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一歩、気持ちに踏み込んで

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「保険の代理店で、営業職を担当する人を探しています」

そう聞いたとき、私はお役に立つのはちょっと難しいんじゃないかと感じました。なぜなら、保険の営業という仕事に正直あまり良いイメージがなかったから。

将来の自分や家族のためにも、保険の必要性は理解しているつもり。

だけどこれまで受けた勧誘は、どれも私のことを考えているというより、自身の業績を重視しているように感じられた。

それだけ、厳しい世界なんだろうなという印象でした。

でもお話を伺ってみると、ここで働くことの魅力がわかってきました。

riskmanagement01 株式会社リスクマネジメントは、複数の損害保険・生命保険会社と代理店契約を結び、お客さん一人ひとりに最適な保険を提供する保険代理店です。

お客さんも、会社も、そこで働く人も。お互いにとっていい関係であるためにできることを考え、目の前のことにしっかりと誠実に関わっていく。

これまで保険の営業という仕事を選択肢に入れてこなかった人も、ぜひフラットな気持ちで読んでみてください。



西川口駅から歩いて5分。大通り沿いにあるビルの7階に、リスクマネジメントのオフィスがあります。

riskmanagement02 応接室で待っていると、代表の稲垣さんがやってきました。

「みんな保険の営業というと、個人のお宅や商店街を軒並みまわるとか、そういうイメージを持つようですが、うちではそういうことはないんですよ」

「ほかの代理店とは違うんです」と稲垣さん。いったいどんなふうに違うのでしょうか。

riskmanagement03 「大きな違いはその成り立ちにあります。保険代理店業界は、これまで圧倒的に個人経営の代理店が多かったんです」

「お父さんが自分の人脈、地縁でお客さんをつくって保険を売る。営業力のある人はサラリーマンと比べても、かなり高い収入が得られる仕事でした」

自身の営業力でマーケットをつくると、今度はそれを自分の息子や娘に受け継ぐ。当然、人を雇えばお金がかかるし利益が分散するので、わざわざ企業化しようという人もいなかった。

それが30年以上前の、保険代理店業界の実態だったという。

そんな業界に一石を投じたのが、現在のリスクマネジメントの会長である佐藤さんだ。

「保険会社で営業をしていた佐藤は、個人経営がお客さんにどう映るかを考えたんですね。たとえば私は今年で63歳ですが、40年付き合いがあるお客さんがいるとする。お客さんは当然『あなたがいなくなったら、うちの保険どうなっちゃうの』と考えると思うんです」

もしも後継者がいなくなったら、会社のことをきちんと知っている人がいなくなってしまう。

そんなお客さんの不安な思いを汲んだ佐藤さんは、いち早く保険代理店を企業化して、次の世代に引き継げる仕組みを考えた。

そこに賛同したのが稲垣さんと、前職で稲垣さんの同期だった男性。昭和58年に、3人で株式会社リスクマネジメントを立ち上げました。

riskmanagement04 稲垣さんご自身は、どんなところに惹かれて入社を決めたんですか。

「私は信用金庫で営業として、悩みや資金繰りの相談など、話を聞いていろいろな困りごとに応えてきました。そういう仕事に加えて、今までとは違った新しい知識が入ってきますので、非常におもしろいなと思ったんです」

新しい知識が入ってくる。

「損害保険も生命保険も、幅広い知識がないととても売れない。非常に奥の深い、知的な仕事なんです」

ただ「この保険どうですか」と声をかけても、「もう入っているからいいよ」と断られてしまう。

ではどういう目的でこの保険に加入しているのか。本当にその想いに見合う保障(補償)内容なのか。

「法律はもちろん、世の中で起きていることも含めて幅広く知ってはじめて、今のままで良いのか、改善するとしたらどんなところを改善したらいいのか、説得力のある話ができるんです」

そのためにも、金融や社会保険など幅広い知識を習得できるファイナンシャルプランナーの資格取得を、会社でサポートしているそうだ。

ほかにも独自の季刊誌を発行して地域への情報提供を続けていたり、常にお客さんのことに思いを巡らせながら、実直に働いていることが感じられる。

riskmanagement05 一方で、ともに働く人のことも考えているという。

「今では個人経営の代理店が統合されて、法人代理店も増えてきました。でも結局は個人の集まりなので、誰を信じてついていけばいいのかわからないと思うんですね」

「私たちは保険営業の経験や知識のない人を育てて、共通の目標を持って成長してきました。個人の成長が、会社の成長につながっていく。だからまだまだ伸び代がある会社だと思っています」



働いている人にも話を聞いてみます。

法人開拓課で営業の仕事をしている田中さん。しっかりと自分の言葉で話そうとしてくれる姿が印象的でした。

riskmanagement06 前職でも営業の仕事をしていたそう。

「正直、この業界にはあんまり良いイメージがなかったんです」

「おばちゃんがよく生命保険を売りにきてわずらわしいなぁくらいに感じていました(笑)私の保険に対する知識は、一般の人以下だったと思います。単身なので、将来へのリスクも感じていませんでしたし」

ではどうして、あえてその業界に?

