※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。
仕事が人生に占める割合は3分の1といわれている。実際に計算したらもっと少ないだろうけど、いずれにせよ僕らにとって大きな存在なのは確かです。
せっかく働くならスキルアップしていきたいし、そのぶんしっかりした待遇がほしいし、なによりも楽しくありたい。
そう思う人に知ってほしい募集です。
ホテルや民泊など、主に宿泊業を手がける不動産会社トラストライブマネジメント。
ここで、宿泊事業をメインにリノベーションやシェアハウスなども担当する人を募集します。
経験や年齢は一切問いません。堅実に長く働きたい人、チャレンジしてキャリアを積んでいきたい人、いろんな働き方や人の多様性を受け入れる会社です。
この会社を知って、自分も一緒にやっていきたいという人に来てほしい。
インターンシップの採用もあるので、学生の方もぜひ続けて読んでください。
新大阪駅から地下鉄に乗り、10分ちょっとで本町駅へ。
地上へ上がり5分ほど歩いたところに、トラストライブマネジメントのオフィスが入ったビルがあります。
部屋の扉を開けると迎えてくれたのは、代表の牧野太一さん。
牧野さんとお会いして一番最初に感じたのは、全然不動産屋さんっぽくない人だなあということ。
とにかく物腰が低く丁寧で、そこに変な感じもない。取材を終えるころに分かったけれど、ただただ根がいい人なんだと思う。
そんな牧野さんの雰囲気は、この会社の在り方にも大きく影響している。
まずは牧野さんご自身についてお聞きしていきます。
「僕、実は日本仕事百貨で以前にも取材を受けているんですよ。記事には載っていないけど、不動産会社のR-STOREやREISM、数学教室の和からにいたことがあって」
それ以前の経歴もなかなかにユニーク。
学生のころはイギリスで建築やメディアを専攻。卒業後はテレビ局のBBCに就職し、ロンドンオリンピックによる都市環境への影響をリサーチしていた。
2年勤めたあと帰国し、コーポラティブハウスを手がける会社に就職。その後独立し、投資家や起業家のスタートアップのコンサルティングを行っていました。
不動産、IT、ヨガスタジオ… いろんな立ち上げをやっていくなかで、数年前から民泊をはじめました。
民泊といえば、日本で盛り上がったのはここ1~2年の話。まだ広まっていないころから、牧野さんは引っ越し後に自分が住んでいた物件を利用して民泊をしていました。
「やってみたら海外の人にけっこう需要があった。住んでいたアパートに空きが出るたびに僕が借りるようになって(笑)」
そうこうしているうちに、アメリカ人の友人が民泊事業を会社としてはじめた。おそらく日本初のこと。
この会社に牧野さんは加わり、約150軒もの物件を手がけてきました。その後、トライブホールディングスから声がかかった。トラストライブマネジメントのいわば親会社です。
不動産投資コンサルティング・賃貸管理・リノベーション・開発など、不動産に関するありとあらゆる事業を手がけていて、昨年からは海外へも進出。フィリピンで大規模な土地開発がはじまっています。
「トライブホールディングスは全国にたくさんの保有マンションがあるので、いままでのノウハウを活かして空き部屋を活用したり、1棟くらい丸ごとホテルに改装してみたらいいんじゃないかと。これは思う存分試せるぞと、昨年5月に会社を立ち上げていまスピードを上げはじめています」
主力はホテル事業と民泊事業。いずれも牧野さんがこれまでに培ってきた分野です。
とくにホテル事業に関しては、通常の宿泊業とかなり違うやり方をしているという。
「コンセプトはその地域の“寝室”なんですね」
地域の寝室?
「従来のホテルのサービスって、ご飯を食べたり、温泉にゆっくり浸かったり、ホテル内で起承転結する。それもいいけど、せっかく京都に来たのだったら、街歩きしたいし、外のお店でご飯を食べたいと僕は思うんです」
実際、ホテルでは9時間しか過ごさない人がほとんどなんだとか。つまり、寝るだけ。
「必要のないところに極力お金をかけずに、9時間快適に過ごしてもらうためのことを追求していく。すると豪華な共用部のしつらえは必要ないし、フロントスタッフもほとんどいらない」
「その代わりに単価を安くして、ただし寝具やリネンは高級ホテルのスイートルームと同等のものを使い、居心地のいい内装デザインにするんです」
1泊どのくらいなんですか?
「消費税込みで4千円から。ツインの部屋でも1万円以下の部屋が多いです。同じクオリティで泊まろうとしたら、他で2.5万円以上はしますね。それだけ削ぎ落とせるんですよ。人件費以外にも、古いビルをコンバージョンしたり、立地や土地の見つけ方で費用を抑えられる」
すでに大阪で5棟、京都で3棟の開発が進んでいるホテル事業。
今回募集する人も、ホテル運営や土地開発に興味があれば、経験がなくても一から教えていくとのことです。
ただ、まずは仕事を覚えるためにも民泊事業の担当からはじまります。
こちらの特徴は、ほかの民泊より圧倒的に稼働率がいいこと。なんとどの部屋も90%近くなんだとか。しかも、中心地より外れたエリアで展開しているらしい。
「中心地には多くの人が泊まろうとやって来ていて、でも部屋数も多いので、値段競争に巻き込まれてしまいます。実際に1年前よりも中心地は大きく金額が下がっています。僕らは中心地からすこし離れて、エリア全体で部屋数に対する稼働率が30〜40%台の低い地域に出すんです」
でも、やっぱり難しいのでは?
