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デザインの手前の話から

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

依頼されたとおり、デザインする。

ただ、そもそもクライアントからの依頼の方向性が間違っていたら、たとえデザインをうまくやったとしても結果はついてこない。何が原因かもわからない。

デザインの手前であるコンサルティングから関わり、商品が持つ魅力を最大限に引き出す「ブランディングデザイン」が今、求められている。

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そのために必要なのが「伝えるべきことを正しく整理して伝える」こと。

そんなデザイン会社があります。

クラフトビールCOEDOをはじめ、キリン生茶やnana’s green teaといった様々な企業をブランディングしているエイトブランディングデザイン。

2005年に設立して今年で10年という節目を迎え、組織として新しい体制を組むための仲間を募集します。

「基本的に弊社のデザイナーはお客様をブランディングするために働いています。でも今回募集する人材はエイトブランディングデザインをブランディングするために働いていく人材になってほしいなと思っています」

そう話すのは代表でブランディングデザイナーの西澤さん。

今回は秘書兼広報としての募集ですが、根底にある考え方は同じ。

「お客様とどうやってコミュニケーションしていくのか、外側からどういうふうに弊社のことを見られればいいのか。そういったことをブランディングしていき、組織として機能するようにサポートいただきたいです」

秘書として西澤さんの仕事を間近に見て、それを広報として会社というフィールドの中で実践する。

コミュニケーションスキルをはじめ、さまざまな領域で応用できる能力が身につけられる絶好の環境だと思います。

 

表参道駅から7分ほど歩くと、「エイトビル」という文字が書かれたグレーの建物が見えてきます。

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この建物は2014年にエイトブランディングデザインの本社として竣工。現在、15名のスタッフがこちらの事務所で働いています。

代表の西澤さんの話を伺いました。

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「エイトブランディングデザインは、ブランディングのみを専門にしているデザイン会社です。広告代理店やデザイン会社が、ブランディングをついでに手がけていることはありますが、この領域を専門業種にしている人はほとんどいないです」

「会社を設立したときから、一つの企業に入り込んでいって一緒にブランド開発していくようなスタンスで取り組んでいます」

もともとは大学で建築を学んでいた西澤さん。どうしてブランディングデザインの世界を目指したのでしょうか。

「在学中に『デザイン経営工学科』という科が新設されて、そこでブランディングデザインの面白さにどっぷり浸かりました。建築よりもずっと面白いと思ったんですね。なぜなら建築がコントロールできる世界は、ハードのみだからです」

建築をつくるだけでなく、ソフトもデザインできる。もっと言えば「企業活動そのものをデザインしていく」というところに魅力を感じた。

卒業後はメーカーに入社する。インハウスデザイナーを経験したあとに、会社を立ち上げる。

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エイトブランディングデザインではブランドという単位で責任をもてる仕事しかしないようにするため、ロゴやパッケージ、webだけといったオファーは基本的にお断りしているそうです。

はじめて関わったのが「COEDO」という埼玉県にあるクラフトビールメーカーの仕事と「nana’s green tea」という多店舗展開する抹茶カフェブランド。

具体的な仕事の進め方を聞いてみました。

「たとえば『COEDO』では商品系のブランディングをしました。もともと地ビールを営まれていた会社で『売れ行きを良くするためにリニューアルしたい』ということでお声があったんですね」

売れない理由はなんなのか。

そもそも「地ビール」ということが問題なのではないかと経営者と話をしていくうちに、どうやら今回のプロジェクトはパッケージを変えるだけの話ではなさそうだ、ということに辿りつく。

「そこから『地ビール』をやめて何になるのかという話になります」

「大手のような『プレミアム』ビールをやっても仕方ない。中小規模のビール醸造だからこそ『職人のものづくり』を打ち出していこうとしました。『プレミアム』ではなく『クラフト』ではないかと」

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今でこそ「クラフトビール」という言葉はよく聞くようになったけれども、当時はまだほかにはなかったそうです。

そこから経営者と二人三脚でビジネススキームをつくりなおし、売り方を考えて、デザインに落とし込んでいく。

「『ブランドの考え方』と『何がブランドにとって必要なのか』を整理した上で、その統制をデザインでとっていくという仕事がブランディングデザインなんです。私の解釈でいうと『ブランド=経営』なんです」

このような仕事の進め方を体系化していき、行き着いたのが『フォーカスRPCD』という手法。

つまりD=デザインからはじめるのではなく、R=リサーチして、P=プランを考え、C=コンセプトをつくり、そのあとデザインしていくということ。

「私はブランディングデザインのプロとしてやっている以上、運任せに商品をつくるのは駄目だと思っています。はじめに経営者の方と『こういう方向性にブランドをもっていきましょう』という仮説をつくって、そこから徹底的にデザインリサーチをおこなっています」