「なんとなく保険に入っているけどよく知らないっていう、私みたいな人はたくさんいると思ったんですよね。だから無知で、どちらかといえば嫌いな業界にあえて挑戦してみようと決めました」

約1年間、保険会社で研修生として働き、その後保険会社の紹介でリスクマネジメントにやってきた。

ちなみに研修生とは、契約社員として保険会社に入社し、実際に営業部門で働きながら保険販売のノウハウを身につけられる制度のこと。

新しく入る人は研修生にはならないけれど、保険会社で開催される研修に参加し学ぶことができるそうです。

riskmanagement07 現在の主な仕事は、既存のお客さまを定期的に訪問し、保険の継続手続きなどを中心にどんなことでも相談してもらえる存在でいること。まだ取引のない企業や個人に情報提供をしながら、潜在しているリスクを探り出して、解決手段を提案することだ。

新規企業の開拓は、保険会社や社内のマーケット開拓課から得られる情報をもとに行う。保険会社から定期的に情報を得られるのは、信頼される代理店だからこそなのだとか。

実際に働いてみてどうですか。

「営業は毎日壁の連続ですね。なんでこういう話できなかったのかなとか、あの人実はもっとこういうところを聞いてほしかったんじゃないかとか。数えればきりがないですけど」

「でも現状よりも良くしたいって思うからこそ、壁にぶつかると思うんです」

入社時と比べて、働き方にも変化が出てきたといいます。

「リスクマネジメントに入社してからは、相手の要望を聞いて『それならこういうことができますよ』って提案する方法に変わりました」

riskmanagement08 あるとき、一軒のお弁当屋さんに入ってみることに。外には配達用のバイクが7台ほど止まっていた。

突然やってきた田中さんに、最初はお店の人も忙しいからとあまり好意的ではなかったそう。だけど社長と話をしているうちに「今、困ってるんだよ」と相談を受けた。

「バイク保険の中身がわからない。保険がきれちゃったりトラブルも多いんだよ、と話してくれたんです」

保険証券を見せてもらうと必要のない補償がついていたり、バイクによって補償内容がバラバラだったりと、改善できるところがいくつも見つかった。

ほかにも火災保険や食中毒に関する保険など、全体的に見直しができることを伝え、田中さんがまとめて担当することになった。

「別に特別な話はなにもしていないんです。『どんな目的でこの補償をつけているんですか?』『こういう補償だってご存知でしたか?』と一つひとつ確かめて。そしたらこんな話を聞いたのははじめてだよって言ってもらえて」

「ちゃんと対話すれば伝わるんだって思いました。保険は形がないものだからこそ、その人に合うものを見つけられたらうれしいですし、やりがいを感じますね」

その後も、バイク屋さんを紹介したりしながらお付き合いを続けているそうだ。

複数の保険商品を扱う代理店では、比較検討しやすいように各商品のスペックを紹介しがちだと思う。

でもどの商品に魅力を感じるかは人によって違うもの。背景にある本当の気持ちに踏み込んで、不安や悩みに耳を傾けることが結果的に契約につながっていく。

田中さんのように、最後まで誠実に話を聞いてくれる人なら、この先も任せたいと思うんじゃないかな。

それはあたりまえのようで、なかなかできないことだと感じました。



専務の小林さんも話に加わる。

稲垣さんの後継者として、これからのリスクマネジメントをつくっていく方だ。

riskmanagement09 「うちはそんなにガツガツしてないんです。お客さんに対していいものや、逆に入っておかないとまずいものなら勧めるというスタンスなので、無理に売ったりはしません。だから営業も、気持ち的にはそんなにつらくないかな」

とはいえ、人生の万が一に備える保険を扱うことは、とても責任の重い仕事だという。

「たとえば1億円とか、高額の賠償に対応する保険もありますから。何かこちらのミスで伝え漏れていて、お客さまに金銭的な負担を強いることになっちゃうと、暮らしにも影響が出たりして本当に大変ですからね」

「マーケットがなくて困るというような、一般的な営業の辛さとは違うかもしれないけれど、電話一本取るにしても対応を間違っちゃいけない。そういう責任のある仕事だと思います」

だからこそ、社会の環境や、法律、お客さんの変化にも柔軟に対応し続けなければいけない。「今のまま同じことを続けていればいいということは、絶対にないんです」と小林さん。

会社の今後についても聞いてみる。

「やはり会社を大きくしていきたいっていうのは考えています」

「今は15人の会社ですが、人数が増えれば役割を細分化して、専門的な部分を担ってもらえる。サービスの質も向上できます。別の人が対応できれば、安心して休みを取ってもらえるし。みんなが働く環境を良くするためにも、売り上げや人数は大きくしていきたいと思っていますね」

一緒に働くなら、どんな人がいいでしょう。

「仕事を通じて成長したい、一緒に会社をつくっていきたいという人。真面目に働いて、お給料をもらえればいいやっていうだけじゃなくて。みんながつくっていく一員という感じかな」

riskmanagement10 一歩気持ちに踏み込んで、お客さまと深く関係をつくっていく。

そうして自分が成長していけば、会社の成長にもつながっていく。良い循環が生まれている場所でした。

誠実に想いに応え続ける姿勢はなんだかとても健やかで、自分らしく働いていけるように思います。

まずはぜひ一度、稲垣さんたちに会って話を聞いてみてください。

(2016/10/17 並木仁美)