「意外とそんなことないんですよ。いろんな部屋を見ると、内装デザインとか値段設定がよくなくて。オシャレな内装でも、売れる部屋にはなっていない。ようは稼働率の30〜40%って平均値なんです。100物件あったら上から5番目くらいまでは稼働率が良いけど、他が0に近いような状況で」
「そういうところを見つけたら、時間をかけて内装のコーディネートをやりつくす。そのエリアのトップクラスの部屋と同等もしくはさらにいいものをつくり、かつ上手くPRすると必ず勝てるんです」
たとえば…と教えてくれたのが大阪市天王寺区の物件。ここも予約の問い合わせが絶えない人気の部屋です。
もともとは賃貸でよくある普通の和室でした。
どんな物件でも、コーディネートするためには必ず現場へ足を運ぶ。そして最初は家具・家電のインテリアコーディネートのレベル感でいけるかどうか判断します。
難しそうであれば、壁紙を変えたり、自社物件であればリノベーションしたり。いい家具やインテリアをいつでも使えるよう、メルカリやヤフオク、家具屋さんを頻繁にチェックしている。
ホテル事業と同様に、元々あるものを活かしてコストを抑えるという方針。だから内装デザインには決まりがなく、スタッフそれぞれの判断のもとに牧野さんと相談しながら進めている。
そうやって内装が決まると、こんどはキャッチコピーや写真、web上の予約ページをつくっていきます。
「水都大阪」というコピーは台湾人のスタッフさんが考案したもの。海外の人にとって大阪は川の多い都市として知られているそうです。
「たくさんの部屋が予約サイトに掲載される中、いかに目に留まらせるかは重要です。そのためにもプロの写真家に内観を撮影してもらっています」
「ただ弊社としてのやり方はまだ定まっていないので、これから加わる人と一緒に形にしていきたい。完成後のディテールの調整も頻繁にあって、スタッフと相談しながら紹介文の書き方や家具の置き方を変えてみたり。予約状況や口コミを見ながらどんどん変えています」
経験がなくてもはじめやすそうだし、やりながら覚えていけそうですね。
「そう、一切なくても大丈夫です。経験があれば物件開発やホテルの開発から携われます。投資家や大手企業の重役がお客さんだったりするので、いい経験になると思います」
またシェアハウス事業にも興味があれば、グループ会社が保有している物件の開発・運営にも関われるとのこと。
牧野さんはシェアハウスの新しい活用法として、人材紹介サービスも考えているそう。今後さまざまな事業を展開していくといいます。
「それにいま親会社のトライブホールディングスがかなり成長していまして。海外進出に力を入れていて、台湾に会社を設立しました。フィリピンでは大規模な土地開発をしていて、マンションやホテルを建てる計画を進めています。で、それもやりたかったらタッチできます。経験を積んで海外へ行きたいと手を挙げれば行けます。他のエリアではロンドンやハワイ、カンボジア、オーストラリアにも進出予定です」
経験のない人がそこまで本当にできるんでしょうか?
起業コンサルティングなどバリバリ仕事をしていた牧野さんが、いわば素人のような人をゼロから育てようとするのも不思議です。
「ポテンシャルを見ようと思ってるんです。ビジネススキルがある事が前提ですが、本気で前に進む気持ちがある人ってチャンスさえ提供したらやってくれるだろうと。僕はそこに賭けたい」
「なぜなら、僕らの事業って言ってしまえばどの企業でも参入できるんですよね。そこで差を生み出すには、本当に毎日のちょっとしたことにある。日々、いかに1ミリの差を生み出せるかに必死。それは経験に関係なく、気持ちの部分だと思っています」
失敗しても全然大丈夫だという。親会社のトライブホールディングスも、むしろやらないことを嫌がる会社だとか。まずやってみて、それでひとつでも勉強できたらいいという考えがあるそうです。
いま働いてるスタッフの方は中国人や韓国人、台湾人など海外の方ばかり。昨年11月には64歳の方が入社しました。多様性を受け入れられるのも、この会社の特徴だと思う。
そんなトラストライブマネジメントでキャリアアップを目指していたり、長く堅実に働くことを考えていたり。スタッフの方々に話をうかがうと、それぞれに合う形で楽しそうに働いている様子でした。
牧野さん曰く、「遊び7割・仕事3割の感覚」なのだそう。
「また立ち上げなので仕事量は多いけど、遊んでいるような働いてるような。でも、そのぶん給与もしっかり出て安心して働けると思うので。旧来型のサラリーマンの働き方だと埋もれてしまうような人に来てほしいと思っています」
ここでどんな働き方ができるだろう。
思い浮かんでくることがあったら、牧野さんに相談してみてください。
(2017/1/6 森田曜光)