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あなたじゃなくちゃ
深い知識と関係性で、
代わりのきかない自分になる

※この仕事は募集終了いたしました。ご応募どうもありがとうございました。

「私たちが販売しているのは、どの会社からでも買える商品です。でもお客さまに『あなたじゃなくちゃ』と言われるような仕事を目指したい。代わりのきかない存在でありたいんです」

これは、NCCの社長・原田さんの言葉です。

NCC株式会社は、塗料をはじめとした産業向けの化学製品や、工業用設備などを販売する商社。60年間、長野県を拠点に、化学製品メーカーとお客さんの間に立って商品や技術を届けています。

今回は、新卒の営業職を募集します。

みなさん、商品の後ろにある知識や技術、そして自分自身を伝える仕事をしているように感じました。



新宿駅で特急に乗り、途中でローカル線に乗り換える。東京を発っておよそ3時間半で、長野県・伊那市駅に到着した。

この日訪れるNCCの伊那支店は、駅からさらに10分ほど車を走らせた先にある。

「はじめまして。今日は遠いところありがとうございます」

そう迎えてくれたのは、社長の原田さん。

NCCは原田さんのお父さんが60年前に興した会社。原田さんは長男だったものの、跡取りだと言われたことは一度もなかったそう。大学から東京に出て、いつか海外で生活してみたいと大手電気機器メーカーに入社する。

転機となったのは30歳を目前にした年の暮れ。カナダに駐在する先輩から「お前もこっちに来ないか」と誘いを受けたことだった。

「もちろん二つ返事でイエスです。いよいよだという気持ちでいっぱいだった」

ところが、年明けの人事異動で公表されたのは他の人の名前。原田さんは、選ばれなかった。

「自分は何がダメだったのだろう、社内試験の点数が低いのか、サラリーマンとして何か不足しているのか… そんなことをずっと考えていました。でもいちばんは、自分の代わりはいくらでもいるんだっていう思いでしたね」

なかなか切り替えられずにいる中で、次第に自分の働き方について考えるようになる。

世の中には代わりがきく仕事、きかない仕事がある。代わりがきかない仕事とは何だろうか、自分は誰から期待されて仕事をしたいだろう。

そのときふと浮かんだのが、家業だった。

「もし自分が後継者として働いたらどうだろうかと。少なくとも長男という人間の代わりはいない。お前しかいないと期待されて仕事するのは、そのときの私にとって、とても重要に思えました」

「実家の仕事はきっと楽じゃないだろうし、見た目もスマートじゃない。でも今度は会社の名前や格じゃなく、自分の仕事そのものをモチベーションにしようと思ったんです」

そしておよそ20年前、家業に転職する。

NCCでは、塗料をはじめとした化学製品から、塗装や精密洗浄のための設備・機器まで150社以上から商品を仕入れて販売している。

お客さんは、長野近郊のものづくりの会社がメイン。営業では日々お客さんのもとに足を運び、ときにはコンサルタントのような立場で最適な商品を届けてきた。

「私は父親の実務を引き継ぎながら、組織体制や労務環境を整えていくことが仕事でした。そしてもう一つ、大きなテーマがあって」

大きなテーマ?

「社員一人ひとりが『あなたじゃなくちゃ困る』とお客さまに思ってもらえるような仕事をつくることです」

そのためには、まず会社の良いところを伸ばし、新しいこともはじめなければ。

そんな思いから、グループ企業が施工店に材料を卸していた経験を活かしてリフォーム業に参入。さらに業界では珍しいメールマガジンの発信もはじめた。

「産業用化学品は厳しい法規制があるので、インターネット通販をしている会社はほぼゼロ。私たちはできるところから、インターネットを活用したいと思っています」

「これまで蓄積した技術や経験に、インターネットなどの新しい技術を掛け合わせる。すると新しい商品やサービスになるし、これまでにない仕事も生まれるんじゃないかと考えているんです」

メルマガを見たとある電子部品メーカーからは、「メルマガの情報が、新しい発想につながっている」という声ももらったそう。

「あとは、余ってしまった化学品を買い取って、転売する中古品ビジネスもはじめましたね」

それでは新しいものを売るチャンスをみすみす逃してしまうことになりませんか?

「一面ではそうかもしれない。でも、中古品を販売するほうが存在の意義が高いこともあると思ったんです」

存在の意義。

「言ってしまえば、新品をたくさん売ったほうが利益は上がるし、簡単です。でも、お客さまからすれば安い中古品のほうがお得な場合もあるかもしれない。新品でも、100リットル必要だった化学品を80リットルで済むような提案をしてもらったほうがいいに決まっています」

「私たちはメーカーとお客さまの中間に立つ商社です。ともすれば中継ぎに過ぎません。でも決して代理人じゃなくて、商品に知識や技術を加えて、お客さまの信頼を得る。その信頼の先で、自分たちがいる意味があると思っています」

NCCで高い業績を誇る営業マンも、一社当たりの売上は必ずしも高くない。相手が必要な量を見極めて販売するので、お客さんも無駄な購入に至らず、評価されているのだという。

「私の仕事は、社員が『この仕事でよかった』と思えるための種まきと水やりです。ものづくりに深くかかわるのは面倒だし、社員は苦労すると思いますよ。でも、それがお客さまの信頼につながる。やってやるぞって覚悟さえあれば、代えがたい自分になっていけるんだと私は信じています」



