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世界を表す

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10年前にはじまったジュエリーブランド「noguchi」。

カジュアルスタイルにも、ドレスアップしたシーンにも馴染むジュエリーは、ファッションの一部として意識された世界観が特徴です。

n01 「素材がゴールドやダイヤになると、急にアクセサリーというよりもジュエリーというきらびやかなイメージが強くなるんです。歳を重ねてもカジュアルなファッションを素敵に着こなす方が増えてきた中で、ジュエリーだけ浮いてる疑問を感じて」

「そこで大人になっていく段階の女性に馴染むような、ファッション感覚で身につけられるジュエリーがあってもいいという思いからブランドをたち上げました」

身につける人の一部分になり、その人自身を物語ってゆくジュエリー。

そんなジュエリーの世界観を伝える販売スタッフと海外営業スタッフを募集します。

スタッフ一人ひとりがブランドの世界観を築き上げるためにどうしたらいいかを考え、行動することが求められる環境があると思いました。

n02  
東京は恵比寿駅から徒歩5分。noguchiの店舗が見えてきました。
現在は恵比寿の店舗をはじめ、新宿伊勢丹、青山にもお店を構えます。

2階の店内へ入ると、想像していたジュエリーショップと異なった空間が広がっていました。

n03 店内に入ってまず目に入ったのが、目線の高さに飾られているジュエリーケース。

「下を向いてアクセサリーを見ることに違和感を感じていたんです。なんか内臓を圧迫されながら素敵なものを見るのが嫌だなと思っていて」

そう話すのは佐藤さん。2004年の設立から代表のノグチさんと共に様々な業務をおこなっています。

ディスプレイひとつにも、意識的にジュエリーの高さや見え方を計算していることに気がつきました。

n04 はじめにnoguchiのジュエリーに対する思いを聞いてみます。

「流行を追い求めるよりも、いつでも身につけられるジュエリーをつくりたいっていう思いがあったんです。だから時間がたてばかっこ悪いという考えはなくて。ですから、2004年に発表したリングも店舗に並んでいます」

洋服とのコーディネートの一部になるように全体的なバランスはとても大切にしているそうです。

「ジュエリーを身につけて全身を鏡で見た時にしっくりとくるようなものづくりを心がけています。また、ディスプレイにおいてもシーズンや季節ごとに、家具の配置や香りも折々に変えています」

「ジュエリーの見え方を販売スタッフが考えると、自然にお客様やジュエリーとの向き合い方が身についてきて、一歩踏み込んだ話ができるようになるんです」

販売スタッフとして商品を売っていればいいわけではない。

商品の良さや魅力に自分の視点で気づき、自分の言葉で話す。そんな当事者意識を大切にしている。

「ジュエリーって心に近いものだと思うんです。実用性というよりも、頑張ったからだとか、大切な人にとか。いろんな思いがジュエリーを買うときには込められていると思うんです」

「だからお店は日常のざわついた雰囲気や騒がしさから解放されるべき場所でもあると思っていますし、お客様がどういう気持ちで来ているのかもわからないのに、これはダイヤです、といきなり商品の説明をするのは合っていないと思っているんです」

空間やディスプレイ、仕事の幅など、どれも既存の枠には当てはまらない。

一つひとつ考えて価値観をつくり上げているのがnoguchiだと思いました。

そんな世界観を提案するために意識していることは、お客様の気分を大切にするということ。

まずは商品を見ていただいて、必要であればサポートをする。

「相手がどういう人なのかを話していく中で、どんなジュエリーが良いかという話に発展していくような接客をしています。人生と寄り添っていることが多いジュエリーだからこそ、相手の気分や私たちの気持ちを第一にしていますね」

販売の世界ではどうしても売り上げ目標といった数字を意識してしまいがちなのかもしれない。

しかし、ここでは「売る」といった動きの手前にある「笑う」や「喜ぶ」、思い出に「残る」といった気持ちの動きを何よりも尊重しているように感じました。

n05  
実際に販売スタッフの方にも話を聞いてみます。

「販売と聞くと、商品を売るだけという印象が強いと思いますが、それだけでは決してありません」

そう説明してくださったのは販売スタッフとして働く浜田さん。

「ディスプレイをはじめ、発注関係もそうですし、何を売っていくかっていうのも自分たちで決めていくので、興味を持てばそれだけ働き方の幅は広がっていくところが、ほかの販売職とは大きく違うのかなと思います」

n06 「以前の職場では、言われたことをやるような働き方だったんです。そこで、これからどうしようかなと思っていたときに、ここの募集を見つけました」
はじめの印象はどうでしたか。

「当時は採用も足りていたらしく、フルでは雇えない、もし忙しくなったら入れられるけど、保証はできないよと言われて」

「でも、ここでの働き方が一番自分らしくいられると思って、併用してやりますと言いました」

現在ではフルタイムで働いているそうです。

具体的な仕事内容も聞いてみました。

「販売はディスプレイもつくるのですが、年2回新作が出るので、その時に大きくディスプレイを変えます。考えすぎて迷ってしまうこともありますが、デザイナーとの距離が近いので、アドバイスをもらいながら徐々に形にしていきます」

