※日本仕事百貨での募集は終了いたしました。再度募集されたときにお知らせをご希望の方は、ページ下部よりご登録ください。
いい会社ってなんだろう?もちろん一口に言えるものじゃないし、自分にとって何が本当にいいのかは分かりづらかったりします。
そんななかでも、漠然と「いい会社で働きたい」と思う人はたくさんいると思う。
今回の募集は、そんな人たちこそピッタリなんじゃないかと思います。
東京や神奈川を中心に庭のデザイン&リフォームを手掛ける株式会社グリーンケア。
15年前の創業当時、代表の河越さんが思い描いていたのは「いい会社をつくりたい」ということでした。
河越さんが考える「いい会社」とは、「いい人材が集まり、やりがいのある仕事をしている会社」のこと。
そんな会社にするため、経験がない人でも一から学べる環境やチャレンジできる機会を積極的につくってきました。
たとえ植物やガーデニングに興味・経験がなくても、この会社で働きたいと思う人なら誰でもチャレンジできる。
働き方のひとつとして読み進めてほしいです。
神奈川県川崎市。小田急線の向ケ丘遊園駅から歩いて5分ほどのところにグリーンケアのオフィスがあります。
最初に代表の河越さんに話をうかがいました。
経営者ながら自ら営業へ出かけたり、スタッフと一緒に汗まみれになりながら現場作業も行ったり。
そんな今の姿からは想像がつかないけれど、昔は大手銀行や建築コンサルティング会社に勤めていました。
銀行では11年間働き、そのまま順調に行けば出世の道が見えていた。けれど中枢へ行けば行くほど、河越さんは逆に物足りなさを感じるようになり、30代で思い切って退職したといいます。
「そのあとに加わった建築コサルティング会社では、ナンバー2をやらせていただきました。はじめは10人ほどの会社でしたが、2年半で100人くらいまで成長して、自分の頑張り次第で会社が変わっていくのがすごく面白かった。でも、会社が軌道に乗ったら、新たな気持ちが沸いてきて」
「トップと2番手じゃ違うんですよね。いつかは自分で会社をやってみたいと思っていました」
一番は、いい会社をつくりたい。
「いい会社」を実現するために、参入するチャンスがありそうな業界として着目したのが、花屋や植木屋といったグリーンの業界でした。
「今もそうだけど、当時からこの業界はすごく遅れているんです」
庭を持っていない人はあまり馴染みのないことかもしれません。実は、庭は住宅とは異なり、リフォームしたいと思っても丸ごと任せられる業者さんがとても少ないのだそう。
花は花屋さん、木は植木屋さん、ウッドデッキはウッドデッキ屋さんと、施主がコーディネーターになってそれぞれに依頼しなければならず、たとえ業者さんを呼んだとしても、単に希望するウッドデッキの色・高さ・大きさを聞かれるだけで終わってしまうのだとか。
また、アフターケアをする会社が少なく、植物の育て方に困っている人もたくさんいるといいます。
「つまり、お客さまに寄り添うような仕事が業界全体でできていないんですね。本当ならウッドデッキをつくりたいというお客さまに、なぜつくりたいのかを最初に聞くべきなんです。お茶をするのが目的なら、ウッドデッキ以外に最適な提案があるかもしれない」
「だから僕らがやるのは構造物と植物、アフターケア、ライフスタイルを含めたトータルな提案です。お客さまの相談相手になって困っていることや心配されていることに気づき、提案して差し上げるんです」
そんなグリーンケアの仕事は着実に広がりをみせ、約8割のお客さんはホームページからの問い合わせなんだとか。そのため、飛込み営業や大手会社からの下請けの仕事はしていないといいます。
ここ数年では、一部分ではなく庭全体を提案するような大型案件が増え、以前より力量が問われるようになったそう。
「植物に関する知識やお庭の設計力だけじゃなく、お客さまに信頼いただけるコミュニケーション力。そういった総合的な力が必要とされてきています」
グリーンケアではひとりのスタッフがひとつの案件を担当し、営業から設計、現場管理、植栽、引渡しまで、工事以外はすべてを一貫して手がけています。
全部やるだけでも大変なのに、それぞれの専門分野にも長けているというからすごい。
今回の募集は、異業種からぜひ来てほしいという話だけど、経験のない人がやっていけるのだろうか?
