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目指すは森の総合商社

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「ノベルティ」と聞いてパッとイメージが浮かぶ人も、そうでない人もいるかもしれません。

身近なものだと、駅前で配られているティッシュペーパーもそのひとつ。企業が自社のロゴや名称を入れて無料配布する景品広告のことを言います。

そんなノベルティの製作を手がけているのが、フロンティアジャパン株式会社です。

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ユニークなのは、材料に国産の間伐材を用い、すべて国内で製造しているということ。

コースターや祝儀袋、卓上時計や組み立て式のおもちゃなど。フロンティアジャパンのつくるノベルティは、どれも木でできています。

さらに最近では、既存の製品への名入れだけではなく、オリジナル商品の開発やOEMの受注、小売ブランド「BIBOROKU」の展開や森林保全のためのコンサルティングまで、事業の幅を広げてきました。

目指すは、森の総合商社。

今回は商品企画からデザインまで担うデザイナーと、レーザー加工機を駆使して木製品をつくるオペレーターを募集します。

木を使ったものづくりが好き、というだけでは難しいかもしれません。スピード感や忍耐力もときには必要だし、森に関わる人、製品を手にとる人のことまで考え、ビジネスとして成り立たせていく責任感が求められる仕事だと思います。

デザイナーはIllustratorやPhotoshopの基礎スキル、オペレーターは基本的なパソコン操作ができれば問題ないとのこと。挑戦したい方は、ぜひ続けて読んでください。

東京・森下。

地図アプリで検索すると、日本仕事百貨のオフィスからフロンティアジャパンのオフィスまでは、歩いて10分と出てくる。徒歩圏内での取材ははじめてかもしれない。

地下鉄の清澄白河駅からだと、徒歩8分ほど。橋を渡った先に、丸八倉庫が見えてきた。

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業務用の大きなエレベーターで2階にあがると、広々とした空間が現れる。ここがフロンティアジャパンのオフィス。

一角にはレーザー加工機の設置されたスペースや検品のための長机があったりと、営業・デザイン・製造・流通の全部門がここに集結している。

木の香りに包まれた応接室で、代表の額賀さんに話を聞いた。

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もともと物流に関わる仕事をしてきた額賀さん。サーフィンやスノーボードなどアウトドアのスポーツが好きだったことから、自然に関心があったという。

「木製ノベルティの製作事業は、11年前にはじめました。当時、地球温暖化が騒がれはじめた時期で。調べてみると、森を改善することでCO2を減らせることがわかってきたんですね」

過密になった森林を間引くことで、地表に光が降り注ぎ、森が元気になる。元気な森はCO2をより多く吸収し、地球温暖化を防ぐとともに、林業を通じて地域も元気にすることができる。

そこで額賀さんは、森林を間引いたときにできる「間伐材」がうまく活用されていないことに着目し、ノベルティの製作をはじめたんだそう。

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「木でつくれないものって、そんなにないんですよね。いきなり車をつくってくれと言われても難しいけれど(笑)。雑貨であれば、発想次第でいろいろなものがつくれます」

室内を見渡しても、本当にさまざまなノベルティがある。

シンプルに企業名が刻印されたノートや写真立てもあれば、ブランドロゴをかたどったキーホルダーや壁掛け時計、オブジェのように立体的な構造物も。

よく知るロゴや企業の名前も目に留まった。

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「まったく木材とは関係ない物流の業界から参入して、売り上げを伸ばしてきました。今ではドコモさんや全日空さんなど、大手企業さんともお付き合いできているのはひとつの強みだと思います」

近年は木製品の製作にとどまらず、森林保全のためのコンサルティングや、飲食店に対して間伐材を使った什器や内装の提案・製造も行なっている。

さらに震災後は宮城県南三陸町に本社と同規模の工場を構えるなど、被災地での雇用も生み出してきた。

ゆくゆくは“森の総合商社”として、木に関わるさまざまな依頼が集まってくるような会社を目指しているそうだ。

「とはいえ、まだまだベンチャーと言えばベンチャー。製品の企画や会社の舵取りにおいても、各自の発想が活かされる環境だと思っていて。新しく入る人にひとつのプロジェクトを任せてもいいと思うんですよね」

額賀さんは、どんな人に来てもらいたいですか。

「一言でいえばアイデアマン。言われた通りにつくるというよりも、こちらから提案することが多いので。アイデアを形にする段階を踏み、しっかり納得させられる人ですね」

実際にデザイナーとして働く人にも話を聞く。

入社して1年と少しになる石川さん。

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印象的だったエピソードとして、アウトドアブランド「Coleman」の案件について話してくれた。

「当初はB2サイズが入るポスターフレームがほしいという依頼でした。どう設置するんですか?と問いかけると、イーゼルを別で購入するとおっしゃって。ならば、フレームと足が一体になったイーゼル型ポスタースタンドを提案してみようと思い、両方の案を出したら、一体型のほうを気に入ってくださったんです」

