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家族と一緒においしいご飯をたべたり、仕事から帰ってゆっくり過ごしたり。いろんな「しあわせ」を家に求めるのは自然なことだと思う。
けれど、理想の住まいを手に入れるのってなかなか難しい。情報の不透明さからも、不動産にあまりよいイメージを持てなかったりします。
しあわせを願う人に、しあわせな家を。人に寄り添うようにして仕事を続けて来た会社があります。
その名も「株式会社しあわせな家」。
不動産仲介からリフォーム・リノベーションまでを一貫して手掛ける、不動産会社です。
ここで、設計・現場管理・不動産仲介営業をそれぞれ担当する人を募集します。
横浜駅を降りて徒歩8分。川に面した建物の3階にしあわせな家の横浜オフィスがあります。
扉を開けると、代表の山田さん(写真右)と横浜オフィスリーダーの津川さんが迎えてくれました。
中へ通されると、オフィスにはバルコニーが。見通しのいい窓からは、春になると川沿いの桜が花を咲かせた様子が楽しめるそうです。
けど、来月には横浜の別の場所へ引っ越すのだとか。しあわせな家は、いま拡大期にあるそうです。
「移転先も駅から8分くらいで、ここより5倍の面積があるんです。300㎡の中にショールームやDIYスペースをつくって、長く住むための家のメンテナンス術を学べるようなスクールを開いたりしようと思っていて」
新しい拠点ではじめようとしていることは、どれもお客さまのことを考えた結果なのだそう。
たとえば、リフォームを知らないお客さまに実例を空間で見せることで、選択肢の幅が広がるといいます。
自分たち側ではなく、お客さまペースに考える。そのスタンスは創業当初から変わらないといいます。
「僕は前職で、13年間ずっと注文住宅の営業をやっていたんですね。仕事は好きだったし、会社も嫌いじゃなかった。けど、どうしてもお客さまより会社を優先しなきゃいけない場面が出てきて。この人はもっと安い家を建てるべきなのにとか思ったりするんですね」
「もっとお客さまに合ったものを提案できる仕事がしたい。そう思っていたら、不動産仲介がまさにそういうことができる仕事だと。もちろん数字も大事だけど、もっとお客さまよりの仕事をしようと独立したんです」
お客さまが物件について問い合わせたら、物件で担当者と待ち合わせることになるのが業界の基本。けれど、お客さまのことを考えたら、はじめに座って面談する機会を設けるべきだと山田さんは話します。
物件が目の前にあると本当に大事なことが見えづらくなってしまうとか。
「お金が借りられるかどうかの話になって、そもそも借入額が適正かどうかっていう話にならないんですよね。そっちのほうこそ、真にアドバイスすべきで」
「この業界って、担当者にその日のうちにクロージングされるのが普通なんです。そういうのが嫌で。だから、とにかく裏切らない。お客さまと一緒に進んで行く体制をつくっていったんです」
「そこにストレスがないわけですよね」と津川さん。
「お客さまと一緒にいずれゴールするっていうのを決めてスタートするので、どこにゴールするかは変に誘導しなくても進んでいける。だから頂く感謝の言葉も前の職場とは違うし、リピートとか紹介でいらっしゃる方が多いんですよね」
実際にどんなふうにしあわせな家は実現されるのだろう。
津川さんに続けて話をうかがいました。
「賃貸にひとりで暮らしていて、物件を探して新築の分譲マンションを見たりしているのだけど、これだっていうものがないという方がいらっしゃって。まずお金の話とか、どんなことを考えてらっしゃるとかっていうのを、2時間くらいお話するんですね」
どんな物件を希望していたのか聞いてみると、『勤務先から30分圏内の立地であること』『窓をあけて生活できること』など具体的な要望以外にも、『〇〇な感じ』などアバウトな意見もたくさん。
「専門家じゃないお客さまが言葉で的確に表現するのは、当然難しい。だから、お客さまの勉強のためだけに、一緒に物件を見に行くこともあります」
「ただ単に『この物件どうですか』じゃなくて、お客さまと一緒に考える。一緒に家づくりをしていくんだっていう姿勢がすごく大事なんですね」
新築物件でなくても中古物件をリノベーションすればこんなことができる。新しい視点を得たことで、このお客さまは理想の住まいへ格段に近づいたといいます。
「中古物件にすることで浮いた予算はリノベーションに使えます。ある程度自由な空間にできるんだったら、壁一面に本棚をつくろうと。こんなふうにしたいと、自分の感性だけで物件選びができるようになってきたんです」
そのなかで見つかったのが、神田川を眺望できるスケルトンの物件。
ここに暮らしのイメージを添えるのが、しあわせな家の設計担当の仕事です。
「よさそうな物件が見つかったら1日2日とかでプランを描くんですね。お客さまはそれを見て『これならできる』と思える。不動産売買とリフォームの機能が同じ会社の中にあると、お客さまにとってもすごく大きなメリットになるんですよね」
この案件の設計を担当したのはチーフデザイナーの山崎さんです。
このときの話を山崎さんにも聞いてみると、最初に提案したプランから大きく変わらず仕上がったといいます。
設計の仕事といえば、何度もプランをつくり直すイメージだけれど。
「他社との競合がほとんどないんですよ。この会社ではお客さまと同じ立ち位置でつくっていくから、相見積で競い合わせられることがなくて。期待に応えるためのプレッシャーはありますけれど、余計なところに力を注ぐ必要がないから、原動力になってしっかりプランを考えることができます」
1000万円前後のリフォーム・リノベーション案件も多く、自由に提案できる環境だといいます。
「全然要望にはなかった暖炉を提案したことがありますね。それは快く受け入れてくださって」
どうして暖炉を?
