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つくる心技体

※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。

「怪我で体が思うように動かせない方が、通っていくにつれて動けるようになっていったんです。体の自由度が増していくうちにどんどん自信を取り戻してくのが分かるんです。表情も豊かになっていって。体づくりで喜んでくれることはもちろん、気持ちまで変えられたのはとてもうれしかったですね」

そんな話をうれしそうにしてくれたのは、ビーホリックの代表である庄(しょう)さん。

b01 ビーホリックは、3名で運営する加圧トレーニングスタジオです。

ダイエットをはじめ、筋力づくりやケガの回復力アップなど。さまざまな目的にあったトレーニングや運動を、お客さんに合わせた一対一の指導でおこなっています。

今回は、ビーホリックで働くインストラクターを募集します。

特別な経験よりも、お客さんの向上を自分ごとのように喜べる姿勢や、不安や悩みを解決できるようなコミュニケーション能力が求められると思いました。

 
JR総武線の津田沼駅から歩いて6分ほど。看板が出ていないと気づかないような普通のマンションの一室にビーホリックはあります。

b02 2階と3階に、事務所兼トレーニングスペースが広がっています。

お客さんとは一対一でトレーニングをおこなうため、開けたスペースというよりも、完全にプライベートな空間という印象。

2階の事務所へ案内され、はじめに話を伺ったのはビーホリック代表の庄信幸さん。とても明るく、自分自身を表現する声の大きさや仕草がとても豊かな方です。

というのも、フィットネスの世界に入る前は俳優という夢があったといいます。

b03 「高校を卒業するころ、みんなが進学や就職を選ぶなかで僕は俳優になろうと地元名古屋の劇団に入りました。その後25で上京し、さまざまなオーディションを受けるという日々を送っていました」

「でも、実際は俳優をしながらもお金を稼がないといけなくて、ギャンブルもたばこも嫌いなのに14年間パチンコ屋でアルバイトしていたんです」

舞台の稽古やレッスンは3時間ほどなのに対し、興味のないアルバイトに8時間もかけて働く自分の姿がそこにはあった。

そんな自分の生き方に、疑問は日に日に増して大きくなっていきます。

「俳優業は、人を喜ばせたり楽しませたりすることが好きだからやっていたんです。だったら、働き方でも人のために何か役立つようなことができる環境を探そうと思い、いろんなサービス業を転々としました」

中途半端な生活を送るくらいなら、自分のやりたいことだけをやっていたい。

そんなときに出会ったのが、フィットネスクラブでした。

「お客さまは、結果が出ると目の前で喜んでくれて。そのとき、これが自分のやりたいことだって素直に思いましたね」

けれど、満足のいく働き方が続いたわけではなかった。

「職場は国内最大手のフィットネスクラブでしたので、やらされている環境でしかなかったんですよね。あるときプール監視の仕事を任されて『これは俺じゃなくてもできる仕事だな』って思ったんです」

自分が気持ち良く働ける環境を追求した結果、フィットネスクラブで培った知識を活かせる場所をつくることに。

フリーで活動する先輩のもとで1から加圧トレーニングを学び、7年の修行を経て加圧トレーナーとして独立しました。

「はじめは勢いだけで独立したのでうまくいくわけもなくて。集客方法も値下げしかわからなかったくらいです。でも、いろいろ勉強していくうちに僕らが提供できる価値を、ほしいと思っている方へ届けることが一番大切だと気付いたんです」

提供できる価値ですか。

「そう。それは、一対一でおこなうダイエット効果を目的とした加圧トレーニング法と、無理のない食事指導です。お客さまのために役立つことはもちろん、お互いにとって良い関係を生みだすためにも、その方法を適正な方に届けることが大切だと考えました」

一対一でトレーニングを指導する環境上、たくさんの方に指導するには時間や場所が限られてしまう。

「だから、僕らはお客さまを選ぶんです。僕らの価値をちゃんと提供するためにも、より効果が出せる人とやりたくて。たとえば他者依存が強かったり、サプリなどを投与していたりする方だとどうしても効果が出ないんです。するとなかなか体重も落ちない」

結果が出ないと、お互いの時間とお金が無駄になってしまう。であれば、長くお付き合いができる方との関係を大事にしたい。

仕事上の関係というよりも、お互いが気持ち良く向き合えるような関係を大切にしている気がします。

そんな関係は、お客さんだけでなくスタッフとも結ばれているよう。

b04 「僕を含め、ここで働いているスタッフは今の仕事とはまったく関係のない経歴の持ち主です。ただ、これだけは負けないっていうスキルは持っていた」

「赤木さんはロジカルで、上村さんはムードメーカー。何か一つでも自分の武器を持っている人が集まって、お互いの欠点は補いながら働ける環境ができているのかな」

自分自身は俳優業に打ち込んできたものの、夢は叶えられなかった。社会にもうまく馴染めない時期があったと庄さんは振り返ります。

「でも、それって誰の役に立っているかが分からなかったからだと思うんです。ここでなら、きっと役に立っていることを実感できる」

「だから、僕と同じように何かに打ち込んでいたとか、うまくできなかった人にこそ、ほかに頑張りどころがあるんじゃないっていうのを教えてあげたいですね」

 
実際にビーホリックで働く2人にも、話を聞いてみました。

「ムードメーカー的存在で、お客さまにも人気なんです」と庄さんから紹介いただいたのは上村知絵さん。

b05 ビーホリックで働きはじめたのは一年ほど前のこと。

「以前はヨガのインストラクターをしていました。ヨガに関わるようになったきっかけは、私自身ダイエットに失敗して大変な時期があったんです。ヨガのレッスンをしていても同じ悩みの方が結構いて、そうした女性の力になりたいってずっと思っていたからです」