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さらに話を聞いていくと、特徴的な組織の形として「係制度」というものがありました。

「昨年この場所に事務所ができたのですが、規模が大きくなって僕個人の采配で細かいところまで目が行き届かなくなりました」

「そこで組織を成り立たせる上で、いろんな『◯◯係』を設けたんです。みんなで自主的に事務所を運営するというスタイルに入ってもらうのが狙いですね」

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ただ、そこにも一つの課題がみえてきた。

「現在、広報の作業量が多すぎて役割を分担する弊害が出ているんです。そこで会社全体を俯瞰的に見ることができる専門職種をつくろうと思いました」

よりブランディングデザインへの取り組みに密度を持たせるため、内部のブランディングにも力をかける。

それが今回募集する秘書兼広報という役割。

「社内情報の収集を一人に集約したいんです。効率を上げるっていうこともそうだし、社内を俯瞰してみる新たな仕事かなと」

「今回の募集で入られた方は、一度外部の広報の方と組んでもらおうと思っています。外に向けて広報する力のある人と働くことで、その動き方を学んでほしいと思っています」

 

実際にその役割を担っているスタッフにも話を聞いてみました。

現在、広報を担当しているチーフデザイナーの成田さん。

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エイトブランディングデザインが設立した当初から西澤さんと一緒に働いています。

「1から覚えなきゃいけないので大変ではあったんですが、クライアントさんとの距離が近かったり、自分の提案ができる環境が用意されていたので、デザイナーにとってはありがたい環境でした」

昨年からは広報も担当しているそう。そこでのやりがいも聞いてみた。

「広報としてはエイトブランディングデザインのホームページの運営やブログ、SNSでのPR、不定期で配信される西澤のメールニュースなどを行っています。主にメディアをつかって配信をしていますね」

「記事をひとつ書くにしても、どういう書き方にしたらたくさんの人に見てもらえるか、自分なりに考えて発信しています」

実際に配信してみると、反応がないこともあれば、アクセスがのびることもある。それがダイレクトに返ってくるのは面白いこと、と成田さん。

「文章を書くのが好きな人は楽しめると思います。そのあたりにクリエイティビティを感じてもらえる人だったら良いですね。単純に人とのコミュニケーションが好きという方でもいいのかなと思っています」

エイトブランディングデザインに関する情報を発信して、それに対するリアクションに対して対応していく。

そのなかでよりアップデートをしていける人が向いているのかもしれない。

 

また、秘書としてデザイン業と兼任していた清瀧さんにも話を伺う。

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エイトブランディングに入社して6年目。これまではデザイナーとして働いていましたが、昨年から秘書という仕事も兼任していました。

「秘書ということで、西澤と一緒に新しいお客様の話を聞くことからはじめました」

「デザイナーの時は、自分が担当させていただいているクライアントと点と点でお付き合いしていましたが、それ以外でも話を聞く機会が増えて、会社全体がどう動いているのかわかるようになりました。そこが面白く感じられましたね」

実際に秘書はどういった仕事内容になるんでしょうか。

「取材やセミナーのご依頼へ対応したり、西澤のスケジュール調整をおこなったりします」

これまでデザイナー枠でしか採用がなかったエイトブランディングデザイン。

今回の募集は会社の中でも新しい役割として、会社のサポートに徹していくことになる。

 

西澤さんは今回募集する役割のイメージとして、デザイナーの教育に似ていると話します。

「いきなりデザイナーにはなれなくて、デザイナーもアシスタントという形からはじまります。2、3年かけてさまざまな経験をしないと体感できないことが多いんです。秘書兼広報も、そういう育ち方が理想的ですね」

「エイトブランディングデザインのサポートって何?という段階から始まると思います。僕がお客様とのコミュニケーションや距離感の取り方をどう意識しているかということから勉強してもらいたいし、そこに興味を深められる人って結局ブランディングデザインについても理解できると思うので」

ブランディングデザインの可能性をさらに広げていくために、エイトブランディングデザインを円滑に動かす。

クリエイティブかつ能動的に秘書兼広報として働ける環境が、ここにはありました。

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最後に西澤さんの言葉を。

「基本的に僕自身にもスタッフにも求めるのは『成長』なんです。成長を望んでいない人はクリエイティブじゃない。そして成長するには受け身じゃいけないんです」

単に言われたことを形にするデザイン会社ではありません。

ブランディングから考えるということは、デザインの手前から考え、とことん商品やクライアントに寄り添うということ。

それは大変なことでもあると思いますが、とても成長できる機会だと思います。

(2015/10/1 浦川彰太)