「自分がやりたかったから。もちろん無理強いはしないし、お客さまの要望を聞くことは大事なんですけど、必ずプラスαで自由な提案を入れています。とにかく楽しく、お客さんと最後まで進めていくことを考えているので」
そんな楽しさを含んだ自由な提案は、結果的にお客さまをよろこばせることになるといいます。
ほかにも年に1回ほど、空間を自由に設計する機会があるそうです。
「いまのままじゃとても売れないような家を、うちの会社が好き勝手にリノベーションさせてもらうことになって。当時、代表が小さい子どものいるお母さんがよろこんでくれるようなリノベーションをやりたいと思っていたそうで。それで浮かんだ言葉が“メルヘン”。『じゃあ山崎、メルヘンでよろしく』と(笑)」
決まっているのはコンセプトだけで、どんな設計にするかは山崎さんに一任されたといいます。
「童話とかいろいろ調べるうちに『メルヘン=冒険』だと。それで、波打ち際に船があってこれから出航するようなイメージを描いて。航海する人が必ず立ち寄るバーのようなイメージで、可愛いキッチンにしたりして」
なんと山崎さんが手掛けた物件は、リノベーション・オブ・ザ・イヤー2014部門別最優秀賞を受賞したといいます。
こんなことが起こり得るのも、しあわせな家ならではかもしれない。
「これは本当に面白かったですね。自分のつくりたいものを自由につくれることって、なかなかないですから」
山崎さんは現場管理も一部担当しているそう。DIY作業中のお客さまの楽しそうな姿を見たり、竣工時に飛び跳ねてよろこぶご家族の姿を目にしたり。そんなうれしいシーンが、しあわせな家にはあるといいます。
「単調な仕事でもないし、プレッシャーに縛られる仕事でもない。金太郎飴みたいなものをつくり続けるわけでもないです。自由な発想力を使って、本当にそのお客さまのために頑張りたいって思える感じです」
設計担当では、山崎さんはどんな人に来てほしいですか?
「いまこういう仕事ができるのは、もともと僕がゼネコンやリノベーション会社で下地をつくったからで。経験がないと難しいです。設計の仕事をしているけれど、やりたいことがなかなか実現できないっていう人が一番いいですね」
今回募集する人は、専任で現場管理を担当してもらうことになります。たとえ経験豊富でない人でも、ゆくゆくは現場監理長として活躍してほしいそうです。
不動産営業は未経験でも大丈夫。経験以上に、お客さまの力になりたいと思える人であるかが重要だといいます。
不動産営業を担当している渡部さんはこう話します。
「カンファレンスっていう名前だけはかっこいいミーティングを毎週木曜の朝にあって(笑)。スタッフ全員が集まるんですけれど、一人ひとりが一級建築士とかインテリアコーディネーターだったり、不動産コンサルタントとかホームインスペクターで」
「未経験の私ひとりじゃ何もできないけれど、それぞれの分野のプロフェッショナルが集まっているから心強いなっていつも思いますね」
前職は求人広告の会社で働いていたという渡部さん。ものづくりの仕事に興味を抱き、昨年に入社したといいます。
社名がしあわせな家だから一見柔らかい感じだけれど、スタッフ一人ひとりはプロフェッショナルの精鋭集団。追いついていくのはなかなか大変なのだそう。
「新築のことも分かんないといけないし、設計図面も残っていないような古い木造のことも分かってないといけない。勉強することとか、吸収しないといけないことはすごく多いなって思います」
「こちらの都合でお客さまの選択肢を狭めないとか、誠実であることとか。ホームページにさらっと書いていますけど、それがこんなにも大変かっていうのを、いま実感している感じですね」
「いやあ、難しいです」と話しながらも、渡部さんの表情はとても明るかったのが印象的でした。
きっと自分に対しても誠実になれる仕事だからだと思います。どのスタッフさんも表情がすごく明るくて、満たされている感じ。
ぜひ一度、オフィスを訪ねてみてください。
お客さまだけでなく、自分もしあわせになれる。そんな仕事だと思います。
(2016/2/24 森田曜光)