「接客面では、あまり前にでないということを心がけています。商品があってこそなので、それを邪魔しないような接客をしたいと思っています」

働き方を聞いていると、自分の中の価値観がはっきりしていながらも、柔軟性があり、与えられたチャンスにしっかりと答えるような方がとても多いことに気がつきました。

デザイナーの気持ちをコミュニケーションの中で探り、自分の役割を考え、行動にうつす。

そんな振る舞い方が、一番自分らしく働けて、プロフェッショナルになれる環境なのかもしれません。

n07 どういった方が向いていると思いますか。

「ジュエリーの根底にもある洋服とのコーディネートを意識でき、柔軟に働ける方が向いているのかなと思います。新卒の方や販売未経験の方でも全然かまいません。ブランドの世界観もあるので、ここで経験を積みたいという方で好奇心があれば問題ないと思います」

 
続いて話を伺ったのは国内で営業をおこなっている森定さん。

n08 学生時代からジュエリーに興味があった森定さん。以前は真珠を卸す会社に勤めていました。

「素材が商品になったかたちや、それを身に着けてくれる人をまったく見ることがなくて、使ってくださるお客様と近い距離にいたいというジレンマがあったんです」

そんな悩みがあったときに、素材を買いにきてくれたデザイナーのノグチさんに出会う。

「きれいなパールに人気が集中するなか、彼はクセのある、不思議な色味のものを手にする人だったんです。そういったものは万人受けはしないものの、個人的に好きな素材でもあったので、いったいどんなジュエリーを作る人なのだろうと興味をひかれ、後日このお店に伺ったんです」

いざ足を運ぶと、お店に夢中なっている自分がいた。

「贅沢な空間にも驚きましたし、今まで見たどんなジュエリーにも似ていなくて、質感やデザインがなんて新しいんだろう!この雰囲気を出すためにあえてあの個性的な素材なんだ!と衝撃を受けたと共にストンと納得したんです」

n09 noguchiに入社して6年。振り返ってみて、入社したときの印象と変わりましたか?

「ファッションに対する意識が変わりました。昔の知り合いにはだいぶ様子が変わったねと言われます」

どんな風に変わったと思いますか?

「服は自分のからだに合うバランスや色を考える。メイクも作り過ぎないように、ナチュラルに。ある程度仕上がっていた年齢からの変化で、時にはむしゃくしゃすることもありましたが、言われたことのほうがたしかに自分に合っていて、だんだんと自然に受け入れられるようになりました」

「自分は自分、くらいに思っていましたが、noguchiの営業として対応するお取引先は皆さんファッションのプロ。noguchiのジュエリーいいなと思って頂く以前にそれを提案する営業がブランドイメージにそぐわない印象ではよくないので」

決まりもないし正解もない。けれども、いろんなものに影響されながら自分の中でかたちを見つけ出すスキルが求められるのかもしれない。

「ブランドイメージと自分の考えをうまく組み合わせるような、バランス感覚が求められるのかもしれません」

また、海外の営業でも学べることが多いと話します。

「年に2回、パリで新作展示会を開いて、取引先の方をお呼びします。それに同行したときがありました」
パリコレクションのシーズンは、パリが一番活気づく。世界各国からバイヤーが集まる。

「海外のお取引先のバイヤーと、お店でのnoguchiの状況を伺ったり、パリの店舗にお伺いして話をしたり。noguchiから来たと言うとすごく喜んでくれて、記念品に選んで下さった方のエピソードなんかを話してくれました。海外市場の反応を直に感じる事ができ、とても刺激になります」

「noguchiのジュエリーは身に着けて初めて完成します。海外ではいろいろな出会いがあり、手の大きさ肌の色、さまざまな雰囲気の方に身につけてもらえます。同じものでも異なる環境にあることで見え方が変化すること、それぞれのお店に合った切り口でnoguchiを提案出来るのも魅力の一つですね」

n10 海外営業はどういった人が向いているんでしょうか?

「海外だとお店の空間も知らないような方にnoguchiの世界観を伝えるので、その人自身がブランドの看板になります。ブランドを理解する感受性と、それを表現する力は求められますね」

「距離や時差もありますが、日本人ならではの細やかな対応はとても喜ばれます。お取引しているお店を訪ねたり、noguchiに合うお店を探しに海外を飛び回る。動く事が好きで人との触れ合いが好きな方がいいですね」

n11  
最後に、佐藤さんの言葉を。
「どちらも、好奇心を持って発信することにやりがいを感じる方こそ向いていると思います。noguchiでは自己管理的な働き方になるので、積極的な方こそ生きるような世界なんです」

「だから今まで販売職じゃない人が販売してくれるのもうれしいですし、ジュエリーの知識がなくても好奇心さえあれば飛び込んできてほしいですね。それが新卒でも、50歳の方でもブランドの世界観にあう方であれば大歓迎です」

(2015/11/24 浦川彰太)