ただ、製造工程は決して楽なものではなかったという。

「これ、防水用にクリアで塗装しているんですけど、普段ここまで大きなものはつくらないので、塗装場に入らなくて(笑)。いろいろと試行錯誤した記憶があります」

ロゴや形など、企業側でデザインのイメージが固まっている場合は、そのまま形に起こすこともある。けれども、このときは「ポスターフレームがほしい」という依頼のみ。一から絵を起こしてつくりあげたんだそう。

「『CHUMS』さんからは、『押し花ワークショップをやりたい』ということで、ざっくりとした押し花フレームのイメージ画像だけをいただいて。アイデアをいくつか出しつつ、実現可能な形に収めていきました」

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いずれも、相手の依頼をそのまま形にできない案件。自分なりの視点を織り交ぜたり、使われる場面まで先回りして想像し、形にしていくケースが多いようだ。

「社内には、ぼくを含めて3人のデザイナーがいます。2週間に1回はデザイン会議を開いて、新製品のデザインについて打ち合わせするんです。3人のなかでいいんじゃない?となったら、形にしていく」

「やっぱり、自分の提案が形になるときが一番うれしいですね」

間伐材を活用するため、一つひとつの製品にかかるコストはかなり抑えることができるし、つくればつくるほど森は豊かになってゆく。環境に対する負荷がかからないという意味でも、気持ちよく提案・製作のサイクルが回せる仕事なのかもしれない。

「次々に新しい製品の提案ができるのは、恵まれた環境だなと思います。その一方で、量産するつくり方に慣れるまでは大変でしたね」

もともとデザイン系の専門学校で7年間講師をしていた石川さん。

学生とともにつくる作品は、どれも一点ものばかり。フロンティアジャパンで働きはじめた当初は、量産する際のコストとこだわりのバランスをとるのに苦労したそうだ。

「1年ちょっとやってみて、だんだんそのバランスがわかってきました。だいたいの工数やコストも、製品をパッと見て把握できるようになりましたし、それに応じて提案の幅も広がってきたと思います」

もう一方のレーザー加工機オペレーターの仕事については、どうなんだろう?

3年前から働く唐島さんに聞いた。

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「機械の操作は本当に簡単なんです。デザイナーの描いた絵をレーザー加工機で扱える状態にするソフトがあるので、イメージとしてはプリンターで印刷するのと一緒です。ボタンを押したら、あとはレーザーが切ったり彫刻したりしてくれるっていう」

いとも簡単そうに話す唐島さん。

では、専門のオペレーターはなぜ必要なのだろう。

「木って魅力的な素材である反面、製作側からすると、実は面倒な素材でもあって。割れてしまわないように、マシンのパワーやスピードを調整する必要があります」

木の種類や、その日の湿度や気温、個体差も当然ある。その微妙な差異をマニュアル化することは難しい。

「慣れてくると、木を触った感覚で調節できるようになってくるんですね。なんとなくでやってますけど(笑)。その積み重ねは面白いかもしれません」

そしてもうひとつ大切な役割が、製作の効率を上げること。

“ジグ”と呼ばれる器具を自作することで、レーザーの反射による不良品が出てしまうのを防いだり、データをシンプルに整えることで加工機の動作をより効率的にしたり。

このあたりは、もともとメーカーで設計を担当していた唐島さんだからこそできることかもしれない。

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とはいえ新しく入る人も、ちょっとした工夫で効率をあげる柔軟な考え方は、唐島さん同様求められると思う。

「たとえばコースターを7万個、というような単位でつくるので、絶対に失敗したくないですよね」

「逆に、それだけの数のものがきれいにできれば達成感を感じられると思いますし、工夫したことが自分に跳ね返ってくるから、気持ちいいんですよね」

実際に加工しているところを見せてもらう。

一度ボタンを押してしまえば、あとは加工機がせっせと作業を進めていく。たしかに、不良品が出てしまったらやり直すのはかなり面倒だし、常に見守っていることもできないだろうから、事前の入念な準備が欠かせないことがよくわかる。

唐島さんはあまり苦労を感じさせないですけど、大変なことってないですか?

「生産がはじまると、その場に誰かひとりはいないとダメなので、交代で休憩をとったりして対応しています。もちろんほかの作業をしながらですが、拘束される時間は長いですし、根気がないとやれない仕事だと思いますね」

体力的なきつさよりは、精神的な根気が必要。

「残業も基本的にNGですし、休日出勤も3年間で数えるほどしかありません。製造の現場ではかなり珍しいと思いますよ」

普段から木に囲まれているということも、実は心の安らぎにつながっているような気がする。「もう慣れちゃいましたけど、たしかにそうかもしれません」と唐島さん。

「気持ち的にいいですよね。香りを嗅ぐと落ち着くし、休みの日も、木でできたものがあるとつい見ちゃいます。これレーザーでやってるなとか。やっぱり木はいいなっていう感覚は、どこかにあります」

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一見すると、エコやCSR、社会貢献という側面が際立って見えるフロンティアジャパンの事業。

その裏には、スピード感をもって提案を続けるデザイナーと、安定したものづくりを支えるオペレーター、両者を継続的に回すビジネスモデルが存在していることを感じました。

森の総合商社を目指すこの会社で、成長したい方はぜひ応募してください。

(2017/7/28 中川晃輔)