、やりたいことに対してはあまりNOとは言わないですね。その分、プレッシャーは大きいかもしれません。

トライアンドエラーをくりかえす中で、答えを見つけ出す。

「私は失敗ばかりしていますが、スタッフたちがフォローしてくれているし、スタッフも見えないところで失敗していると思うんです。でも小さなことで怖気付くよりも、お客さんや世の中のことに対してどれだけの影響を与えられるかというチャレンジをずっと追求していきたいと思っています」

 
具体的にどういったことに取り組んでいるのか。

実際に商品を手がけている企画広報部の方にも話を聞いてみました。

三年前に入社し、商品企画や販促物のデザイン、ウェブのデザインなどを手がけている水藤さん。

hh06 以前勤めていたのは東京にあるデザイン事務所。
そこで実際にハグルマ封筒のサービスを使っていく中で魅力を感じるように。

「他にはない素材や加工があったので、デザイナーにとっていい企業だなと思ったんです。いつかこういう会社ではたらきたいと思っていました。勤務地が大阪だったので最初は躊躇していたんですけど、好きな商品に関わりたいと思い、三年前に引っ越してきました」

実際に入社してみて感じたことがあったそう。

「紙面のデザインだけで終始しないんだなと思いました」

それは具体的にどういうことでしょう。

「販売の仕方や新しい事業をつくりあげていく仕事もあるので。デザイナーというよりもアートディレクターという立場に近いのかもしれません。イメージよりも大きな枠のデザインでしたね」

hh07 『彫刻版』というエンボスよりもカーブが表現できる加工技術を用いた象徴的な商品がある。動物のモチーフがぷっくり浮かんだデザイン。

「今まで見たことがない加工技術だったので、とても驚きました。その加工技術をもつ工場でものをつくる喜びがあります」

「デザイナーだったときは紙も加工も自分の経験・知識のなかだけで取り組み、つくることしかできませんでした。この職場では、ものをつくる環境や土壌があります。さらに製造から販売まで社内で完結するということがすごく大きいな強みで、やりがいを感じるところだと思っています」

どんな人が求められるんでしょうか?

「デザインセンスが優れているというよりは、ハグルマ封筒のこと、杉浦さんが思っていること、ブランドの考え方に共感できたり、同じ方向を向いてブランドをつくりたいと思える感覚があれば向いているんだと思います」

「あとは出かけたりすることが好きな人かな。常に刺激を求めている人は感性が高められますよね。展示を見たり、流行りの商品の情報などが共有できたら面白いなと思います。いろいろアンテナをはっている人は、そういった知識が仕事に活かせると思います」

 
続けて話を伺ったのは入社して10年目の炭谷さん。

hh08 何度か転職をおこなってきた中で、20代後半のときに一生働ける会社につきたいと思いハグルマ封筒と出会った。
「入社して10年、商品やサービスを考えていく仕事に携わってきました。もともとハグルマ封筒の商品が好きだったことが入社のきっかけです。尽くしたいと思える会社に出会えたと思いましたね」

企画部のリーダーとして仕事をおこなっているが、現在は育児と並行し、時短というかたちで働いています。

10年働いてきて、特に印象に残っていることがあるそう。

「5年前に現在の本社の場所に引っ越すことになったんです。そのときにこの本社のデザイン全体に関わることができて。スタッフがどのような環境で働くことが大事なのかを考えて今の場所をつくり上げたんです」

デザインできるものは、自分たちでデザインする。ハグルマ封筒らしいデザインとはどういうものだろう。

その一つに、工場や事務所内に置かれているアートがありました。

hh09 「これは、商品を製造している工場内や事務所内に飾っている大きなイラストです。『value, change, and speed!』という文字が記載されていて、私たちの仕事に対する思いが込められているんです」
実際に会社の中を案内していただくと、あらゆる場所にイラストが展示されていました。

「弊社の商品は人と人をつなぐツールであることは間違いなくて。人と人のコミュニケーションを楽しくしたり、感動したりする商品を提供している以上、それをつくるスタッフも楽しく仕事ができるようにと思っています」

hh10 一方で、個々の責任やスキルも同時に求められる。

「少人数の部署なので、それぞれが大きな仕事を任されます。なので、自分で仕事を見つけることや考えること、お客さんの立場になって提案ができるということが求められますね」

技術を学ぶという感覚よりも、経験の中で技術を吸収していく。

「デザインだけで完結しない、常に新しいことをしている部署です。毎月新しい企画がたくさん出てきて、それを主導して取り組んでいく大変さはありますが、自分で考えて発信してくれる人なら楽しめるのかなと思います」

紙製品や印刷物に込められた可能性。そこを考えることで、まだ見たことのないコミュニケーションを演出できるのかもしれない。

そんな思いに共感出来る方はぜひ応募してみてください。

(2015/8/19 浦川彰太)