「そんなとき、一対一で向き合えるパーソナルトレーニングのほうが、距離感も近く、食事の仕方も教えられるので、より女性の力になれるんじゃないかなって思ったんです」

とはいえ、庄さんと赤木さんの二人で運営している環境で働くということに不安はありませんでしたか。

「実際に働いてみたら大丈夫でしたね。はじめは働くつもりはなかったんですけど、とりあえず話だけでも聞こうと思って行ってみたら、自然と働いてみたいと思うようになりました」

bb06 決定的だったのは、通っているお客さんが身体づくりにとても協力的だったこと。

「今まではどんな方でも受け入れるような環境で働いていたんですが、自分のお店だからこそお客さまには長く続けてほしいと思っていて。ここはそんな想いが形になっていました」

「あるとき、お客さまからいただくアンケートに『ここに来るとポジティブになれる』って書いてあって。体型も大事だけど、それ以上に気持ちが楽しくなるから通っているという声をきいたときはとてもうれしかったですね」

b07 なにより、ここでの働き方は自分自身が成長できる環境が築かれていたといいます。

「大手のフィットネスクラブだとスタッフのことまで気が回らないことが多いと思うんです。でもここは常に勉強させてくれる環境が備わっている気がします。会社としても、日課としてさまざまな本を読むようにしています。最近では栄養学や経済学の本も読むようになりました」

最後に話を聞いたのは赤木泰之さん。庄さんと一緒にビーホリックを立ち上げた方です。

b08 「大学卒業後はエンジニアとして一年半ほど働いていたんですが、なんか違うなと思って。もう少し、人と関われるような働き方がしたかったんです。そんなとき、スポーツクラブのバイト募集を目にしたんです」

「そこで働きながらパーソナルトレーナーの資格を取りました。その後いくつかの場所を転々としたあとに、ここの立ち上げに関わりました」

具体的な一日の流れについても聞いてみました。

「午前中からトレーニングがある場合は、9時半に出社して掃除や鏡拭きから始めます。早いと10時からトレーニング指導がはじまります。ところどころで休憩を挟みながら、夜まで指導は続きます。ほかにも、空き時間でブログを書いたり、事務的作業をおこなったり。8〜9割がトレーニング指導ですね」

一日に指導するお客さんの数は10人前後。お客さんは20代半ばから50代の方だそう。

「一対一の指導のなかで一番心がけているのは、信頼関係のつくり方です。細かいことですが、靴やトレーニング用の器具をきれいに並べておくよう心がけています。女性を相手にすることもあるので、匂いに関してもかなり気をつけていますね」

トレーニング風景 これから一緒に働く方に何か伝えたいことはありますか?という質問に、赤木さん。

「もちろん人によってペースはいろいろあると思いますが、ここで働くということは必ず方向性は示してもらえるので、自分自身にとって糧になると思います。そのプラスの力を信じてきてほしいです」

自分が動きたくなるような環境をつくりだし、多くの人にとってかかせない存在になっているビーホリックだからこそ、その言葉からは強い姿勢を感じました。

 
最後に、印象的だった庄さんの言葉を紹介します。

「ここで働く上で大事にしていることが3つあるんです。それは『成長すること、成功すること、与えること』。何事も、まず与えようって思ってくれる人なら、この環境は合うと思います」

“与えること”についてもう少し詳しく聞いてみると、棚の上に置いてあった金のブタの貯金箱について紹介してくれました。

b10 「ここでクリスタルカイザーを販売しているんです。その売り上げは全部あしなが育英会に寄付していて」

幼少期は決していい思い出がなかったと話す庄さん。だからこそ、そんな自分にできることを考えてはじめたものでした。

「今はお客さまと一対一なので、誰の役に立っているかが分かるし、仲間に対してもリアクションがすぐに返ってくる。そんな仕組みや環境をここだけに収めておくのはもったいないと思っています」

ここで働く人が共通していたことは、自分自身の働き方に自信をもっていたこと。また、今まで働いてきた領域を超えた、ゼロから積み上げるフットワークの軽さが備わっているということ。

話を聞いていくうちに、気持ちや身体づくりはもちろん、自分の生き方にも向き合える環境のように感じました。

自分自信の働き方に疑問があったり、多くの人の役に立ちたいと思った方は、ぜひ応募してください。

(2017/1/27 浦川彰太)