「まったく問題ないですよ。入社する社員のほとんどが未経験ですし、絵がうまい必要もない。とある社員は奥さんに『あなたが図面を描くなんてありえない』って言われていたくらい。多くの社員が、この会社に入って“ガーデン・コンダクター講座”に通ってから、図面を書けるようになったんですよ」
“ガーデン・コンダクター講座”とは、グリーンケア運営の「一般社団法人 日本ガーデン・コンダクター協会」が実施している、ガーデン設計を学ぶ講座のこと。
未経験者でも一から学ぶことができて、グリーンケアでは社員にこの講座の受講支援を行っています。
入社7年目になる坂本さんも、入社後にこの講座に通ってガーデン設計を学びました。
出身は岩手県の久慈市。
建築の専門学校を卒業後、造園の会社に就職しようと探した末にグリーンケアに新卒入社しました。
「最初はプランを考えることもできなかったし、本当に何も分からないところからのスタートで。振り返れば少しずつ成長してきたという実感があるのですが、やっぱりまだまだですね」
話すと、すごく実直な人なんだなというのが伝わってくる。
そんな坂本さんにグリーンケアの仕事について詳しく教えてもらいます。
「窓口担当者がお問合せをいただいたお客さまに、まず電話やメールでアポイントをいただきます。そのあと、お庭は日照や風通し、目の前の道路の通り具合などでも提案内容が変わってくるので、まず現場に伺います。そのとき1〜2時間お話を伺わせていただくっていうが、うちの大きな特徴のひとつですね」
かなりじっくり聞くんですね。
「お客さまは問題点が漠然としてされていたり、その改善方法もご存知ない。とにかく困ってるんですっていう状態から、一からお話を伺って、本当の要望や問題を紐解いていくんですね」
「たとえば」と見せてくれたのは、東京・調布で手がけたという案件のビフォー写真。
このお客さまも最初は漠然とした内容のお問い合わせだったそう。じっくり話を伺うことで、段々と要望がみえていく。
「大型のワンちゃんを飼われているご夫婦で、ご主人がワンちゃんのお散歩へ行くときにリビングのサッシからお庭に出入りするそうです。そのときお庭の芝がワンちゃんの足に付いてリビングが汚れるので困っていると」
「さらに奥さまは植物がお好きな方なのですが、今までがマンション住まいでお庭を管理されたことがなかったので、植物の育て方に不安を感じていらっしゃっていました」
お客さん自身も気づいていないような要望や困りごとを探し出しながら、好きな植物や花の色の好みなど、基本的なところもしっかり押さえて聞く。
このあと坂本さんは一旦持ち帰り、ワンちゃん問題を解決しつつ奥さまの気持ちに寄り添った、植物をしっかり楽しめる庭と、植物を育てるのに不安な人でも手入れが簡単な庭の2パターンを提案。
お客さんが前者を選んでからも、一緒にブラッシュアップを重ねていきました。
最終的な図面を見せてもらうと、設計では入れづらい半円や曲線がたくさん描かれているのが分かる。
「スペースが限られている中でお庭を楽しむためにはどうしたらいいのか。回遊できるように小道をつくったり、広く見えるように半円のデザインを入れたり、ただの平面にするんじゃなく立体的にも植物を楽しめるようにと、お客さまと相談して段差も取り入れました」
ウッドデッキの高さや幅なども、細かい調整を重ねて、お客さんやワンちゃんの体に合った幅にするなど、工夫を重ねている。
一見ただの線も、一つひとつに意味がある。
そしていざ施工がはじまると、現場管理や植栽を行うために何度も足を運ぶ。その際、現場合わせで図面を修正することもあるのだという。
「職人さんは図面通りにつくるだけでなく、よりよいお庭にするために『こうしたほうが綺麗に納まるよ』など、我々に提案してくれることもあるんです。議論の上、そのほうが良ければ、お客さまにも改めてご提案します」
「現場では、職人さん含めて、まさにチームとなって一緒にお庭をつくっていきます」
そうして完成した後は、本当にどのお客さんもよろこんでくれるのが、この仕事のいいところだという。
隣で話を聞いていた永瀬さんも、こう話します。
「お客さまはお庭の完成を本当に楽しみにされていて、それに応えるように一生懸命やればやるほどよろこんでもらえる。つくり手としての達成感も味わえる仕事って、なかなかないと思う。植物に触れたり、外で体を動かして働けるっていうのも、すごく気分がいいんですよね」
前職では、7年間商社で営業の仕事をしていたという永瀬さん。
反対に、このお仕事の大変なところはありますか?
「夏場の日中に現場で作業して、帰ってきてからも別のお客さまの図面を書いたりするので、体力はけっこう必要ですね」
「あと、もし安全じゃないものをつくってしまうと、怪我につながる可能性がある。本当に最後の最後までこの形でいいのかと自問自答しながらやっているので、常にプレッシャーはあります」
また、会社自体は成長途中の段階。
受け身ではなく、会社づくりにも率先して参加してくれるような積極的な人がいいと言います。
代表の河越さんは、今回の募集で幹部候補になる人も求めています。
グリーンケアを求める声はいろんな地域から届いていて、今後支店を増やしていく可能性が十分にある。
ゆくゆくは店長になってもらうこともあるだろうし、地方出身の人が地元に帰ってグリーンケアの支店を開設してもらうのもありだという。
ふたたび、河越さんにうかがいます。
「いい会社であるために、いい教育の場やチャンスの機会をどんどん提供していきたいと思っています。支店をつくるのも人ありきで、活躍の場を広げるためなんです。僕らの仕事に出会いたいというお客さまはいっぱいいるから、地方で展開してもらうのもいいと思っています」
「やりがいを求めて、ぜひうちへ来ていただきたいです」
取材で印象的だったのは、みんなが「いい仕事をしよう」という姿勢を強く持っていることでした。
もしかしたら、その姿勢こそがいい会社をつくりあげているのかもしれない。
受け身でなく、チャレンジの気持ちで。ぜひ応募してください。
(2017/6/17 森田曜光)