60年間培ってきた技術や知識を活かしながら、ほかにはない存在感を探してきたNCC。

そこで過ごす日々はどんなものなのだろう。新卒で入社して6年目になる、営業職の伊藤さんに聞いてみる。

「父親が自動車販売や整備をしていて、子どものころからよく手伝っていました。家ではだらしない父親が、仕事場ではお客さんにものすごく頼りにされている。すごくキラキラして見えたんです」

自分も誰かに必要とされる仕事をしたいと、NCCには営業として入社。まずは研修として、社内でも凄腕で知られる営業マンたちの下で仕事を学んだ。

「もうひっきりなしに電話が鳴って、お客さまもすごくざっくりとした伝え方をするんです。このメーカーのこの商品を何ケース、じゃなくて、こんな感じの商品がこれくらいほしい、とだけ担当に伝えて」

「でも先輩たちはすぐに『じゃああの商品がいいですね』って即決で。納品後も問題ないし、いいもん売ってくれてありがとう、なんて言われているわけです。うわぁすごい、格好いいって」

自分もそんな関係を早く築きたい。

ところが入社して半年ほど経って一人でお客さんをまわりはじめたとき、待っていたのは挫折だった。

「全然だめでした。お客さまがどんな方か、何の仕事をしているかも分からない。なにせうちの取扱商品数は多いので、商品のことすら分からなかった」

「そんな状態で行くから、お前なんか来てもなって顔をされるんですよね。毎日行っていたのに、商品の購入先を他社に変えられてしまって。お前より詳しいし、真摯にやってくれるんだよ、って言われたこともありました。俺は何をしていたんだろうと」

取引先の中には、オリジナルの塗料をつくって塗装する高い技術力を誇るお客さんもいる。質問をされてもその内容が分からず、メーカーの技術部に聞いてようやく答えられたこともあった。

「自分は、メーカーとお客さまの間に立って利益をもらっています。でもメーカーから来たものをそのままお客さまに流すだけなら俺はいらないじゃん、って感じていました」

なんとかしたいと勉強もした。それでもトラブルに遭遇して困り果てたり、怒られたり。ときには不甲斐なさから、仕事場で号泣することもあったそう。

苦労や失敗を重ねながら、少しずつ知識や経験を蓄えていった。

「それで1年前くらいからかな、仕事が楽しくなってきたなって感じているんです」

「断片的だった知識がふっとつながってくる、わかってきた感覚があって。すごく楽になったというか」

ここで教えてくれたのが、あるお客さんの話。

「ギターをつくる、すごく高い技術力を持った会社さんで。有機溶剤や木を削る設備を販売していたんですけど、いつも難しい課題ばかりで言われるがまま。僕なんか行ってもなと思って、足が遠のいていたんです」

そんなある日、偶然そのお客さんと顔をあわせて話す機会があった。緊張しながら話していると、ふと『最近、あの機械の調子はどうですか?』と口からついて出た。

「話すうちに、自分が会話を引っ張っている感覚があって。前よりも答えられる幅が広がっていたんです。『じゃあこんな商品があるんですけど』と技術的な話もできた。ハッとしましたね」

お客さんの伊藤さんを見る目も変わったそう。新規の注文もしてくれるようになり、売り上げもぐっと伸びた。

言われるがままではなく、一歩踏み出した質問をして、これまでにない提案したことが喜ばれたのだと思う。

「やっぱりうちの営業は、素直であることがいちばんです。僕も最初は知ったかぶりをしていたけど、すぐにバレました。分からないことを分からないと言えるのも勇気です」

「たとえお客さまに『もういいよ』と言われても、ちゃんと調べて翌日に『あれってこういうことですよね』と聞ける人は、本当にすごいと思いますよ」

最初は、ある程度の知識不足もやむを得ない。そのぶんお客さんが見ているのは、仕事に向き合う姿勢なのかもしれない。

また、望めば研修などのサポートを受けられるし、商品知識も現場の数を踏むほどもついていく。営業プロセスを事細かに指示されることもないという。

自由に動ける反面、自分で考えて行動した結果は、数字となって直接返ってくる。

「年間目標は、頑張れば手が届くくらいです。中にはアナログで泥臭い部分もあります。でも個人のやり方を尊重してもらえるのは、僕にはすごくやりがいになっています」

そんな伊藤さんも、就職前は入社するかどうか悩んでいた。

最後に背中を押したのが、説明会で聞いた言葉。今でもこの言葉が目標だ。

「NCCの営業は、売り上げを上げる営業じゃないよって。新たな情報や商品、アイディアを伝えることで、お客さまに新たな価値を生み出す仕事だって。自分が存在する意味のように感じたんですよね」

伊藤さんがはじめに抱いた憧れの営業像には、近づけているでしょうか。

「まだまだだと思います。でも、お客さまや同僚にすごく頼りにされている感じもしていて。頻繁にお会いしてるお客さまからも、商品の注文という名目で電話がかかってきて、夜遅くまで世間話をしたり(笑)」

「プライベートのお誘いも受けるようになりました。クライアントに『伊藤さんはお客さまとすぐ仲良くなるね』って言われたのもうれしかった。ああなりたいって思っていた営業に少しは近づいてきたのかな」

まずは責任を持って、自分のつとめを果たすところから。

その先で、「あなただから」と言ってもらえる仕事や関係性が生まれるのかもしれません。

(2018/07/02 取材 遠藤真利奈)

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